1:2014/03/26(水) 20:22:44.42 :c11Xr55N0

P「うおおおおっ!」 

律子「うわっ、いきなり奇声あげないで下さいよ」 

P「もう、もうイヤだ! 俺だけ名前で呼ばれないなんてイヤだぁぁぁぁ!!!」 

小鳥「大変! プロデューサーさんがおかしいわ!」 

P「だからそれをヤメてくれって言ってんだよぉぉ!!」 

伊織「……あーもう何よ、うるっさいわね」 

律子「あ、伊織。今プロデューサーがちょっと暴走してて」 

やよい「プロデューサー!? な、何かあったんですか?」 

P「うわぁぁあぁん!! プロデューサーって言うなぁぁぁ!!」


2:2014/03/26(水) 20:23:24.73 :c11Xr55N0

春香「あちゃー。これはだいぶ限界って感じだね」 

千早「一体どうしてこんな事に……」 

美希「ハニー、落ち着いて!」 

真「……聞く耳持たず、か。ともかくプロデューサーを止める方法を考えないと」 

雪歩「でも、止めると言われても……」 

響「うう、どうしたらいいんだ?」 

貴音「仕方ありませんね……はっ!」トンッ 

P「う……」ガク


3:2014/03/26(水) 20:24:22.38 :c11Xr55N0

………… 

P「はっ!? ここは誰? 俺はどこ!?」 

千早「目を覚ましたみたいですよ」 

あずさ「ちょっと言ってる事がおかしいみたいだけど~」 

真「だ、大丈夫なのかな」 

亜美「典型的な症状だし、すぐ治るっしょ」 

真美「にーちゃんだもんね」 

P「……おう、皆。俺は一体何を……」


4:2014/03/26(水) 20:25:49.68 :c11Xr55N0

やよい「プロデューサーって言わないでって言ってました」 

小鳥「名前で呼んでほしいとも叫んでましたね」 

P「……そうだった。なぁ、皆は何で俺のこと、プロデューサー呼びなんだ?」 

響「すっごく今更の質問だな」 

律子「なんでと言われても……」 

美希「ミキはハニーって呼ぶよ?」 

P「ハニーも名前じゃないだろ」 

美希「ダメなの?」


5:2014/03/26(水) 20:26:34.75 :c11Xr55N0

P「最近、名前で呼んでもらえない事がストレスになってきたんだよ」 

貴音「つまり、貴方様というのも不快だったという事ですか……」 

亜美「にーちゃんってのも?」 

真美「イヤだった?」 

P「不快、とまで言われるとそれはまた違うんだが……たまには名前で呼んでくれたっていいじゃないか」 

やよい「うーん、でも考えてみたらプロデューサーの名前って知らないなーって」 

P「えっ」


6:2014/03/26(水) 20:27:32.61 :c11Xr55N0

千早「そうですね。私も本名って知らないです。多分皆もじゃない?」 

律子「実は私も……小鳥さんは?」 

小鳥「そういえば、知らないですね」 

あずさ「事務員ですから、書類を目にしたりしないんですか?」 

小鳥「プロデューサーさんの名前が載ってる書類や仕事は社長が処理してるので……」 

伊織「それは流石におかしいと思うけど」 

亜美「いおりん、そこはツッコんじゃダメな部分なんだよ」 

真美「そこは生暖かい目で見逃してあげようよ」


7:2014/03/26(水) 20:28:55.11 :c11Xr55N0

P「……俺、入社した時、自己紹介しなかったっけ?」 

春香「確か社長が『皆、彼が新しく入ったプロデューサー君だよ』って……」 

真「その後プロデューサーが『皆、よろしく頼むなっ』って感じで終わったような」 

雪歩「名前は聞いた覚えがないですぅ」 

P「……よく覚えてないが、そうだったっけか?」 

千早「はい。確かにそんなやり取りでしたよ」 

P「なるほど。全てはそれで終わったのが原因か……っていうか誰も疑問とか湧かなかったのか?」 

亜美「全く」 

真美「これっぽっちも」


8:2014/03/26(水) 20:30:13.29 :c11Xr55N0

美希「ハニーはハニーだからそれでいいの」 

千早「改めて聞かれてようやく……という感じですね」 

響「プロデューサーっていうのに慣れちゃったからな」 

P「くっ、この薄情者どもめ」 

伊織「もう! 女々しいったらないじゃないの」 

あずさ「それなら、もう一度自己紹介したらどうですか~?」 

P「そうか! そうすれば、俺も皆に名前で呼んでもらえるよな」 

真「プロデューサーの名前かぁ……ちょっとドキドキしてきた」 

雪歩「どんな名前なんだろう。やっぱり赤羽根とかカッコいい苗字なのかな」


9:2014/03/26(水) 20:31:27.30 :c11Xr55N0

響「間島っていうのも似合わないか?」 

小鳥「私的には浅沼というのもアリかと」 

律子「まぁ、イメージだとその辺りが妥当ね」 

春香「流石に山田や鈴木はないですよね?」 

伊織「ちょっと春香! 全国の山田さんや鈴木さんに謝りなさい!」 

小鳥「でももしプロデューサーの名前が山田太郎だったりしたら?」 

貴音「どのような名前であっても、貴方様は貴方様です」 

やよい「はい。プロデューサーはプロデューサーです!」 

P「……なぁ、そろそろいいか?」


10:2014/03/26(水) 20:32:29.97 :c11Xr55N0

あずさ「あらあら、すみません」 

千早「変な予想するよりも、直接聞いた方が早いですからね」 

亜美「さぁ、にーちゃん!」 

真美「せーだいに頼むYO!」 

P「では、俺の名前を発表する……」 

P以外「……」ドキドキ 

P「俺の名前は……」 

P「風呂出優佐だ」 

P以外「えっ」 

P「えっ」


12:2014/03/26(水) 20:34:56.76 :c11Xr55N0

春香「す、すいません。プロデューサーさん、もう一回」 

P「だから、風呂出優佐だよ」 

やよい「ちょっとむずかしかったので、ひらがなでお願いしたいなーって」 

P「喋ってるのに漢字も平仮名もないと思うが……ふろでゆうさ、だよ」 

伊織「ねぇ、それって芸名?」 

P「何でプロデューサーが芸名使わなにゃならんのだ……いや、そういう人もいるだろうけど」 

真「えぇと、プロデューサー……ですか?」 

P「違う! ふろでゆうさだってば!」


14:2014/03/26(水) 20:36:02.33 :c11Xr55N0

雪歩「だから、プロデューサーですよね?」 

P「ふ・ろ・で! ゆ・う・さ!」 

亜美「続けて読むと?」 

真美「プロデューサー」 

P「うおおおおおっ!!」 

小鳥「それって、冗談とかドッキリじゃないですよね?」 

P「免許見ますか? 見ます? むしろ見ろっ!!」バッ 

律子「……ホントみたいですね」 

千早「衝撃の事実だったわね」 

響「自分、まだ信じられないぞ」


18:2014/03/26(水) 20:37:27.40 :c11Xr55N0

貴音「……貴方様、今のやり取りから思ったことがあるのですが」 

P「ん、どうした貴音」 

貴音「いえ、貴方様の紹介の際、高木殿はもしや貴方様の名前を口にしていたのでは、と」 

P「えっ」 

亜美「それって『皆、彼が新しく入ったプロデューサー君だよ』ってセリフ?」 

真美「直すと『皆、彼が新しく入ったふろでゆうさ君だよ』……あぁ」 

小鳥「あの時プロデューサーに君を付けてたのは変な言い方だなとは思ってたけど」 

律子「確かに、貴音の考えだと辻褄が合うわね……」 

美希「つまりミキたちはハニーの名前を最初から知っていたって事なの!!」 

春香「な、なんだってーーー!!?」


20:2014/03/26(水) 20:38:48.79 :c11Xr55N0

真「それにしても、これでスッキリしたね」 

雪歩「ずっとわだかまってたものが無くなりましたぁ」 

響「疑問が解けて良かったな、プロデューサー!」 

貴音「貴方様のお役に立てたようで、私も嬉しい限りです」 

千早「これで全て解決ね」 

春香「良かったですね、プロデューサーさん!」 

亜美「いや~、終わった終わった」 

真美「にーちゃんも、スッキリしたっしょ」


21:2014/03/26(水) 20:39:36.55 :c11Xr55N0

律子「プロデューサー、これで肩の荷が降りたんじゃないですか?」 

小鳥「これにてめでたしめでたしって感じですね!」 

P「……」 

やよい「う? どうかしたんですか、プロデューサー」 

伊織「何よ、まだ不満でもあるわけ?」 

P「結局名前で呼んでくれないのかよおおおぉぉぉぉっ!!!」ダダダダッ 

P以外「あ」 


終わり


23:2014/03/26(水) 20:40:19.78 :c11Xr55N0

こんな一発ネタを読んでくれた方、ありがとうございます。 

展開的に小鳥さんいない方が無理がないんだけど……仲間はずれはよくないよねって事でご了承願います。 


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1395832964