1:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:29:13.01 :WYvHgkvio

――――――――――――朝、トレ姉妹の家 

トレ「よしっ、お弁当できた」 

ベテ「おはよう」 

トレ「おはよう姉さん、今日は早番だったの?」 

ベテ「ああ、もう出るぞ」 

トレ「朝食はそこに出来てるから食べて。あと、これ。お弁当」 

ベテ「すまないな。ルキはどうした?」 

トレ「まだ、ここには来てないみたい」 

ベテ「寝坊か……仕方ないやつだ」


2:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:33:33.93 :WYvHgkvio

ルキ「きゃー! きゃー! 遅刻遅刻!!」 

ベテ「お前も今日は私と早番だろ。もう行くぞ」 

ルキ「えええー! 待って! まだ朝ごはん食べてないよー!」 

トレ「ルキ、お弁当。あと、おにぎりも握っておいたから向こうで食べなさい」 

ルキ「ありがとう! お姉ちゃん!」 

ベテ「早くしろ! 行くぞ!」 

ルキ「待ってってば!!」 

トレ「ふふふ、行ってらっしゃい」


3:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:36:11.95 :WYvHgkvio

トレ「後は私のお弁当とマス姉さんの分だけか……」 

トレ「あっ……そっか。マス姉さんは今日昼上がりだったわね」 

トレ「お弁当余っちゃうわね……そうだ!」 

トレ「Pさん……食べてくれるかな……」


4:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:38:12.63 :WYvHgkvio

――――――――――――昼、事務所 

トレ(Pさん、いらっしゃるかしら?) 

夏樹「おっ? トレさん? どうしたんですか?」 

トレ「えっ!? い、いえ……そ、その……Pさんは」 

夏樹「Pさん? ああ、今は拓海と撮影に行ってるよ」 

トレ「そ、そう……」 

夏樹「もう帰ってくるはずなんだけど」 

トレ「そうなの……」 

夏樹「ここで待ってたら来ると思うよ」 

トレ「え、いや……私は……」 

がちゃ 

涼「腹減ったー……夏樹ー! ファミレス行こうぜー!」 

夏樹「ファミレスって……この後、お前Pさんと仕事だろ?」 

涼「待ってるんだけどさ、全然来ねえんだもん。先食っちゃおうぜ」 

夏樹「んー、まあいいけどさ……」 

トレ「……」


5:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:40:16.18 :WYvHgkvio

ばたーん 


P「只今戻りました!!」 

拓海「腹減った……飯くらい食わせろ……」 

P「お前が着替えるのに手間取ってるからだろ! ったく」 

夏樹「Pさーん、トレさんがお待ちだよ」 

P「え? あっ! すみませんトレさん! どうしました?」 

トレ「え?……あ、あの……大したことじゃないんですけど……」 

P「?」 

トレ「……そ、その……お昼……」 

P「あっ! ちょっと待って下さい……涼! 拓海! どこ行くんだよ!」 

涼「どこって……ファミレス。拓海も腹減ってるみたいだし」 

拓海「めしー……」 

P「そんな暇ねーよ! 時間20分押してるんだから、すぐ準備しろよ」 

涼「ええええ! 昼飯は?」 

P「そんなの後回しだ! 拓海も急げ!!」 

涼「うそおん……」 

拓海「めし……」 

トレ「……」


6:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:41:27.34 :WYvHgkvio

P「すいません! お待たせしましたトレさん。ご用件とは?」 

トレ「あ、あ、あの……」 

P「?」 

トレ「い、今はいいです……が、頑張ってきてください」 

P「ありがとうございます! 行くぞ、涼、拓海」 

涼「おにー! あくまー!」 

拓海「めし!」 

P「はいはい。明日、昼飯奢ってやるから。行くぞ」 


ばたん 


トレ「はぁ……」 

夏樹「慌ただしい連中だったな……さて、1人で飯でも行くか」 

トレ「あっ! あの、夏樹ちゃん?」 

夏樹「??」


7:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:48:25.76 :WYvHgkvio

――――――――――――昼、休憩室 

夏樹「おわあーっ! すんげー弁当!!」 

トレ「遠慮しないで食べてね」 

夏樹「それじゃあ、遠慮なく。いただきまーす」 

トレ「ふふふ、どうぞ」 

夏樹「うわっ! 超うめえ!!」 

トレ「お口にあうかしら?」 

夏樹「こんなに美味いのは久々だよ! すげーな、トレさんは」 

トレ「ありがとう」 

夏樹「でも、トレさんって弁当いつも余分に作るの?」 

トレ「えっ?……それは……その」 

夏樹「……ふーん。じゃあさ、明日リクエストしていい?」 

トレ「えっ?……う、うん、いいわよ」


8:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:49:32.06 :WYvHgkvio

――――――――――――翌日、事務所 

トレ「こんにちは」 

夏樹「おっ! トレさん、ちょうど良かった」 

トレ「じゃあ、これお弁…」 

夏樹「ああ、ちょっと待ってて。もうすぐだから」 

トレ「……?」 

ばたん 

P「ただいま帰りました!」 

涼「疲れた……」 

拓海「めしー…」 


夏樹「おいでなすったな」


9:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:50:53.82 :WYvHgkvio

涼「さて、P。約束だぞ。今日の昼飯おごってくれんだろ?」 

P「うっ!……覚えてたのか……」 

拓海「めし! めし!」 

夏樹「あー、ちょっと待った。涼、拓海、これからレコーディングの打ち合わせやるぞ」 

涼「え? なにそれ? そんなの聞いてないよ!」 

拓海「めし!」 

夏樹「メシなら打ち合わせやりながらでもできるだろ」 

涼「でも、Pに奢ってもらわないと」 

夏樹「いいからいいから、ほら、拓海も行くぞ」 

涼「おに! あくま!」 

拓海「めしー!」 

夏樹「というわけで、トレさん。昼飯はまた今度な!」


10:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:51:38.56 :WYvHgkvio

トレ「え?……あっ! 夏樹ちゃん……」 

ばたん 

P「やれやれ……それじゃあ、僕はコンビニにでも」 

トレ「あ……あの、Pさん!」 

P「はい?」


11:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:53:18.81 :WYvHgkvio

――――――――――――休憩室 

P「うおおおっ! すごい豪勢な弁当!!」 

トレ「ごめんなさい……差し出がましいことしちゃって」 

P「とんでもない! 本当に僕が食べていいんですか?」 

トレ「は、はい!……どうぞ」 

P「いただきますっ!……うおおおおっ! 美味すぎる!!」 

トレ「そ、そんな……褒めすぎですよ」 

P「いえいえ、お世辞じゃないです! ほんとうに美味い!」 

トレ「そ、そうですか?」 

P「うんうん、特にこのきんぴらと筑前煮! 僕の大好物なんですよ!」 

トレ(えっ……それは夏樹ちゃんがリクエスト…………まさか!) 

P「こんなに美味い弁当食えるなんて幸せだ」 

トレ(もう…………ありがとう、夏樹ちゃん)


13:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:55:48.35 :WYvHgkvio

P「ふーっ……食ったぁ。ごちそうさまでした!!」 

トレ「ご飯粒も残さず食べてくれるなんて……嬉しいです」 

P「残すなんてもったいないことできませんよ」 

トレ「もしかして、少し足りないんじゃないですか?」 

P「まあ……まだ食べられますけどね。でも、心は満腹です」 

トレ「も、もうっ……Pさんたら」 

P「本当に美味しかったです。午後も頑張れますよ」 

トレ「……よかった」 

P「さて、それじゃあ……」


14:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:56:21.26 :WYvHgkvio

トレ「あ、あのっ! Pさん!!」 

P「はい? どうしました?」 

トレ「……あ、明日」 

P「?」 

トレ「明日は……ちょっと大きいもの作ってきますね」 

P「本当ですか! やったー!」 



トレ(明日もお弁当……食べてもらえる……やった!) 




おわり


15:◆yfWmR9mD4k:2013/06/20(木) 00:57:35.06 :WYvHgkvio

これで終わりです 
噂によると贈り物倉庫にトレさんを閉じ込めてるPには弁当は作って貰えないらしい 


たぶん


16:2013/06/20(木) 01:12:23.71 :+sxqbp0j0
なつきちイケメンすぎるYO! 

トレーナーさんも名前わかればいいのにね

18:2013/06/20(木) 03:17:00.62 :PTdTKjwmo
乙です 
さて贈り物倉庫を空にしてくるか(白目


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371655752