法子「迎えに行かなくても来ると思うよ?」

ゆかり「はい、でも迎えに行きたいんです」

法子「ふうん、なんで?」

ゆかり「お友達のお家に迎えに行って」

法子「うん」

ゆかり「お家の外から呼びかけて」

法子「うんうん」

ゆかり「『はーい』って、出てくるじゃないですか」

法子「出てくるだろうね」

ゆかり「そういうのがやりたいんです」

法子「そうかぁ、じゃあとりあえず有香ちゃんに電話かけるね!」

ゆかり「はい」

ピッポッパッ

法子「……あ、もしもし有香ちゃん? あたしあたし、ゆかりちゃんです」

ゆかり「私もゆかりちゃんです」

法子「嘘です法子ちゃんです」

ゆかり「では私も法子ちゃんです」


2 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:20:24.44 :eOahO5dfo

法子「いまどの辺? あ、ううん、いいのいいの、そうじゃなくて」

ゆかり「……」

法子「うん、有香ちゃんちょっと来ないでもらえる?」

ゆかり「……」

法子「うん、帰って帰って、うん、ゆかりちゃんと二人で行くから」

ゆかり「……」

法子「え? ううん、いいよ、なんで謝るの?」

ゆかり「……」

法子「うん、そんな感じで、はーい、またねー」ピッ

ゆかり「どうなりましたか?」

法子「とりあえず帰るって」

ゆかり「良い感じですね、では、迎えに行きましょうか」

法子「そだね」

ゆかり「楽しみです」

法子「……」

ゆかり「……」

法子「有香ちゃんなんだかしょんぼりしてた」

ゆかり「そうなんですか、では早めに向かいましょう」

法子「有香ちゃんがしょんぼりしてたら、悲しいもんね……」

ゆかり「はい……」


3 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:22:08.67 :eOahO5dfo

法子「着いた!」

ゆかり「着きましたね」

法子「ドーナツも買ってきた!」

ゆかり「さすがです」

法子「これで有香ちゃんもご機嫌だよ!」

ゆかり「そうですね」

法子「その上あたしもご機嫌だよ!」

ゆかり「ご機嫌ですね」

法子「ゆかりちゃんは?」

ゆかり「どうでしょう、聞いてみますね」

法子「聞いてみて!」

ゆかり「もしもし、ゆかりちゃんはご機嫌ですか? はい、ゆかりちゃんもご機嫌です」

法子「一人で何してるの?」

ゆかり「急に素に……」

有香「……あれ? どうしたんですか二人とも」

法子「!!?」

ゆかり「!!?」

法子「!!!!?!??」アワワワワ

ゆかり「!?!?!!???」ビターン!

有香「驚き過ぎですね、大丈夫ですか」


4 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:24:19.04 :eOahO5dfo

法子「有香ちゃんだ!」

ゆかり「有香ちゃんはお家に居るはずでは?」

有香「はい、あの、ちょっとコンビニに」

法子「偽物かも」

有香「本物ですよ」

法子「本物の有香ちゃんなら瓦が割れるはず!」

有香「どうしろと……」

ゆかり「ちょうどここに瓦が」

有香「えっあるんですか」

ゆかり「あるというていで」

有香「ちょうどって何」

法子「はい、どうぞ有香ちゃん」

有香「有香ちゃんて言いましたよね、認めてますよね有香ちゃんだって」

ゆかり「どうぞ」

有香「……せいや!!」シュバッ

法子「どかーん、割れました!」

ゆかり「では有香ちゃんということで」

有香「だいたい誰でもあたしに成り代われますね」

法子「でも何か爆発みたいな音したけど」

有香「そこは法子ちゃんの匙加減ですよね」


5 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:26:22.28 :eOahO5dfo

有香「はぁ、なるほど」

法子「そういうわけで迎えに来ました」

ゆかり「来ました」

有香「私はまたてっきり、二人で遊びに行くことにしたのかと……」

法子「えー!? そんなはずないじゃん!」

ゆかり「有香ちゃんがいない遊びなんて、お遊びみたいなものですよ……」

有香「ん? んっ?」

法子「有香ちゃんごめんね! 変な勘違いさせちゃった」

有香「いえ、いいんです」

法子「有香ちゃん優しい」

ゆかり「では改めて、有香ちゃんを迎えに行きましょう」

有香「居ますけどね」

法子「一回お家入って! ゆかりちゃんが呼んだら出てきて!」

有香「ええと……はい、では一旦入ります」

テテテッ ガチャッ バタンッ

ゆかり「ゆーかーちゃーん、あーそーぼーっ」

法子「小学生みたいな呼び方」

有香「はーい」ガチャッ

法子「そして小学生みたいな子が出てきた」

有香「何てこと言うんですか!」


6 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:27:56.96 :eOahO5dfo

法子「ごめんなさい」

有香「ダメです、もう怒りました、ゆかゆかのりこは解散です」

法子「えー! やだー!」

有香「これからはゆかのりこでやったら良いんじゃないですか?」

法子「そういうわけだから、ゆかりちゃん、悪いけど……」

有香「あっ、そっちのゆか抜いちゃうんですか」

ゆかり「わ、わた、私は、お二人が、そ、そう、言うのであれば、お二人の、意見を、そん、そそん尊重して……」フルフル

有香「すみません冗談です」

法子「どうしてそういうこと言うの!!」

有香「どの部分ですか」

法子「ゆかりちゃん!」

有香「ゆかりちゃん何もしてませんよ」

法子「もっとやだやだ言ってくれないと寂しいじゃん!」

有香「そこですか」

法子「ゆかりちゃんにとって、ゆかゆかのりこはそんな程度なの!?」

ゆかり「……解散したくないです」

法子「もっと情熱的に!」

ゆかり「ずっと三人一緒がいいです! 解散やぁです!!」

法子「やぁです」

有香「あのご近所の目があるのでそろそろ……」


7 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:29:14.55 :eOahO5dfo

ゆかり「一時はどうなることかと思いました」

法子「ちょっとゆかりちゃん手繋いで、有香ちゃんも」

有香「どうしたんですか?」キュッ

法子「有香ちゃんとゆかりちゃんも繋いで、輪になって」

ゆかり「……?」キュッ

有香「……」

法子「……ドーナツ!!」

ゆかり「……」

法子「それでこの後どうするかだけど」

ゆかり「お買い物の予定でしたよね」

有香「見事なスルーですねゆかりちゃん」

ゆかり「有香ちゃん、法子ちゃんの発言は、八割がたドーナツですよ」

有香「そういえばそうですね」

法子「そんな事ないドナ」

ゆかり「ノリノリですね」

有香「……あっ、んふふ、『ノリ』子ちゃんだけに」

法子「じゃあ行こっか!」

有香「……」

ゆかり「大爆笑です」ポンッ

有香「お気遣いどうも……」


8 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:30:25.52 :eOahO5dfo

ゆかり「お洋服を見に来ました」

法子「説明ありがとー」

ゆかり「今日は法子ちゃんの服を見繕いましょう」

法子「えー、ゆかりちゃんの服みようよー」

ゆかり「では間を取って」

法子「ありすちゃんの服を」

ゆかり「そうですね」

法子「……」

ゆかり「……」

法子「有香ちゃんどこ行ったの」

ゆかり「会話が上手く回りません」

法子「えっ、ゆかりちゃんあたしと二人だと話しにくい?」

ゆかり「いえ、そうではなくて、何かが足りないと思いませんか?」

法子「……ドーナツ」

ゆかり「待って下さい」

法子「……」

ゆかり「足りないもの……」

法子「……」

ゆかり「……あっ、ドーナツ?」

法子「まぁドーナツはあるんだけどさ」ガサッ


9 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:32:03.96 :eOahO5dfo

有香「これを見てください」テテテッ

ゆかり「良い服がありましたか?」

有香「はい、ありすちゃんにぴったりのTシャツが」

法子「ありすちゃん関係ないでしょ!」

ゆかり「全くその通りです」

有香「いえ、でも、ビビッときてしまったので」

法子「どんなの?」

有香「これです」

【You're king of kings】

有香「ちなみに背中はこんな感じです」クルッ

【チャンピオン】

法子「強そう」

ゆかり「おいくらですか?」

有香「税込298円のワゴンにありました」

法子「みんなで100円ずつ出して買ってってみよっか」

有香「あ、いえ、そういうつもりでは無かったんですが……」

ゆかり「私は構いませんよ」

有香「すみません……ではお二人は99円ずつで、私が年長ですからね」

法子「逆にめんどくさい!」

ゆかり「急に年上をアピールしてきましたね」


10 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:33:40.57 :eOahO5dfo

ゆかり「けっこう歩き回りましたね」

法子「ドーナツ休憩ー」ガサガサ

有香「わっ、ありがとうございます、頂きます」

法子「よーい……ドン!」

有香「何かが始まりましたね」

ベンチ! ベンチ! カクホ! ドナドナドナドナ

法子「……」モグモグ

有香「……」モグモグ

ゆかり「……」モグモグ

法子「のど乾くね」

有香「ではドーナツのお礼に、飲み物は私が買ってきます」タッ

ゆかり「私はフルートを吹きますね」

  ~♪

有香「お待たせしました、二人とも紅茶で良かったですか?」

法子「ありがとー」

ゆかり「これフルートいらないですね」

有香「いえ、とても優雅でした」

ゆかり「吹いてるとドーナツ食べれないんです」

有香「そうですね」

法子「気付けて良かった」


11 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:35:09.65 :eOahO5dfo

翌日

法子「ありすちゃん! ありすちゃん!」

ありす「橘ですが」

法子「ゆかりちゃんと有香ちゃんと一緒に、ありすちゃんにTシャツ買ってきた!」

ありす「えっ、どうしたんですか急に」

有香「ぜったい似合うと思うんです、どうぞこれを」

ありす「ありがとうございます……開けてもいいですか?」

法子「もちろん!」

ゆかり「喜ぶ姿が目に浮かびます」

法子「飛び上がるよきっと」

有香「天井に注意してくださいね」

ありす「……」ガサガサ

【You're king of kings】

ありす「……」クルッ

【チャンピオン】

ありす「……」

有香「……」

ゆかり「……」

ありす「……」ピョーン

法子「やったぁ!」

 
12 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:36:25.63 :eOahO5dfo

ゆかり「喜んでいましたね、ありすちゃん」

有香「レッスン着として活用してくれるようです」

法子「みんなで買った甲斐があったね!」

有香「あ、そう言えば私もそろそろレッスンの時間でした」

法子「今日は何のレッスン?」

ゆかり「お菓子作りですよね」

有香「ダンスです」

ゆかり「ダンスですよね」

法子「ゆかりちゃんは?」

ゆかり「私はこの後、琴歌さんと」

法子「お仕事?」

ゆかり「お茶会ですね」

法子「ドーナツいる?」

ゆかり「クッキーを用意していただけるとの事ですが」

法子「ドーナツいる?」

ゆかり「ドーナツいります」

法子「じゃああたしも行くよ仕方ないから……」

有香「ごり押しましたね」

ゆかり「有香ちゃんはどうしますか?」

有香「有香ちゃんはダンスをしてきます」

 
13 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:38:33.53 :eOahO5dfo

ゆかり「罠を仕掛けました」

法子「お茶会は?」

ゆかり「この罠に有香ちゃんをおびき寄せます」

法子「お茶会は?」

ゆかり「有香ちゃんが、絶対に避けて通れないものは何でしょうか」

法子「んー」

ゆかり「難しいですね」

法子「穂乃香ちゃんが避けて通れないものなら分かる」

ゆかり「私も分かります」

法子「ピロシキ」

ゆかり「ぴにゃこら太です」

法子「わー! ゆかりちゃんがツッコミを!」

ゆかり「私もツッコミの一つや二つ、こなせるということです」

法子「どんどん進化するね」

ゆかり「では有香ちゃんの好きな物は」

法子「んー、有香ちゃんといえば……」

ゆかり「……」

法子「……」

ゆかり「なんでやねん」ペチッ

法子「何が?」

 
14 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:40:04.75 :eOahO5dfo

有香「……」

ありす「いえあの……聞いて下さい」

有香「……」

ありす「今日はですね、もう既に自分でレッスン着を用意していたので」

有香「あっ、そうなんですね」

ありす「明日から着ますので、もう、それはもう、着ますので」

有香「あの……あたしは別に、着ていないことを咎めたいわけでは」

ありす「……」

有香「……」

ありす「私は助かりますか……?」フルフル

有香「あたしのイメージどうなってるんですか」

ありす「……熊を」

有香「熊……」

ありす「正面から、ねじ伏せると」

有香「……」

ありす「……」

有香「……」テレ

ありす「否定を」

有香「ありすちゃんは熊ではありません」

ありす「そこじゃないです」

 
15 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:41:32.63 :eOahO5dfo

ゆかり「……良い香りですね」

桃華「本当に」

琴歌「お気に召されたのでしたら、少しお時間を頂ければ、お取り寄せいたします」

法子「……」

里美「英国の香りですねぇ」

琴歌「お分かりになりますか?」

雪乃「市販されているブランドの物では、なさそうですが」

法子「……」

桃華「わたくしも良い物を嗜んでいるつもりでしたけれど、これは、格別ですわね」

琴歌「父の友人がイギリスの――」

ウフフッ アハハッ

法子「……あたし場違い?」

桃華「あら、そんなこと、あるはずもありませんわ」

里美「一緒にまったりしましょ~」

ゆかり「法子ちゃん、肩の力を抜いて、リラックスですよ」

法子「だれ!?」

ゆかり「水本ゆかりです」

法子「ゆかりちゃんさっきまでぽやぽやだったじゃん!」

ゆかり「ぽやぽや、だったでしょうか」

法子「罠とか仕掛けてたよ!!」

 
16 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:43:12.85 :eOahO5dfo

ゆかり「罠、有香ちゃん、ぴにゃこら太……うぅ、頭が」

法子「記憶は失ってないよね」

ゆかり「そうでしたね」

雪乃「罠、ですか?」

ゆかり「はい」

琴歌「まぁ! 私、狩猟は未経験でして」

法子「本格的な奴じゃないよ? 棒とかごだけだよ?」

琴歌「よろしければ、お話をお聞かせ願えませんか?」

ゆかり「はい、では私が棒の役をやりますね」

法子「らしくなってきた」

里美「里美はかごになりますねぇ~」

法子「里美ちゃんはドーナツ食べてて」ノソッ

里美「……」モグモグ

ゆかり「すみません、どなたかかごを」

桃華「では僭越ながら、わたくしが」

法子「もしかしてここ、ボケしかいない?」

ゆかり「そんなはずありません、そうですよね里美さん」

法子「分かりやすいボケへの振り!」

里美「……」モグモグ

法子「まるで聞いてない」

 
17 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:44:43.00 :eOahO5dfo

法子「そろそろ有香ちゃんのレッスン終わるね」

ゆかり「そうですね……では、お迎えに行きましょう」

法子「今度はどういうふうにしたいの?」

ゆかり「ふふっ……まず有香ちゃんがですね!」

法子「テンションが」

ゆかり「レッスンを終えて、汗をかいているわけです」

法子「ダンスレッスンだもんね」

ゆかり「そこに、颯爽と、タオルとドリンクを持って」

法子「かわいい後輩みたいな」

ゆかり「そうです」

法子「ゆかりちゃんタオル持ってる?」

ゆかり「ありますね」

法子「じゃあ飲み物だけ買ってこうか」

桃華「あら、もう行かれるんですの?」

法子「うん、じゃあみんな、紅茶ありがと! 美味しかった」

琴歌「はい、またいつでもいらして下さいませ」

雪乃「本日はとても有意義に過ごせましたわ」

里美「ドーナツごちそうさまですぅ」

ゆかり「お気をつけて行ってきて下さいね」フリフリ

法子「ゆかりちゃんこっちでしょ」

 
18 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:45:58.10 :eOahO5dfo

法子「お茶会もいいね! すっごい気品に満ちてたよ」

ゆかり「そうですね」

法子「あたしも何だか高貴になっちゃったかも」

ゆかり「……」サワサワ

法子「……」

ゆかり「……」モチモチ

法子「……」

ゆかり「なってますね」

法子「やっぱり……」

< アッ ピニャコラター!

法子「ん?」

ゆかり「???」



穂乃香「どうしたんですかぴにゃこら太! そんなところに挟まって!」

穂乃香「いま助けてあげますからね!」

穂乃香「んむむ……!」

穂乃香「……はぁ、どうにか救出できました、良かったですねぴにゃこら――」チラッ



法子「……」

穂乃香「っ!!?」ビクッ

 
19 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:47:26.28 :eOahO5dfo

穂乃香「あの……違いますからね」

法子「……」

ゆかり「……」

穂乃香「ここに罠が仕掛けてあるじゃないですか」

法子「あるね」

穂乃香「それで試しに、ぴにゃこら太を罠の下に置いてみたんです」

ゆかり「置きたくなりますよね」

穂乃香「あっ、置いたと言っても、下にハンカチを敷きましたから」

法子「うん」

穂乃香「そしたら、こう……」

ゆかり「……」

穂乃香「助けてあげなきゃっていう気持ちが、どんどん強まって」

法子「うん……」

ゆかり「……」

穂乃香「たった今、助け出したところです」

法子「何も違くないよ、まさにそうだと思ってたよ」

ゆかり「そっちの事情でしたか……」

法子「えっ、どっちの事情だと思ってたの?」

ゆかり「一人でお芝居を打っていたのだとばかり思っていました」

法子「だからその事情だってば!」

 
20 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:48:54.80 :eOahO5dfo

法子「じゃあ有香ちゃんが出てきたら、タオルとドリンク渡して」

ゆかり「はい」

法子「何か応援とかして、きゃあきゃあ言って去る手はずで」

ゆかり「分かりました」

法子「復唱してみて」

ゆかり「まず有香ちゃんが」

法子「うん」

ゆかり「可愛い」

法子「あってる」

ガチャッ

有香「……あれ、お疲れ様です二人とも」

法子「せんぱーい!」テテテッ

ゆかり「先輩っ」

有香「!!?」

法子「これタオル、使ってください!」

ゆかり「飲み物も、どうぞ、おしるこです」

有香「か、か、感激です、二人が私を、年上として慕ってくれるなんて……!」

法子「おしるこに対して言うことあるでしょ」

有香「いただきます」

法子「お行儀がいい」

 
21 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:50:51.61 :eOahO5dfo

有香「最近はお迎えブームなんですね」

法子「いいなー有香ちゃん」

有香「えっ?」

法子「あたしはゆかりちゃんにお迎え、来てもらったことないもん」

ゆかり「!!?」

有香「あはは、だいたい遅れたり離れたりするのがあたしですからね」

ゆかり「わ、私ははまた、法子ちゃんを蔑ろに……」

法子「ゆかりちゃんはあたしより有香ちゃんが好きなんだ」

有香「煽らないで」

ゆかり「……」パタリ

有香「倒れちゃったじゃないですか」

ゆかり「法子ちゃんのピンチには、必ずお迎えに参上すると誓います……」

有香「今はゆかりちゃんのほうがピンチっぽいですけど」

法子「ゆかりちゃん冗談だからね、ごめんね」ユサユサ

ゆかり「……」

法子「ゆかりちゃんがあたしのこと大好きって、ちゃんと分かってるから」

ゆかり「法子ちゃんのためなら宇宙だって救えます……」

有香「フリーザ様が来ても安心ですね」

ゆかり「ニンジンも残さず食べます……」

有香「それは法子ちゃん関係なく食べてください」

 
22 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:52:10.94 :eOahO5dfo

ゆかり「まずは有香ちゃんが法子ちゃんを襲ってください」

有香「なぜ」

ゆかり「そこに私が颯爽とお迎えに現れます」

法子「王子様みたい!」

ゆかり「……法子ちゃんからその可愛らしい手を離しなさい!」

法子「かっこいい!」

有香「褒められた気がする」

ゆかり「その力強くも優しい、人を守るため鍛えた勇敢な手を放しなさい!」

有香「……」テレテレ

ゆかり「これで行きましょう」

有香「ええと……」

ゆかり「どうぞ」

有香「……ようお嬢ちゃん、茶の一杯にでも付き合えよ」グイッ

法子「時代を感じる」

有香「黙って俺について来い!」

法子「きゃー! イケメン無罪!」

ゆかり「待ちなさい!」

有香「何者だ!?」

ゆかり「成敗っ」ペチッ

有香「セリフ違うじゃないですか」

 
23 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:53:27.35 :eOahO5dfo

後日

法子「じゃあ今度はゆかりちゃんを迎えに行ってみよっか」

有香「そうですね」

法子「またお茶会してるみたいだから、行ってみよ!」

有香「あっ、噂のお嬢様交流会ですね」

法子「凄いよ、あたしもちょっと混ぜてもらったけど」

有香「どんな感じでしたか?」

法子「あたし見たら分かるでしょ?」

有香「……」

法子「……」

有香「可愛いです」

法子「そうじゃなくて!」

有香「ヒント下さい」

法子「んー、ちょっとこう、気品が、優雅な感じになってるでしょ?」

有香「……?」

法子「もー! 有香ちゃんの目はふし、ふしやまだよ!」

有香「節穴ですね」

法子「ふしあなだよ!」

有香「節穴じゃないですけど」

法子「どっち!」

 
24 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:55:16.47 :eOahO5dfo

ゆかり「私も星花さんとは、ぜひ一度と、前々から」

星花「恐縮してしまいます、わたくしのバイオリンで、よろしいんですの?」

ゆかり「はい、是非ともお願い申し上げます」

星花「ゆかりさんのフルート、ああ……楽しみですわね」

ゆかり「その折には、音葉さんにもお力添え頂ければと、考えているのですが……」

音葉「……奏でさせてもらえるのならば、旋律を、二人と」

琴歌「想像しただけでも、至福の時間が窺えます」

ウフフッ アハハッ

法子「……信じられないかもしれないけど、あれゆかりちゃんなの」

有香「分かってますけど」

法子「えー、だってゆかりちゃんて言ったらさぁ」

有香「はい」

法子「ふわふわしてて、やわらかい雰囲気で、純粋で可愛くて優しくて」

有香「清楚で、礼儀正しく、育ちの良さが窺える、そんな子です」

法子「でしょ?」

有香「はい」

法子「……」

有香「……」

法子「あってるじゃん」

有香「あってますよね」

 
25 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:56:33.85 :eOahO5dfo

法子「ゆかりちゃーん」テテテッ

有香「お迎えに来ましたよ」

ゆかり「あら、ありがとうございます」

法子「気を付けて有香ちゃん!」

有香「えっ?」

法子「いまゆかりちゃんお嬢様モードだから」

有香「何に気を付けるんですか」

法子「有香ちゃんが来てツッコミを得たことで、急にボケてくるから!」

有香「いやいや、まさかそんな……」

ゆかり「……?」

法子「……もーゆかりちゃん、ここボケるタイミングでしょ!」

ゆかり「少し前にこんなことがありました」

有香「流れるような導入」

ゆかり「事務所の皆さんで紅茶を飲みながらお話していたらですね」

法子「うんうん」

ゆかり「お友達二人が、お迎えに来てくれたんです」

法子「それ昨日の話じゃん!」

有香「いや今日の話です、今ですそれ」

法子「ほんとだ」

ゆかり「嬉しかったので、ボケてみました」

 
26 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:58:07.17 :eOahO5dfo

ゆかり「お迎えに来てもらうというのは、いいものですね」

有香「そうですね、いつもありがとうございます」

ゆかり「また有香ちゃんをお迎えに上がっても、構いませんか?」

有香「はい、ぜひ」

法子「……」

ゆかり「……あの、法子ちゃんも、お迎えに行きますからね」

法子「え? いいよ別に、大好きな有香ちゃんだけ迎えに行ったら?」

ゆかり「……」パタリ

有香「ほんとにやめてあげて法子ちゃん」

法子「えへへ、ごめんねゆかりちゃん、お迎え楽しみに待ってるからね」ユサユサ

ゆかり「もうドーナツ屋さんになります……」

有香「話がこじれてきましたよ」

ゆかり「ニンジンも、はい、まぁ……はい……」

有香「食べましょうね」

ゆかり「なんでやねん……」

有香「食べましょうね」

ゆかり「……ああ、楽しいですいま」

有香「同じく」

法子「あたしも」

ゆかり「ふふっ……大好きです二人とも」

 
27 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 22:59:33.58 :eOahO5dfo

ありす「……」

ありす「何ですかこの罠……」

ありす「なぜぴにゃこら太が仕掛けられて……」

ありす「……」

ありす「……」チラッ



穂乃香「!!」ササッ



ありす「……」

ありす「……わぁー、可愛い」

ありす「ちょっと手に取ってみましょう」

ヒョイッ パタン

穂乃香「かかった! さすがぴにゃこら太!」テテテッ

ありす「見事な仕掛けです穂乃香さん、まんまと嵌められてしまいました」

穂乃香「はい、これもひとえにぴにゃ……あれ? ありすちゃん」

ありす「なにか」

穂乃香「素敵なTシャツ着てますね」

ありす「……」

穂乃香「……」

ありす「そうでしょう」

穂乃香「はい」

 
28 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 23:01:01.00 :eOahO5dfo

以上です。ゆかりちゃんお誕生日だったのでゆかゆかのりこssでした、お誕生日過ぎてますけど。
そんな感じでHTML化の依頼を出して参ります。


30 :◆J6sXPQ/xjk :2016/10/20(木) 23:05:57.22 :eOahO5dfo

ゆかりちゃんのニンジンについては捏造です。
ご覧いただきましてありがとうございました。


31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/20(木) 23:10:15.75 :KKVlErVr0
なんだこれ可愛い

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/21(金) 01:05:06.34 :M45Fs23Do
ありすは大人だなぁ!!

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/21(金) 01:27:24.25 :Pfn1p71Co
法子と4歳差だもんな…


SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介です
【SS速報VIP】水本ゆかり「有香ちゃんを迎えに行きましょう」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1476969525/