1:2014/01/11(土) 18:21:58.98 :H5VyAOTq0

未央「それでみくにゃんが、その鱧をくわえたままね…」 

卯月「えー嘘ぉー?!」 

凛「おはようございます」ガチャ 

未央「お、しぶりん、おっはよー」 

卯月「おはよう凛ちゃん」 


ちひろ「おはようございます。珍しいですね、凛ちゃんが未央ちゃん達よりも、後から来るだなんて…」 

凛「う、うん、少しね。…ところでちひろさん、プロデューサーは?」 

卯月「あれ、凛ちゃん聞いてなかったっけ?」 

未央「プロデューサーは、今日から出張なんだってさ」 

凛「えっ…そうなの?」 


2:2014/01/11(土) 18:34:19.13 :H5VyAOTq0

ちひろ「今度のライブツアー会場の下見に……帰ってくるのは明後日になりますね」 

凛「そ、そうなんだ…」 

未央「おやおやぁ? しぶりんったら分かりやすいなあ」ツンツン 

凛「なっ」 

卯月「未央ちゃんったら…」 


ちひろ「そういうわけで、今日明日は私がプロデューサーさんの代わりです。 
早速ですが、他の子達を見る都合、今日一日中外に出ていなければならないんで…」 

未央「もしかして、今日私たちが呼ばれたのって…」 

ちひろ「ごめんなさい……自由にしていてもらって良いから、その間の留守番をお願いしたいんです」 


卯月「もちろんかまいません、任せてくださいっ」 

凛「うん、私も別に良いよ? 今日はもう、他にやることはないんだし…」 

ちひろ「お礼に、何か美味しいもの買ってきますから。それじゃ、行ってきますね」バタン


3:2014/01/11(土) 18:41:52.07 :H5VyAOTq0

未央「ちひろさんもプロデューサーもいない事務所……こんなに静かだったなんてなあ」 

凛「…未央がいるだけで十分賑やかだと思うけど」 

未央「なんですとー?!」 

凛「冗談だよ、もう」 


卯月「でも、確かに寂しいかも、とりあえず…私、お茶入れてくるね」 

凛「あ、私もお茶菓子でも出してこようかな」タッ 


未央「…あれれ…ついに未央ちゃん一人だけになっちゃうの? ぷ、プロデューサー・カムバ~ック! …な~んて♪」 

未央「…」


4:2014/01/11(土) 18:49:14.10 :H5VyAOTq0

卯月「それでみくちゃんが、鱧を生きたまま頭からね…」 

凛「マジで?!」 


『ねぇ、もっといっぱいお話してもいい? もぉ、女の子の言うことは聞くもんだぞ?』 

『もっと近くで…お話しよ? えへへ♪』 


卯月「あの声は未央ちゃん? 誰か来ているのかな」 

凛「今の話し方…もしや」ダッ 


凛「プロデューサー?! 帰ってくるなら事務所に連絡くらい――あれ?」ガチャ 

未央「へっへっへー、引っかかったな~? ここには未央ちゃん一人しかいませんでしたぁ~っ!!」ニヤニヤ 



卯月「どうしたの凛ちゃん? そんなに急いで…ってアレ?」ガチャ 

未央「~ギブッギブッ! ユルシテ!!」バタバタ 

凛「…」ギリギリ


6:2014/01/11(土) 19:01:31.77 :H5VyAOTq0

未央「もう二度とあんなことしないよ」ズキズキ 

卯月「これは未央ちゃんが悪いかなあ……凛ちゃん、プロデューサーさん絡みには本気だもん」 

凛「ち、違うよ…でも、悪戯が過ぎるよ未央は……本当にプロデューサーが帰ってきてると思ったんだから」 

未央「でしょでしょ? プロデューサーがそこにいる、って感じ全開だったよねっ」 

凛「…」 


未央「はい、すいませんでしたっ…それで、ちひろさんが帰ってくるまでの暇つぶしなんですがっ」 

凛「懲りていないようだね未央は…」 

未央「まま、まあまあ……『プロデューサーがそこにいる』つもりの演技対決、なんてどうでしょうかっ!」 

凛「?! ま、また変な話を…」 

卯月「あ、何だかそれ楽しそうねっ♪」 


未央「それじゃ、言い出しっぺだし、私から始めちゃうよ? 判定よろしくッ!」


8:2014/01/11(土) 19:13:05.64 :H5VyAOTq0

未央「お疲れさまでしたー! …あ、来ていたんだ? 連絡くれたら良かったのにー」 


凛「二度としないとか言った矢先に二回目、始めちゃったよ」 

卯月「ドアをあける動作かな……お仕事の後みたいだね」 


未央「どうだったかな、ライブの未央ちゃんは。セクシ-? それともキュート? 

 …ど、どうして目をそらすのさー? そんなプロデューサーには…えいっ」 

未央「ふふっ、こっちを見るまでは1mmも離れないぞーって…え、汗が?! ちょっと、今のはナシ!!」バッ 



卯月「未央ちゃんったら大胆ね。でもすごい、何だかPさんがそこにいるみたいだよ!」 

凛「う、うん……確かに、未央のアタックに顔を赤らめている様子まで見えてきそうだよ…」


12:2014/01/11(土) 19:59:35.55 :H5VyAOTq0

未央「もう、プロデューサーったら、デリカシー無いんだから。私だって立派な女の子なんだよ?」 

未央「罰として、今度の休みは付き合ってもらうよ、いいよねっ?」 

未央「女の子らしくない、って言ったのはプロデューサーの方でしょ? 目がそう言ってるんだもん。 

こうなったら、私に似合う服を選んでもらって、思いっきり女の子にしてもらうんだからっ♪」 


「Pさん!」ガチャ 

未央・凛・卯月「!」 

奈緒「次の土曜は一緒に映画観に行くって約束したじゃん、どうして未央と――あれ?」 

加蓮「ん? Pさんいないの?」 

凛「奈緒に加蓮。プロデューサーなら、今日は出張だってさ」 


加蓮「あ、そうなんだ…それじゃ今のは?」 

卯月「未央ちゃんの演技。プロデューサーさんがそこにいるつもりで、やっていたの」 

奈緒「え、演技…それじゃあ…本当にいないんだ、Pさん」 

未央「まんまとひっかかったわけです♪ ところで奈緒ちゃん、土曜に映画って?」ニヤニヤ 

奈緒「…はっ?!」


14:2014/01/11(土) 20:14:28.27 :H5VyAOTq0

奈緒「ちちち違う今のはそういう約束ではははh」 

未央「な、奈緒さん…さすがに動揺し過ぎだよ…」 

凛「奈緒らしいね。まあ、でも今の話は聞き捨てならないけど」 

奈緒「」 


加蓮「ふふ、奈緒の事は後で聞くとして……今の、結構引っかかっちゃったかも」 

卯月「だよね? 誰が一番プロデューサーさんがいるように見えるか、勝負中なんだよ?」 

凛「ちょっと卯月、別に私はそんなこと――」 

加蓮「面白そうだね……ねえ、私達も参加していいかな?」 

凛・奈緒「えっ」 


未央「大歓迎だよ!!」 

卯月「うんうん、ゲームは参加者が多い方が楽しいよね♪」 


19:2014/01/11(土) 22:07:48.58 :H5VyAOTq0

加蓮「じゃあ、次は私がやるね」スッ 

凛「(ソファーに横になった)」 

卯月「(これは――)」 

奈緒「待てよ加蓮、あたしはやるだなんてまだ一言も」 

未央「では加蓮ねー、お願いしまーすっ♪」 



加蓮「…」 

加蓮「あ、Pさん…」 

加蓮「来てくれたんだ? そんな…ただの風邪だって言ったのに…」コホ 

加蓮「あっ…ちょ、ちょっと大袈裟すぎるよっ! 何ともないって!! だから、携帯しまって良いから…ね?」 



奈緒「こ、この雰囲気は」 

卯月「風邪でお休みの時にプロデューサーさんが来た、という設定みたいだね」 

凛「加蓮も良い演技しているけど、プロデューサーの慌てている様子もありありと目に浮かぶね…」 

未央「うんうん、プロデューサーってば世話焼きだからねぇ…」


20:2014/01/11(土) 22:23:03.50 :H5VyAOTq0

加蓮「もう……人騒がせなんだから。余計な汗かいちゃったじゃん?」 

加蓮「それはお互い様…? ふふ、そうかもしれないね」 

加蓮「え、これ……お見舞いに? ありがとう…でも、こんなに食べきれるかなあ」 

加蓮「! そうだ、お願いがあるんだけど…コレ、Pさんが私に、食べさせてよ」 


凛・奈緒・未央・卯月「!」 



加蓮「良いでしょ? 別に……今なら、だれも見ていないんだし…さ? じゃあ、一口目…」 

加蓮「…あ~ん…」 


凛・奈緒・未央・卯月「…」ゴクリ 



加蓮「…あむっ……んっ…ん……ふふ…おいしっ♪」ニコ 


凛・卯月「!!」 

奈緒・未央「おおおおおおお!!」


21:2014/01/11(土) 22:59:49.35 :H5VyAOTq0

凛「見えた……一瞬、何もない空気中に、震えるスプーンがっ」 

卯月「そして、そのぎこちない手つきで、スプーンを加蓮ちゃんの口へ運んでいくプロデューサーさんの姿!」 

未央「さすが加蓮ねー……ま、負けたぜぇ」ガクッ 

奈緒「――っていうか加蓮、もしかしてこないだ…本当にそんなことを…うあああ……」カアアア 


加蓮「ふふっ…さて、どうかな? それじゃ、次は奈緒の番だよ」 

奈緒「ええっ?! ちょっとタンマ、待て待て…あたしは!!」 

卯月「奈緒ちゃんガンバ!!」 

未央「これは見物ですなーしぶりんっ」 

凛「う、うん…そうだね(ごめんね奈緒…こっちに振られたくないから、私には助けられない)」 

奈緒「」


25:2014/01/12(日) 00:47:34.89 :P4zYzqAn0

奈緒「無理だよ…自分の妄想を大勢の前で披露とか…うぅ……恥ずかしいに決まっているだろッ?」 

凛「だ、だよn――」 

加蓮「そうかな」 

奈緒「えっ」 

加蓮「勘違いしてるよ、奈緒は。そもそも、これは自分の妄想を垂れ流す場なんかじゃない…… 
どれだけ『あたかもそこにPさんがいるように見えるか』を競う、ゲームなんだよ」 

奈緒「?!」 


加蓮「だから、私は自分の記憶にあるPさんの一挙一動を思い出しながら、精一杯演じただけに過ぎない。 

 奈緒は…奈緒はどれだけPさんの…自分のパートナーのコトを知っているの? 
それを表現することが恥ずかしいとか……そういう考えをすること自体が恥ずかしいとは、思わないの?」 


奈緒「~ッ!!」 

奈緒「あ、あたしは…」プルプル 

凛「(いやいや、おかしいってば)」 

奈緒「や、やるよ…やればいいんだろ?! あたしの演技、ナメるなよ?!」バッ 

未央「奈緒さん! では、お願いしますっ!!」


29:2014/01/12(日) 20:13:09.43 :JuLDTsjp0

奈緒「…」 

奈緒「! 待っていてくれたんだ。子供じゃないんだから、一人で帰れるって……え、こないだの雨の時のお礼?」 

奈緒「あはは、Pさんも律儀だなあ……でも、傘くらい自分のが……あれ、無い…?」 


凛「傘…前、Pさんが忘れていった時の話かな」 

加蓮「あの時の奈緒、恥ずかしそうにしてたけど、満更でもない様子だったよね」 


奈緒「…わ、わかったよ。ここはお言葉に甘えて借りるから……って傘…もしかしてPさんの、それだけ?!」 

奈緒「…うぅ……それじゃ、こうする」ギュッ 

奈緒「な、何だよ…仕方ないだろ? この傘、小さいんだから。こうでもしないと濡れちゃうし!」 

奈緒「わわ、それもダメ。そうしたら今度はPさんが風邪ひいちゃう…そんなのはもっと駄目だよ…」 


未央「おおっ、これは相合傘っ」 

卯月「奈緒ちゃんの珍しい積極的な姿勢に、Pさんがたじろいでいる姿が見えてくるね…こっちもちょっと、にやけてきちゃうなあ」


30:2014/01/12(日) 20:26:47.66 :JuLDTsjp0

奈緒「今日は迎えに来てくれて、ありがとう。それから…もう一つお願いがあるんだけど…」スッ 

奈緒「次のお休み、一緒に映画観に行かない? 
チケットがちょうど二枚……こ、これはクラスの友達からもらったやつで。だけど、友達が別の予定が入っちゃって……」 

奈緒「……ううっ、凛や他の皆を誘うのは、って? 
そ、そうじゃなくって……そうだよ、あたしがPさんと一緒に行きたいから誘っているだけだよ! 悪いかっ!」 

奈緒「もう…頭を撫でるなっ! ……なんであたし、この人の事を……な、何でもないっ、それじゃあな!」バタン 



奈緒「ふぅ……こ、これで……どうよ?」 

未央「うんうん、良かったよ奈緒さんっ。奈緒さんのプロデューサーに対する普段からの恥じらいが、 
そのまま演技に活きていたと思うっ」 

卯月「確かに。これは…プロデューサーさんを前にした反応がイキイキしている子の演技って、同時にPさんの動きも見えてくるっていう事なのかな?」 

奈緒「…ほ、褒められているのかそれは? まあ、終わったから良いんだけどさ」 


加蓮「うん、良かったよ。でも、それはそうと…奈緒、さっきの映画の話だけど…」 

奈緒「あっ」 

凛「私たちを誘ってくれないなんて、水臭いじゃない…チケットは私たちも自分で買うから…」 

加蓮「次の土曜日は、四人で楽しもうね?」 

奈緒「」


31:2014/01/12(日) 20:39:50.89 :JuLDTsjp0

奈緒「そ、そうだ。加蓮に続いてあたしがやったんだから、ユニットのトリとして、今度は凛がやれよ」 

加蓮「そうなんだ。てっきり未央か卯月の前にやっているかと思ったけど」 

凛「わ、私!? (ついに来たか…)いや、でも…まだ卯月もやっていないしさ…」 


卯月「私? うん、いいよ。次は私が行くね」 

奈緒「返事早っ。恥じらいとか緊張とか、ないのかよ?」 

凛「ほっ」 

加蓮「……これが終わったら、あとは凛だけだからね」ポン 

凛「」 


卯月「では島村卯月、行きますっ♪」


32:2014/01/13(月) 11:21:18.66 :vK8i+JfX0

卯月「プロデューサーさん、今日も一日お疲れさまでしたっ。今、お茶淹れますねっ」サッ 

卯月「はい、どうぞ。味はどうでしょうか…? あ、そうでしたか。えへへ、それは良かったです♪」 

卯月「明日はいよいよライブですね。私、頑張っちゃいますから!」 


凛・奈緒・加蓮・未央「…」 

卯月「――って感じかな」パッ 

奈緒「終わるのも早っ?!」 


未央「ま、まあ…しまむーらしいっちゃ、らしいね。たぶんこのまま続けても同じ調子かと」 

卯月「えーっ、そうかなぁ?」 

加蓮「まあそれはいいとして、いよいよ最後…凛の番だね」 

凛「うっ」 


未央「いよっ、待ってました!」 

奈緒「おう…もう逃げれられないからな、凛!」


33:2014/01/13(月) 11:27:30.72 :vK8i+JfX0

凛「くっ(どうしよう……やるにしても、いったいどういうシチュエーションで演じればいいのか…)」 

加蓮「…凛?」 

凛「(あ、思い出した。そもそも今日遅く来たのだってその為に……)」 

凛「うん、いいよ。でも、ちょっと待っててね」タッ 


未央「?」 

卯月「何をするつもりなんだろう?」 

奈緒「ま、まさか逃げるとか…」 


34:2014/01/13(月) 11:36:10.50 :vK8i+JfX0

凛「逃げるわけないでしょ」ガチャ 

奈緒「!」 

加蓮「その手に持っているのは……」 

凛「…じゃ、始めるから」 



凛「…」 

凛「ごめん、待たせちゃって。でも、どうしても私、プロデューサーと二人きりになりたかったから」スッ 

凛「これ。ちょっと遅いけど、私たちの二周年記念のプレゼント……受け取ってほしいな」 

凛「…どう? まゆから編み方教わったから、少しは様になっていると思うけど…このマフラーと手袋」 



奈緒「!」 

未央「おお、プレゼントは本物」 

卯月「凛ちゃん、すごい。それで今日、ちょっと遅れてきたんだね!」 




凛「マフラーは私が巻いてあげるね……え、ちょっと長いって? それはね――」クルクル 

凛「こうするため…だよ? いいでしょ、これくらい…」ギュッ 



奈緒「り、凛…お前ってやつは…」ドキドキ 

未央「しぶりんも結構大胆? っていうか、乙女だねぇ…」 

卯月「い、いいなあ……私もやってみようかな」 

加蓮「…」 


35:2014/01/13(月) 11:40:35.44 :vK8i+JfX0

凛「も、もうこれでいいでしょ…? は、恥ずかしかった」パッ 

加蓮「うん、良かったよ凛」 

凛「加蓮…」 

奈緒「ああ、見てるこっちも暖かい気持ちになった」 

未央「さてさて、全員終わったことだし、誰が一番、Pさんがいるっぽく演じられたか…」 

卯月「そうだね」 


加蓮「――でも、皆まだまだ修行不足だと思うんだ」 

凛「えっ」 

奈緒「どういうことだよ?」


36:2014/01/13(月) 11:47:40.82 :vK8i+JfX0

加蓮「皆のPさんは、多少自分の願望が混じっていて…… 
それが実際のPさんのとるであろう行動との、ズレを生じさせているんじゃないかな。 

現に凛だって、今の行動なんて実際にやろうとするのは…かなり勇気がいるんじゃない?」 


凛「う…」 

未央「そうなの?」 

卯月「まあ…私もプロデューサーさんが、こう反応してくれたら嬉しいかな、って思いながら演じたけど」 

奈緒「けど、それは加蓮だって同じだろ」 



加蓮「そうだよ…私たちはPさんがいるように…いえ、エアPさんをマスター出来ていない。特訓が必要なんだよ」 

未央・卯月「!」 

凛「いやいや…別にそれは訓練すべきことじゃ――」 

加蓮「エアPさんをマスターできれば、きっとリアルのPさん相手でも上手く立ち回れると思うけど」 

奈緒・凛「…た、確かに」ゴクリ 


加蓮「どうやら、全員思いは一つみたいだね。そうとわかれば――」


38:2014/01/13(月) 11:53:41.76 :vK8i+JfX0

それから二日後 


P「おはようございまーす」ガチャ 

ちひろ「おはようございます。どうでした? 次の会場は」 

P「ええ、なかなか良い場所でした。皆が気持ちよくライブできそうな空間って感じで…それで、アイドル達は?」 

ちひろ「…そ、それが」 

P「…?」


39:2014/01/13(月) 11:58:15.52 :vK8i+JfX0

凛「あっPさん。帰ってきていたんだ? ふふ、寂しかったんだから」 

未央「そうだぞー♪ 今日は離れないからね」 

卯月「未央ちゃんに同意します。今日は私も離れませんからねー」 


P「お、お前ら…」 


加蓮「Pさん。出張中…まさかどこかで新しい娘でも、ナンパしてたりとか…しないよね?」フフッ 

奈緒「だよなぁ、Pさんだったら絶対やりそうだもんなあ……って、別に、これは嫉妬とか、そういう訳じゃないぞ?!」 


P「ち、ちひろさん……」 

ちひろ「…」 

P「どうしてあの子たちは……何もないところを見つめながら、俺相手に話しかけているんでしょうか……」


42:2014/01/13(月) 12:10:55.67 :vK8i+JfX0

ちひろ「あの子たちの一挙一動を…目を凝らして見てください。見えるはずです、あなたにも…」 

P「え…? どういう…」 

P「!!」 


エアP『はは…甘えん坊なんだからお前たちは…』ボーッ 

凛「いいじゃない、本当のことだし」ギュッ 



P「なっ…何だと…?! あれは……オレ、なのか?!」 

エアP『…ん?』チラ 

P「!」 


凛「どうしたの、プロデューサー? 誰かそこに…いるの?」 

エアP『いや? 何でもないよ――何でも……ね』ニヤリ 

P「!!!!」 

P「お、お前は一体!! 誰なんだアァ―――――――ッ?!」 


<完>





44:2014/01/13(月) 12:18:35.78 :vK8i+JfX0

ご要望にお応えしてのBルート 


凜「逃げるわけないでしょ?」ガチャ 

奈緒「!」 

加蓮「準備は出来たみたいね」 

凜「うん、それじゃ…始めるね」 


卯月「…あれ?」 

未央「…どしたのしまむー?」 

卯月「…い、いや…何でもないよ」 



凜「…」スゥ 

凜「おかえりなさーい☆P主人様っ、しぶにゃんこがお迎えだにゃん♪」ニャ~ン 



加蓮「」 

奈緒「」 

未央「」 

卯月「…」


45:2014/01/13(月) 12:23:39.79 :vK8i+JfX0

凜「やだなあ、プロデューサーったら。ひとまずお風呂にします? ご飯にします? それとも…しーぶにゃんっ?」 


加蓮「り、凛……さすがにそれは」 

奈緒「全力過ぎるのでは…」 


凜「照れちゃって――そんなご主人様には大サービス♪ 今なら…お茶漬け風呂に入りながら、同時にしぶにゃんを味わえる、トリプルデラックs――」 

P「ただいま戻りまし――」ガチャ 

凜「あっ」 

P「えっ」 


未央「あ…」


46:2014/01/13(月) 12:27:21.35 :vK8i+JfX0

奈緒「Pさん、出張だったんじゃ」 

P「それが飛行機が故障で遅れちゃってな……次の便までまだ時間があるからって戻ってきたんだが……それにしても…」 

凜「あううっ…」カアア 

卯月「こ、これはさすがに気まず――」 



P「――おまえ、『凛』じゃないな? 何者だ?」 

加蓮・未央「えっ?!」 

凜「…」


49:2014/01/13(月) 12:36:08.22 :vK8i+JfX0

凜「…ふふ」スチャ 

凜「ふふふっ…バレてしまっては、仕方がないですね…」バリバリバリ 

奈緒「お、お前は!」 


雪菜「『しぶにゃん顔真っ赤大作戦』があと少しで…成功すると思っていたのに!」バン! 

未央「メイクの魔術師、井村雪菜っ!!」 

雪菜「悩める凛ちゃんが可愛いので、ついカッとなってやった…今では、すっきりしているわ、それじゃ」ダッ 


奈緒「あっ…待てぇ!!」ダッ 

P「…」 


――本物の凛ちゃんはと言いますと、トイレに引きこもったまま、演技を考えていたそうです by卯月 


Bルート・完


50:2014/01/13(月) 12:41:15.48 :vK8i+JfX0

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。 

HTML化も依頼しておきます。


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389432118