1 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:02:15.16 :FmIK8Trv0

こんばんは。

アイドルマスターシンデレラガールズのSSになります。


2 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:03:15.61 :FmIK8Trv0

事務所の屋上・夜

菜々「……」ボーッ

ガチャ

菜々「?」クルッ

モバP(以下P表記)「こんなところにいたんですか菜々さん」

菜々「プロデューサーさん…」

P「どうしたんですかこんな時間に、こんな場所で。冷えますよ」

菜々「いえ…ちょっと、夜空が見たくなって」

P「そうですか」

菜々「はい」

P「……」

菜々「……」


3 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:03:54.13 :FmIK8Trv0

P「お隣、いいですか?」

菜々「はい。もちろん」

P「失礼します」

菜々「失礼されます」

P「なんですかそれ」ハハ

菜々「なんでしょうね」クスクス


4 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:04:34.13 :FmIK8Trv0

P「俺のジャケットで悪いですけど。どうぞ」スッ

菜々「いっ、いえ!お構いなく」

P「大切なアイドルなんですから構いますよ。何を言ってるんですか」

菜々「…えへへ。じゃあ、お言葉に甘えて」

P「はい。甘えてください」


5 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:05:25.11 :FmIK8Trv0

P「星と月。どちらがお目当てでした?」

菜々「はい?」

P「いえ。夜空を見に来た、と言っていたので」

菜々「…どちらでしょう」

P「決めてなかったんですか」ハハ

菜々「なんとなく。一人になりたかっただけかもしれません」

P「…そうですか。本当に失礼しちゃいましたね。すみません」ペコリ

菜々「…とか言って。この場を離れる気もないんですね」クスクス

P「はい。今は菜々さんと一緒にいたい気分なので」

菜々「…ズルいですね。プロデューサーさんは」

菜々「そんなこと言われたら、もう、一人になりたい、なんて言えないじゃないですか」


6 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:06:02.46 :FmIK8Trv0

P「あ、そういえば」

菜々「はい?」

P「下でココアと紅茶買ってきたんでした。どっちがいいですか?」

菜々「じゃあ、紅茶をいただきます」

P「どうぞ」

菜々「ありがとうございます」

P「……」カシュ

菜々「……」ゴク

P「…ちょっと冷めちゃってますね」

菜々「そうですか?温かいですよ」

P「菜々さんがいいなら良かったですけど」

菜々(あなたが買ってきてくれた。その気持ちが温かい、なんて乙女すぎですかね)


7 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:06:35.93 :FmIK8Trv0

P「…さ、そろそろ戻りましょうか」

菜々「……」

P「菜々さん?」

菜々「プロデューサーさん」

P「…はい」

菜々「ナナは、夢でも見てるんでしょうか?」

P「……」

菜々「ずっと憧れ続けたアイドルになれて、そして、そして…」


8 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:07:10.66 :FmIK8Trv0

P「安部菜々さん」

P「あなたが、ガラスの靴を手にしたこの瞬間を、心から嬉しく思います」

P「第7第シンデレラガール。本当におめでとうございます」


9 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:07:45.82 :FmIK8Trv0

菜々「!! プロデューサーさんっ」ダキッ

菜々「ナナっ、やりました!ついに…ついにっ…」ボロボロ

P「はい」ギュッ

菜々「ぷろでゅーさぁさん、ナナ、ナナっ」ギューッ

P「はい。頑張りましたね」

菜々「やった…やったよっ…」

――――――――
――――
―― 


10 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:08:44.37 :FmIK8Trv0

P「落ち着きましたか?」

菜々「はい、見苦しいところをお見せしました」

P「いえいえ」

菜々「シャツも、濡らしてしまってすみません」

P「俺の胸なんかでよかったら、いつでも貸しますよ」

菜々「…プロデューサーさんは優しいですね」

P「普通ですよ」

菜々「普通なんかじゃないですよ。ナナにガラスの靴を用意してくれちゃう魔法使いさんです」

P「それはナナさんが自力で手に入れたものです。俺はせいぜい舞踏会へ導くカボチャの馬車を手配した程度ですよ」

菜々「カボチャの馬車…」

P「はい。その程度です」

菜々「…じゃあ、そんなプロデューサーさんに用意してほしいものがあるんですけど、お願い聞いてくれますか?」

P「はい。シンデレラの願いとあらば」

菜々「今すぐじゃなくていいんですけど、いつか、いつか…」















菜々「ナナとプロデューサーさん用の、ガラスの指輪を…!」


11 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:09:57.20 :FmIK8Trv0

短いですがこれにて完結です。

日をまたいでしまったのが心残りです…


12 :◆CS7uVfQgX. :2018/05/15(火) 00:12:29.92 :FmIK8Trv0

安部菜々さん。

貴女が努力を続け、ガラスの靴を手に入れたことを、心の底から祝福致します。

第7代シンデレラガール、本当におめでとう!!!


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【SS速報VIP】安部菜々「ガラスの靴は」
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