モバマスSSです。 

それではよろしくお願いします


3:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:41:17.95 :BTvpnxrE0

――カラオケ店 


神谷奈緒「……それで、悩みって一体なんなんだ?」 

島村卯月「私達でよければ、何でも聞きますよっ!」 

若林智香「うん、ありがとっ☆それでね……」 

卯月「あ、何か注文するっ?」 

奈緒「えっ」 

智香「ポテトと、ジュースと……奈緒ちゃんは何を飲むのかなっ☆」 

奈緒「あ……じゃあ、コーラ」 

卯月「私はオレンジでっ!」 

智香「了解っ☆」 


奈緒「……あれ、これって相談だよな?」 


4:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:43:30.33 :BTvpnxrE0

ゴユックリドウゾー 

バタンッ 

奈緒「えーっと、それで悩みってなんなんだ?」 

智香「はいっ、相談なんですが……」 

卯月「あっ、私一曲目入れていいですかっ?」 

智香「最初は何にするのかなっ?」 

奈緒「……っ!」 


奈緒「ああもうっ、何なんだよ一体!相談しに来たんじゃないのかよっ!!」バンッ 

卯月「あっ……確かにそうでした!」 

智香「すっかり忘れてました!」 

奈緒「いやいやいや、智香が忘れてたらまずいだろ!」 

智香「せっかくのカラオケだったのでっ☆」 


6:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:46:19.34 :BTvpnxrE0

奈緒「あのなぁ……どうして相談なのにカラオケに来たか分かるか?」 

智香「えっと……歌うためだよねっ!」 

卯月「相談の後で歌うためですよ!」 

奈緒「……あー、だれか助けてくれよ……」 


奈緒「智香がとっても大事な話だって言ったから、誰にも聞かれないような場所に来たんだろ」 

卯月「?」 

奈緒「ほら……事務所とか女子寮だと、聞き耳立てられたりするだろ?」 

智香「ああっ、確かにそうだね!流石奈緒ちゃんですっ☆」 


8:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:48:21.22 :BTvpnxrE0

智香「それで相談なんですが……Pさんのことなんですっ!」 

卯月「えっ、プロデューサーさんですか?」 

奈緒「Pさんがどうかしたのか?」 

智香「……その、最近Pさんと一緒にいるとなんだか熱くなっちゃって……」ソワソワ 

奈緒「……ん?」 

智香「胸がドキドキして、ずっと一緒にいたいって思うんですっ!」 

奈緒「それってもしかして……」 

卯月「恋ですねっ!」 

智香「ええっ、こ、恋ですかっ!?」 


智香「え、そ、そんなっ……」カァァァ 

奈緒(かわいい) 

卯月(かわいいなぁ) 



奈緒「……そういえば智香、相談相手ってあたし達が最初だよな?」 

智香「いえ、最初はまゆちゃんに相談しようと思ったんですが……」 

奈緒「……えっ?」 

卯月「?」 

奈緒「いや、なんでもない」 


10:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:51:27.38 :BTvpnxrE0

奈緒「本当に、だよな?……その、Pさんのことが、好きっていうのは」 

智香「もちろんですっ☆」 

卯月「プロデューサーさんのこと、いつから好きだって思うようになったんですか?」 

智香「それは……この前、こんなことがあったんですっ!」 


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

智香「ふぅ、今日のレッスンもよく頑張りましたっ☆」 

ガチャッ 

智香「お疲れ様ですっ☆」 

P「おう、お疲れ様」 

智香「今日もレッスン、バッチリでしたよっ!」タッタッタッ 

P「おいおい、事務所狭いんだから走ると……」 

グキッ 

智香「……きゃぁっ!?」 

P「っ!?智香っ!!」ダッ 


11:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:53:21.48 :BTvpnxrE0

ギュッ 


P「痛ってぇ……智香、大丈夫か?」 

智香「Pさん……」ポワー 

P「レッスン、頑張り過ぎたんだろう。ほら、立てるか?」 

智香「は、はいっ……痛っ」ズキッ 

P「あー、捻挫かな……?応急処置するから、ちょっと我慢しろよー」ヒョイッ 

智香「ひゃぁっ!?」 

智香(お、お姫様抱っこ……っ!?) 

智香(あっ、Pさんの顔……こんなに、近く……) 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


智香「それからずっと、Pさんともっと一緒にいたいなって……」パァァァ 

卯月「わぁ、いいなぁお姫様抱っこ」 

奈緒「ああもう、これだからPさんは……」 


12:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 22:56:32.89 :BTvpnxrE0

奈緒「えーっと……それで、智香はどうしたいんだ?」 

智香「どう、ですか?」 

奈緒「だ、だから……その。好き、なんだろ?」 

智香「はいっ!アタシ、Pさんの事が好きですっ!」 

卯月「わぁっ、なんだか青春ですねっ!」 

奈緒「そっか……でも、まずいよな」 

卯月「何がですか?」 

奈緒「おいっ、あたし達はアイドルだぞ!?恋愛とか……」 

卯月「いいじゃないですか!好きなものは好きなんですから!」 

智香「そうですよねっ!」 

奈緒「……あ、あれ……?」 


14:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:01:13.49 :BTvpnxrE0

奈緒「だ、だから……あたし達はアイドルだぞ?そういうのがバレたら……」 

卯月「……うん。でもさ、私達だって女の子だよ?」 

智香「卯月ちゃん……」 

卯月「確かに、誰かを好きになるのはアイドルとしてはダメかもしれないけど……」 

卯月「好きになるのは仕方ないもん。だから本当の気持ちを隠しちゃいけないって思うの」 

奈緒「……なんか、ごめん。卯月なりにマジメに考えてたんだな」 

卯月「えへへ♪私だって、やる時はやりますよ!」 


智香「そっか……アタシ、Pさんのこと、好きでいていいんだねっ!」 

卯月「うんっ!もちろんだよ、智香ちゃん!」 

智香「それで、どうしたらPさんに思いを伝えられるかなって……」ポッ 

卯月「それじゃあさっそく、プロデューサーさんにアタックですっ!」 

智香「なるほど、アタックですねっ!」 

奈緒「……ん?」 


15:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:04:29.57 :BTvpnxrE0

奈緒「おいおい、ちょっと待てって」 

卯月「えっ?何かダメでしたか?」 

奈緒「ダメじゃないけどさ……アタックって、何するんだよ」 

卯月「そうですねぇ……プロデューサーさんに、さり気なくアピールですよっ!」 

智香「……そうだね!頑張ってみますっ☆」 

奈緒「あーもう、こうなったらヤケだ!とことんあたし達も付き合ってやるぜ!」 

卯月「はいっ!一緒に頑張りましょうっ!」 

智香「二人とも……本当に、ありがとうっ☆」 


智香「それで……どうやってアピールすればいいのかな?やっぱりチアリーディングかなっ?」 

奈緒「……卯月、とりあえずあたし達で考えるぞ」 

卯月「はいっ!」 

智香「?」 

奈緒「よしっ、話も決まったし、歌うかっ!」 

智香「そうだねっ!それじゃあアタシ、一曲目入れちゃおーっと☆」 


17:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:11:32.15 :BTvpnxrE0

――事務所 

奈緒『いいか、例えば……Pさんが仕事してる時にコーヒーを淹れてあげるんだ』 

卯月『最初は簡単なところからトライですっ!』 


P「えっと、これは……」カタカタカタ 

智香(……よしっ、今がチャンスっ☆) 


奈緒(……智香が心配だからって、流石にこれはやり過ぎだったか?)コソコソ 

森久保乃々「あ、あの……どうして奈緒さん、相席なんですか……」ヒソヒソ 

奈緒「し、仕方ないだろ、乃々……智香のためだ、我慢してくれ」ヒソヒソ 


P「ん?誰かいるのか……?」 

奈緒「っ!?」ビクッ 

乃々「な、奈緒さん……静かに、静かにです……ここで見つかるとか、むーりぃー……」ヒソヒソ 


18:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:15:36.71 :BTvpnxrE0

智香「あ、あのっ、Pさんっ!」 

P「ん、智香か。どうした?」 

智香「コーヒー、どうですかっ?」 

P「おお、ありがとな。智香は気が利くなぁ」 

智香「えへへ、ありがとうございますっ☆」 


P「智香の応援には、いつも助けてもらってばかりだな。ははは」 


智香「……?」 

智香「は、はいっ☆」 


奈緒「あー……これは効果アリか……?微妙なところだな……」ヒソヒソ 

乃々「あの、そろそろもりくぼの城を返してください……一人分の机の下に、二人はちょっとむーりぃー……」ヒソヒソ 

奈緒「……乃々と輝子は、同じ悲鳴の旗を目印にして出会ったのか?」ヒソヒソ 

乃々「い、いえ……輝子さんはむしろ、奇声……?」ヒソヒソ 


20:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:19:16.81 :BTvpnxrE0

――翌日、事務所 

智香「おはようございますっ☆」 

P「おはよう、智香。今日も元気そうで何よりだ」 

智香「朝はジョギングから始まりますからっ☆」 

P「なるほど。健康的でいいなぁ」 

智香「健康的、ですかっ?」 


智香(……それだっ☆) 


卯月「そうですよね、毎日ドリンク剤ばっかり飲んでる人が健康なはずがありません!」ヒソヒソ 

星輝子「た、確かに……Pは、い、いつもドリンク飲んで働いてばかり……だな」ヒソヒソ 

卯月「輝子ちゃん、なにか栄養価の高いキノコとかありませんか?」ヒソヒソ 

輝子「そ、それなら……このエノキタケとか、エリンギとか……?」ヒソヒソ 


P「ん?他に誰かいるのか?」 

智香「気のせいですよっ☆」 


22:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:21:05.02 :BTvpnxrE0

――さらに翌日、事務所 

奈緒『Pさん、いっつもコンビニ弁当だしな。お弁当作るってのはアリじゃないか?』 

卯月『輝子ちゃんからおすそ分けももらいましたし、作ってみましょう!』 


智香「……よしっ!」 

ガチャッ 

智香「おはようございますっ!」 

P「おう、おはよう智香」 

智香「えっと……Pさん、今日はお昼ごはんの予定はありますかっ?」 

P「ん?そのうち買いに行くけど……どうしたんだ?」 


卯月「よしっ、狙い通りですっ♪」ヒソヒソ 

輝子「わ、私のキノコ……役に立った、のかな」ヒソヒソ 

卯月「もちろん!お弁当の中に入ってますよ!」ヒソヒソ 

輝子「フ、フヒヒ……これで、あ、あなたと私もお友達……フフ……」ヒソヒソ 


24:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:24:24.23 :BTvpnxrE0

智香「えっと……その、お弁当を作ったので、一緒に食べませんかっ?」 

P「え、いいのか?」 

智香「は、はいっ!もちろんっ☆」 

智香(や、やった……!) 


P「……ありがとう。智香には助けられてばっかりだな」 


智香「……?」 

智香「は、はいっ」 

智香(なんだろう……なにか引っかかるような……) 


卯月「あ、あれ……どうしちゃったんですか、プロデューサーさん?」ヒソヒソ 

輝子「フフフ、や、やっぱり……Pは、Pだからな……」ヒソヒソ 

卯月「どういうことですか?」ヒソヒソ 

輝子「う、卯月さんも……いずれ、わかるよ」ヒソヒソ 


25:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:26:59.15 :BTvpnxrE0

奈緒(それからしばらく、智香のアタックは続いたんだが……) 


智香「Pさん、お散歩行きませんかっ?ずっとパソコンに向かってばかりじゃ、身体に悪いですよっ☆」 

P「ん、そうだな。きりのいい所まで進めたいから、ちょっと待っててくれ」 


智香(えへへ……Pさんと、Pさんとデート……)ポワワワ…… 

P「いやー、これでまた仕事が頑張れるよ。ありがとな」 

智香「……」シュン…… 

智香「……いえいえ、Pさんのためですからっ☆」ニコッ 


26:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:30:11.13 :BTvpnxrE0

卯月(……なんだか智香ちゃんのアタックは、空回りしてるような気がします) 


智香「Pさんっ、ケーキを作ってみましたっ!食べてみてくださいっ☆」 

P「……えっ、本当にいいのか?」 

智香「はいっ!疲れた時には甘いもの、ですよっ☆」 


智香(は、ハートがいっぱい……気付いてくれるかなっ☆)ドキドキ 

P「……うん。美味しいよ」 

智香(や、やった……っ!) 


27:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:33:37.83 :BTvpnxrE0

P「……智香はよく気が効くなぁ。偉いぞ」 

智香「ありがとうございますっ☆」 

P「よーし、これでもっと仕事できそうだ!」 

智香(あ、あれっ……) 

智香「……が、頑張ってくださいねっ☆」 


奈緒「なあ、卯月。Pさんって……天然なのか?」ヒソヒソ 

卯月「うーん……確かめてみたほうがいいかもしれませんね」ヒソヒソ 

奈緒「そうだな」ヒソヒソ 


乃々「もりくぼは、ガラス玉みたく弾き出されてしまいました……二人ともひどいです……」ヒソヒソ 

輝子「げ、元気出せ、親友……困ったときはお互い様……フヒッ……」ヒソヒソ 

乃々「ありがとうございます……うぅ、どうしてもりくぼはカルマを背負って生まれてきたんでしょう……」ヒソヒソ 


28:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:39:11.73 :BTvpnxrE0

――喫茶店 

卯月「それでは、第二回作戦会議を始めますっ!」 

奈緒「……第一回って、まさかあのカラオケか?」 

卯月「はいっ♪」 

智香「ありがとうございますっ!二人とも頼りになるねっ☆」 

奈緒「まあ、いいか。それでさ、智香……」 

卯月「あ、二人とも何注文しますか?」 

智香「アタシ、このモンブラン食べたいですっ!」 


奈緒「……やる気あるのかないのか、わかんねぇなぁ……」 

卯月「奈緒ちゃんは何頼む?」 

奈緒「……じゃあ、このチョコパフェ」 


奈緒「な、なんだよその目はっ!あたしがパフェ食べちゃダメなのかよっ!」カァァァ 

卯月(かわいいなぁ) 

智香(かわいいですねっ) 


29:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:40:53.87 :BTvpnxrE0

ゴユックリドウゾー 

奈緒「それで、智香……どう思う?」 

智香「どう、って……何がですかっ?」 

卯月「プロデューサーさんの事ですよ。ねっ、奈緒ちゃん?」 

奈緒「うん……ほら、Pさんの反応、どう思った?」 

智香「えっと……」 

智香「えっと、その……」ショボン 


智香「Pさん、アタシのこと、好きじゃないのかな、って……」グスッ 

奈緒「わ、わわっ!ま、待て智香!泣くなよぉ!」アタフタ 

卯月「だ、大丈夫ですよ!プロデューサーさんが智香ちゃんのこと、嫌いになるはずがありませんっ!!」アワワワ 

智香「だって、だって……Pさんに何度アタックしても……」グスン 

智香「いつもの応援みたいに見られてるんだよ……?」 

奈緒「そ、そうだな……」 

智香「うぅ……なんだか自信なくなっちゃいます……」 

卯月「智香ちゃん……」 


31:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:44:42.49 :BTvpnxrE0

奈緒「だ、大丈夫だって……ほら、Pさん元々鈍いところ……いや、ありすぎだよな」 

卯月「……こうなったら、最終手段ですっ!」 

智香「……最終手段、ですか?」 


卯月「当たって砕けましょう!」 

奈緒「はぁっ!?」 

智香「えぇっ!?」 

卯月「智香ちゃん、思いをはっきり伝えちゃいましょうっ!それしかありませんっ!」 

智香「そ、そんなっ……」 

奈緒「……!」ピコーン 

奈緒「いや、そうか!ナイスだ卯月!」 

卯月「えへへ……やっぱり、智香ちゃんには直球勝負がピッタリですよっ!」 

智香「直球、勝負……っ?」 


32:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:48:49.11 :BTvpnxrE0

奈緒「あれこれ考えたって仕方ないっつーか……ストレートにはっきり伝えたほうが智香らしいだろっ?」 

智香「ストレートに、はっきり……!」 

卯月「そうです、その調子でレッツトラーイ!ですよっ♪」 

奈緒「それはちょっと違う……いや、見習うくらいが丁度いいかもしれないなっ!」 

卯月「もし失敗しても……私達がいますから♪また頑張ればいいんですよっ!」 

智香「……っ!!」 


智香「……奈緒ちゃん、卯月ちゃん、ありがとうございますっ☆」ニコッ 

ガタンッ 

智香「――行ってきますっ!!」 


ダダダダッ 


奈緒「上手くいくといいな」 

卯月「きっと上手く行きますよ♪……あ、モンブラン、食べていいのかな」 

奈緒「……一口もらっていいか?」 

卯月「もちろん……って、智香ちゃんいませんけどね」 


33:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:51:48.62 :BTvpnxrE0

タッタッタッタッ…… 


智香(……そうでした。アタシ、ずっとPさんに思いをはっきりと伝えていなかったんだ) 


智香(それじゃ、ダメですよねっ。だって、はっきり伝えなきゃ、気持ちは届かないんだから) 


智香(応援だって、チアリーディングだって……頑張れって気持ちを、まっすぐ届ける、だから……っ!!) 


智香「アタシは……アタシはっ!!」 


智香(Pさんに好きだって……伝えるんだっ!!) 


智香「フレーっ!フレーっ!アタシっ!!」 


智香「ファイトーっ!オーっ!!」 


34:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:52:43.15 :BTvpnxrE0

――事務所 


智香「はぁっ……はぁっ……Pさん、まだ……いるよね?」ゼェゼェ 

ガチャッ 


P「ん、智香か」 

智香「……Pさんっ!」 

P「どうしたんだ、そんなに息を切らして――」 


ギュッ 


智香「あっ、あのっ!Pさんは……アタシのこと、好きですかっ?」 

P「――っ!?」 


35:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:53:48.88 :BTvpnxrE0

P「どうしたんだ、いきなり」 

智香「アタシの気持ち……Pさんに伝えたいんですっ!」 

P「気持ちって……智香、まさか」 


智香「はいっ……アタシ、Pさんのことが好きなんですっ!!」 

智香(あっ……い、言っちゃった……っ)カァァァ 


P「そうか……」 

智香「……P、さん……?」 


ギュッ 

P「俺もだよ、智香」 


37:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:56:08.35 :BTvpnxrE0

智香「……えっ、ほ、本当……ですかっ?」 

P「もちろんだ……ああ、アイドルとしてだけじゃなく、一人の女性としてだよ」 

智香「……っ」ポロッ 

P「お、おいっ、泣くなよ……」 

智香「だって……Pさん、アタシのこと好きじゃないのかなって、ずっと……」グスッ 

P「ああ、最近のことか?」 

P「途中まではそうだと気付いてなかったけど……流石にあれだけアタックして来たら俺だって分かるよ」 

智香「そう、ですかっ……えへへ、ありがとうございますっ☆」 


39:◆.FkqD6/oh.:2013/10/14(月) 23:59:54.30 :BTvpnxrE0

智香「アタシ、いつもお仕事頑張ってるPさんを見てて、かっこいいなって思ってたんです」 

智香「そしたら、いつの間にかPさんのこと……す、好きになってたんですっ!」 

P「そっか……ありがとな。俺も嬉しい」 

P「いつも誰かのために、誰かの力になれるように頑張る智香が……俺は好きだよ」 

智香「えへへ……嬉しいですっ」ニコッ 

P「気付いた時は……本当は、なかったことにならないかって思ってたんだ」 

P「まあ、やっぱり恋愛事はアイドルとしては駄目だからな」 

智香「でも……好きになったのは仕方ないんですっ!」 

智香「だから本当の気持ちを隠しちゃいけないって……教わりましたっ!だから……」 


ギュッ 

智香「……P、さん?」 

P「そうだ。どんなことになったって、きっと後から取り戻せる」 

P「俺だって、この先どうなるか分からないけれど、覚悟は出来てるよ。だから……」 

P「俺も、本当の気持ちを……隠さなくても、いいんだな?」 

智香「……はいっ!」 


40:◆.FkqD6/oh.:2013/10/15(火) 00:04:16.34 :RwlLBRhB0

P「いつか、智香がアイドルの舞台から降りた時は……」 

P「……アイドルを引退したその後は、ずっと……一緒にいてくれるか?」 

智香「……はいっ☆」 


智香「Pさんの頑張れって声が、アタシに元気をくれるんですっ!」 

智香「だから、Pさん……」 


智香「これからもずっと、アタシのこと応援してくださいねっ☆」 




おわり 


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381757853