1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 21:45:32 :xMjno37w0
あずさ「あらあらっ! プロデューサーさんどうしたんですかっ」シャシャッ!
P「あぁいや、何でも……」
あずさ「風邪気味ですかっ? 声も低いですし何だか喋り方も遅いみたいっ」
P(いいえ、変になったのはあなたです)
あずさ「あらっ大変もうこんな時間だわっ! レッスンに行ってきますねっ!」シュバッ!
ガチャッ バタン!
P(どうしよう……)
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 21:50:05 :xMjno37w0
小鳥「Hmmm……なるほどですねー」
P「こういう時の対処法は、小鳥さんが詳しそうかなーって」
小鳥「ディスペルはかけたんですか?」
P「いえ、もうMPがゼロなんです、たぶん」
小鳥「エーテルは?」
P「見たことないです、現実世界でそんなの」
小鳥「私も切らしてるんですよねー、かと言って私ディスペル覚えてないですし」
P「やっぱ、時間経過で効果が切れるのを待つしかないですかね」
小鳥「そうですね。でも、ある意味ちょうど良いんじゃないですか?
ほら、あずささんって何て言うか、普段ちょっとのんびりしすぎと言うか…」
P「あっ、今の本人に言ってやろ」
小鳥「おっ、何ですか、ケンカですか? いいですよやりましょう」ガタッ
P「何でそこでケンカ腰になるんですか」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 21:55:10 :xMjno37w0
~レッスンスタジオ~
あずさ「12345678、12345……」タン タン タン…!
亜美「ストップー! あずさお姉ちゃんストップ!」
あずさ「あらっ?」
伊織「あらっ、じゃないわよ! どうしたのよ今日のあんた、リズムがめちゃくちゃよ」
あずさ「あらあらっ! いつもと同じようにやってるわよっ」
亜美「全然速いYO! ちょっと一回さ、いちにぃさんしぃ、って皆で数えながらやらない?」
伊織「そうね、あまりにも速すぎるから、口で数えた方が良いわね」
あずさ「はいっ」
伊織・亜美・あずさ「せぇーの」
あずさ「123456…」タン タン タン タン…!
伊織・亜美「いちにぃさん…」タン タン…
伊織・亜美「速い速い速い速いっ!!」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:06:04 :xMjno37w0
あずさ「あらあらっ!」
伊織「ちょっとあずさ、あんたふざけるのもいい加減にしなさいよ!
いくらこの伊織ちゃんでも怒るわよ!」
あずさ「あらあらっ!」
亜美「何かさ、今日のあずさお姉ちゃん、心なしか声も高くない?」
伊織「……言われてみれば、確かに。それに、妙に早口ね」
あずさ「そんなことないわっ、いつもと同じように喋ってるわよっ。
二人の方が何だか声が低いみたいだけどっ!」
亜美「えー、ウソだぁ」
ヴィー!… ヴィー!… 『ヒィアウィ ゴ-! ヒィアウィゴ キミートー ウェーカップ! ウェーカップ スベーテー♪』
伊織「あれっ、携帯が……プロデューサーから?」ピッ
伊織「もしもし、何よ」
伊織「………はぁ、ヘイスト?」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:10:44 :xMjno37w0
~事務所~
P「最近、ちょっと忙しくてさ」
P「ちょっとでも労働時間を短縮できないかと思って、ひたすら“ヘイストー!”って連呼してたらさ」
律子「偶然、目の前にいたあずささんにかかってしまったと」
P「冗談で唱えたつもりがホントにかかっちゃいましたごめんね」テヘペロッ
律子「どうりで様子がおかしいと思ったんですよね」
あずさ「うふふふふふっ!」シャシャシャシャッ!
真美「うあうあー! あずさお姉ちゃん超速ぇ→!」
亜美「全然捕まえられNE→!」
伊織「いや、どう見てもおかしいわよねアレ」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:15:56 :xMjno37w0
律子「この事は、本人は?」
P「たぶん気づいてないと思う」
伊織「しかし、いつ気づかれてもおかしくないわ」
小鳥「気づかれると何かヤバイの?」
伊織「いや、何もヤバくないけど」
律子「とにかく! 業務に差し障りがあるので、速やかにヘイストの効果を消しましょう」
あずさ「あらあらあらあらあらっ!」シャシャシャシャッ!
真美「うあうあー! あずさお姉ちゃん返してYO→!」ピョン ピョン!
亜美「亜美達のDS→!」ピョン ピョン!
小鳥「確かに、私のPSPまでああやってあずささんに取り上げられては困りますからね」
P「ん、ここですか、この引き出しに入ってるんですか?」ガラッ
小鳥「あ、ちょっ、こら、何するんですか止めて下さい。ケンカですか、ケンカですね?」ガシッ! ググッ…
P「仕事しろっつーんだよぉ……!」グググッ…
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:27:04 :xMjno37w0
小鳥「ディスペルがダメなら、逆にスロウをかけるのはどうでしょう?」
律子「それなら今のあずささんの方がマシです。私は、いてつく波動が良いと考えます」
P「おぉっ、その手があったか!」
真「くっ……だだだだだだだだぁっ!!」オラオラオラオラッ!
あずさ「あらあらあらあらあらあらっ!」アリアリアリアリッ!
真美「うあうあー! あずさお姉ちゃんがまこちんのラッシュを→!」
亜美「まるで子供扱いだYO!」
伊織「でも、この中にいてつく波動を放てるほどの勇者はいるの?」
律子「えっ、プロデューサーは放てるんですよね?」
P「えっ、俺勇者じゃねぇし」
小鳥「勇者じゃないですか。この間、女子更衣室をノックもしないで入って」
P「仕事中に堂々とそっち系のサイト巡りしてる小鳥さんほどじゃないですよ」
小鳥「あ? 何ですかケンカですか、強いですよ私?」ガタッ
P「あーもう、うるさいな」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:31:37 :xMjno37w0
律子「何てこと……もうダメ、打つ手が無いわ」ガクッ
伊織「諦めんの早っ!」
あずさ「さらばあの頃の日々っ!」ズモモモモモモッ!
真美「うあうあー! あずさお姉ちゃんがゴージャスセレブプリンをー!」
亜美「すごい勢いで、みんなの分まで食べようとしている→!」
貴音「なりません、あずさ! 後生です!! どうか、どうか私の分だけは!!」
律子「いけない、こんな事でくじけている場合ではないわ。プリンだけは死守せねば」スクッ
伊織「やった、律子が復活したわ!」
律子「唱えられないのなら、皆でいてつく波動を物理的に起こせば良いのではないでしょうか」
P「いてつく波動(物理)だって?」
小鳥「で、でも一体どうやって?」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:39:58.76 :xMjno37w0
律子「“いてつく”って言うくらいだから、たぶん寒いんでしょうね」
小鳥「じゃあ暖房を一旦切って……」ピッ
伊織「いや、たぶんここで言う“いてつく”って、気温よりも、何と言うか心情的なものじゃない?」
P「あー、ぽいぽい」
小鳥「じゃあやっぱり暖房をつけて……」ピッ
律子「とすると、何かすごく怖い感じの?」
伊織「うーん、それかおぞましい何かで震え上がらせるとか」
P「すっげー寒いギャグで心を凍らせるとか」
小鳥「あぁ、プロデューサーさんの十八番じゃないですかそういうの」
P「あ、でも波動って言うくらいだからな。それだと“いてつくギャグ”だもんな」
小鳥「無視しないで下さい、何なんですか、ケンカですか?」ガタッ
律子「でも、プロデューサーのアイデアは良い線いってると思います」
伊織「心を凍てつかせる、波動……か」
伊織「あずさの悪口を言って、あずさを凹ませるとかはどうかしら」
一同「えっ?」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:45:27 :xMjno37w0
伊織「何かこう、わーっ! ってまくし立てれば波動っぽくなんない?」
律子「確かに、すごいテンション萎えるほどの効果を与えそうだけど……」
P「悪いことは言わん、それは止めておけ」
小鳥「disるのは良くないわ、叩かれるわよ」
伊織「でも、このままじゃ皆のために買ったプリンが……!」
あずさ「よぉしよしよしよしよしよしよしよしよしっ!」ナデナデナデナデナデ!
真美「あずさお姉ちゃんがいぬ美をすごい速さで撫でてる→! チョコラータみたいに!」
亜美「既にプリンは犠牲になったのだ……」
響「あずささん、撫で方のテクニックがすごいさー! ……す、すごい撫でテクさー!!」
P「やろう!」ガタッ
律子「やりましょう、伊織……!」
小鳥「あそこで泡吹いて倒れてる貴音ちゃんのためにもっ!」
伊織「プリンを独り占めしたあの女を許すわけにはいかないわっ!!」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:49:00 :xMjno37w0
あずさ「えぇと、あらっ! あらあらあらあらっ!」ジョボボボボボ!
雪歩「あぁ、あずささん! まだそのお茶淹れたばかりなんですぅ!」
あずさ「あらあらっ! ごめんなさい私ったらずいぶん待った気がしたものだからついっ!」オロオロ…
ドンッ!
あずさ「あいたっ」
春香「うわぁっ!」グラァ…
ポーイ
春香「あぁっ! クッキーが宙に!」ドンガラガッシャーン!
あずさ「わっ、とととととととととととぉっ!」シュババババババッ!
美希「す、すごーい! あずさ、クッキーを全部空中でキャッチしたのー!
ドラゴンボールみたい!」パチパチパチ
あずさ「そ、そんなっ、大したことじゃないわっ!」ニコニコ
伊織「そこまでよ、あずさ!!」
あずさ「!?」
春香「あのー、私転びましたよー? 誰も心配してくれないんですかー?」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:55:12.60 :xMjno37w0
律子「皆の分のプリンまで食べてんじゃないわよ、この年増っ!!」
あずさ「うっ!」
伊織「だらしのないお腹のたるみを何とかしたらどうなのよ、デブッ!!」
あずさ「あぁん!」
小鳥「せいぜいあなたは、ズルズルと婚期を逃して一生独り身でいるのがお似合いよ!!」
あずさ「ひぃんっ!」
P「そんなんだから運命の人が見つからないんだよ、この生き遅れがっ!!」
あずさ「んはぁっ!!」
小鳥「何てこと言うんですか、いい加減にして下さい。
ケンカですか、本当に怒りますよ? 手押し相撲じゃ負けませんよ?」ガタッ
P「何なの、何で俺に対してだけムキになんだよ、マジ何なのなの。
こっちだと危ないんでそっちでやりましょう」ガタッ
やよい「あっ、春香さん大丈夫ですかー!?」ウッウー!
春香「やよいーっ!!」ガシッ!
あずさ「う、うぅぅぅ……」
亜美「……おや!? あずさお姉ちゃんの様子が…!」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 22:59:59.22 :xMjno37w0
あずさ「うぅ……うぅぅ………」しおしお…
真美「うあうあー! あずさお姉ちゃんが……あずさお姉ちゃんが見るからに萎れていくー!」
亜美「全体的に、ていうか明らかにお◯ぱいもすごく小っちゃくなってるYO!」
千早「勝った……!」
P「あぁっ! あずささん大丈夫ですか!?」
律子「元気出して下さい! 今のは皆本気で言ったんじゃありませんから!!」
伊織「そ、そうよ! あんた全然お腹たるんでないわよ!!」
小鳥「一緒に合コンしましょう、あずささん!!」
「やいのやいの!!」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 23:05:48.98 :xMjno37w0
~翌日、事務所~
P「昨日は、一緒に帰ってどんな感じだった?」
律子「うーん、悪口言われた直後よりかは少し回復してましたけど……」
小鳥「心配ですね……」
ガチャッ
あずさ「おはようございます~」
P「あっ、あずささん!」
小鳥「おはようございます!」
律子「あずささん、昨日は本当にすみませんでした。あの……大丈夫でしたか?」
あずさ「えぇ、すみません。何だか私、昨日は皆さんにご迷惑をかけてしまったみたいで~」
小鳥「良かった、いつものあずささんですよ!」
P「ヘイストの効果が切れたんだ!」
あずさ「あら、何のことですか?」
P「あぁいえ、ちょっとヘイストが……」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 23:11:37.80 :xMjno37w0
あずさ「ヘイスト?」
P「そう、ヘイスト」
P「あっ」
一同「えっ」
あずさ「あらっ! あらあらあらあらあらあらっ!」
小鳥「あーっ! またヘイストかかっちゃった!」
律子「プロデューサーが余計なこと言うからですよ!」
P「うわー、ごめんなさい! そ、そうだ、あずささんの悪口言って鎮めなければ!」
律子「私もうイヤですからね、悪口言うのは!」
小鳥「あ、あずささんの母ちゃんでべそー!!」
律子「小学生かっ!!」
あずさ(うふふ、たまにはこういうドッキリも楽しいわね~)
高木(三浦君もイタズラっ子だねぇ)
~おしまい~
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/10 23:17:36.85 :xMjno37w0
ただタイトルが浮かんだから書きました。完全に思いつきです。
あずささんは貴音と同じくらいミステリアスな人だと信じている。じゃあの。
元スレ
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