1 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:26:23.70 :3xQs+S4FO

加蓮「ねえ、Pさん」

P「どうした?」

加蓮「この部屋、ちょっと暖房効きすぎじゃない?」

P「え、そうか? 俺はそうでもないけど」

加蓮「ふーん……私の目には汗かいてるように見えるんだけど?」

P「あ………」

加蓮「おおかた、私が寒がるんじゃないかと思って温度高めに設定してたんでしょ」

P「……気持ちな。気持ち、高めにしただけだ」

加蓮「まったく……気を遣ってくれてるのはうれしいけど、私なら大丈夫だよ」

P「本当か? 最近冷えるし、風邪ひいたりしないか?」

加蓮「しないしない。むしろ、暑すぎてPさんが体調崩すほうが心配。律儀にスーツ着っぱなしだし」

P「そうか……加蓮がそう言うなら、温度を下げよう」

加蓮「よろしい」

P「最後に聞くけど、本当に大丈夫?」

加蓮「………」

加蓮「Pさん、過保護すぎ。はっきり言うと、ちょっとウザい」キッパリ

P「加蓮が反抗期に……」

加蓮「ほらほら、落ち込まないの。汗拭いてあげるから」フキフキ

加蓮「だいたい、昔のほうがよっぽど反抗的だったでしょ?」

P「それもそうだな」

加蓮「ノータイムでうなずかれるとちょっとムカつく」デコピン

P「いてっ」


2 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:28:14.15 :3xQs+S4FO

加蓮「乙女心は複雑だから、気をつけること」

P「なんか、娘を持った父親の気分だな。本とかドラマで見たような」

加蓮「今早速乙女心が傷ついたよ」

P「ええ……どうして」

加蓮「さあ、なんで私が怒ってるかわかる?」

P「うわあ、めんどくさいやつだ」

加蓮「一度言ってみたかったんだ♪」

P「ヒントをくれないか」

加蓮「ヒントは『娘』です」

P「………」

P「もう一個ヒントが欲しい」

加蓮「今ほとんど答え言ったと思うんだけど」

加蓮「ていうかPさん、本当はわかってるでしょ」

P「………」

加蓮「………」ジーー

P「ひとりの女性として、扱います」

加蓮「はい、正解♪」

加蓮「よくできました。ご褒美に肩揉んであげる」

P「ありがとう」

加蓮「今『娘に肩揉んでもらうお父さんの気持ちだ』とか思わなかった?」

P「思ってない思ってない」


3 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:31:08.87 :3xQs+S4FO

加蓮「Pさん、肩凝ってるね。コリコリ音が鳴ってる」

P「昔から凝りやすいんだ。体質なのか、姿勢が悪いのか」

加蓮「そうなんだ。大変だね」

加蓮「じゃあ、なおさら念入りにほぐしてあげないと……ん、しょっと」

P「あー、もうちょっと下頼めるか?」

加蓮「ここ?」

P「もうちょっとだけ下」

加蓮「ここかっ」

P「そこっ!」

加蓮「オッケー、見つけた。重点的にやってくよー」

P「ありがとう。あ゛~、そこそこ」

加蓮「あははっ、Pさんすごい声出てるよ?」

P「それだけ気持ちいいってことだよ。加蓮、いい具合に力入ってるから」

加蓮「ふふん、私だってこれくらいは力持ちなんだから」

P「そうだな。出会ったころに比べれば、筋肉もついた」

加蓮「レッスンの成果だね。入院生活から解放されて、トレーナーさん達に鍛えられたから」

P「まだ細身だけど、見ていて心配になるレベルではなくなったな」

加蓮「……ちなみに、ついたお肉は筋肉だけじゃなかったりして?」

P「太ったのか」

加蓮「はい肩揉み終わり」

P「ごめんごめん、冗談だ」


4 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:32:31.41 :3xQs+S4FO

P「担当アイドルの身体データはちゃんと確認してるからな。どこのサイズが大きくなったとか、わかってる」

加蓮「ふーん。なんか事務的な反応だね」

P「……バストサイズが成長していることを感情的に言ったらセ◯ハラじゃないか?」

加蓮「ふふっ、言えてる。でも、薄い反応だとそれはそれでつまらないんだよねー」

P「乙女心は複雑だな」

加蓮「そーいうこと! だからPさん、もっとはしゃいでいいんだよ?」

P「はしゃがない」

加蓮「大丈夫、貴方が育てたおっ◯いだよ」

P「俺が大きくしたみたいな言い方は勘違いを呼ぶからやめてくれ」

加蓮「Pさんにスカウトされてアイドルになった結果、トレーニングと規則正しい食生活を通しておっ◯いが育った。ほら、Pさんが育てたようなものじゃん」

P「過程を省略しすぎだ」

加蓮「ふふっ♪」


5 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:33:38.68 :3xQs+S4FO

加蓮「……でも、本当に。私が今の私に育ったのは、Pさんのおかげだよ」

P「………加蓮」

加蓮「ヒップも大きくなったしそこも誇っていいよ」

P「結局そういう話かっ! 身体的なところは俺の直接関与しているところじゃないぞ!」

加蓮「そんなことないってば」

P「なんだ、またさっきの遠回りな理論を使うつもりか」

加蓮「違う違う。ほら、よく言うじゃん」

P「なにを」



加蓮「女の子は、恋をすると女らしくなるって」

加蓮「身体も、心もね」


6 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:37:10.28 :3xQs+S4FO

加蓮「やっぱり外は冷えるね……息が真っ白」

P「本当な。事務所の中と寒暖の差が激しくて……風邪、ひかないようにな」

加蓮「ありがと、大丈夫だよ。Pさんこそ、人の心配ばかりで自分が体壊さないようにね」

P「俺は大丈夫だよ。健康体だから」

加蓮「よくエナドリ飲んでるの、知ってるんだよ。私」

P「うっ」

加蓮「いつも見てるんだから、隠し事なんてできないと思うこと」

P「わかったわかった……いつも見てる、か」

加蓮「そうだよ。全部見てるし、全部覚えてる」

加蓮「アイドルになってから、Pさんと一緒に経験してきたこと。歩いてきた道のりってヤツかな……全部、忘れられない想い出だから」

加蓮「これからのことも、全部全部、ちゃんと覚えていくから」

加蓮「だから……隣にいてほしいな。ずっと」

P「……そうか」

加蓮「そうかって……それだけ?」

P「ああ、ごめん。すごく気持ちのこもったことを言ってもらえてうれしいんだけど、なんて答えたらいいのか」

加蓮「他の子より体重が軽いぶん、愛を重くしようと思って」

P「どんなバランスのとり方だ」


7 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:39:48.84 :3xQs+S4FO

加蓮「ふふっ……あ、雪だ」

P「お、本当だ。結構降ってきてるな」

加蓮「やば、傘持ってきない」

P「俺の折り畳みでよければ、貸すよ」

加蓮「ありがと……って、Pさん傘2本あるの?」

P「いや、これだけ」

加蓮「………」

ぐいっ

P「おおっと」

加蓮「これで大丈夫……持ち主を濡らすわけにはいかないでしょ。ふたりで入ろう?」

P「……わかった。傘、持つよ」

加蓮「うん、ありがと」

P「俺のほうが背が高いからな」

加蓮「………あ、そうだ」

P「どうした」

加蓮「今日さ、新しいネイルにしてたんだけど。気づいてた?」

P「えっ……いや、ごめん。今知った」

加蓮「だよね。微妙に色が変わってるんだ。ほら、見て」

P「んー……陽が落ちて暗いからよく見えないな」

加蓮「もっと顔近づけて」

P「ああ」

加蓮「………はい、隙あり」スッ

P「えっ」


ちゅっ


加蓮「ふふっ♪ 背が高いから、しゃがんでもらわないとね」

P「お前な……こんなところ、誰かに見られたら」

加蓮「ごめん。頬だから、許して?」

P「……まあ、周りに人がいなかったから許す」

加蓮「ありがとう」


8 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:42:47.78 :3xQs+S4FO

加蓮「……ねえ、もう一回、言ってもいい?」

P「ああ」

加蓮「じゃあ、言うけど」


加蓮「Pさん。ずっと……私の隣に、いてほしいな」


9 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:45:16.53 :3xQs+S4FO

………

……



10 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:47:02.85 :3xQs+S4FO

「いってきまーす」

加蓮「はい、いってらっしゃい」

P「ハンカチ持ったか? ティッシュは? 今日は寒いからちゃんと手袋も」

「もー! ちゃんと全部あるよ! パパ、かほご!」

P「なっ……これが娘の反抗期か……」

加蓮「パパはね、ママにも過保護だったんだよー。そういうところ、全然変わってないんだから」

「かほご! かほご! 今度こそいってきます!」


タタタッ


P「あ、おい。走ると危ないぞー!」

加蓮「心配無用だよ。あの子ももう小学生なんだから」

P「しかし、心配なものは心配でな」

加蓮「もう……ちょっとは子離れしないと。あの子も十分大きくなったんだから」

加蓮「気持ちはわかるけど、ね」

P「……そうだな。少しは、心配性を卒業しないとな」

加蓮「そうそう。きっと大丈夫。だって」

P「だって?」


11 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:47:32.10 :3xQs+S4FO

加蓮「貴方と私が、育てた子供だよ?」


P「………」

P「ああ。それなら、きっと大丈夫だ」

加蓮「ふふっ。でしょ?」

P「違いないな」

加蓮「貴方が育てた私のおっ◯いをたーくさん吸って育ったんだから」

P「俺が育てたってフレーズ、必要?」

加蓮「ふふっ………今夜、また育てる?」



おしまい


12 :◆C2VTzcV58A :2018/01/08(月) 01:51:27.74 :3xQs+S4FO

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
加蓮っぱいはウエスト細いぶんかなりでかそうですね


過去作
モバP「速水はキスがねっとりしていそうだな」
相葉夕美「恋バナ」
などもよろしくお願いします


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【SS速報VIP】北条加蓮「大丈夫、貴方が育てたおっ◯いだよ」
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