1:2013/12/21(土) 22:13:22.17 :43bE1lumo

―――事務所 


P「…………」カタカタ… 


P「……ふー」ギシッ 

P「うぐぐ……」ノビー 

P「いだだだ」ゴキゴキ 


P「はぁ……」 




泰葉「……Pさん?」ヒョコッ


2:2013/12/21(土) 22:17:20.94 :43bE1lumo

P「ん? あぁ、泰葉。お疲れ」 

泰葉「はい。お疲れさまです、Pさん」ペコリ 

泰葉「あの、どうしました? ため息なんて……」 

P「ちょっと肩がなー。デスクワークしすぎたかな」 

P「ま、このとおり平気へい、き……いててて」


3:2013/12/21(土) 22:19:07.04 :43bE1lumo

泰葉「……あんまり良くないみたいですね」クス 

P「あ、あはは」 

泰葉「ふふ……あ、そうだ。ではこうしましょう」 

P「なんだ?」 


泰葉「――Pさん。私で良ければ、肩、揉みますよ」


7:2013/12/21(土) 22:23:53.46 :43bE1lumo

――― 


たん  とん 

  ぽこ  ぽこ 


P「ん、お、ぉふ……!」 

泰葉「んしょ」モミモミ… 


P「おぅ、ぅぅうあああ、……あっあぁん」 

泰葉「ちょっと、変な声出さないでください……えい」 

ぐりっ! 

P「うごぅ!? いだっ、いだいいだい泰葉いたいっ!」


8:2013/12/21(土) 22:26:36.85 :43bE1lumo

泰葉「ふぅ。まさかここまで硬いとは思いませんでした」ポコ ポコ 

P「俺も予想外だよ……気持ちいいよ泰葉」 

泰葉「よかった。でも、あまり根を詰めないようにしてくださいね?」モミモミ 

P「了解です、岡崎先輩」 

泰葉「ふふ、よろしい。……もう一度ぐぐっといきますね」 

P「ん、頼む」 

泰葉「では」 

ぐぐ……ぐりぐり 

P「あ、ああぁああ……あぁっあぁん♪」 

泰葉「ですから声」ペシ 

P「あいた」


9:2013/12/21(土) 22:29:54.18 :43bE1lumo

泰葉「まったくもう」 

P「反省してます」 

泰葉「反省してもダメです。許しません」タン トン 

P「えー。どうしたら許してくれる?」 

泰葉「そうですね……うーん」ポコ ポコ 


泰葉「また、こうして肩たたきさせてくれれば。それで許します」 

P「……ふふ。こっちからお願いしたいくらいだ。泰葉、また頼むよ」 

泰葉「はい、Pさん」 


たん  とん 

  ぽこ  ぽこ…… 


10:2013/12/21(土) 22:32:47.38 :43bE1lumo

泰葉「――ん、だいぶ柔らかくなりましたね。どうです?」 

P「おぉ……おおお! 肩が軽い!」グルングルン 

P「ありがとな泰葉、調子抜群だ」 

泰葉「どういたしまして。……あは、Pさんが喜んでくれてよかった……♪」 

P「これでまた仕事が捗るぞー!」 

泰葉「……む。捗っちゃヤです。いつか肩壊しちゃう」プクー 

P「その前に、泰葉が揉んでくれるから大丈夫だよ。そう膨れるなって」プニ 

泰葉「ぃにゅ。……もう、やめてくださいっ」


11:2013/12/21(土) 22:35:40.83 :43bE1lumo

P「ははは、泰葉は可愛いなぁ」ナデナデ 

泰葉「し、知りません……Pさんのばか」プイ 

P「ふふ……なぁ、泰葉」 

泰葉「なんです」ジトー 

P「なんだか、年相応な顔するようになったな」 

泰葉「……誰かさんのせいですね、きっと。自分でも子供っぽくなったって思います」 

P「もちろんいい意味で、な?」 

泰葉「そうだといいですけど」クス…


12:2013/12/21(土) 22:38:30.16 :43bE1lumo

泰葉「――あ、そろそろレッスン行かなきゃ」 

P「ん。頑張ってきな」 

泰葉「はい。Pさんはくれぐれも無理しないように」 

P「はいはい、分かってるよー」 

泰葉「…………」プク 

P「ほいっ」プニー 

泰葉「んゅ。ふふ、それじゃ――」 



泰葉「いってきますね♪」ニコッ 


13:2013/12/21(土) 22:39:01.56 :43bE1lumo

泰葉編おわり





16:2013/12/21(土) 22:49:38.66 :43bE1lumo

――― 


がちゃり 

加蓮「おはよーございますっ」 


P「おう、おはよう加蓮。早いな」 

加蓮「あ、Pさんおはよ。ふふ、お仕事の時間までPさんとお喋りしようかなって」 

P「俺とか? 資料に目を通しながらでいいなら、構わないぞ」 

加蓮「うん、ありがと。って、あれ?」


18:2013/12/21(土) 22:52:36.99 :43bE1lumo

P「うん? どうした?」 

加蓮「Pさん、目真っ赤だけど……大丈夫? 疲れてたり……」 

P「あー……心配するな、うん」 

加蓮「そう? 分かった」 




加蓮「なんて言うと思った? ん?」グイッ 

P「やっぱりダメだったかー、あっはっは」


20:2013/12/21(土) 22:56:54.57 :43bE1lumo

加蓮「あっはっは、じゃないよもう!」プンスカ 

加蓮「いつも疲れたらしっかり休めって言ってるのPさんでしょ!」 

P「まぁまぁそんなに怒るなって」 

加蓮「怒るよ! ほら、ちゃんと見せてっ」 

P「ちょ、加蓮近い――」 


加蓮「あぁもうクマもすごいし……」ジッ 

P「あの」 

加蓮「よし、マッサージして血行よく……じっとしててね」グニグニ 

P「ちょっと……」 

加蓮「あっ、そうだちょっと待ってて。いいこと思いついたっ」タタタッ 



P「……忙しいなぁ」ポツン


23:2013/12/21(土) 22:59:56.04 :43bE1lumo

――― 


加蓮「お待たせPさん」 

P「おかえり。給湯室でなにしてたんだ?」 

加蓮「ふふ、これ作ってたの」スッ 


蒸しタオル「ほかほか」 


P「タオル? なんか湯気出てるけど」 

加蓮「そそ、蒸しタオル。水気絞ってレンジでチン! ってね」


24:2013/12/21(土) 23:05:38.46 :43bE1lumo

P「へぇ……」 

加蓮「はい、そういうことだから上向いて。目に乗せて血行促進~」 

P「えっと、俺仕事が」 

加蓮「拒否権なーし」グイ 

P「あぁっ」 

ぽふ 

P「ぁぁああ…………あったかいぃぃ……」 

加蓮「ふふん♪」


26:2013/12/21(土) 23:08:23.55 :43bE1lumo

P「おおう…………これは……なかなか……!」 

加蓮「どう? 疲れ取れるでしょ」 

P「目にじんわりきて……最高だぁ……ぁぁああああ……」ダラーン 

加蓮「おじさんみたいだよ、Pさんたら」クスクス 

P「この際なんでもいい……けど」 

加蓮「けど?」 


P「仕事……」 

加蓮「んもう。まだそんなこと言う」ムスー


27:2013/12/21(土) 23:11:42.29 :43bE1lumo

加蓮「私がお仕事行くまで見張ってるからね?」 

P「加蓮は心配性すぎるんだよ……」 

加蓮「Pさんにだけは言われたくない」 

P「うぐ」 

加蓮「……私だって心配なんだから」 

加蓮「泰葉に聞いたよ。肩こりすごかったって」 

P「…………」 

加蓮「もっと自分を大切にしてね。私たちを大切に思うくらい、自分も」


28:2013/12/21(土) 23:15:12.54 :43bE1lumo

P「……うん、そうだな。ありがとう、加蓮」 

加蓮「いえいえ。……さてと、お仕事の準備しなきゃ」 

P「あ、手伝うよ」 

加蓮「ダメ。せめてタオル冷めるまでじっとしてなよ?」 

P「……はい」 

加蓮「うんうん、素直が一番。ってことで――」 


ちゅっ 


加蓮「……ん。いってくるね、Pさん♪」 

P「っ、んなっ……!?」


29:2013/12/21(土) 23:18:43.87 :43bE1lumo

P「か、かっ加蓮!?」バッ 

加蓮「んー? なぁにPさん?」 

P「い、今ほっぺたに……!」 

加蓮「さぁ、知らなーい。私にはなにも見えなかったヨー」 

P「こら加蓮、待て!」 

加蓮「ふふふっ! 蒸しタオルの代金ってことで!」 



加蓮「じゃあね、いってきまーすっ♪」 


30:2013/12/21(土) 23:20:19.17 :43bE1lumo

加蓮編おわり 
ちょっとアイドルと戯れてくるのん





35:2013/12/21(土) 23:50:45.60 :43bE1lumo

――― 


P「……なぁ、李衣菜?」 

李衣菜「はい?」 


P「どうして俺は李衣菜に膝枕されてるんだろう?」 

李衣菜「ふむ。では答えましょう。理由そのいち」 

P「何個もあるのか……」 

李衣菜「Pさんがソファーでぐったりしていたので」 

P「あ、ああ……たまたま疲れてたんだよ、たまたま」 

李衣菜「…………」ジトッ 

P「うぅ」


37:2013/12/21(土) 23:53:58.12 :43bE1lumo

李衣菜「はぁ……理由そのに。泰葉や加蓮がすっごく心配してましたから」 


李衣菜「いろいろ聞きましたよ? 肩こりが酷いやら目が真っ赤やら」 

P「面目ない……」 

李衣菜「そう思うなら、死んだように寝たりしないでほしいですけど」 

P「わ、悪い」 

李衣菜「びっくりしたんですからね? ホントに死んじゃったのかと……」 

P「……泣かせちゃったな。ごめん」 

李衣菜「もういいですよ、生きてますし。えへへ」


38:2013/12/21(土) 23:57:16.96 :43bE1lumo

李衣菜「それから、理由そのさん」 

P「まだあるのね……」 

李衣菜「私も、Pさんになにかしてあげたいなーって思ってたんですよ」 

李衣菜「お世話になりっぱなしなのはロックじゃないですから!」フンス 

P「いやそれはよく分からんけど」 

李衣菜「……ま、冗談はともかく。日頃のお礼くらいさせてください」


39:2013/12/22(日) 00:00:06.54 :UuGQrWKmo

P「そう、か?」 

李衣菜「そうです。今日はゆっくり休んで、元気になってくださいね」ナデナデ 

P「ん……な、なんか恥ずかしいな」 

李衣菜「なに言ってるんですか、いつもPさんがやってることでしょ?」ポフポフ 

P「そりゃそうだけど……やるのとやられるのとじゃ違うなぁ」 

李衣菜「私は撫でられるのも好きですよー、へへへ」


40:2013/12/22(日) 00:03:39.76 :UuGQrWKmo

P「……素直だな、李衣菜は」 

李衣菜「ふふ。自分に正直でいろ、ってPさんに言われましたから」 

P「そんなことも言ったっけ。まだ李衣菜が駆け出しの頃か……懐かしい」 

李衣菜「今度はアリーナでLIVEかぁ……わくわくしますね!」 

P「緊張とかしてないか? 不安とか」 

李衣菜「平気ですよ。隣に泰葉も加蓮もいるし……ファンのみんなが勇気づけてくれる」 


李衣菜「それになにより、Pさんが見てくれてるから。ねっ」ニコッ 

P「そっか。……そうだな」


41:2013/12/22(日) 00:06:09.06 :UuGQrWKmo

李衣菜「この前衣装合わせもしたし、俄然やる気湧いてきましたよ!」 

P「お、気に入ったか。あれ、俺もちょっと口出しさせてもらったんだ」 

李衣菜「そうだったんですか? へへ、ならPさんもステージに立ってるってことですよね」 

李衣菜「一緒にLIVE、成功させましょうっ!」 

P「おう! ってことで……」 

李衣菜「?」 

P「仕事再開しないと。よっこらしょ」ムクッ


42:2013/12/22(日) 00:09:57.89 :UuGQrWKmo

李衣菜「あっ、ダメですよ!」グイッ! 

P「のわっ!?」ヨロッ 

李衣菜「んもう、じっとしててくださいっ」 

P「も、もう充分休んだってば!」 

李衣菜「いーえ。せめてお昼寝くらいしてもらいますからね」 

P「お昼寝って……李衣菜も足痺れるだろ?」


43:2013/12/22(日) 00:15:20.81 :UuGQrWKmo

李衣菜「はいはい、そんなこといいから目を瞑ってくださーい」 

P「聞いてくれよ……」 

李衣菜「アイドルの膝枕で眠れるなんて普通じゃ出来ませんよ? 役得ですね♪」 

P「そうですね……はぁ、分かったよ。寝ればいいんだろ、寝れば」 

李衣菜「えへへ。いいこいいこ」ナデナデ 

P「そ、それはやめてくれっ」


44:2013/12/22(日) 00:17:57.60 :UuGQrWKmo

李衣菜「あ、子守唄歌いましょうか!」 

P「ん……じゃ、頼むよ。李衣菜の歌声、好きだからさ」 

李衣菜「あ。Pさんも素直になった」クス 

P「ふふ、だな……」 

李衣菜「ふふふ♪ こほん、それでは……。――♪」 


♪―― 

♪♪―――♪ 


45:2013/12/22(日) 00:21:23.05 :UuGQrWKmo

李衣菜「――♪」 


P(……はぁ……いい心地だなぁ) 

P(李衣菜もこんな優しい声が出せるんだな……次はこの方針で――) 

P(はっ! いかんいかん、せっかく李衣菜が歌ってくれてるのに) 

P(ちゃんと……ねむ、って) 

P(ね、む……) 


P「…………Zzz」スヤァ 

李衣菜「―――♪ ……あ、寝ちゃったかな?」 



李衣菜「Pさん、ゆっくり休んでくださいね♪」 


46:2013/12/22(日) 00:29:08.22 :UuGQrWKmo

李衣菜編おわり





48:2013/12/22(日) 00:33:53.60 :UuGQrWKmo

―――LIVE会場 


P「――みんな。そろそろLIVE始まるけど、準備はいいか?」 


李衣菜「はい、バッチリですよ!」 

加蓮「ふふっ、早く歌いたくてうずうずしてるよ」 

P「よしよし、大丈夫そうだな。泰葉はどうだ?」 

泰葉「ええ、私も準備できてます。だけど……」 

P「だけど?」 

泰葉「ちひろさんが……」 


ちひろ「みみみみみんなっががが、頑張っててててて」ガタガタガタガタ 


49:2013/12/22(日) 00:38:45.81 :UuGQrWKmo

P「ちょ、なんでちひろさんが一番緊張してんですか!」 

ちひろ「あわわわわだってだってだてだって!」 

ちひろ「あり、ありありアリーナですよアリーナ! おっきいんですよすごく!」 

P「んなこと分かってますよ……俺だって多少は緊張してますけど」 

P「この娘たちを見てください。心配ごとなんてひとつもないですよ」 


P「……そうだろ? 泰葉、加蓮、李衣菜」


50:2013/12/22(日) 00:41:01.31 :UuGQrWKmo

泰葉「ふふ♪ ちひろさん、しっかり私たちの姿、見ててくださいね」 

加蓮「ファンの声援、ちひろさんにも聞かせてあげる!」 

李衣菜「私たちの歌とダンスで、体も心も熱くなってください!」 


ちひろ「…………!!」 


P「……どうです、ちひろさん。3人の顔見たら、不安もなにも吹っ飛んだでしょ?」 

ちひろ「……は、はい――はいっ!」


51:2013/12/22(日) 00:43:57.93 :UuGQrWKmo

ちひろ「よ、よぉし……! もう平気です! 私ここでっ、みんなのステージ見てます!」 

ちひろ「そうですよね、私が不安がっちゃ、失礼ですもんねっ!」クワッ 

ちひろ「さぁ! LIVE楽しみますよー!」フンス 


P「……逆に興奮しだした」 

李衣菜「あはは♪ プロデューサーも楽しんでくださいね?」 

P「あぁ。ちひろさんと一緒にここで見てるよ」


52:2013/12/22(日) 00:47:55.87 :UuGQrWKmo

加蓮「……ね、プロデューサー?」 

P「ん?」 

加蓮「私たちをここまで連れてきてくれて、ありがとね」 

P「ど、どした急に。改まって言うことでもないだろ?」 

泰葉「急じゃないですよ。ずっと感謝しなきゃ、って思ってたんです」 

加蓮「うん。いつも遅くまでお仕事、お疲れさま」 

P「お、おう……なんだかむず痒いなぁ」


53:2013/12/22(日) 00:50:04.34 :UuGQrWKmo

李衣菜「今日のLIVEは、ファンのみんなへの感謝と――」 

泰葉「私たちを一番に愛してくれてる、プロデューサーへ贈ります」 

加蓮「だから、今日のこと……ずーっと覚えていてね?」 

P「……あぁ、ああ! 絶対忘れないよ、絶対!」 

P「……みんな。悔いのないように、全力で楽しんでこい!」 



「「「はいっ!!」」」 


54:2013/12/22(日) 00:53:38.15 :UuGQrWKmo

――― 


李衣菜『みんな楽しんでるーっ!?』 


加蓮『しっかりついてきてね!』 


泰葉『さぁ、もっともっと盛り上がりましょう!』 


わぁぁぁぁぁぁあああああ…………!! 



P「いい笑顔だな、3人とも……」 

ちひろ「ですね……キラキラしてて素敵です」 

P「なんだか感慨深いですよ、本当に……」


55:2013/12/22(日) 00:55:48.45 :UuGQrWKmo

ちひろ「でも、随分と無理をされてたようですけど……」 

P「いやぁ、そんなことないと思いますよ?」 

ちひろ「もう……なにかあってからじゃ遅いんですよ?」 

ちひろ「お疲れでしたら、しっかりと休んでくださいね」 

P「分かってますよ」 

P「あの娘たちのためにも、無茶なんてしません。なにより、俺にとって――」 



P「あの娘たちの煌めく笑顔、輝いてる姿が……最高の特効薬ですから!」 




『『『ありがとーーーっ!!』』』 




おわり


56:2013/12/22(日) 00:57:08.63 :UuGQrWKmo

というお話だったのさ 
やっぱり好きなアイドルで書くと楽しいね

 
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387631602