―――事務所


凛「李衣菜はね、すごいんだよ。プロデューサー」

P「うん」

李衣菜「ねぇ」

凛「どんなお仕事もね、本当に楽しそうにやるの。それに、いつも全力なんだ」

P「そうだな。李衣菜はチャレンジャーだからな」

李衣菜「やめて」

凛「お仕事の度にアイドルにとって大切なことを見つけて、理想に向かって努力してる。……かっこいいよね」

P「ああ、かっこいいな」

李衣菜「ほんとやめて! お願いだから!」カァッ


2 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:09:23.78 :rQQ690FDo

凛「どうして? 私、李衣菜のこと褒めてるんだよ」

李衣菜「そういうのいらないから! せめて私がいないとこでやってよ!」

凛「いないならいいの? じゃあプロデューサー」

P「うん?」

凛「李衣菜について、三日三晩語り合わない?」

P「よしきた」

李衣菜「ああああもおおおお!」


3 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:12:19.53 :rQQ690FDo

李衣菜「バカ! バカなの!?」

凛「いたって真面目だけど」

李衣菜「それがバカだって言ってるの!」

凛「それならバカでいいよ。李衣菜バカ。……ふふっ、李衣菜……」

李衣菜「ひぃぃぃ……!」

P「はっはっは、凛は面白いなぁ」ケラケラ

李衣菜「面白がってないで止めてくださいよプロデューサーっ!」


4 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:14:44.37 :rQQ690FDo

凛「李衣菜はロックだからね。そうやって否定しつつも本当は嬉しいんでしょ?」

李衣菜「嬉しくないよ、だったら私ロックじゃなくていい!」

P(ロックじゃなくていいって……SSRより遥かにレアな李衣菜だな)

李衣菜「凛がそんなこと言うなら私、これからはもう一緒にお仕事しないからねっ」

凛「え、そんな……!」ガーン

李衣菜「当然でしょ! やだよ私!」


6 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:17:54.06 :rQQ690FDo

凛「あ、あぁぁ……!」ガクー

P「……すごくショック受けてるぞ」

李衣菜「し、知りませんよ。勝手にすればいいんだっ」

凛「…………」フラッ…


凛「…………落ち着け、私」

凛「こんなとき李衣菜ならどうする……? 李衣菜なら、きっと……ふふ、李衣菜なら……」ブツブツブツ…


P「禁断症状かな?」

李衣菜「……私怖くなってきたんですけど。目も合わせたくないんですけど」ガクブル


7 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:21:08.73 :rQQ690FDo

凛「……よし。大丈夫、李衣菜はきっとこんなことで挫けないはず」

凛「私は私らしく、いつも通り李衣菜と接すればいい。うん、李衣菜ならきっとそうする」

李衣菜「私がいつも通り接することができそうにないよ……!」

凛「李衣菜」

李衣菜「あっ、はい。なんでしょうか渋谷さん」


凛「私……李衣菜と一緒にこれからも走って行きたい。同じステージからの景色を見たいよ」

凛「一番高いところに、いつか辿り着けるその日まで……ずっと、一緒に……!」ニコッ


李衣菜「うん、無理」キッパリ

凛「」

P「そりゃそうだ」


8 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:24:20.63 :rQQ690FDo

凛「……プロデューサー。私もうどうしたらいいか分からない」グスッ

P「それは李衣菜も同じだと思うぞ」

凛「はっ、つまり李衣菜と私の想いはひとつ……!」

P「おおうポジティブシンキング」

李衣菜「プロデューサー、部署変えたりってできませんか?」

P「うーん……すまん。俺は李衣菜も凛も手放したくないから……」

李衣菜「うぐ、それ言われちゃうとなぁ……!」

凛「よかった、これからも李衣菜と一緒にいられるんだね」

李衣菜「もうやだぁ」


10 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:29:04.84 :rQQ690FDo

凛「とにかくね」

李衣菜「はいはい……なに?」

凛「私は、李衣菜とプロデューサーと……みんなと過ごせる毎日が楽しいんだ」

李衣菜「そ、それがなんだっての?」

凛「うん、だから……」


凛「私、アイドルになってよかったな、って思って」

李衣菜「……!」


凛「本当にありがとう、李衣菜。こんな私といつも一緒にいてくれて」

李衣菜「う……うん。別に……普通だし。相棒なんだから当たり前じゃん」プイッ

凛「ふふっ、うん……♪」


P(こういうときちょろいのが李衣菜なんだよなぁ)


11 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:32:13.87 :rQQ690FDo

凛「またハンバーグ作ってね。李衣菜の美味しいから」

李衣菜「や、やだよ。凛に作るくらいならみくに作るし!」

凛「……なるほど、猫キャラがいいの? ……にゃあ?」

李衣菜「はぁ……なんでそうなるかなぁ……」



みく「りーなチャンのハンバーグ!?」ニュッ

李衣菜「わぁ!? いきなり出てこないでよ!」


12 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:35:37.18 :rQQ690FDo

みく「ハンバーグの波動を感じたにゃあ。じゅるり」

李衣菜「えぇ……なにそれ……」

凛「……みく。李衣菜のハンバーグは渡さないよ」

みく「凛チャン……! ふっふっふ、ついに決着をつけるときにゃ!」

凛「望むところっ……!」


李衣菜「……はぁ。しょうがない、今から作ってあげるか……プロデューサー、調理室借りていいですか?」

P「ん? あぁ、いいぞ。……あ。それならさ……」

李衣菜「? なんですか?」

P「ハンバーグ、俺の分も作ってくれないかなーって……」

李衣菜「なんだ、そんなこと。もちろんいいに決まってるじゃないですか♪」

P「おっ、ほんとか? へへ、楽しみにしてるよ」


14 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:39:37.49 :rQQ690FDo

蘭子「禁断の果実……!」ヒョコッ

李衣菜「あれ、蘭子ちゃん。蘭子ちゃんもハンバーグ食べる?」

蘭子「ククク……無論よ!」

李衣菜「へへ。じゃあケチャップ――真紅の秘薬、だっけ? たくさんかけてあげるね」

蘭子「うむっ♪」

P「蘭子には優しいんだな、李衣菜」

李衣菜「そりゃ、蘭子ちゃんかわいいですし。……あんなのとは比べものにならないくらい」


凛「蒼の剣を受けよ!」シュパーン

みく「みだれひっかきにゃあ!」シャキーン


15 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:42:34.15 :rQQ690FDo

P「グラブルなのかポケモンなのか」

李衣菜「どっちだっていいですよ、もう……」

蘭子「えへへ、りーなさんのハンバーグ♪ はんばーぐぅ~♪」ルンルン

P「……蘭子、楽しみなのは分かるけど熊本弁忘れてるぞ」

蘭子「はぅっ!?」

李衣菜「ほらかわいい」ナデナデ

蘭子「んもー! もーっ!」ペシペシ

李衣菜「あはは、いたいよ蘭子ちゃん♪」


17 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:45:05.84 :rQQ690FDo

凛「この、このっ……!」ポカポカ

みく「にゃあっ、にゃーっ!」ペチペチ


李衣菜「……おーい。これからハンバーグ作るんだけど~?」

みく「え……作ってくれるのっ? 今から?」

李衣菜「プロデューサーと蘭子ちゃんが食べたいって言うからさ。あ、ケンカしてるなら2人はいらないかな?」

凛「なっ……!?」

みく「にゃあ!? う、ううんケンカなんてしてないよ! ねっ凛チャン!」ギュッ

凛「う、うん! 仲良しだよほらっ」ギュ

P「簡単に自分を曲げたな」


18 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:49:09.95 :rQQ690FDo

李衣菜「あはは、まったくもー……。それじゃ待っててねっ」トテトテ

みく「ありがとりーなチャン! んー、楽しみにゃあ♪」

蘭子「うんっ、楽しみ~♪」

P「子供か。って俺も似たようなもんか……ふふ」


凛「…………」

P「……ん? どうした凛」

凛「……ちょっと手伝ってくる」

P「ん、そっか。いってらっしゃい」


19 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:52:00.41 :rQQ690FDo

李衣菜「――普通に材料揃ってるのが不思議だよなぁ……まぁいいけど」ゴソゴソ

凛「……李衣菜」

李衣菜「わ。って凛か……どうしたの? 向こうで待ってていいよ」

凛「ううん、手伝わせて。……迷惑かけてばっかりじゃ、相棒として失格だから」

李衣菜「分かってるならドン引きするようなこと言わないでよね?」クスッ

凛「……それは無理かな」

李衣菜「……いやいやいや。っていうかドン引きさせてる自覚あるんだ……」

凛「李衣菜はね、尊いんだよ?」

李衣菜「また変なこと言い出したし!?」

凛「まぁそう言わずに。ふふっ……♪」

李衣菜「もおお! あっちでおとなしくしててよぉっ!」


20 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:54:40.06 :rQQ690FDo

>ぎゃいぎゃい!


P「……またやってる」

みく「にゃふふ、いつもどーりにゃ♪」

蘭子「フッ……流石は永久に誓いし双翼ね!」



凛「心にりーな。李衣菜が私に力をくれる……!」

李衣菜「やめろー! またそうやってぇ!!」



おわり


21 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/12/31(木) 16:57:20.96 :rQQ690FDo

というお話だったのさ
デレステにデレパが来たらやるしかないじゃない……今度こそ書き納め


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【SS速報VIP】凛「心にりーな」李衣菜「やめて」
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