1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23 23:47:36 :WDDgp5oh0

貴音「らぁめんを……」 

 カチッカチッ 

貴音「面妖な……」 

 カチッカチッ 

貴音「む……」 

(湯沸かし器に貼られたメモ)「故障中ピヨ」 

貴音「なんと……」 

貴音「……」キョロキョロ 

貴音「これは、まっち」 

貴音「……」キョロキョロ  

貴音「これは、古新聞」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23 23:49:43 :WDDgp5oh0

貴音「たしか、こちらに……」 

 ガサゴソ 

貴音「つまようじと割り箸が……」 

貴音「鉛筆の削りかすもこのように……」 

貴音「削りカスを新聞紙を折った袋に入れて」 

貴音「爪楊枝と割り箸を重ね」 

貴音「らいたーで……」 

 カチッカチッ ボォオオ 

貴音「おお」


3:>>2 削りカス → 削りかす:2012/09/23 23:53:24 :WDDgp5oh0

 ボォオオオオオ 

貴音「火がこのように……」 

貴音「これでは湯沸かしには足りません」 

貴音「もっと割り箸を……」 

 ボォオオオオオオオオオオ 

貴音「なんと、火の勢いが……」 

貴音「水を」 

貴音「水を……」 

 ジャアアアアア 

貴音「」ゴクゴク 

貴音「ふぅ……」 

貴音「!?」 

貴音「飲んでしまいました」 
 

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23 23:56:49 :WDDgp5oh0

貴音「火が強く……」 

P「おーい、誰かいるのか!?」 

貴音「あなた様!?」 

P「貴音!? 何してるんだ、早く逃げるぞ!」 

貴音「は、はい」  

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

P「事務所が……」 

貴音「なんと……」 

P「いや、怪我人が出なかっただけマシか」 

小鳥「警察の調べだと、放火だったようです」 

貴音「まことですか?」 

P「酷い奴もいたもんだ……」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:01:26 :WDDgp5oh0

雪歩「事務所が新しくなったのはいいけれど、慣れるまで不便だね」 

真「でも、火事の時に怪我人が出なくて良かったよ」 

雪歩「プロデューサーさんがみんなを助けてくれたんだよ」 

真「さすがだね」 

雪歩「だから、頑張って美味しいお茶を煎れようと思うんだ」 

真「うん、僕も手伝うよ、雪歩」 

雪歩「あれ?」 

真「どうしたの? 雪歩」 

雪歩「この湯沸かし器、なんだか使いにくいなって」 

真「どれどれ」 

 バキッ


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:04:41 :6ujYT/Lz0

 シュウウウウウウウ 

雪歩「何の音?」 

真「何だろう、もしかして、湯沸かし器の音かな?」 

雪歩「うーん。でも火はついてないよ」 

真「本当だ」 

雪歩「あ」 

真「どうしたの? 雪歩」 

雪歩「う、ううん。なんでもないよ」 

真「どうしたのさ、雪歩」 

雪歩「何でもないよ、大丈夫だよ、真ちゃん」 

真「……?」 

雪歩「秘密にしてあげる」 

真「え?」


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:06:52 :6ujYT/Lz0

 シュウウウウウウウウ 

雪歩「誰にも言わないよ」 

真「えーと、雪歩、何の話かな?」 

雪歩「だって……真ちゃん……」 

真「うん」 

雪歩「しちゃった、よね?」 

真「何を?」 

雪歩「……ら」 

真「ん?」 

雪歩「……おなら」 

真「えー!? 何言ってるんだよ、雪歩。そんなのしてないよ」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:09:33 :6ujYT/Lz0

 シュウウウウウウウウウ 

雪歩「でも、臭いよ?」 

真「そんな……くんくん……あれ? 本当に臭い」 

雪歩「ね?」 

真「ちょっと待ってよ、臭いのは確かだけど、僕じゃないよ」 

雪歩「そうなの?」 

真「そうだよ」 

雪歩「じゃあ誰なのかな?」 

真「だれって、ここには僕と雪歩しか」 

雪歩「それって怖いよ」 

真「言われてみれば……」 

雪歩「怖いから出るね」 

真「待ってよ雪歩、僕も行くよ」


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:13:04 :6ujYT/Lz0
  
 シュウウウウウウウウウ 

貴音「らぁめんを……」 

貴音「この匂いは……? はて?」 

貴音「湯沸かし器はこちらですね」 

貴音「うふふ。事務所が新しくなり、湯沸かし器は二つに増えました」 

貴音「素晴らしきことです」 

 カチッ  ドォオオオオオオオオン!!!!


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:15:28 :6ujYT/Lz0

貴音「なんと!?」 

P「おーい、誰かいるのか!?」 

貴音「あなた様!?」 

P「貴音!? 何してるんだ、早く逃げるぞ!」 

貴音「は、はい」  

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

P「事務所が……」 

貴音「なんと……」 

P「いや、怪我人が出なかっただけマシか」 

小鳥「ガス爆発なんて、手抜き工事かしら」 

貴音「まことですか?」 

P「酷い業者もいたもんだ……」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:20:52 :6ujYT/Lz0

やよい「うっうー! 新しい事務所はきれいです」 

伊織「狭さは変わらないけれど、ホント、きれいになったわね」 

やよい「だけど、備品は前のままです」 

伊織「そう言うところはケチ臭いのね」 

やよい「伊織ちゃん、使えるものは使わないとダメです」 

伊織「それもそうね、ごめんなさい」 

やよい「それじゃあこれ」 

伊織「なに、これ?」 

やよい「小鳥さんのパソコンですよ」 

伊織「あー、そう言えば小鳥、建て直すまで家に持って帰ってるって言ってたわね」 

やよい「セットするんですよ」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:24:18 :6ujYT/Lz0

伊織「ここに置けばいいのかしら」 

やよい「そこが小鳥さんの新しい机です」 

伊織「いいけど、こういうのこそ、業者呼びなさいよねぇ」 

やよい「でも、残っているのは小鳥さんのパソコンだけでしたから」 

伊織「そうなの? へぇ、仕事早いのね。見直したわ」 

やよい「コンセントを……」 

伊織「やよい?」 

やよい「コードが汚れてますから、お掃除しちゃいますね」 

伊織「うん」 

やよい「よいしょ、よいしょ」 

伊織「しっかり拭くのね」 

やよい「きれいにしなきゃ」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:26:48 :6ujYT/Lz0

やよい「なかなか汚れが落ちません」 

伊織「削っちゃえば?」 

やよい「え?」 

伊織「汚れの部分だけ削っちゃえばいいのよ」 

やよい「うっうー、さすが伊織ちゃんです」 

伊織「当然。はい、このカッター使いなさい」 

やよい「はーい」 

やよい「……」 

伊織「……」 

やよい「削り過ぎちゃったかな」 

伊織「だ、大丈夫よ」 

やよい「なんか、中の線が見え……」 

伊織「気のせいよ!」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:30:55 :6ujYT/Lz0

貴音「新作のらぁめんが出ると聞きました」 

貴音「ふふふ、小鳥嬢のぱそこん?を使えば情報は思いのまま」 

貴音「これでわたくしもじょーきょーの仲間入りです」 

貴音「さて……」 

貴音「……」 

貴音「面妖な……」 

貴音「……」 

貴音「ふふふ。こんせんとなるものが抜けていることは気付いておりました」 

貴音「では」 

 バチッバチッ ボォッ 

貴音「面妖な」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:32:59 :6ujYT/Lz0

貴音「……」 

P「おーい、誰かいるのか!?」 

貴音「あなた様!?」 

P「貴音!? 何してるんだ、早く逃げるぞ!」 

貴音「は、はい」  

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

P「事務所が……」 

貴音「なんと……」 

P「いや、怪我人が出なかっただけマシか」 

小鳥「パソコンからの漏電火災ですって。不良品掴まされちゃったかなぁ」 

貴音「不良品……」 

P「酷い業者もいたもんだ……」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:39:39 :6ujYT/Lz0

千早「新しい事務所は、スタジオ設備も付いてるのね」 

千早「早速使わせて貰おうかしら」 

千早「♪♪♪♪♪」 

千早「?」 

千早「今、建物が揺れたような」 

千早「気のせい?」 

千早「♪♪♪♪~」 

千早「……」 

千早「やっぱり、揺れたわよね」 

千早「どういうこと?」 

千早「しかも、私の歌にあわせて揺れているような……」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:43:18 :6ujYT/Lz0

貴音「らぁめんの出前を頼みました」 

貴音「これでもう、事務所は無事でいることでしょう」 

貴音「過ちは繰り返しません」 

貴音「出前を待つ間、退屈です」 

 カタカタカタカタカタ 

貴音「はて?」 

千早「♪♪♪♪」 

貴音「漏れ聞こえるのは、如月千早の歌声」 

貴音「……見事です」 

貴音「歌姫の美声を聞きつつらぁめんなど、わたくしは贅沢でしょうか。ふふふ……」 

貴音「……」 

貴音「出前には時間が掛かるようです」 

 カタカタカタカタカタ


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:47:29 :6ujYT/Lz0

千早「やっぱり揺れてる……」 

千早「私が歌うたびに揺れ……」 

千早「今も揺れてる?」 

千早「私の声が原因かしら?」 

千早「まさか……ね」 

千早「♪♪♪♪♪」 

貴音「らぁめんはまだでしょうか」 

 カタカタカタカタカタカタカタ 

貴音「む。私としたことが貧乏揺すりなどと……」 

千早「♪♪♪♪♪」 

 カタカタカタカタカタカタカタカタ 

 ♪♪♪♪カタカタカタカタカタカタ 

 ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:53:38 :6ujYT/Lz0

 ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 

通行人A「にょわ~☆ ねぇねえ、あのビル揺れてるにぃ」 

通行人B「白昼の蜃気楼よ、我が前より消え去るが良い(疲れてるのかな、目の錯覚だよね)」 

 ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 

千早「(これはまさか?)」 

貴音「共鳴現象?」 

 ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 

千早「(私の歌声と)」 

貴音「私の貧乏揺すりの波長が偶然一致」 

千早「(さらなるうねりとなってビルを揺らしている?!)」 

貴音「しかしらぁめんが来ない今、わたくしの貧乏揺すりは止められませぬ」 

千早「♪♪♪♪♪(あああ、でも、でも、歌が止められない!)」


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 00:56:51 :6ujYT/Lz0

♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 
♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 
♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 
♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 

通行人A「にょわ~!? ビルが崩れるにぃ! 杏ちゃん逃げてぇ!」 

通行人C「逃げてって言うならいい加減離せよぉおおっ!!」 

♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 
メキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッ 
♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ♪カタ 
メキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッ 
メキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッ 
メキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッメキッ


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 01:00:10 :6ujYT/Lz0

P「おーい、誰かいるのか!?」 

貴音「あなた様!?」 

P「貴音!? 何してるんだ、早く逃げるぞ!」 

貴音「は、はい」  










千早「え、私は?」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/24 01:02:53 :6ujYT/Lz0

以上お粗末様でした! 


NOプランはここまでが限界だった おやすみ


元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1348411656