1 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:14:49.82 :3hvNEAix0

・Twitterに投稿したデレステSSを修正、まとめたものです
・事務所が潰れて路頭に迷ったほたると地下アイドル時代の菜々さんが同居しています
・白菊ほたる、安部菜々のコミュ1以前の話として書いています


2 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:15:18.49 :3hvNEAix0

『よにげ』
菜々「色々あって、ほたるちゃんと同居することになったわけですが」
ほたる「本当に、本当に助かりました…」
菜々「それは全然オッケーなんですけど、突然倒産とか夜逃げとか、そういうのよくないですよね」
ほたる「でも、それは私の不幸の…」
菜々「1週間頑張って働いてお給金貰いに行ったらもぬけのカラとか、給料日の前日にドロンとか、そういうのってひどいと思いませんか」
ほたる(菜々さんにも体験が…)


3 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:16:23.40 :3hvNEAix0

『菜々さん』

ほたる「菜々さんは凄いです」

菜々「えへへ、それほどでも」

ほたる「まだ17歳なのに一人暮らしで、毎日働いて、アイドルを目指しているなんて…!」

菜々「あ、あはは。あはは…」


4 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:16:57.42 :3hvNEAix0

『おみそしる』

ほたる「菜々さんのお味噌汁美味しいです…!」

菜々「えへへ、ナナ、お料理は得意ですから!」

ほたる「おばあちゃんが作ってくれたお味噌汁を思い出します」

菜々「お母さんを通り越して!?」


5 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:17:26.60 :3hvNEAix0

『きたく』

菜々「ほたるちゃんただいまー」

ほたる「お帰りなさい菜々さん…ど、どうしたんですか急に泣き出して!!」

菜々「帰ってきたら部屋の灯りがついていておかえりなさいと言ってもらえる幸せ…!!」


6 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:18:12.76 :3hvNEAix0

『ふつう』

ほたる「えっ、菜々さんて本当は■7歳なんですか」

菜々「あまり大声で言わないでください、心にグサーッと来ます!」

ほたる「じゃあ、一体、もう何年アイドルを目指して…?」

菜々「四捨五入したら十年ぐらいになっちゃいますかねえ、あははは…あれ、そんな深刻な顔しないでくださいい!!」


ほたる「菜々さんはとってもキュートです」

ほたる「菜々さんは家庭的でお料理上手でとっても優しい」

ほたる「毎日頑張っていて、ダンスも歌も素敵」

ほたる「菜々さんはすごく素敵な女性です」

菜々「えへへ、それほどでも」

ほたる「そんな菜々さんが十年頑張っても…そんなのおかしいです」


菜々「ほたるちゃん」

菜々「これは、なにもおかしくない、普通のことなんです」

菜々「精一杯の努力を何年も続けて、それでもダメ、というのはどこにでもある当たり前のことなんです」

菜々「菜々は精一杯のことを…あ、なんか口に出すと物悲しくなってきましたね!」

ほたる「ご、ごめんなさいごめんなさい!!」


7 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:19:17.89 :3hvNEAix0

菜々「でもアイドルってステキじゃないですか」

ほたる「…はい」

菜々「アイドルになりたい!」

ほたる「私も。なりたい…です」

菜々「一度魅了されちゃったら、諦めるのは、無理ですから。お互いに」


菜々「どうせ諦められないんだからこんな暗い話はナシですナシ。晩御飯にしましょう!」

菜々「たくさん食べてレッスンして、ライバルおしのけて前に出るパワーとスタミナを身につけるのです、お互いに!」

菜々「世の中にはライバル一杯いるんですから!悩んで止まってるだけ不利です不利!」

ほたる「菜々さん逞しい…!」

菜々「夢をおっかけるには何よりしぶとくないとダメですよ、きっと!!さあほたるちゃん何食べたい!?」

ほたる「え、ええと、なんでも…」


菜々「なんでもじゃありませーん!ご主人様ちゃんと注文してくださいー!」

ほたる「じ、じゃあ、カレー!」

菜々「ご注文賜りましたー!さあさあ手伝ってくださいね。お野菜切ってお皿出してー」


(このあと二人で仲良くごはん食べて一緒の布団で寝た)


8 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:19:51.59 :3hvNEAix0

『オーディション』
菜々「あっ、ほたるちゃんもそのオーディション狙ってるんですね」

ほたる「それじゃあ菜々さんも」

菜々「はい!その監督さんのドラマ、ナナ大好きだったんです」

ほたる「…」

菜々「だから菜々は全力で行きますよ。オーディションとなれば二人はライバル!ほたるちゃんにも遠慮はしない!」

菜々「ですよね、ほたるちゃん」

ほたる「…はい。私だって。菜々さんには悪いけれど。きっと私が、合格してみせます」

菜々「どっちが勝っても恨みっこなし。正々堂々勝負ですね!」


9 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:20:21.65 :3hvNEAix0

菜々「…なんて言ってて二人とも負けちゃう事があるのもオーディションですよね。とほほー」

ほたる「残念でした…」

菜々「本当に残念…あっ、でもナナ、ほたるちゃんには感心しました!」

ほたる「え、え」

菜々「合格した子に、ちゃんと全力で拍手してあげてたじゃないですか」

ほたる「…人を幸せにできるアイドルに、なりたいから。だから、ちゃんと祝福できる自分でいたいな、って」

菜々「立派です…ナナ感動しちゃいます」

ほたる「そ、そんな」

菜々「とはいえ祝福ばかりじゃダメ!次への力を蓄えて、パワーアップして…」

菜々「くやしい!つぎこそはー!ってジタバタするのも大事です。アパートに戻ったらふたりしてご飯沢山食べて、反省会して、思い切り悔しがりましょうね!」

ほたる「はい!…ご飯の用意、手伝います」

菜々「帰りにお惣菜屋さんでチキンカツ買って、今日はカツカレーにしましょう…ふふ。ニンジンを星型に切りましょうね」


10 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:21:36.92 :3hvNEAix0

『お風呂』

ほたる(今日は二人でお風呂に入っています)

ほたる(すぐ傍で、菜々さんが身体を洗っています)

ほたる(菜々さんは小柄ですが、身体はどこも柔らかそうで、豊かで、優しくて)

ほたる(なんだかとっても「女の人」って感じなのです)

ほたる(私もいつか、あんな風になれるのでしょうか…)

ほたる「綺麗だなあ…」

菜々(ナナです!!)

菜々(ノウッ!あまりじっくり見ないでください!お肌とか手首とかおなかとか!)

菜々(すべすべつやつやのほたるちゃんに無邪気な憧れの視線とか言葉とかを向けられるとかちょっとキます。心とかに!)

菜々(憧れを裏切らないためにダイエットもっと頑張らないと!)


11 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:22:26.57 :3hvNEAix0

『お酒』

ほたる「菜々さんは、お酒は、召し上がられないんですか?私の父は、ときどき夜、晩酌をしていました」

菜々「あははえーと。呑まないわけではないんですがー、今は呑むのが勿体無いから、封印です」

ほたる「?」

菜々「ほたるちゃんと一緒だと、アイドルの話とか、オーディションの相談とか、できるじゃないですか。それが楽しくて…お酒とか呑んでるのもったいなくて」

ほたる「菜々さん…」

菜々(とってもスマートなほたるちゃんを見てるとおなかのあたりが気になっちゃうからという理由の方は絶対ナイショです…!)


12 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:23:39.58 :3hvNEAix0

『黄昏時』

ほたる(菜々さんとの暮らしは、いつも賑やかです)

ほたる(でもほんの時々、菜々さんは夕暮れを眺めて、黙り込んでしまうことがあります)

ほたる(そんなときの菜々さんの横顔はとても大人びていて、私は声をかけられなくなります)

ほたる(私も、夕陽を見て、色々なことを考えます)

ほたる(自分こと。今までの事務所のこと)

ほたる(不幸のこと。アイドルのこと。将来のこと…)

ほたる(もしかしたら、菜々さんも同じようなことを考えているのかも知れない、と思いました)

ほたる(でも、黙り込んだ時間は、長くは続きません)

ほたる(私か菜々さんか、どちらかが明るく声をあげて)

ほたる(そのあと、きまって二人で、笑いながら、ゆっくり時間をかけてお夕飯の支度をするのです…)


つづく。


13 :◆cgcCmk1QIM :2017/07/22(土) 22:25:28.03 :3hvNEAix0

短いですが、まずはここまでです。
もう一本分まとめたら、またお目にかけたいと思います。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
菜々ほた増えますように。


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【SS速報VIP】ほたると菜々のふたりぐらし
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