■千早ちゃんコタツシリーズ
千早「年末…今年は暇だわ」春香「平和で良いよ」
千早「私の部屋はいつから集会所に?」春香「本当にね」①
千早「私の部屋はいつから集会所に?」春香「本当にね」②


319 :>>1 :2013/02/07(木) 08:19:09.33 :YQVf84TAO

~圧倒的、夜~

春香「…突然ですが、あんまんが食べたくなりました」

真「何でボクを見るのさ?」

千早「…春香、私も食べたいわ」

春香「何故に私を見るの、千早ちゃん」

真「そう言われたら、ボクも食べたくなってきたかも…」

千早「何故私を見るの、真」

3人「よし、コンビニに行こう!」



~数分後~

春香「お財布良し、携帯良し、ガスの元栓良し、戸締まり良し」

真「暖かくしなよ?風邪引くから」

千早「家の鍵は持った?」

春香「よし、準備完了!いざコンビニへ!」

ちはまこ「おー!」



~コンビニ~

春香「いやー…この時間は寒いねぇ」

千早「雪が降ってもおかしくない気温って言われてるしね」

真「雪かぁ…富士山でイヤになるほど見たからなぁ…」

春香「あ、中華まんある!良かった♪」

千早「夜間は片付けてしまったりするのよね」

真「夜食べたくなった時、辛いよね…」

春香「他に何か欲しいものがあったら、各自で買おうか」

千早「そうね」

真「了解」

店員「(なんかすげー可愛い子達が来たと思ったら、超人気アイドル達だった…休憩時間に食う用のついでに中華まん入れといて良かった…)」


320 :>>1 :2013/02/07(木) 08:19:37.22 :YQVf84TAO

~春香さんのお買い物は…~

春香「あ、そういえば歯ブラシがそろそろダメになってたかも…」

春香「電球の換え…あったっけ?」

春香「ティッシュはあるけど…トイレットペーパー…多分無いなぁ」

春香「…でも、コンビニはお高いなぁ…何で自社製の物なのに、高いのかな?既製品と大差無いし…」

春香「あ、そうそう…千早ちゃんのコーヒー…は、流石に無いか」

春香「…えーっと」カチカチカチカチカチ

春香「メモ完了っと…明日、スーパーにまとめ買いに行こう。お菓子とかも安いし…自転車も買ったし…」←赤の電動チャリ、前後にカゴの主婦仕様



~千早ちゃんのお買い物は…~

千早「…カロリーメイト…は、禁止されてたわね…」

千早「喉飴…また新しいのが発売されてる…」

千早「…あら?この雑誌、春香が載ってる…」ペラ…

千早「…」←立ち読みに夢中



~真のお買い物は…~

真「あ…この漫画、今日発売だった…買おう」

真「…飲み物は…いらないか。ちはやけは雪歩のお茶置き場になってたし…でも、たまにはお茶以外も…」

(ドン)

真「あ、すみません」

「こちらこそ…」

真「あれ?響?」

響「ん?おー!こんばんはだぞ!」


321 :>>1 :2013/02/07(木) 08:20:17.79 :YQVf84TAO

真「こんばんは!どうしたの?こんな所で」

響「いやー、何だか急にあんまんが食べたくなっちゃってさー…」テヘヘ

真「なんだぁ、ボクらもなんだよね」アハハ

響「ら?」

真「春香と千早」

響「そうなの?…って、どこにいるんだー?」

真「春香は…ほら、あそこ。千早は…どこだろ?」

春香「およ?真に…響だ!どしたの?お昼ぶり!」

響「うん!お昼ぶりだぞ!」

真「なんだ、昼も会ってたんだ」

響「仕事がたまたま千早の家の近くだったんさー。んで、ちょっとお邪魔したんだ」

春香「そゆこと。んで、どしたの?」

響「春香達と同じ理由…らしいぞ?」

真「そ、同じ理由」

春香「あんまんかぁ…そういえば、家族はいいの?」

響「それが、定期的に検診するんで、みんな検査入院してるのを忘れててさー。慌てて家帰って、「あちゃー…」って」

春香「あららー」

真「あはは!そそっかしいなぁ!」

響「自分でもそう思った」タハハ

春香「でも、それだけ響ちゃんは家族の事を常に考えてるって事だよ」

響「まあな!皆の事は常に心配さぁ」

真「で、皆はいつ帰ってくるの?」

響「明後日だぞ」

真「そっか、ちょっと寂しいね」


322 :>>1 :2013/02/07(木) 08:20:54.57 :YQVf84TAO

響「だぞ…普段はやかましい位に賑やかだからなー…」

春香「よぉし!なら、うちに泊まりに来なさいっ!」

響「へ?」

春香「普段、家族がいるから家に泊まりに来れないでしょ?だったら、こんな日位は泊まりにおいでよ!そしたら寂しくなくなるでしょ?」

響「え?あ…でも、自分着替えとか…」

春香「肌着は…私のとか?というか、響ちゃんの家は近いんだから、持ってくるとか」

響「まぁ、遠くは無いけど…」

春香「何なら、私の愛車を貸すよ!赤い疾風「はるんがー」を!」

響「は…」

真「はるんがー?」

春香「私の愛車!最近、やっと買ったの!」

真「それって、マンションの下にあった、赤くてカゴが前後についた電動自転車?」

春香「良く分かったね、真」

真「そりゃ…『はるか』って書いてあったし」

響「(完全に主婦の自転車だぞ…)」

真「フルネームだったらどうしようかと思ったよ…」

春香「千早ちゃんにも怒られたよ、それ…」

響「いや、怒られる前に気付こうよ…春香の物なんて分かったらすぐ盗まれるし、下手したらオークションで莫大な値段で取引されるぞ…」

春香「まさか…いい自転車だから盗られるかもだけど…」


323 :>>1 :2013/02/07(木) 08:21:22.46 :YQVf84TAO

真「春香、知ってるかい?春香の初期のサイン入りのCD…今、オークションでいくらするか」

春香「…へ?」

響「自分が見た最高額は、27万」

春香「ふぇ!?」

真「ボクが見たのは37万6千円。しかも出品初日で」

春香「」ポカン

真「正直、ウチにあるのを出品してみようかと思ったよ」

響「ごめん、自分もだぞ」

春香「ちょっとー!…実は私の最初のCD、売れなくて…実家に50枚位あるかも…」

ひびまこ「」

春香「いつの間にか、凄い財産になってたんだねぇ」

真「…それ、春香のサイン入れてオークションだしたら、結構な額になるよ」

響「多分、オークションサイトがパニックになるぞ…」

春香「今度、生っすかのプレゼントにしてみようか?」

響「電話受付のスタッフさん達がパニックになるから」

真「というか、ネット受付にしてもサーバーがダウンするかもね」

響「無限FAXにもなるな」

春香「そ、そこまでにはならないよ…多分」

ひびまこ「なるなる」

春香「え~…じゃあ、再来週あたり、試してみようか?」

響「まぁ…春香も企画会議に参加してるし、案として出してみたら分かると思うぞ?」

真「却下されるね」


324 :>>1 :2013/02/07(木) 08:21:51.45 :YQVf84TAO

春香「そうかなぁ…まぁいいや、それは今度試すとして…そろそろ買い物しちゃおうか」

真「だね、すっかり忘れてたよ」

響「じゃあ、自分は買い物したら千早の家に置いて、着替えを取りに行ってくるな?」

春香「了~解」



~つつがなく買い物終了…千早ちゃん以外~

春香「千早ちゃん…その雑誌、貰えるよって言ったじゃない…」

千早「完全に頭から抜けていたわ…春香が載ってるのを見たら…つい」

響「相変わらず、千早は春香が好き過ぎるんだなー」

千早「ええ」キッパリ

真「言い切るのが、もはや一周して格好良いような気もしてきたよ」

春香「家に2冊あってもなぁ…」

響「美希辺りなら喜ぶんじゃないか?それ、ファッション誌だし」

春香「…美希も真美も、ついでにあずささんも載ってたり…」

真「そりゃまた…」

千早「…本当…全く気付かなかった…」

響「ファッション誌に常連の3人には気付かないのに、春香には気付くのか…凄いな、千早」

千早「天海春香の文字は見逃さないわ」

真「その3人に気付かなかったっていうのも、失礼な気がするけどね」

千早「…たまたま春香の名前を見つけて、それ以外をまだ見てなかっただけよ」


325 :>>1 :2013/02/07(木) 08:22:24.11 :YQVf84TAO

~ちはやけのコタツは、今日もアイドルで盛況です~

響「コタツ…いいなぁ、やっぱり」

真「だよねぇ…幸せになるよ~…」

千早「コタツにお茶に蜜柑…」

春香「あんまんは帰ってくるまで我慢出来なかった…」

真「仕方ない、仕方ないよ…」

響「だぞ…」

千早「体重は…歩いたし、大丈夫と思いましょう…」

真「実際問題、皆が気にする程太ったりしてないよね」

響「自分や真はダンスしまくるから大丈夫だし、千早は腹筋マシーンとか、歌で体力使いまくるだろうし、春香は普段の家事や仕事で動き回ってるしなぁ」

千早「…765プロのアイドルは、太る余裕すら無いわ」

真「特に、竜宮とフェアリー」

響「あー…何だかしらないけど、律子と伊織と美希が、打倒!日高舞に燃えててな…」

春香「…あぅ」

千早「それ、以前うちに律子と美希が泊まって、一緒にお風呂に入ってる時に言ってたのよ」

春香「舞さんと…私も…って」

真「この家のお風呂でそれを決めるかなぁ、普通…」

響「自分はそのフェアリーのメンバーなのに、泊まりに来ちゃったぞ…なんかごめんな?」

春香「いやいやー、気にしないでー」

千早「…私、思ったのだけれど」


326 :>>1 :2013/02/07(木) 08:25:44.73 :YQVf84TAO

真「ん?」

千早「ユニットで挑むなら、春香もユニットで受けるべきだと思う」

春香「なら、麗華さんと舞さんと私とか?」

千早「それはやり過ぎよ」

真「事務所の壁すら超える気かい?」

響「頼むから、挑む前から7人の心を根元から折らないで欲しいぞ」

春香「そうかなぁ…でもね、麗華さんとはそんな話があったんだ」

千早「え?」

春香「事務所の枠を飛び越えてオリジナルユニットを作って、ライブもして、一枚だけ記念CD出して…みたいな話」

真「プロデューサーとか律子には?」

春香「してないよ?だって、私が魔王エンジェルの皆とご飯食べてた時の雑談だもん」

響「雑談のままで済ませような?律子が倒れるから」

千早「そして、あのプロデューサーなら本気でやるわよ」

真「ファンからしたらいい企画だろうけど、アイドル側からしたら恐ろしい企画だよね…」

響「ユニットは絶対比べられ続けるからな…」

千早「出て来たばかりのユニットは辛いし、ユニット自体が出にくくなるわね」

春香「そうかなぁ…難しいもんだなぁ…そういう企画って…」

千早「貴方の企画は、毎回規模とか影響力が大き過ぎるのよ…」

春香「むぅ~…」


327 :>>1 :2013/02/07(木) 08:26:12.55 :YQVf84TAO

響「そういえば、あの後貴音からメールはあった?」

春香「え?ああ、あったよ」

千早「私にも来たわ」

響「そっか…貴音さ、あの後メールしたら電話かかってきてさ」

響「「安心した、皆が受け入れてくれた」って、もうすんごい泣いちゃって…事務所で大変だったらしいぞ?」

真「あぁ…貴音のトップシークレットを明かしたっていう時?」

春香「真も知ってたんだ?」

真「朝から仕事で事務所にいたら貴音が来て、プロデューサーと律子にその話を始めたんだよ」

千早「そうだったの。他には誰が?」

真「えっと、真美だけだったかな?それで、ボクらにも話を聞いて欲しいって」

響「そうだったのか~…真もありがとな、受け入れてくれて」

真「受け入れない意味が分からないよ。貴音はボクらの仲間だ。765プロの四条貴音を、765プロのボクらが拒否する意味が分からない」

春香「ね?だから大丈夫だって言ったでしょ?765プロの団結力は、そう簡単には揺るがないんだから」

響「そう…だな、自分、心配し過ぎたぞ!」

千早「そうね、唯一心配なのは…水瀬さん位かしら?」

春香「伊織が?」

千早「四条家は関西有数の名家なんでしょう?」


328 :>>1 :2013/02/07(木) 08:26:39.93 :YQVf84TAO

響「そう…らしい」

千早「なら、水瀬さん本人とは何も無くても、水瀬財閥とは何かしら対立が起こりかねないんじゃ…」

真「あー…」

春香「伊織…というか、水瀬財閥ならそれ位調べ上げてそうだけど」

響「うーん…何だか心配になってきたぞ…」

春香「大丈夫だって!伊織はこっちの活動とか事務所に関して、財閥から口を出させないだろうから。それは、貴音さんも同じだと思うし」

真「それはボクも思った。伊織は特にプライド高いし、そんな事で自分の家が動いたら怒るよ」

千早「そうね…私ったら、ごめんなさい。余計な心配をかけさせてしまって…」

響「ううん、正直な話、ここまであっさり受け入れられるなんて、自分も貴音も思ってなかったしなー」

真「貴音も言ってたよ、それ。小鳥さんに抱きしめらて、物凄く号泣しながら」

春香「…小鳥さん、鼻血とか大丈夫だった?」

真「あのシーンで鼻血出してたら、律子辺りが殴ってたと思うよ…」

千早「流石にそこは分別付けるはずよ、小鳥さんは」

響「涙もろいしな」

春香「あー…貰い泣きしちゃってそうだね」

真「そうでもなかったよ?何か、お母さんみたいd」

千早「真、それ以上いけない」


329 :>>1 :2013/02/07(木) 08:30:33.88 :YQVf84TAO

春香「慈愛に満ちた表情だった、という事ね?きっとそうね?」

響「皆からの小鳥の評価が酷いというのは分かった」

真「まあ、あんな本を描く位だし」

響「あんな本?」

春香「出す?」

真「やめて」

千早「我那覇さんは知らなくていい…知らないままでいて…」

響「な、何だか気になるけど…分かったぞ」

春香「それで?その後の貴音さんと、プロデューサーさん達はどうしたの?」

響「貴音は安心したのか、そのまま美希にも自分の話をした後でフェアリーの仕事をして、いつも以上に高いテンションでラーメン屋さんのハシゴしに行った」

春香「今日…都内のラーメン屋さんから、ラーメンというラーメンが消えたんじゃ…」

千早「まさか…いや、でも…いやいや、まさか、そんな」

真「は、ははは、あ、あり得ないよ流石に」

響「…じ、自分もキッパリと否定出来ない…ごめんね貴音…」

真「そうそう、プロデューサーは貴音から聞いて、四条家に正式な挨拶とプロフィール上で公表して良いかの質問もしてたよ、765プロの貴音のページの更新準備しながら。近い内に挨拶に行くって、日程も決めてたみたい」

春香「流石スパコンさん、仕事が音速だね」


330 :>>1 :2013/02/07(木) 08:32:12.06 :YQVf84TAO

千早「更新はされたのかしら…見てみましょうか?」

春香「だね、見てみよー!」

ブクマ→765プロ公式サイト→所属アイドル→四条貴音

春香「…おぉっ!されてるよ!更新!」

ちはまこひび「どれどれ…」

千早「本当、出身地が『とっぷしぃくれっと』からキチンと『京都』になってる」

真「年齢も?が消えてるし、血液型もだ」

響「身長と体重と3サイズもちゃっかり更新して…貴音、ウエスト1センチ減ったんだ…冗談としか思えないスタイルだぞ…」

真「流石、765プロの誇る二大BQB」

千早「BQB?」

真「ぼん!きゅっ♪ぼん!だそうだよ」

春香「誰、そんなの言い出したの…」

真「…プロデューサー…」

千早「…あずささんに怒られてしまえばいいと思うわ」

響「尻に敷かれてしまえば…それはもうなってるかもな」

春香「スパコンさんも大変だね」

真「何を他人事みたいに…って、春香はもうプロデューサーからプロデュースされてないんだっけ」

春香「されてるともされてないとも…スケジュール管理とか伝票関係の仕方を教わったり、手伝ってもらったり、出演依頼された番組がセーフかアウトかを相談したり…位かな?」


331 :>>1 :2013/02/07(木) 08:32:40.13 :YQVf84TAO

千早「やってる事は、引退準備してた頃の律子と似てるわね」

春香「他のアイドルのプロデュースの仕方は学んでないけどね。私は律子さんと違って器用でも無いし、切れ者な頭脳は持ち合わせて無いから、自分でまだ精一杯」

真「半セルフプロデュースをする、事務処理もこなせるSランクアイドル…春香は何を目指してるのさ」

春香「皆で楽しく、皆を楽しく、全ての人が笑顔で、輪になって歌って踊って笑顔になる事だけど…前から変わってないよ?」キョトン

まこひび「」ポカーン

千早「壮大なんてレベルじゃないでしょ?でも、春香は昔から変わってないし、ブレてもいないのよ」

真「初めて聞いた時は、随分漠然とした内容だと思ったけど…今の春香が歌えば、多くのファンが元気付けられて、笑顔で歌って、サイリウムで応援し返してくれて…」

響「今、春香はその夢に近い状態なんだな…凄いぞ!自分、春香を尊敬しちゃうぞ!」

春香「ほへ?いや、私はデビューからただ自分のペースで走ってきただけだから…」

千早「分かってないのも、春香なのよね…大物だわ、本当」

春香「な、何だか良く分かんないけど…千早ちゃんの言った事が微妙に喜び辛いのだけは分かった!」ウン


332 :>>1 :2013/02/07(木) 08:58:24.33 :YQVf84TAO

~乙女4人、夜は更けていき~

春香「さぁ、お風呂はどうしよう!?私は誰と入ってもいいよ!」

真「旦那さん、奥さんが公開ハラスメント浮気発言してますけど」

千早「お風呂もだけど、春香は誰かと何かをしてるのが大好きな寂しがり屋さんなのよ。それに、お風呂位は女同士なんだし…」

響「今更な話だぞ。自分は後でいいよ?やっぱり、ここは家主が先に入るべきだ!」

真「そうだね、ボクもそう思う」

春香「ウチではそんな事気にしません。そして、私は最後で決定してるのです!」

響「何で?」

春香「最後に、残り湯でお風呂掃除とお洗濯もするからです!」

響「風呂掃除くらいやるよ?泊めてもらうんだから。流石に洗濯は洗濯機の使い方が分からないからアレだけど」

真「なら、春香と響が一緒に入れば、春香の仕事が減るんじゃない?」

春香「私は家事がストレス発散だったりするけど…でも、それなら早く済ませられるね」

響「任せて!自分、掃除も得意だから!」

千早「凄いわね。両方セットで家にいたら、多分動かなくても全自動で生活出来るかも」

真「千早、思考が完全にあの…杏ちゃん?になってるよ。働きたくないでござるの子」


333 :>>1 :2013/02/07(木) 08:58:50.85 :YQVf84TAO

千早「」ガーン

千早「に、ニート思考キャラは春香の方だったのに…」

春香「いや、違うからね?何時まで引っ張るのさ、そのネタ。千早ちゃんのライブの物販コーナーに『お米の錬金術師Tシャツ』作って、勝手に並べるよ?」

千早「んふっ!?…や、やめて…謝るから…お米の錬金術師様はやめて…」プルプル

真「お米の錬金術師…ああ、去年の年末に春香と美希が作り出したキャラか」

響「春香と千早が悪ふざけして、美希が悪夢を見たショートコントまでやったアレだな?」

千早「ふっ…くっ…」ピクピク←相変わらずお米の錬金術師に弱い歌姫

春香「それそれ。能力は手をパンッ!てしてからご飯を握ると、一握りでおにぎりを作れるの」

真「え?炊き出し専用の人なの?」

響「もしくは美希専用だぞ」

千早「」ピクピク

春香「後は、企画に呼ばれたり。ご飯は、大体が近所の奥様方に協力してもらう感じ」

響「ああ、何たら町会とか書かれた、白いビニールのテントの下で、折り畳み式のテーブルにたくさん炊飯器が置かれてる映像が浮かんできた」

春香「しかも、普段してない三角巾とかして、ラップ敷いた上にガンガン広げられていく熱々のご飯」

真「何の企画?」


334 :>>1 :2013/02/07(木) 08:59:23.83 :YQVf84TAO

千早「」ピクピク

響「春香、千早がそろそろヤバい」

春香「笑い過ぎて気絶するからね、千早ちゃんは…」

真「ほら千早、落ち着いて、深呼吸深呼吸」

響「ひっひっふーだぞ!ひっひっふー!」

千早「がなはさん…それ…らまー、ず…」

響「さまぁ~ず?」

千早「ぶふっ!?…かはっ」カクーン

響「えぇっ!?千早ぁぁっ!?」

真「響…さっきのは深呼吸じゃなくてラマーズ法…千早に何を生ませる気だったのさ…」

春香「こんなに鮮やかにトドメを刺す人、初めて見たよ…」

響「うわぁぁん!ごめんよ千早ぁ!自分、勘違いしちゃってたぞぉぉぉ!わざとじゃないんだぁぁぁ!」アワアワ

春香「ま、千早ちゃんは暫くそっとしておk」

真「…ふっ!」ドムッ

千早「こっふぁ!?」ビクン

春香「」

千早「…はっ!?な、何!?何が起きたの!?敵襲!?」

真「当て身、上手くいったね」ニッコリ

春香「千早ちゃん、襲ってくるような敵をいつ作ったの…」

響「真、試しで当て身を仲間に入れたら流石にダメだぞ」

千早「まさか、また気絶してたの、私…」

真「いや、一度父さんにしたから大丈夫、お正月の富士山で」

春香「富士登山中に何があったの!?」


335 :>>1 :2013/02/07(木) 08:59:52.58 :YQVf84TAO

真「…」フッ

響「本当に何があったんさー!?」

千早「ふぅ…結構強烈だった。腹筋を鍛えておいて良かったわ」

春香「歌以外の目的で初めて役に立ったね、その腹筋…」

真「さ、じゃあお風呂頂こうかな?」

響「もう聞かないでおく…」

千早「じゃあ、私も一緒に入ってしまおうかしら?」

春香「そだね、節約になるからね」

真「しっかりした奥さんだね、相変わらず」

千早「当然じゃない、自慢の嫁よ」フフン

真「もう、相変わらず冷やかしが全く効かないや」トホホ



~ちはまこ、お風呂ヴァ~

ちはまこ「」

真「千早…凄い腹筋だね…正直、ビックリした…」

千早「私からしたら、真の方が意外…もっと筋肉がついてるかと思ったら…ついてない訳じゃないけど、あまり目立たないのね」

真「ふっふっふ…鍛え過ぎず、だけど筋肉はあまり落とさず…女性らしい体系を作っていく…苦労したよ…本当、苦労した…」グスッ

千早「泣く程だったのね…」

真「ぐすっ…事務所に来た頃よりは大分女の子っぽい体つきにはなったんだけどね…まだうちの事務所では一番筋肉ついてるんだよなぁ…」

千早「真は、その体つきのままでも良い気がするけれど…」


336 :>>1 :2013/02/07(木) 09:00:18.53 :YQVf84TAO

真「だって…筋肉が浮き出るとか、女の子っぽくないじゃない」

千早「アスリートの女性にあやまりなさい」

真「ごめんなさい、ボクはアイドルだけど」

千早「ダンス得意でスポーツ万能、多少筋肉はついてて当たり前だと思うわ。アイドルとして活動してる子は、一般的な女の子よりは筋肉がついていると思うわよ?」

真「それでもさ、ボクは可愛らしい服を着たりした時に、こう…スプーンとかフォークより重いものは持った事がありません♪みたいな…」

千早「それ、同性で、しかもアイドルやってたら逆にイラッとくるわ」

真「ええっ!?」

千早「真は可愛いを勘違いしていると思うわ。何も、フリフリでゴスロリでぶりっ子な話し方してるのが可愛い…という訳では無いと思うの」

真「うー…」

千早「例えば高槻さんなんか分かりやすいわね。素直で、元気で、いつも笑顔で…真に近い評価の可愛らしい所、だと思うわ」

真「でもさ、こう…やよいは守ってあげたくなる感じとか、そういう感じじゃない?」

千早「確かにそうだけど、それは高槻さんだからであって、可愛い=別に守ってあげたくなるからってだけじゃないわ」

真「うむむむ…」

千早「千差万別よ」


337 :>>1 :2013/02/07(木) 09:00:44.70 :YQVf84TAO

真「千差万別、ねえ」

千早「真の番組の感想メールを以前見せて貰ったけど、確かに格好良いとか爽やかって感想も多かったけど、自転車を漕ぐ足が健康的でとても魅力的だったとか、楽しそうな姿が可愛かったとか、景色に感動してる姿が可愛かったって反応も沢山あったじゃない」

真「うん、確かにあった。自分は意識してない部分で可愛いって言われてて、ビックリした。脚だって、どうしても筋肉質に映りがちなはずなのに、それが良いって言ってくれる男のファンの方もいたし…」

千早「そういう事よ。真はそうしたいかもしれないけれど、周りの人が見た評価の真逆というか、斜め上にいこうとするから、微妙な違和感を感じたりするのよ、正直」

真「い、違和感…」

千早「ごめんなさい、ちょっとキツい言い方になるわ。私は、上手い言い回しが出来ないから」

真「うぐ…いや、この際話してみて、如月千早プロデュースを聞いてみたい」

千早「プロデュースなんて大袈裟な…私は、菊地真ってアイドルは今のままが一番魅力的だと思うだけ…プロデューサーの売り出し方はあくまでも支持する女性ファン向け、萩原さんのは…ちょっと暴走気味かもしれないわね」

真「あはは…」


338 :>>1 :2013/02/07(木) 09:01:37.85 :YQVf84TAO

千早「うーん…上手く言えないけれど、今のままが一番だと思う」

真「うーん…今のままか~…つまり、毎回の挨拶は「まっこまっk」

千早「待って」

真「えっ」

千早「その挨拶、確かに可愛いとは思うのだけれど…やっぱり、何か違う気がするのよね。イメージが先行し過ぎているというか」

真「むぅ」

千早「可愛さを勘違いしてる所も可愛いのだけれどね…以前、律子に聞いたファンサイトにそういう意見もあったし」

真「うぅ…今日は貴音に関してだけじゃなくて、自分に関しての新事実まで知らされることになるとは…」

千早「ごめんなさい、真…私、やっぱり上手い言い方が出来ない…」

真「いや、気にしないで。知らない人とかに言われるよりは、遥かにダメージ少ないし」

千早「そう?…真は表情も明るいし、スカート系の衣装だと可愛く、パンツ系だと格好良くも可愛くもなれるわ。それは、自信を持って良い事だと思う。そのままで良いのよ、貴方は」

真「そっかぁ…」

千早「極端…なのかも、真の考える「可愛い」っていうのは」

真「ふーむ…」

千早「私は、そんなにファッションに詳しい方ではないから、あまり良いアドバイスが出来ないわね…」


339 :>>1 :2013/02/07(木) 09:02:07.76 :YQVf84TAO

真「あれ?千早の最近の服、前よりも可愛くなったりしてるけど…」

千早「もう言わなくても分かるだろうけど、春香と一緒に行って選んで貰ってるわ」

真「千早…とことん春香任せというか、春香に染められてきてるというか…」

千早「染められ…」

※以下、久しぶりの歌姫妄想劇場

春香「千早ちゃん…身も心も私色に染めてあげる」

千早「ああ…はるか…ダメよ…」

春香「うふふ…もう千早ちゃんの全ては…私の物よ…」ツイッ…

千早「あぁ…は、はるか…らめぇ…!」ビクンッ

※以上、酷い妄想でした。

千早「」ブバッ!←鼻血噴出

真「うわぁ!?何!?どうしたの!?」

千早「何かしら?何ら問題無いわ」ドクドク←流れ出る鼻血

真「大問題だよ!のぼせた!?」

千早「春香にのぼせてはいるわ…ふふっ」

真「意味が分からない!それに、今何で眼鏡をクイッと上げる動作したの!?別に知的な事も対して上手い事も言ってないのに!それに、普段から千早は変装の時の伊達眼鏡以外、かけた事無いでしょ!?あと鼻血!」

千早「眼鏡の千早ちゃんも可愛いって言ってくれたのよ」

真「何の話!?相手はどうせ春香だろうからどうでもいいけど、何の話!?」


340 :>>1 :2013/02/07(木) 09:02:39.38 :YQVf84TAO

千早「どうでもいい!?春香がどうでもいいですって!?」

真「違う!いや、違くはないけど、違う!あと鼻血!飛んでる!」

千早「真!言ってる意味が分からないわ!整合性が取れないわよ!」

真「ボクからしたら千早の方が整合性取れてないけど!?鼻血は吹くわ、意味分からない事を突然言い出s」

千早「あぅ」クラーッ

真「うわぁぁぁあああ千早ぁぁぁぁぁあああああ!?」ガビーン

(ガラッ)

響「五月蝿いぞお前達!夜遅いんだからご近所にめい…わ………」

響「うぎゃぁぁぁぁあああああ!?ま、まこ、まこ、ちは、ち、ち、血ぃぃぃぃい!?」

真「ひ、響、違う、違うんだよ!確かに千早は倒れてるし!お風呂の中は血が飛び散ってるけど!やったのはボクじゃ無いんだ!?」

響「う…ぐ…」スス…

真「後退りしないで!話を聞い…」

響「うわぁぁぁん!はーるかー!」ドダダダ!

真「話を聞いてぇぇぇぇぇ!!!」


テテテテッ!テテテッ!テーレー!!!
※火サスのあのBGM


春香「…はぁ」アキレ

響「ひっく…ぐすっ…えぐっ…」

春香「ほら響ちゃん…もう大丈夫だから…」ナデナデ

響「はるがぁ…」ヒック

春香「怖かったねー、お風呂が血塗れだったしねー」ウンウン


341 :>>1 :2013/02/07(木) 09:03:31.96 :YQVf84TAO

響「せ、せっかく貴音が…貴音が皆に受け入れて貰って…これで秘密にしなきゃいけない事はもう無いんだって…もっともっと仲良くなれるって…だけど真と千早が…口喧嘩してるみたいに聞こえて…千早が倒れてて、血もいっぱい出てて…せっかく仲良くなれたのにぃ~!うわぁぁん!」

春香「大丈夫、皆仲良しだよー。よしよし、大丈夫、大丈夫~」セナカポンポン

響「あぅ~…」グスグス

春香「さて…」ゴゴゴゴゴ…

春香「千早ちゃん?」

千早「反省しております」ドゲザ

春香「…なら良し。もうあんな騒ぎを起こしたらダメだよ?あと、お風呂で鼻血出たら止まらないから、出来るだけ早めに出て、私を呼んで?」

千早「春香…分かったわ」

真「相変わらず、甘やかし過ぎだとボクは思うけど…ま、いいか…」

響「ぐすっ」



~春香と響のお風呂タイム~

春香「…お風呂入る前にこんな事をしなくちゃならないなんて…はぁ」ジャー ←飛び散った鼻血をシャワーで流してる

響「でも、血が飛び散ったお風呂はイヤだぞ」

春香「まぁね~…っと、おしまい!さ、入っちゃおう」

響「おー」

春香「」モゾモゾ

響「」モゾモゾ

春香「響ちゃんって、スタイルいいよねぇ」


342 :>>1 :2013/02/07(木) 09:03:59.11 :YQVf84TAO

響「うぇ!?は、春香だって、自分と3サイズが殆ど変わらないじゃないか」

春香「そうなんだけどねー。何か響ちゃんのがおっきく見える」

響「そうか~?そんな事は無いハズだぞ?自分、ちょっと前に計ったばっかだし」

春香「そうなんだ?」

響「そうなんだぞー」

春香「うーむ…身長差はそこまで無いし…殆ど同じ3サイズなんだけど、何故だろう…」

響「まぁいいじゃない、大きさは同じ位なんだし、きっと気のせいさ」

春香「形…まるで私が垂れてるみたいだけど、垂れてはいないし…ま、いいんだけどね」

(ジャー!)

春香「響ちゃん、髪を洗わせてよ」

響「髪?まぁいいけど…自分、髪長いから面倒だぞ?」

春香「大丈夫、何時も千早ちゃんの髪を洗ってあげてるし」

響「そうなんだ…なぁ春香、千早を甘やかし過ぎなんじゃ…」

春香「響ちゃん」

響「ん?」

春香「響ちゃんだって、貴音さんの髪を洗ってあげたりするでしょ?」

響「貴音から聞いたの?」

春香「うん」

響「そか。貴音の髪ってさ、ふわふわなんだよね。それで…つい」

春香「私も同じような理由だよ。千早ちゃんの髪がサラサラでね」

響「あー、確かにそんな感じ」


343 :>>1 :2013/02/07(木) 09:04:27.39 :YQVf84TAO

春香「あと、私がケアしないと千早ちゃんはサボるの」

響「あー、分かるかも。そういう事に全く興味無さそうだもん、千早」

春香「無いどころか…適当に100円ショップに売ってた石鹸使ってたりしたからね…しかも殆どシャワーを浴びておしまい、みたいな」

響「カラスの行水ってヤツだな…」

春香「蒼い鳥ならぬ黒いカラスだったと」

響「あー…ヤタガラスなら神様だけど、そんな感じのカラスじゃ無さそうだぞ」

春香「ま、そういう訳で私が洗ってあげてるって訳」

響「なるほど…」

春香「よーし、じゃあ洗うよー?」

響「お願いしまーす」

(わしゃわしゃわしゃ)

響「ふぁ…」

春香「痒い所とかあったら言ってねー」

響「だ、だいじょぶだぞ~」

響「(すっごい気持ち良い…何これ…マッサージもされてるみたいで、体中の力が抜けてく…)」

(わしゃわしゃわしゃ)

春香「やっぱり綺麗な髪だねー」

響「ありがとーだぞぉ~」

春香「いやー、千早ちゃん以上に長い髪を洗うなんて、初めてかも」

響「自分の髪は多分765プロで一番長いからなー…大変だったらそんなに丁寧にやらないでも大丈夫だぞ?」

春香「ううん、やるからにはね」


344 :>>1 :2013/02/07(木) 09:04:54.64 :YQVf84TAO

響「春香は真面目だなー…」

春香「そんな事ないよー」

(わしゃわしゃ)

春香「よし、一度流してからコンディショナーするよー」

響「あーい」←わしゃわしゃタイム終了で、ちょっと残念

春香「ふんふーん♪」

響「あれ?このトリートメント、美希が前に皆に押し付けて回ってたヤツ?」

春香「うん。あれから気に入っちゃって、ウチでは基本的にこれだよ」

響「多分、美希に言えば詰め替え用くれるぞ?CM第2弾も撮影したし、また送ってきたし」

春香「じゃあ響ちゃんもこれなんだ」

響「うん。第2弾はフェアリーでやったから、フェアリー全員に段ボール2箱届いたんだ」

春香「す、凄いね…」

響「自分は実家に半分送ったぞ。貴音は髪に合ったものが見つかったって、喜んで使ってるぞ」

春香「へ~…よし、おしまい!流すよー」

響「お願いしま~す」

春香「~♪」

響「(自分は今、Sランクのアイドルにシャンプーとトリートメントを、生歌付きでしてもらっているんだなぁ…実に贅沢だぞ)」シャワワワ

春香「おっし、おしまい!響ちゃんの髪は、ケアするまでもなく健康でした!」

響「ふふーん!自分、完璧だからな!」

はるひび「ふふっ♪」


345 :>>1 :2013/02/07(木) 09:05:20.84 :YQVf84TAO

はるひび「ふはぁ…」

響「自分、お風呂にゆっくり入ったの久しぶりだぞ~…」

春香「そうなの?」

響「ほら、皆をお風呂に入れてあげながらだから、結構バタバタしててさ。イヤじゃないけど、久しぶりにゆっくり1人で入ってるなぁって思ったんだー」

春香「そかー…大変だねぇ」

響「大変だけど、家族とのお風呂は楽しくもあるんだ。だから、取材とかで「たまにイヤにならないか?」みたいな質問されると、いつも同じ答えになっちゃう」

春香「ああ~…」

はるひび「なんくるないさー!」

はるひび「…ぷっ」

はるひび「あははははは!」



~コタツ~

<あははははは!

千早「楽しそうね」

真「鮮血が飛び散ったボクらの時とは違うね」

千早「反省してるわ」

真「ははは…千早、変わったね」

千早「そう…ね、自分でもそう思う」

真「千早だけじゃないか…雪歩も、美希も、伊織も…ボク含め、皆が多少なりとも変化してる」

千早「そうね、時間が経ったからもあるんだけど、同い年の子達よりは大人になったわね」

真「ボクの中では、雪歩と千早と伊織の変化は、本当に昔とは比べ物にならないよ」

千早「萩原さんと水瀬さんと…私?」


346 :>>1 :2013/02/07(木) 09:05:46.13 :YQVf84TAO

真「そ。今考えると、その3人は事務所に来た頃とは別人みたいだよ」

千早「萩原さんと水瀬さんは何となく分かるけど…私は其処まで変わった…いや、変わったわね、確かに」

真「昔の千早は…誰にも心を開かなかった。歌だけに生きて、歌以外は切り捨てて…」

千早「…すぐに崩れてしまいそうな自分を支える為よ。勿論、今だって私の中心には歌がある。でも、昔は…その歌に縋って、しがみついて、それだけを支えにしていた…他人に何かをする余裕も、何かをお願いする余裕すらもなかった。少しでも手を離したら、倒れてしまうから」

真「…でも、変わった?」

千早「ええ…春香と出会って、少しずつ、本当に少しずつ変わっていっていた…あの記事が出るまでは」

真「あれね…正直、ファンの人やボクらは、根本的にツッコミしなきゃいけない部分に気付いていたけど、世間の大多数は騙された…」

千早「根本的にツッコミしなきゃいけない部分って?」

真「千早の当時の歳さ。単純に、あの歳で何かが出来る訳がない」

千早「…」

真「千早はきっとそうじゃないと思ってしまうだろうけど、ボクらからすれば無茶苦茶な話だと思ったよ」

千早「そう…ね、きっと」


347 :>>1 :2013/02/07(木) 09:06:12.76 :YQVf84TAO

千早「あの時に、春香に救われて…私は、変わった」

真「良く笑うようになったし、皆と話すようになったし…何より、甘えられるようになった」

千早「対象が春香だったけどね」

真「今までが今までだったからなのかもね。今じゃすんごい頼りきってるでしょ?」

千早「…うん」

真「馬鹿ップルだもんね~」

千早「そんなに酷いかしら?」

真「はっきり言うと、酷い。もうね、街中でイチャイチャ出来ないせいもあるんだろうけど…家にいる時は、殆どベッタリでしょ?」

千早「人さえいなければ、隙あらばくっついてるわね」キッパリ

真「堂々と言う辺りが馬鹿ップルなんだって」

千早「ウソは言ってないもの」

真「…やっぱり、千早は変わったよ。昔の千早からしたら、別人レベルにね」

千早「そう?」

真「そう」



~お風呂ヴぁ!~

響「春香ー、洗濯機の分は足りた~?」

春香「ばっちり」

響「なら、残りでお風呂掃除しちゃうね」

春香「ありがとね、響ちゃん。お風呂掃除してもらっちゃって」

響「いいのいいの!泊めてもらうんだしさ!」

春香「…美希にも聞かせてあげたいわ、その台詞…」

響「あはは、美希は何もしなさそう!」


348 :>>1 :2013/02/07(木) 09:07:43.12 :YQVf84TAO

春香「なーんにも…必要にかられたらするし、千早ちゃんよりもこの家の何処に何があるかを知ってるけど、基本はコタツの主」

響「うちのリーダーが本当すいませんだぞ」

春香「やれば出来るけどやらない子だからね、美希って」

響「やれば凄いのに、やる気にするまで凄い大変なんだ…今は楽しいみたいだけど」

春香「良く考えたら、性格的には響ちゃんは伊織ポジションなんだね」

響「え?どうして自分が伊織なんだ?」

春香「私の感覚的にだけど、常識人かつ苦労人な伊織と響ちゃん、自由奔放な亜美と美希、一番年上だけどちょっと天然なおっとりさんのあずささんと貴音さん」

響「…何とも言えないけど、苦労は貴音もしてるぞ」

春香「そりゃ分かってるけど、何ていうのかな~…貴音さん、今は人生楽しんでそうでしょ?響ちゃんは、今も2人のツッコミ役だし、振り回されたりもしてそうだなぁと、春香さんは分析したんですよ!」

響「貴音は確かに人生楽しんでるね。振り回されたりは…してる。ツッコミ役もしてる…あれ?自分は苦労人だったのか…」

春香「本人が苦労してると思ってるなら、苦労人でしょ。響ちゃんの場合は、周りから見ても苦労人だけど…」


349 :>>1 :2013/02/07(木) 09:08:32.14 :YQVf84TAO

響「うーん、振り回されたり苦労してるけど、結果的に2人は大好きだし…言われるほどには苦労してないかも…」

春香「仲良しさんだね、フェアリーは」

響「そりゃね。別の事務所の頃から、3人でやってきたし」

春香「だね…あ、お風呂掃除してくれてありがとう!ブラシとかはそこに置いておいてくれればいいよー」

響「ん、分かった」

春香「よし、こっちも後は洗濯機くんにお任せしますかな」

響「じゃあ、コタツに戻ろう」

春香「そだね」



~ちはやけのコタツ~

ちはまこ「おかえり」

はるひび「ただいま」

(もぞもぞ)

はるひび「はふぅ」

千早「あ、そういえばさっき、我那覇さんの携帯がなってたわよ?」

響「自分の?」

千早「ええ、多分。BIGINさんの「島唄」が鳴ってたから」

響「自分ので間違いないさー。何だろう…あ、美希からメールだ…」

春香「主からだ」

真「主…ああ、コタツの主か…今日はいないんだね」

春香「いい加減、家に帰ってこいって怒られて、ここ5日位は家にいるよ。暫くは無理なんじゃないかな?」

千早「ほぼ住んでたからね、あの子」

真「そんなになんだ」

春香「お姉さんがお詫びに来る位」


350 :>>1 :2013/02/07(木) 09:09:00.07 :YQVf84TAO

千早「え?いつ来たの?」

春香「一昨日のお昼かな?美希から連絡きて、家にいるか聞かれて、それから」

千早「ああ、私は仕事だったわね」

真「美希のお姉さんか~…写真で見たけど、美希に似てるよね。美人なお姉さん」

春香「本来ならもっと早く来るべきだった、両親も謝罪に来る予定がどうしても無理になってしまった、って、いきなり最初に頭下げられて、びっくりしたよ」

真「両親も来て謝られたら…大変だよね」

千早「美希よりも春香のが泊まり歩き生活だったじゃない」

春香「私は実家が遠いから!それに、各お宅にはお詫びのお手紙とか御礼は送ってます!」

千早「…そうだ、お母さんの所に何か来たって聞いたわ…」

真「ここには?」

千早「わざわざ遠い所を直接来られて、「うちの馬鹿娘を宜しく」って、お義父様が」

真「あははは!…あれ?どしたの?響」

響「ん?ああ、美希からメール来てて、こんなのが」

はるちはまこ「?」

from:美希

今日、貴音と会って、トップシークレットを全部聞いたの

ミキだけ知らなかったのはちょっと寂しかったけど、許してあげるの

これからは、フェアリーの中では隠し事はあんまりしちゃダメなの!


351 :>>1 :2013/02/07(木) 09:09:28.22 :YQVf84TAO

春香「美希らしいね」

響「悪い事しちゃったなぁ…美希には話すべきだったかな」

真「それは、今考えても答えは出ないよ」

千早「そうね。もしかしたら、話した事で悪い方に転がったかもしれないけれど…結果的に良い方に転がったのだから、良いと思う」

春香「だね」

響「最後に、貴音の家で3人でお喋りしたり、今まで話せなかった事も話そうって」

春香「流石リーダー…なのかな」

真「距離を限りなくゼロにしたいんだね、美希らしいや」

千早「美希は本当に我那覇さんと四条さんが好きなのね」

響「な、何だか照れちゃうぞ…」テヘヘ

春香「返信は?」

響「まだだぞ」

春香「そしたら、「今日は寝る寝る寝る寝を借りるね」って」

響「…何それ?」

千早「美希のコタツ以外の巣よ」

真「…全く分からないんだけど」

春香「見たら分かるよ…じゃあ、お布団敷こうか」

まこひび「はーい」

千早「私も…ベッドを直そうかしら…」



~寝室~

まこひび「」

春香「これがコタツの主の巣にして、睡眠魔法がかけられた布団だよ」

真「す…凄いインパクトだね…」

響「何か、一回りして格好良い気がしてきたぞ。すんごい達筆だし」


352 :>>1 :2013/02/07(木) 09:09:54.60 :YQVf84TAO

千早「美希どころか、四条さんまで睡眠魔法にかかった、凄い布団よ」

響「貴音が?…貴音、基本的に睡眠が浅いのに…」

真「普通はほぼ等間隔で来るもんじゃないの?レム睡眠とノンレム睡眠だっけ」

春香「それで合ってるけど、多分貴音さんは普通の人よりも全体的に睡眠が浅いんじゃない?」

響「そうらしい。詳しくは分からないけど、浅い状態と深い状態の振り幅が小さい上に、全体的に浅い所で眠ってるみたい。でも、身体の疲れは取れてるし、特に健康を害してはいないんだってさ」

春香「つくづく不思議な人だねぇ」

千早「やっぱり、中学生時代の高熱が原因なのかしら?」

真「どうだろうね?その辺りも、いずれ話してくれるんじゃない?」

響「うーん、本人が分かってなさそうな状態だったしなぁ」

春香「ま、貴音さん本人が気になるなら、私達は問題の解決に協力は惜しまないけど…」

千早「そうじゃないなら、別に今のままでも良いと思うわ。調子が良くないのなら別だけれど」

真「そうだね…よし、じゃあ今日はもう寝よう。時間も、大分遅くなっちゃったし」

響「そうだなー。んじゃ、皆おやすみなさい」

はるちはまこ「おやすみなさ~い」


353 :>>1 :2013/02/07(木) 09:10:20.16 :YQVf84TAO

~当たり前のように、ちはやけの朝は遅い~

春香「…んぁ?」

春香「ふぁ~…朝かぁ…いま何時かな?」

時計『9:50です、閣下』

春香「」

春香「よ、良く寝たな~…いやいや、寝過ぎだよぅ…」

(キョロキョロ)

春香「皆してまだ寝てるし」

春香「何かあったらマズいなぁ…よし、確認しよう…」モゾモゾ



~コタツ~

春香「あ、おはようございます、天海です」

P『おっ、春香か、おはよう』

春香「えっと、今ちょっと宜しいですか?」

P『おー、大丈夫だぞー』

春香「今日の真と響ちゃんのスケジュール、どうなってます?」

P『ん~…真はオフ、響はフェアリーのラジオ収録、15:45には局に入ってたいな』

春香「なるほどなるほど…」

P『何だ?何か2人に用事か?伝言ならしといてやるが』

春香「いえいえ、今日はウチに2人が泊まってまして」

P『なるほど、そういう事か』

春香「まだ寝てるんで、もし仕事の時間が近いならマズいなぁと」

P『…で、一番早く起きた春香ですら、この時間か…』

春香「あはは、いやいや、まさかそんな訳…あるんです…」

P『ま、遅刻とかしなければ構わないけどね。千早は?』


354 :>>1 :2013/02/07(木) 09:10:58.40 :YQVf84TAO

春香「千早ちゃんですか?まだ寝てますけど」

P『いや、千早のスケジュールは聞かないのか?』

春香「千早ちゃんのスケジュールは分かりますから平気です」

P『そらそうか、いつも会ってる訳だしな』

春香「そうです、本人から聞いてますから」

P『そうか、ならいいや。そういや春香、CMの出演依頼があるけど』

春香「どんなCMですか?」

P『某お菓子メーカーのアイスクリーム』

春香「真冬ですよ?」

P『コタツに入ってアイスを食うというのは、なかなか良いぞ』

春香「そりゃ良いかもしれませんけど。真冬にアイスですから…売上はあまり伸びなさそう」

P『それを補って余りある影響力が春香にはある…と、向こうさんは考えてる訳だ』

春香「んな無茶な…因みに、どんなアイスですか?」

P『雪見だいふくの、以前春香がコラボした桜味があったろ?』

春香「はい」

P『あれのパワーアップ版でな。雪見だいふくは基本的に2つ入りなんだが、1つは以前に春香がコラボした「春かほる桜味」、もう1つは「白雪の抹茶味」だ』

春香「つまり雪歩ですね?」

P『そうだ。1つずつ違う味にするんだそうだ。さらに、テーマソングは千早だ』


355 :>>1 :2013/02/07(木) 09:11:24.42 :YQVf84TAO

春香「765プロだらけですね」

P『ああ、上手くいったよ。春香と雪歩の2人は勿論、千早の今度のバラードがイメージにハマるからって』

春香「良いタイミングでしたね~」

P『本当にな』

春香「じゃあ、私は千早ちゃんに伝えておきますね~」

P『おう、じゃあ春香はOKだな?』

春香「はい、OKです♪」

P『ん、じゃあ後は、千早を午後のレッスンに、響をラジオに間に合うように送り出してくれ』

春香「はぁい。私も千早ちゃんと同じだから大丈夫ですよ」

P『ん、じゃあ宜しくなー』

春香「はぁい」

(ぴっ)

春香「CMか~…少し前なら決まったってだけで大騒ぎだったけど…これがランクが高いって事なんだなー」

春香「向こうからイメージに合うからと言われて、出るか出ないか選べて…」

春香「凄い事だけど、「今更CM位じゃ…」みたいな空気は…無いんだろうけど、ちょっと寂しい気もする…」

(ふわっ)

春香「っ!?」

千早「春香は相変わらずね」

春香「千早ちゃん…いきなり後ろから抱き締めないでよ~…ビックリするよぅ」

千早「あら?ドキドキしなかった?寂しい」

春香「ふぇ?」

千早「慣れちゃったのかしら」


356 :>>1 :2013/02/07(木) 09:12:10.66 :YQVf84TAO

春香「…」

春香「ううん、そんなこと無いよ」

春香「凄いドキドキする…慣れる事なんかない、千早ちゃんと一緒にいると、いつでもドキドキする」

千早「ふふっ…嬉しいわ」

春香「自分の心構え…何で忘れてたのかな。お仕事1つ1つに対しての心構え…」

千早「日々に忙殺されていく中で、それは難しいものよ。慣れていくし、疲れていく」

春香「皆で楽しく、皆を楽しく…自然にやれなくなってきてたんだね」

千早「だって、それはとても難しいもの」

春香「あはは、考えちゃったら難しいね」

千早「そう、難しい」

(きゅっ)

春香「…千早ちゃん、暖かい」

千早「お布団から出たばかりだから」

春香「このドキドキだってそう…千早ちゃんを心から好きだから、いつでもドキドキする…仕事を心から真剣に取り組む…だから、緊張するしドキドキする。小慣れた感じは見ている人に伝わるし、良い印象は無い」

千早「私達の愛と仕事は同列にして欲しくないけどね」

春香「当たり前だよ」

千早「ふふ…」



~寝室から…~

響「…いつ出ようか」

真「暫くは無理だね」

響「参ったなー」

真「盛る前には出ようか」

響「盛るって…」


357 :>>1 :2013/02/07(木) 09:12:36.21 :YQVf84TAO

~盛る前に出ました~

真「皆は仕事かぁ…大変だね」

響「自分のは何時ものラジオ収録だからなぁ。美希や貴音と楽しく話すだけだぞ」

春香「でも、貴音さんのプロフィールとかに触れたりもしないとマズいんじゃない?」

響「そういえばそうだった。多分メールの質問は沢山くるなぁ」

千早「答えられる範囲でいいんじゃないかしら?今までトップシークレットだったのは理由があったからなんだし、そこは四条さんの匙加減と、プロデューサーとの話し合いで決めたらいいと思うわ」

響「そうだなー。ちょっと考えてみるよ」

真「よし、僕らも出る準備しようかな」

春香「あれ?真はオフでしょ?」

真「オフだけど、春香も千早もレッスンでしょ?出掛けるなら、ボクが残ってるのもおかしな話でしょ」

千早「留守番でいてくれた方が安心だけどね」

響「真なら、プロ格闘家の泥棒とか、銃を持ってるとかじゃない限りは大丈夫な気がするぞ」

真「武器持たれたら辛いよね、対処がしにくいし」

千早「しにくいだけで、してしまえるのね」

真「自分でも出来そうだから困る」

春香「流石…映画のアクションシーンがガチ過ぎると絶賛されたアイドルだね」


358 :>>1 :2013/02/07(木) 09:13:04.29 :YQVf84TAO

響「アイドルって、凄いなー」

千早「妹を助けるシーンとか、妹役のアイドルの子が本気で惚れそうになったって言う位だし」

真「また女の子からの人気が…」

響「男の子からも人気あるじゃないか」

真「小さい子から、ね…特撮ヒーローみたいな扱いだよ…」

春香「それでもキッチリと、期待以上にやるから凄いよ」

真「仕事はキッチリやるタイプだからね、ボクは」

千早「真面目なのよね、真は」

真「皆そうじゃない、うちの事務所のアイドル達は。皆、求められたら全力以上で応える」

響「…だから、上手くスケジュール調整して休ませないと、全員ダウンしちゃうんだよな」

春香「…一度あったね…765プロが全員ダウンした時」

千早「私が全国ツアーしてる時よね?」

春香「そう。千早ちゃんはツアーでいない、あずささんは映画の撮影中に、他のメンバーも過労やらなんやらで軒並みダウンしちゃって…」

真「ボクと響と美希が何とか1日で回復出来たから被害は減らせたけど…春香と雪歩が大変だったね」

千早「スケジュールが過密過ぎたのよ」

響「雪歩はドラマの撮影に舞台稽古に新曲の収録だっけ?」

春香「だね。そりゃ倒れるって」


359 :>>1 :2013/02/07(木) 09:13:39.06 :YQVf84TAO

真「律子に小鳥さん、社長まで限界超えてダウン、春香とプロデューサーに至っては入院だったんだよね」

春香「お騒がせしました…」

響「ドラマにCM撮影に各種取材にライブに新曲収録にレギュラー5本…それが3ヶ月は丸々続いて…休む暇なかったでしょ?仕方ないさー」

春香「まあ…でも、あの時は期待に応えなきゃって思いだけだったからねー」

千早「プロデューサーに至っては、そんな春香を含めた複数のアイドル見てたのよね」

真「正直、あのプロデューサーはワーカホリックとかのレベルじゃなくて、同じ人かも怪しいと思う」

響「うん、2日間起きてて3時間寝て、また2日間起きてて…とかだったらしいぞ」

千早「正直、引く」

春香「あははは!千早ちゃん酷いなぁ」

千早「だって、大凡人間の限界超えてるわ」

真「しかも春香より早く復活して、暫く同じような生活してたらしいからね…過労から3日で復帰してすぐにそんな生活とか…凄過ぎるでしょ」

響「たまにプロデューサーが本気で怖くなるぞ。医者が悩むレベルとか…」

千早「プロデューサーの遺伝子とか研究したら、不死の薬とか出来てしまいそうで怖いわ」

真「ま、まさか…そんな、ねぇ?」


360 :>>1 :2013/02/07(木) 09:14:16.52 :YQVf84TAO

春香「お馴染み双海医院に入院してたんだけどね。私がやっと歩き回れる位になった時に、気になってプロデューサーさんの病室探したら見つからなくて、看護士さんに聞いたら「今日退院なさいました」って…唖然としちゃったよ」

千早「…ツアー終わって、春香のお見舞いに行ったのが、入院して5日目だっけ?」

春香「うん」

千早「そこにプロデューサーが「春香、具合はどうだ?」ってお見舞いに来たのには…」

響「寧ろプロデューサーの具合がどうなんだと思うね」

真「だね、もうそういうのいいから、家で寝ろと」

春香「私、実際に言っちゃったもん、「お見舞いはいいから寝て下さい」って」

千早「大体、過労で入院までした人間が、幾ら性別が違うからって、その時はまだ本調子じゃない律子以上に元気とか…理解出来ないわ」

響「おかしな薬やってるんじゃないかって、本気で疑われてたしな」

真「血液検査の結果がシロだった事に、皆して「本当に?」って言っちゃった位だしね」

千早「現場でもちょっとした騒ぎだったわよ。「765プロのプロデューサーは複数いる」とか、「アイツはサイボーグなんだ」とか」

真「あー、言われてたねぇ。特に生っすかで」


361 :>>1 :2013/02/07(木) 09:14:43.45 :YQVf84TAO

響「プロデューサーチャレンジやろうとまで言われてたけど、耐久系は絶対クリアするからって企画倒れになった位だしな…」

真「無人島生活とか…?」

千早「仕事が出来ないってリタイアしそう」

真「仕事なんだけどね、一応」

響「今度、そういう企画はあるらしいぞ?765プロのアイドルによる、無人島開拓企画」

春香「聞いた事あるな~…それ」

千早「深く追及したら危険な気がするわ」

真「家作りはボクな気がする」

響「自分もだぞ」

千早「私には…食料調達すら出来るか、怪しいわ…」

春香「大丈夫、千早ちゃんはボイスバズーカがあるじゃない」

千早「必殺技があるみたいに言わないで」

真「ボクには空手が」

響「自分には琉球唐手が」

まこひび「ある!」

春香「何を得意気にしてるのよ、このアイドル達は」

千早「戦闘能力はアイドルに必要ない筈だわ」

真「サバイバル技術は…多分大丈夫かな」

響「自分は不安だぞ」

春香「インドア派だからね、響ちゃん」

千早「意外よね」

響「意外かな?」

真「うん、意外」

春香「夏は海とかに毎日いそうだし、冬はスノボとかやってそう」

響「冬は家にいる、寒いもん」


362 :>>1 :2013/02/07(木) 09:15:22.64 :YQVf84TAO

真「夏は?」

響「基本的には家。暑いもん」

千早「海とかには?」

響「うちなーにいた頃は結構行ってたけど…日焼けし過ぎて痛いからなぁ…」

春香「日焼け止め塗りなよ…」

響「中学生の少ないお小遣いで日焼け止めを買うなら、違うの買うぞ」

千早「げ、現実的…」

響「実家の民宿の手伝いもあったし、日焼けで痛がってる暇も無いし、そもそも海に行く暇がなかったんだ」

春香「苦労してきたんだね…」ホロリ

真「頑張ってたんだね…」ホロリ

千早「偉いわ、我那覇さん…」ホロリ

響「いや、自分はそこまでは…あー…やよいと違って素直にお礼が言えないのは、きっと自分が汚れてるからだぞ…」

千早「高槻さんはもう別次元よ」

春香「あの素直さ、純粋さ…」

真「天使説は強ち嘘でも無さそうだよね」

響「あの笑顔は何でも許せちゃうんだよなー」

春香「やよいは、これからも変わらずにいて欲しいよね」

ちはまこひび「うん」

春香「さて、やよい=天使という結論が出た所で…レッスン行こうか」

千早「そうね」

響「自分は一度帰ってから、直接局に行くぞ」

真「ボクは…特にやること無いし、家帰ろう」

春香「じゃ、行きますかー」


372 :>>1 :2013/02/15(金) 18:43:20.86 :YQVf84TAO

~夕方~

春香「ただいまぁ…」

千早「ただいま…」

真「…だ、大丈夫?2人とも…」

やよい「あぅ~…春香さんも千早さんもフラフラです~…」

春香「だ、大丈夫…大丈夫…」フラーリ

千早「今日は…良く眠れそう…」

真「ごめんね…ボクが混ざらなかったら…」

春香「いいよー…最近、運動不足だったし」

千早「身に染みたわ…私はダンスが少ない曲ばかりだったから、油断してた…」

やよい「ダンスは歌う時と違って、全身の筋肉を使いますから~…」

千早「歌う時も全身を使うわよ?でも、使い方が違うというか…」

やよい「そうなんですか~…」

千早「今度、教えてあげるわね」

やよい「本当ですか!?うっうー!ありがとうございまぁす!」ガルーン

真「じゃあ春香、千早。荷物はここに置くからね?」

春香「ありがとー」

真「ボクが暇だからってレッスンに参加しなければ良かった…」

千早「でも、久しぶりに研修生だった頃みたいにハードな、ヘトヘトになる位にダンスのレッスンが出来たわ」

やよい「皆さん忙しいですから、セーブしちゃうのは仕方ないですぅ」

春香「でも…ボーカルレッスンだったのに…」

真「本当にごめんね…」


373 :>>1 :2013/02/15(金) 18:43:49.13 :YQVf84TAO

千早「あのプロデューサーがいけないのよ…「じゃあ真も来たし、ダンスしながら歌うレッスンを久しぶりにやるぞ」って言い出して…」

春香「そりゃ、レッスンとしては間違えてないけど…」

やよい「あはは…」

真「まさか、あんなハードになるとは…」

春香「ダンスユニット作るって話のある真に合わせようってのが無理なんだって…私はセーブしながら活動してるし、千早ちゃんは最近はそこまで激しいダンスのある曲はしてないし」

真「だね…兎に角、ボクも考えが及ばなかったよ、ごめんね」

はるちは「大丈夫ー」

真「じゃ、ボクはそろそろ帰るね?」

春香「わざわざ荷物運んでくれてありがとう、真」

真「いいんだって、寧ろボクは謝らないといけないんだから」

千早「それはもういいわ、真のせいだけじゃないし」

真「そうかな…うん、じゃあボクは帰るね?」

やよい「あ、春香さん!ベランダに干してあったもの、取り込んでおきましたー!」

春香「わざわざありがとう、やよい」

やよい「いえいえ!他に何かしておく事、ありますか?」

春香「うーん、取り敢えずは大丈夫だよ」

やよい「そうですかー…じゃあ、お夕飯の支度、しましょうか?」


374 :>>1 :2013/02/15(金) 18:44:41.01 :YQVf84TAO

千早「そんなことまで、悪いわ」

やよい「でもでも、春香さんはヘトヘトですし、千早さんはご飯作れないって前に聞きましたし…ご飯食べられないのは、辛いかなーって」

千早「至らない女でごめんなさい、春香…」

春香「あはは…」

真「ごめんね、ボクも何かしてあげられたらいいんだけど…」

春香「お父さんが1位になったんでしょ?なら、早く帰ってお祝いしてあげないと」

真「…ごめんね、何せ久しぶりの1位だから、お母さんが変なテンションになってて」

千早「ふふっ、嬉しいのよ、真のお母さん。早く帰ってあげて」

真「ごめんね、2人とも…じゃあ、またね!」

はるちは「またね」

やよい「お疲れ様でしたー」

(ぱたん)

春香「良かったねぇ、真のお父さん」

千早「実力勝負の世界だからね…大変だわ」

やよい「でもでも、そこで一番って凄いです!きっと、すごーく頑張ったんですよ、真さんのお父さん!」

春香「そだね…うん、きっとそう」

千早「年齢的にも厳しいって言われてたみたいだしね」

やよい「真さんもちょっとソワソワしてましたね」

春香「大喜びしたいけど、私達がヘロヘロになってる手前、出来なかったのかもね」


375 :>>1 :2013/02/15(金) 18:45:09.02 :YQVf84TAO

千早「気にするなっていうのは…無理よね、真の性格からして」

春香「無理だね。まぁ、それは真の性格上仕方ないよ。私達が気にするなって言っても、気にしちゃう」

やよい「真さんも春香さんも千早さんも、皆が優しいから…」

春香「やよいもね」ナデナデ

やよい「わわ!…えへへ~」

千早「ふふ、可愛いわね、相変わらず」

やよい「」テレテレ

(ピンポーン)

千早「あら?」

春香「真かな?」

やよい「私、行ってきましょうか?」

春香「お願い」

やよい「はーい」

(てくてく…)

<ウッウー!

はるちは「?」

やよい「春香さん、小鳥さんがいらっしゃいましたー!」

春香「え?」

千早「音無さん?」

やよい「はい!どうしましょう?」

春香「ついに来てしまいましたか…」

千早「…輸血の用意、してないわね」

春香「…またいかがわしい妄想が…」

千早「高槻さんに悪影響ね」

春香「…取り敢えず、救急車はすぐ呼べるようにしましょう」

千早「あとは警察も」

やよい「うー…?」

小鳥「ちょっと!聞こえてるわよ!」

はるちは「!?」

小鳥「何なのよもう!事務所にあった忘れ物を届けに来たっていうのに!」プンスカ


376 :>>1 :2013/02/15(金) 18:45:41.04 :YQVf84TAO

春香「あはは…ごめんなさい」

千早「つ、つい…」

小鳥「もう…大体ね、私はそんなに年中鼻血出してません!輸血が必要な程に鼻血出す訳が…」

やよい「…う?」←春香愛用のヒラヒラ付きエプロン装備

小鳥「…無いでしょう?」

春香「早速ですか」

千早「噴出しなかっただけ、耐えたのでしょうけど…」

小鳥「…うぐぅ」

やよい「小鳥さん、はい、ティッシュです」

小鳥「あ、ありがとう…やよいちゃん」フキフキ…グリィ

春香「最近は、美人事務員さんが鼻にティッシュ詰めた姿も見慣れたね…」

千早「美人なのに…何でこんなに惜しいのかしら…」

小鳥「…ぴよ」

やよい「あは…あはは…」



~アイドルと事務員inコタツ~

春香「ところで、忘れ物って…」

小鳥「ああ、これよ。青いお財布…」

千早「」

春香「千早ちゃん、お財布を忘れるのは流石にどうかと思うな」

千早「…そういえば、今日は帰りに事務所に寄ってから、タクシーで帰ってきたのよね…すっかり忘れてたわ」

やよい「あわわ…お財布無くなったら大変ですよぅ、千早さん」

千早「そうね…中身もだけど、春香に貰った財布だもの…無くす訳にはいかないわ…」


377 :>>1 :2013/02/15(金) 18:46:11.07 :YQVf84TAO

小鳥「あら、それなら今日中に届けに来て良かったわね」

千早「ええ、本当にありがとうございます、音無さん」

春香「小鳥さんが今の発言を聞いて鼻血を出さない!?」

やよい「えっ」

春香「に、偽物なんじゃ…」

小鳥「そんな訳無いでしょ!?…今更あなた達のイチャイチャを見せられても、何とも思いません!」

千早「つまり、事務員さん公認…」

小鳥「たかが事務員の私が公認しても、特に世間的な影響は無いわよ」

やよい「そういえば、事務所にはいま誰もいないんじゃ…」

小鳥「…あ」

春香「えっ」

千早「えっ」

やよい「えっ」

小鳥「…あ、いや、いるにはいるのよ…留守番が…」

春香「誰が留守番してるんですか?」

小鳥「…伊織ちゃんと、あずささんとプロデューサーさん」

はるちは「…」

やよい「伊織ちゃん、まだ事務所にいるんですねー」

小鳥「ええ」

春香「…伊織を助け出さねば…」

千早「そうね、プロデューサーとあずささんのいる空間に置いておくのは可哀想だわ」

小鳥「…さっき事務所を出る時には、プロデューサーさんは正座であずささんに怒られてたけどね…」

春香「もう尻に敷かれてるんだね…」


378 :>>1 :2013/02/15(金) 18:46:38.89 :YQVf84TAO

やよい「プロデューサーはあずささんに弱いですから…」

千早「そうなのよね…たまに引く位」

春香「そ、そんな酷いんだ…」

小鳥「春香ちゃんは今、セルフプロデュース状態だものね…会わない方がいいわよ」

春香「そうなの?」

千早「少なくとも、昔のイメージで会ったらダメよ」

春香「えっ」

やよい「普段はいいですけど、あずささんの話が始まったら逃げて下さい」

春香「えっ、えっ」

小鳥「惚気だすわよ。公認してやったのをいいことに、あんにゃろうめ…」

春香「小鳥さん!こめかみに青筋が!やよいが怯えてるから!」

やよい「はわわわ」ガタガタ

千早「まだプロデューサーに憧れてる頃なら泣いていたかもしれないわね。今はあまりの鬱陶しさに、グーでいきそうになるのを抑えるのに必死だけど」

春香「そんなに!?」

やよい「たまに、本当にたまにですけど…プロデューサーの話を聞くのが辛くなります…」ジワッ

春香「千早ちゃん、狩りに行くよ?」ゴゴゴゴゴ…

千早「手伝うわ」ゴゴゴゴゴ…

小鳥「ふ、2人とも落ち着いて!春香ちゃん!その普通の金属とは思えない金属性のお玉をしまって!千早ちゃんも!拡声器は止めなさい!」


379 :>>1 :2013/02/15(金) 18:47:11.10 :YQVf84TAO

春香「これ、最近新しく開発された金属でして…ダイヤに匹敵するらしいですよ」ヒュヒュヒュヒュン

小鳥「見えない位の速度で素振りをしないで!いいからそれを置きなさい!」

千早「あー、あー」

小鳥「マイクテストしないで!絶対一回で壊れるから!拡声器は使い捨てじゃないのよ!?」

春香「小鳥さん、小鳥さん」

小鳥「?」

春香「ここに取り出しますは、鋼鉄製の板」

小鳥「…」

春香「覇ッ!」ベゴォ!

小鳥「!?」

春香「ほら、板にめり込みしました♪」

小鳥「何のアピールなのよ!それを置きなさい!」

千早「…春香、まさかそれが今後のお仕置き用にはならないわよね?」

小鳥「拡声器使って喋らない!微妙に音が割れてるし!スイッチ切りなさい!」

春香「流石に千早ちゃん達にはしないよ♪」

小鳥「人に使用したらダメ!料理に使いなさいってば!」

春香「はぁい」

小鳥「ぜぇ…ぜぇ…ツッコミは疲れるわ」

千早「それは年r」ガシィッ!

小鳥「…折るぞ…小娘…」ミシィ

千早「ごめんなさい」

やよい「」オロオロ←状況に着いていけない天使(うっうー)さん

小鳥「見なさい、やよいちゃんも混乱して…兎に角、私は今から事務所に戻るわ」


380 :>>1 :2013/02/15(金) 18:47:46.64 :YQVf84TAO

春香「はぁい」

千早「いってらっしゃい、また暇な時にでも遊びに来て下さい」

やよい「お疲れ様です!小鳥さん!」

小鳥「はい、皆またね~」

(ぱたん)

小鳥「…あの子達の切り替えの速さと、ボケの思い切りの良さと速さとキレ…若いわ…はぁ」



~ちはやけのコタツ~

春香「何か、さっきの倍は疲れた気がする」

千早「仕方ないわ、音無さんが乗ってくれたからって、動きのあるボケをし過ぎたし」

やよい「ぼ、ボケだったんですか?」

春香「あはは…悪乗りとも言う」

やよい「う?」

千早「…そういえば、レッスン場でシャワーすら浴びれなかったのよね…忘れてたわ…」クンクン

春香「そだね…レッスンスタジオを使えるギリギリの時間までダンスし続けるとは思わなかったしね…」

やよい「は、はーどだったんですね…」

千早「多分、真もお父さんの事でテンションがマックスだったのよ」

春香「そだね…だから、怒るに怒れない」

やよい「あはは…あ、じゃあお風呂を沸かしましょうか?」

春香「お願いします…お風呂自動ってボタンを押せばいいだけだから」

やよい「わあ!それなら私でも簡単に出来ます!」ウッウー!

千早「私でも、ね」


381 :>>1 :2013/02/15(金) 18:48:21.88 :YQVf84TAO

春香「というか、千早ちゃんの為に導入したんだけどね」

やよい「千早さん、まだ機械全般が苦手なんですね」

千早「ええ…もうこの家の家電は殆ど使えないわ…」

やよい「そ、そうなんですか…あ、お風呂ポチッてしてきまーす!」

(とたたたた…)

千早「…可愛いわね、高槻さんは」

春香「ぐーたらなコタツの主と変えて欲しい位だよ」



~ラジオのスタジオ~

美希「くちゅん!」

ひびたか「」

美希「えぅ~…くちゃみでたの~…」

響「ぴっくりしたぁ…風邪か~?」

美希「ううん、急にむぢゅむぢゅしたの」

貴音「ふふ、可愛らしいくしゃみでしたよ」

美希「んむ~」

響「ほら、スタッフさんが呼んでるから、外で鼻噛んできなよ」

美希「そうするの……っくちん!」

響「」

貴音「あら…また可愛らしいくしゃみが聞こえましたね」

美希「うにゅ~…」アホ毛ヘニョーン



~コタツ~

やよい「ただいまです!お風呂セットしてきました!」

春香「ありがと~」

千早「ありがとう、高槻さん」

やよい「えへへ~。いつもお菓子作ってくれる春香さんや、綺麗な歌を聞かせてくれる千早さんへの恩返しが出来て良かったです!」ウッウー!


382 :>>1 :2013/02/15(金) 18:48:47.61 :YQVf84TAO

はるちは「」ブワッ

春香「ええ子や…」

千早「ほんまええ子や…」

やよい「あぅ…」

(ピンポーン)

春香「ん?」

千早「誰かしら?」

やよい「私、行ってきまーす」

春香「ありがと。うちの関係者なら上がってもらって。それ以外なら私を呼んでね~」

やよい「はぁい」トタタタタ…


<ウッウー!

<オジャマスルワヨー


春香「この声は…」

やよい「伊織ちゃんでしたー!」

伊織「お邪魔させてもらったわよ」

千早「いらっしゃい…体中が疲れ切ってて、何のお持て成しも出来ないけれど…」

伊織「アンタに何か持て成しが出来るとは思ってないわよ」

千早「歌うわ…」

伊織「うちの屋敷にアンタのファンがいてね。竜宮小町とアンタの曲がベビーローテーションで流れてんのよ、最近。だからいいわよ、歌わないでも」

千早「…なら、高槻さんの歌を…」

伊織「イメージが違い過ぎるから止めなさい」

千早「えぅ」クテン

伊織「もう寝たら?」

千早「お風呂、まだなのよ…」

伊織「シャワーだけにしたら?湯船で寝たら死ぬわよ?」

春香「…私、その経験ある…」

伊織「え?一度死んだの?アンタ」

春香「んな訳無いでしょうが~…」


383 :>>1 :2013/02/15(金) 18:49:22.53 :YQVf84TAO

やよい「春香さん、溺れちゃったんですかっ!?」アワワ

春香「未遂だよ、未遂。カクンって首が倒れて、顔から水面にバシャッて…」

伊織「本当に危ないじゃない!」

春香「天井から垂れた水滴が首筋に当たって、ヒィッて目が覚めたけどね…」

やよい「あわわわ…間一髪でしたね…」

千早「春香…本当にもうそういう事にならないようにして…お願いだから…」グスグス

伊織「ガチ泣き!?」

春香「えへへ、大丈夫。もうそういう事が起きないようにするよぅ」

千早「もう私、イヤよ…大切な人がいなくなるの…」

やよい「千早さん…よし!」

伊織「やよい?」

やよい「お2人がお風呂の中で寝ちゃわないように、私が順番に入れてあげます!」テッテレー

春香「流石に…そこまで迷惑かけらんないよ」

千早「そうよ…シャワーだけにするから…それに、高槻さん1人で私達2人じゃ、高槻さんが疲れちゃうし、のぼせちゃうわ」

やよい「でもでも!せっかくお風呂を沸かしたのに、勿体無いです!」

伊織「…はぁ…いいわ、私が千早とお風呂に入るから、やよいは春香をお願い」

やよい「へ?」

伊織「やよい1人じゃ大変でしょ?私も手伝えば、負担は半分よ」


384 :>>1 :2013/02/15(金) 18:49:54.80 :YQVf84TAO

やよい「伊織ちゃん…ありがとう!」

春香「伊織、わざわざごめんね…」

千早「ありがとう、迷惑かけるわね、水瀬さん…」

伊織「ふ、ふん!同じ事務所のアイドルがお風呂で溺死、なんて間抜けな事になったら、私が迷惑だからするだけよ!」

やよい「えへへ」

千早「うふふ」

春香「ツンデレ頂きましたー」

伊織「やよい、やっぱり私が春香と入るわ。そして湯船に沈めるわ」

やよい「だ、ダメだよぅ!」アワワ



~お風呂ヴァ!~

伊織「」

千早「何かしら?」

伊織「話には聞いていたけど…アンタ、本当に凄い腹筋ね…」

千早「そうかしら…真にも言われたけど」

伊織「腹筋割れたアイドルなんて、なかなかいないわよ?」

千早「他のアイドルの腹筋を見た事が無いから、分からないわ」

伊織「アンタの衣装が、最近ワンピースだったりピタッとしたのじゃなかったりする理由が分かったわ」

千早「そう?」

伊織「アイドルのファンとしては、その腹筋は「えっ?」てなるもの」

千早「…私のファンの方々は、そんな事無いみたいだけれど」

伊織「あ~…アンタのファンは、歌が好きから入るからね。腹筋とかは気にしないんでしょ」


385 :>>1 :2013/02/15(金) 18:50:27.99 :YQVf84TAO

千早「その方がいいわ。私は歌を聞いてもらいたいし」

伊織「そりゃ、アンタならそうでしょうね…ほら、髪の毛洗ってあげるわよ」

千早「ありがとう、水瀬さん」

伊織「いいわよ…しっかし、アンタの髪はサラッサラね~」

千早「春香がケアしてくれてるから…」

伊織「なるほどね」

千早「水瀬さんだって…流石としか言えない位に、綺麗な髪よ」

伊織「そりゃ、プロに頼んでるからね。それでダメなら、訴えるわよ」

千早「プロ…有名な美容師さんとか?」

伊織「水瀬家専属の美容師がいるのよ」

千早「…スケールが違ったわ…専属なんて…」

伊織「ほら、専属の方が融通効くから…っていうのもあるじゃない」

千早「専属をつけられる事が、もう想像以上なのよ」

伊織「生まれた時からそうだから、良く分からないわ」

千早「それもそうね」

伊織「はい、終わり!流すわよー」ジャバー

千早「…じゃあ、次は私が水瀬さんの髪を洗うわ」

伊織「え?いいわよ、別に」

千早「いいからいいから。私、たまに美希の髪とか洗ってあげるのよ」

伊織「…なら大丈夫ね、お願いするわ」

千早「何故最初は拒否したの?」

伊織「そりゃ、不安だからよ」


386 :>>1 :2013/02/15(金) 18:51:14.95 :YQVf84TAO

~お風呂ヴァ、交代しました~

春香「うぅ…明日は筋肉痛だなぁ…」

やよい「明日はお仕事あるんですか?」

春香「えーっと…あ、ラジオだけ」

やよい「あぁ、亜美と真美と一緒の…」

春香「そう、あれ」

やよい「うちの長介が良く聞いてます~!」

春香「本当?ならノベルティあげるよ」

やよい「えっ?いいんですか?」

春香「大丈夫だいじょーぶ。私達のサイン入れて、今度あげるね」

やよい「わぁ!ありがとうございます!」

春香「身近な所にリスナーさんがいるのは嬉しいなぁ♪」

やよい「うちの兄弟、結構ラジオ好きなんですよー!かすみも春香さん達のラジオとか、伊織ちゃん達のラジオを聞いてますし!」

春香「かすみちゃんかー、最近お洒落に目覚めたって」

やよい「真美のファンらしいです」

春香「あー、美希に並ぶファッション界の若きカリスマだからね、真美は」

やよい「真美、凄いですよねー」

春香「キャラクターは迷走してたけどね…」

やよい「そうなんですか?」

春香「うん…まぁ、真美の為にも内緒にしてね?」

やよい「はぁい!あ、春香さん、お背中流しまーす!」

春香「わわ、ありがとう!じゃあお願い♪」


387 :>>1 :2013/02/15(金) 18:51:56.62 :YQVf84TAO

やよい「ふわー…」

春香「ん?」

やよい「春香さん、肌がすっごく綺麗ですー」

春香「え?そ、そかな…えへへ」

やよい「すべすべで、もちもちです!」

春香「ほ、誉め過ぎだって」

やよい「羨ましいなーって」

春香「やよいのが若いんだから、肌はやよいのが綺麗だと思うけど…」

やよい「私は…そんなに肌のお手入れとかしてませんし…」

春香「ふむー、ならお姉さんが調べてあげよーではないか!」

やよい「え?」

春香「ほれほれ、後ろ向きなさーい!」

やよい「やぁん!わ、分かりましたから、脇腹はダメですぅ!く、くすぐったいです!」

春香「にゃははは!って、やよい」

やよい「ふぇ?」

春香「十分に綺麗な肌だよ?」

やよい「そ、そーですか?」

春香「うん。もしこれでケアしてないとか、肌が綺麗じゃないって言い出したら…世の苦労してる乙女達は、怒っちゃうよ?」

やよい「えっと…ケアとかは本当にしてないですけど…」

春香「やよい、やっぱり凄いわ…」

やよい「え?え?」

春香「あ、ついでに髪も洗ってあげるね」

やよい「えっ?いいんですかぁ?」

春香「いつも千早ちゃんの髪を洗ってるから大丈夫」


388 :>>1 :2013/02/15(金) 18:52:39.27 :YQVf84TAO

やよい「わあ、仲良しなんですねー」

春香「千早ちゃん、自分でやると適当だから」

やよい「あはは…あんなにサラサラで綺麗な髪なのは、春香さんのおかげなんですね」

春香「元が良いんだけどね。髪質が細いから、ちゃんとケアしてあげないと、痛みやすいんだよねー、千早ちゃんの髪の毛って」

やよい「そうなんですかー」

春香「じゃ、シャンプーいくよー」

やよい「はぁい♪」

(わしゃわしゃ…)

春香「やよいの髪の毛って、ふわふわなんだねー」

やよい「そ、そうですか?あんまり自分じゃ分かりません」

春香「うん、フェアリーの3人みたいな髪質してる。ふわふわで、凄い柔らかいの」

やよい「へー…皆さんの髪の毛を洗った事があるんですか?」

春香「響ちゃんは昨日、家に泊まった時に。貴音さんのは、まだ触らせて貰っただけ。美希は…もう何度も」ワシャワシャ

やよい「そーなんですかー…」

春香「うん」

やよい「(ふぁ…すっごい気持ち良いですぅ…伊織ちゃんのお家の美容師さんにしてもらった時以上ですぅ…それに、何だか不思議な感じ…)」

春香「やよい?」

やよい「ふわ!?」

春香「ふふ、気持ち良かった?」

やよい「はい!」


389 :>>1 :2013/02/15(金) 18:53:14.05 :YQVf84TAO

春香「良かった~。千早ちゃん以外には感想聞いた事無いから、やよいが気持ち良さそうな顔してくれてて、ちょっと嬉しかったんだ♪」

やよい「本当に気持ち良かったです!何かこう…ほわーんとしてきちゃう感じです!」

春香「そか、良かった♪」

やよい「それに…」

春香「ん?」

やよい「あの、私、長女だから…お姉ちゃんっていう存在に凄く憧れがあって…今、頭を洗って貰ってた感じが、その…美容師さんとかと違って、もっと優しくて…」

やよい「お姉ちゃんがいたら、こんな感じなのかなーって…ちょっと思っちゃいました」

春香「…」

やよい「えへへ…急に変な事言っちゃって、ごめんなさい」

春香「いいよ、別に変な事なんか言ってない…どこか、痒い所ある?」

やよい「え?いえ、大丈夫です」

春香「そう?何かして欲しい事があったら…『お姉ちゃん』に言ってごらん?」

やよい「っ!」

やよい「あ、あの…あの…お、『お姉ちゃん』…」

春香「なぁに?」

やよい「!」パァァ…

やよい「な、何でもない♪」

春香「ふふ、変なやよい」

やよい「えへへ…」

やよい「(春香さん…ありがとうございます…私、いま凄く幸せです)」


390 :>>1 :2013/02/15(金) 18:54:06.50 :YQVf84TAO

~天使のいるコタツ~

やよい「~♪」

伊織「やよいはどうしたの?何かお風呂上がって来てから、春香にべったりだけど」

やよい「お姉ちゃんなんだよ、伊織ちゃん!」

伊織「はい?」

春香「あはは…お姉ちゃんです」

伊織「…???」

千早「春香、水瀬さんが嫉妬してしまうわよ?高槻さんが取られたと思って…(トスッ)えふっ!?」

伊織「…(トスッ)…(トスッ)」

千早「えふっ…無言で脇腹に…ふぐっ…手刀を突きこま…えふっ…ないで…」

伊織「訳分かんない事言わないで」

千早「全く…」

伊織「全く、はこっちの台詞よ」

春香「伊織、あまり千早ちゃんをいじめないでね?」

伊織「いじめてなんかないわよ」

やよい「伊織ちゃん、仲良くしよう?」

伊織「うぐ…わ、分かったわよぅ」

千早「で、高槻さん。春香がお姉ちゃんって、どうしたの?」

やよい「えっと、あの…今日はお姉ちゃんなんです!」

千早「…?」

春香「さっきお風呂で頭を洗ってあげてた時に、やよいがお姉ちゃんがいたらこんな感じかなって言うから」

やよい「そしたら春香さんが、今日は私がお姉ちゃんだよって言ってくれたんです!だから、お姉ちゃんです♪」


391 :>>1 :2013/02/15(金) 18:54:54.45 :YQVf84TAO

伊織「(ヤバい、やよい、可愛い)」←何故かリズミカル

千早「(春香の優しさと高槻さんの笑みで浄化されそう)」←自分が汚れていると思っているらしい

春香「という訳で、お姉ちゃんですよ、お姉ちゃん!」ナデナデ

やよい「うっうー!お姉ちゃんです♪」ギュッ

伊織「…む」

千早「…水瀬さん水瀬さん」コソコソ

伊織「何?」コソコソ

千早「私、何故か高槻さんだと嫉妬心が湧かないわ。不思議ね」コソコソ

伊織「私はちょっとだけ羨ましいけど、やっぱり春香に嫉妬心は湧かないわ」コソコソ

千早「春香も高槻さんも、可愛いわね」コソコソ

伊織「ええ、同意するわ」コソコソ

ちはいお「…いい」←ダメなコンビ

はるやよ「へ?」

ちはいお「何でもないわ」←息ぴったりなダメコンビ

はるやよ「?」←同じく息ぴったりな1日姉妹

伊織「本当に何でもないわ」

千早「ええ、全く問題無しよ」

春香「そう?」

やよい「ならいいんですけど…」

千早「そういえば高槻さん、今日はご家族は大丈夫なの?」

やよい「はい!今日はお母さんが家にいるので、たまには…って言われました。それに、最近は長介とかすみが自分の事は自分でやるようになってくれたんです!」


392 :>>1 :2013/02/15(金) 18:55:58.90 :YQVf84TAO

春香「」チラッ

伊織「」チラッ

千早「言いたい事があるなら、はっきり言って欲しいのだけれd」

伊織「見習いなさい、長介とかすみを見習いなさい」

千早「何も被せ気味に言わなくても…」

春香「千早ちゃん」

千早「何?」

春香「大丈夫、私がしてあげるから」

千早「は、春香…」

伊織「見なさい、やよい。ああいうのがDVとか詐欺を働くダメな男に貢いで捨てられるダメ女と、家事を任せっきりにして熟年離婚された後で孤独死するダメ亭主よ」

春香「具体的な上に辛辣!」グサー

千早「言い返せない分、余計に刺さる!」グサー

やよい「言い返せないのは、大分問題なんじゃないかなーって…」

はるちは「トドメを刺しに来た!?」グッサー!

伊織「最近、やよいがたまーに剥く牙が、異常な貫通力なのよね」

やよい「え?あ、う、ごめんなさい!」アワアワ

伊織「いいのよ、問題無いわ」

はるちは「いや、あるある」



~まったりなコタツ空間~

伊織「ところでアンタ達、眠気は大丈夫なの?疲れてたんじゃなかったの?」

春香「うーん、お風呂入ったら大分飛んじゃったかも」

千早「まだやる事も残ってるしね」

やよい「やる事、ですか?」


393 :>>1 :2013/02/15(金) 18:56:35.19 :YQVf84TAO

千早「ええ、明日のスケジュールの再確認とか、色々ね」

春香「やる事と言えば、晩ご飯も作らないと」

やよい「じゃあ、今日は私が作ります!」

春香「じゃあ一緒に作ろうか?」

やよい「え?でも春香さんは疲れてるから…」

春香「『お姉ちゃん』なら大丈夫だよ」ポンポン

やよい「ふぁ…じゃ、じゃあいっしょにつくりましょー…」ポワン

伊織「(完墜ちね)」

千早「(ええ、完墜ちだわ)」

春香「そんじゃ、簡単に作ろうか」

やよい「はい!」


伊織「2人してキッチンに立ってるわね」

千早「そうね。2人とも料理は神業だから、簡単なものでも絶品なんでしょうね」

伊織「…これ、もしかして寝取らr」

千早「水瀬さん、多分その先に進んではいけない気がするわ」

伊織「…そうね、どうかしてたわ」

千早「因みに私なら、春香を寝取ろうとした相手を全財産使ってでも追い込んで、泣きながら死なせて下さいと土下座するようなの地獄を見せるけどね」

伊織「アンタはもう修羅(ヤンデレ)道にいる気がするわ」

千早「…ちょっと自分の思考が暴走しちゃうのよ、たまに」

伊織「お互い気を付けましょう」

千早「そうね…ちょっと良くないわね」


394 :>>1 :2013/02/15(金) 18:57:05.88 :YQVf84TAO

~斜め上の深みに落ちそうなちはいおを余所に、ご飯はサクッと完成です~

春香「出来たよー」

やよい「お待たせしましたー」

千早「…簡単、って言ってたわよね?」

はるやよ「…?」

伊織「…滅茶苦茶いい匂いがするんだけど。間違いなく美味しいわね」

千早「水瀬さんが言うなら間違いないわね」

春香「冷蔵庫にあるもので作ったんだけど…」

やよい「特別な事は何もしてませんよね?」

千早「取り敢えず、食べましょう」

伊織「そうね」

春香「そだね、冷めちゃう前にたべよー」

やよい「じゃあ、並べちゃいますねー」


~数分後~

伊織「」パクパクモグモグ←無心で食べてる水瀬家の令嬢

千早「」パクパクモグモグ←無心で食べてる歌姫

やよい「2人とも、凄い食欲ですー♪」

春香「作りがいがあるねー」

やよい「はい♪」

千早「春香特性、野菜沢山豆腐ハンバーグに」

伊織「やよいの特性ソースをかけて、調理されたもやしまで添えられてて」

ちはいお「不味い訳が無いわ」

春香「やったね♪」

やよい「えへへ♪お姉ちゃん、あれやりましょー!」

春香「うん!」

はるやよ「はい!たーっち!」パチン

はるやよ「いえい!」


395 :>>1 :2013/02/15(金) 18:57:40.16 :YQVf84TAO

伊織「何なのこの幸せな食卓は」

千早「素晴らしいわね。この世の幸福の8割位はここにあるわ」

伊織「否定出来ないわね」

千早「高槻さんのこのソース、何故こんなに美味しいのかしら」

伊織「摩訶不思議なのよね。うちの料理人達に何回作らせても、この味が出ないのよ」

千早「水瀬さんの家の料理人って、一流シェフなんでしょう?」

伊織「ええ。一度やよいのソースを味見させたら、敗北感に膝から落ちたけどね」

千早「可哀想に…」

春香「やよいのソースはもやしに合うね♪」モグモグ

やよい「お姉ちゃんの豆腐ハンバーグも美味しいですー♪」モグモグ

千早「高槻さんも春香も、本当に仲良しね」

伊織「そういえば今まで気にしてなかったんだけど、何で千早は私ややよいは名字にさん付け、春香は名前で呼び捨てなのかしら?」

やよい「そういえば…私達は千早さんより年下なのに」

千早「えっと…私は基本的にはどんな人でも名字にさん付けで呼ぶわよ?年下でも何でも、同じアイドルとして働いている訳だし」

やよい「じゃあ、何で春香さんだけが呼び捨てなんですか?」

千早「いいえ、春香だけじゃないわ。律子と亜美真美、あと、真も呼び捨てね」


396 :>>1 :2013/02/15(金) 18:58:31.34 :YQVf84TAO

伊織「何でよ?」

千早「律子は何でかしら?年は向こうが上なんだけど、いつの間にか。向こうも何故か文句言わないし」

伊織「律子って、美希にはさん付けしろって喚くのにね」

春香「多分、アイドルとして取り組む姿勢…っていうのが最初はあったんだろうけど、最近はもうそれが一種のお決まりの流れになってるよね」

やよい「亜美と真美は何で呼び捨てなんですか?」

千早「2人に言われたのよ。「年上からさん付けされるのは慣れないから嫌だ」って」

伊織「アイツららしいわね。それに、アイツは名字にさん付けの呼ばれ方だと、距離を感じちゃってそうだし」

千早「何より、2人まとめて…みたいに感じて、複雑な気持ちになるみたいね」

やよい「あの2人は、お互いが大好きですけど、2人合わせて…みたいな言われ方は嫌がりますよね」

春香「きっと、物心ついた頃からそうだから、嫌なんじゃない」

やよい「なるほどー」

伊織「で、真はどうして?」

千早「それも本人から言われたの…「何かムズムズするから」って」

伊織「真らしいわね」

やよい「真さんらしいですー」

春香「まこりん♪は喜ぶけどね」

伊織「絶対に呼ばないわよ」


397 :>>1 :2013/02/15(金) 18:59:11.54 :YQVf84TAO

やよい「春香さんはどうしてですか?」

千早「765プロで、この業界で一番最初に出来た友達で、初めて出来た、全部をさらけ出せる親友だからかしらね。それに、今ではそう呼ぶ以外は絶対に考えられないもの」

伊織「どうしてよ?」

千早「そうね…」

やよいおり「?」

千早「法律上、同じ名字になれないじゃない。だから、名字で呼びたくはないの」

春香「なら仕方ない」

やよい「はわ~…」

伊織「…何がどう仕方無いかとか、いちいちツッコまないわよ、絶対面倒臭いし」

千早「ボケた訳じゃないのよ?」

伊織「分かってる。アンタ達はガチだし」

春香「ガチって言い方、やめてよぅ」

千早「律子もそういう言い方してたわね」

伊織「…ガチとしか言いようが無いんだもの」

やよい「がち…?」

千早「気にしないでいいわよ、高槻さん」

やよい「分かりましたー…」

春香「というか、法律を変えてやろうかと、たまに思うよ」

伊織「無茶苦茶言うわね。でも、アンタなら当選しかねないから恐ろしいわ…」

春香「しないけどね、立候補。立候補する方法知らないし」

やよい「分かってたらするつもりだったんですか?」

春香「まさか~」


398 :>>1 :2013/02/15(金) 19:00:01.11 :YQVf84TAO

千早「それにね」

伊織「?」

千早「天海さん」

春香「」ジワッ

千早「こうなるの」

伊織「なるほど」

やよい「春香さん…大丈夫ですか?」

春香「うん…千早ちゃん…冗談でもやめて…」

千早「もうしないわ、ごめんなさい、春香」

伊織「何も泣く事は無いでしょうに…今の流れで、別に千早は今後はそう呼ぶとか言った訳じゃないんだし」

春香「嫌なんだもん…すごく、嫌なの」

伊織「はぁ…はいはい、分かったわよ」

やよい「(春香さん、小さい子みたい…可愛いかも)」



~食ったら寝る~

やよいおり「」

春香「どしたの?」

千早「間違いなくこの布団のインパクトのせいだと思うわ」

伊織「誰のセンスよ、この眠の一文字の布団」

やよい「…何となく、美希さんの気がします」

春香「正解」

千早「765プロが誇る2大強力ユニットの1つ、フェアリーのリーダーにして、ファッションリーダーでもある天才美少女、星井美希のセンスによって厳選された布団よ」

伊織「そこまで立派な言い回しで説明しないであげて、何だか可哀想になるから」

やよい「でもでも、このお布団なら良く眠れそうかなーって」

千早「凄いわよ」


399 :>>1 :2013/02/15(金) 19:00:50.46 :YQVf84TAO

春香「美希は布団に入ったら「おやすみなさい」を最後まで言い切る前に寝るし、貴音さんも起こされるまで熟睡、響ちゃんもお昼近くまでぐっすりだったからね」

伊織「フェアリー全滅じゃないの」

やよい「な、何だか怖くなってきました」

春香「睡眠耐性が0にされて、ラリホーマとドルミナーとスリプルを同時にかけられる感じ(我那覇さん談)だそうです、はい」

伊織「全く分からないけど、安眠を約束してくれそうね」

やよい「凄いです!…でも、何でお布団1つなんですか?」

千早「別々の布団が良かった?」

伊織「今、アンタから小鳥のオーラを感じたわ。ブン殴ってもいいわよね?」

千早「やめて」

やよい「えっと、同じ布団でもいいですよ!これしか無いなら、仕方ないです!」

春香「これしか無い訳じゃn」

千早「春香」

春香「はい」

伊織「そそそ、それならしししかしか仕方ないわね!1つしかないんですもの!1つしか!なら仕方ないわ!」

春香「おー、何とも分かりやすい…」

伊織「春香」

春香「はい」

やよい「それに、伊織ちゃんと一緒に寝ると、良く眠れるんです」ニコリ

伊織「」ブッ

春香「伊織、鼻血が…はいティッシュ」


400 :>>1 :2013/02/15(金) 19:01:33.19 :YQVf84TAO

千早「わかるわ」

春香「千早ちゃん、それ多分違う人の持ちネタだから」

伊織「ありがと。何で突然鼻血が出たのかしらね」

春香「それで誤魔化せると思ってるなら、純粋過ぎるよ」

やよい「伊織ちゃん、とっても優しいんですよー…私、伊織ちゃんと寝るの、大好きです」

伊織「」ポン!ブシゥ!

春香「やよい、ちょっと伊織の鼻血が落ち着くまで待って。伊織、新しいティッシュ。鼻から発射した血塗れティッシュは、トイレに流してきてね?」

伊織「わ、分かったわ。全く、スーパーアイドル伊織ちゃんが、突然鼻血を吹くなんてね」

春香「誤魔化せてないから、伊織がやよいを好き過ぎるのは分かってるから」

伊織「なっ!?ちょ、そんな、ちが、違うわよ!好き過ぎる訳が…」

やよい「伊織ちゃん、私の事が嫌いなの?」

伊織「好き過ぎるわよ!悪い!?大好きですけど何か!?」

やよい「伊織ちゃん!嬉しい!」ガバッ

伊織「おっふ!?ちょ、また鼻血が」

春香「」ニヤニヤ

伊織「ニヤニヤすんなアホリボン!はっ倒すわよ!?」

千早「…ま、何でもいいn」

伊織「興味無し!?」

千早「…んですけれろも…zZZ」

伊織「立ったまま寝てるぅ!?」


401 :>>1 :2013/02/15(金) 19:02:13.13 :YQVf84TAO

春香「千早ちゃん、そんな所で寝ると風邪引くよ?」

伊織「立ったままなのはいいの!?いつもなの!?千早の特技!?」

春香「…あー、そんな所で立ったまま寝たら風邪引くよ?」

伊織「雑!今更取って付けたように!」

千早「まぁ…何でも委員会…zZZ」

伊織「起きなさいよ!アンタは一度起きなさい!何よその集まりは!?フリーダム過ぎて無茶苦茶な会議しかしてなさそうよ!?」

やよい「」スリスリ

伊織「スリスリしない!色々マズいから!理性とか!」

春香「まぁ何でも委員会、本日の議題は」

伊織「アンタ関係者だったの!?」

春香「今後の原発に変わる新エネルギーと、その安全性について」

伊織「重い!タブーに切り込み過ぎよ!そして意外にマトモな話し合いを…」

やよい「」ギュッ

伊織「しがみつかない!色々と控え目な柔らかいのが当たって漲ってくるから!」フンスフンス

春香「新エネルギー、真の漕ぐ自転車ですが」

伊織「マトモじゃなかった!ただのスポーツ好きなアイドルの真1人に日本の未来を任せないで!荷がヘヴィ過ぎる!」

やよい「…くー…すー…」

伊織「しがみついたまま寝ないの!何!?人肌が暖かかったからなの!?」


402 :>>1 :2013/02/15(金) 19:02:48.15 :YQVf84TAO

千早「私はポトフ!…はっ、夢か…」

伊織「どんな夢よ!?注文よね!?注文したのよね!?まさかポトフ役を希望した訳じゃないわよね!?それとも、ポトフになりたいって夢を某専門学校で叶えようとした訳じゃないわよね!?無理よ!?なれないからね!?」

千早「なれない…そう、なれないわよね」

伊織「何ガッカリしてんのよ!?」

春香「真にポトフを与えながら自転車を漕がせる事で…」

伊織「拾うな!拾った上に組み込むな!真にヘヴィ過ぎる荷を担がせないで!」

やよい「はにゅ~…もやし…」

伊織「もう!一々可愛いわね!」ナデリナデリ

やよい「…もやし(裏声)…」

伊織「くっふ!?」

千早「んふっ!?」

春香「ぷふっ!?」

春香「も…もやし(裏声)…ぷくく…を添えたポトフを…」

伊織「わ、笑いをこらえながら拾って組み込むなっ!?」

千早「」←大爆笑

伊織「アンタは寝起きでもブレないわね!笑いへの耐性低過ぎる!」

春香「わ、私の年収…低過ぎ…っ!?」←あのポーズ

伊織「アンタの年収で低いなら、一般家庭の年収なんか雀の涙になるわよ!」

春香「このポーズを1日1回組み込む事で、真のエネルギー効率が…」


403 :>>1 :2013/02/15(金) 19:03:19.88 :YQVf84TAO

伊織「上がらないわよ!逆に邪魔臭い!何で無理矢理に拾って組み込むのよ!まずは真を解放して上げなさい!」

千早「真を解放しろ!あの子は人間だぞ!」

伊織「人間だしアイドルよ!まこまこりーんよ!何に捕らわれ…あ、新エネルギーの為に自転車にか…」

千早「くふふ…!」

やよい「にゃふ…てぇい!」ウラナゲ

伊織「きゃあぁ!?」ボスン

春香「やよいの裏投げが炸裂!これは強烈!布団に伊織が叩き付けられたぁ!」

伊織「実況してないで助けなさいよ!この子、昔から家事全般やってきてるから、意外に力があるんだから!」ジタバタ

千早「そのままフォールの態勢に入りましたね…」

春香「カウントが進みます!ワーン!ツー!」

伊織「ふんにゃぁ!」ガバッ

やよい「にゃぅ」コロリン

春香「おお!?伊織、カウント2.8で返したぁぁ!」

千早「素晴らしいガッツですね。あれは決まったと思いましたが」

伊織「ぜー…ぜー…」

春香「しかし、かなり疲れています、水瀬伊織!」

やよい「…うー…zZZ」

春香「起きない!高槻やよい、眠りに入ったら起きない!」

千早「星井美希に通じるものがありますね。一度眠り出したら起きないという」


404 :>>1 :2013/02/15(金) 19:03:56.95 :YQVf84TAO

伊織「いつまで解説してんのよ!」ゼェゼェ

春香「で、伊織だと自転車中にこういう事になってしまうのに、真の場合は大丈夫。彼女は、とても強い足腰をしているから」

伊織「まだそれ引っ張るの!?」

春香「餅は餅屋、自転車は真。伊織ではやよいに裏投げされて、布団に押し倒されてしまっていたでしょう」

伊織「…?」

千早「ですが、真なら大丈夫。ちゃんと漕いでくれるし、ポトフもあのポーズも、1日1回で大丈夫…」

はるちは「そう、真ならね」ドヤァ

伊織「長い!アップル社かなんかのプレゼンよね!?長い上に雑だし、真にはキチンと3食食べさせてあげて!あと、あのポーズはいらないし、何より解放してあげなさい!腹立つドヤ顔する暇があるなら、やよいを布団に運んで、真を解放してあげなさいよ!」

春香「あの子を解放しろ!」

千早「あの子は」

やよい「ザ・もやし(低音)…」

はるちはいお「ぶっふぉ!?」

千早「た、高槻さん…何て絶妙なタイミングで…」プルプル

春香「あっはっはっはっは!お腹、お腹痛いよぅ!」ジタバタ

伊織「寝てるのよね!?やよいは本当に寝てるのよね!?何なの!?完璧に今の瞬間を狙い撃ちしてきたわよね!?」


405 :>>1 :2013/02/15(金) 19:04:34.10 :YQVf84TAO

春香「笑い過ぎてお腹が痛いよぅ…」

伊織「深夜のテンションマジ怖いわ」

やよい「すー…」

千早「はぁ…はぁ…こ、呼吸がまともに出来なかったわ…」

春香「さて…やよいを布団に入れてあげまよ…伊織、布団捲って」

伊織「ええ」バサッ

千早「よっ…と、高槻さん、軽いわ…」

伊織「やよいがいくら軽いからって、1人で抱き上げるなんて…意外に力あるのね、アンタ」

春香「私が出る幕無しでした」

千早「そーっと、そーっと…はい、これで良いわ」

伊織「じゃ、布団かけるわね」フワッ

やよい「ん…くー…すー…」

春香「じゃ、私達も寝ようか」

伊織「本当にやよいと一緒の布団なのね」

千早「変わる?」

伊織「断固拒否よ」

春香「はいはい、それじゃ、おやすみなさい」

伊織「何よ…ふん、おやすみ」

千早「おやすみなさい、水瀬さん、高槻さん」



~30秒後~

伊織「すー…」

やよい「くー…」

はるちは「美希の布団、本当に凄いわ」



~早朝~

伊織「」ムクリ

伊織「…いつの間に寝てたのよ…この布団、怖いわ」

伊織「今、何時なのかしら?携帯、携帯…」

携帯『04:10、いおりんの視線、マジ完墜ちする』


406 :>>1 :2013/02/15(金) 19:05:08.65 :YQVf84TAO

伊織「始発すらまだ走ってないじゃない…」

伊織「まだ寝よう…」ポテン

伊織「そういえば…千早って、美希も呼び捨てよね?」

伊織「なんでかしら…明日聞いてみましょう………すぅ…すぅ…」



~朝!~

千早「」ムクリ

千早「…春香がいない…」キョロキョロ

千早「…高槻さんもいない…水瀬さんは、寝てる…」

千早「…いい匂いがする…」フラーッ



~コタツ~

千早「おはよ…」フラフラ

春香「おはよう、千早ちゃん♪」ニコッ

やよい「おはよーございますっ♪」ニパー

千早「」ニヘラ

はるやよ「?」

千早「な、何でもないわ…顔、洗ってくる」

春香「ん、行ってらっしゃい」

やよい「朝ご飯、もうすぐ出来ますからー」

千早「はぁい」

千早「(朝から幸せ過ぎるでしょう!?一瞬で目が覚めたわ!)」



~5分後の寝室~

伊織「…ん?」ムクリ

伊織「」ポヘー…

伊織「…いま、なんじ?」

携帯『いおりんの時間確認、マジ現在08:44分』

伊織「…何時も7時半には確実に起きる私が…寝過ごした…」

伊織「と、兎に角、起きましょう…」フラーリ

伊織「春香ややよいは兎も角、まさか、低血圧の千早より起きるのが遅くなるなんて…この私が…」


407 :>>1 :2013/02/15(金) 19:05:54.30 :YQVf84TAO

~寝室から出たいおりんがコタツを見ると、そこには…~

伊織「おはよう」

やよい「伊織ちゃん、おはよう♪」ニパー

春香「おはよう、伊織♪」ニコッ

千早「おはよう」

伊織「(最高の笑顔で迎えてくれる仲間2人と天使が。これには流石の伊織ちゃんも頬がゆるんゆるん)」

伊織「…あら、もう朝ご飯出来てるのね」

千早「ええ。洗面所にタオルがあるから、顔を洗ってきたら?」

伊織「そうするわ。朝から顔が緩んでるし」

はるやよ「?」

千早「わかるわ」

伊織「だから、それは人のネタよ」



~おはよう!朝ご飯(味は下手な料理人が土下座するレベルの)~

伊織「朝からこんな美味しいもの食べていいのかしら」

千早「ここにあずささんの料理まで並んでたら、きっと十万円近いお金を支払わないといけないレベルの朝ご飯になるわね」

伊織「払うわよ」

千早「私も」

春香「お金なんか取れないよぅ」

やよい「そうです!美味しいって思ってもらえたら、それでいいんです!」

千早「美味しくない訳無いじゃない」

伊織「これがマズいなんて思える奴は、この宇宙の生命体として失格のレベルよ」

千早「同意するわ、万死に値するわね」


408 :>>1 :2013/02/15(金) 19:06:41.69 :YQVf84TAO

春香「そ、そこまでかな…」

やよい「言い過ぎですよ…」

伊織「でも、美味しい事に変わりは無いもの」

千早「そうね」

はるやよ「あはは…」

伊織「そうだ、思い出した」

はるちはやよ「?」

伊織「昨日、千早が誰かを呼ぶ時に名字にさん付けだって話、したわよね?」

千早「ええ」

伊織「美希も呼び捨てよね?」

やよい「美希さん?」

千早「そういえばそうね…」

春香「忘れてたの?」

千早「特殊だから説明をどうしようと思ってる内に…」

伊織「…アイツも散々ね、同情するわ」

千早「…謝っておくわ…」

やよい「あ、あの、どうして美希さんは呼び捨てなんですか?」

千早「あの子もさん付けは嫌だってタイプなんだけど…それ以上に、私を凄く尊敬してくれてるのよ」

伊織「あぁ、言ってたわね、そんな事」

春香「美希が移籍して、帰ってきて、悔しさからアイドル活動に真摯に取り組み始めて…そうなった時に、以前よりも千早ちゃんの歌に対してのストイック過ぎる程の努力とか思い入れに、感銘受けちゃったのよ」

やよい「確かに、千早さんの歌への思いは凄いですからねぇ」

伊織「歌がどんな物よりも優先…凄まじいわよね」


409 :>>1 :2013/02/15(金) 19:07:36.90 :YQVf84TAO

千早「当時は特にね…全身全霊をかけて、全てを捨てて…そこまでして、私は歌にすがりついていた。表面上はストイックに見えたんだろうけど、今考えれば私はすがりついていた」

千早「そんな私を、あの子は凄いと、そこまで真剣に、ストイックになれる私を尊敬するって」

春香「あの時から、千早ちゃんが私以外にも少しずつ心を開ける相手が出来たんだよね?」

千早「そう…そうね、確かにそうだわ。美希は、猫なのよね。普段は誰にも近寄らず、近寄らせないくせに、自分が人恋しい時だけは近寄ってきて…」

春香「だけど、その近寄ってきた時が凄く近くて、凄く人懐っこくて、可愛らしくて、ついつい心を許しちゃう」

千早「そうね…で、私に近寄ってきた時に歌への姿勢を知り、尊敬をしてくれた。いつもなら離れていくはずが、離れなかった。そこからかしらね?向こうに言われるまでもなく美希って名前で呼んで…初めてそう呼んだ時、凄い嬉しそうな顔されたわ」

春香「ずーっとくっ付いてニコニコしてたよね、1日中」

千早「そうだったわ。本当、金髪の猫だったわね、あの日は特に」

伊織「あら?正妻としては嫉妬しちゃうんじゃないの?」ニヤニヤ

春香「ううん」


410 :>>1 :2013/02/15(金) 19:08:10.52 :YQVf84TAO

伊織「あら?しないんだ」

春香「その頃は、プロデューサーさんへの淡い恋心を抱く乙女でしたから」

伊織「あー…アイツは一度、自分の罪を数えるべきね」

春香「それにね」

伊織「ん?」

春香「千早ちゃんは、その頃はまだ、私にしか心を開いてくれてなかったの。私にもちょっとだけで、たまに冷めたような、諦めたような目をしてて…苦しかった。私は何も出来ないって」

春香「でも、美希が千早ちゃんの心を少し溶かしてくれて…千早ちゃんが笑顔になる回数がちょっとでも増えて、他の子にももっとそんな表情が出来るようになれたら…嬉しいなぁって」

春香「だから、嫉妬なんか全く感じなかったかな?私にもちょっとだけ笑顔が増えたから、寧ろありがとうって思った。千早ちゃんを本来の優しい千早ちゃんに近付けてくれて、千早ちゃんと仲良くなってくれて、ありがとうって」

伊織「…叶わないわね、アンタには」

春香「おりょ?」

やよい「………」←感動している天使(うっうー)さん

千早「春香、やっぱり貴方は私にとって必要な人だわ」

伊織「そうね。千早には春香が必要だわ」

春香「私にも千早ちゃんは必要だよ?」

伊織「はいはいご馳走様」


411 :>>1 :2013/02/15(金) 19:09:01.72 :YQVf84TAO

~ご馳走様!朝ご飯(完売御礼に御座います)~

4人「ご馳走様でしたー」

春香「洗い物、しちゃおー!」

やよい「はぁい!」

(てくてくてく)

伊織「ふぅ…幸せだわ、本当」

千早「そうね」

伊織「朝はゆっくり起きて、美味し過ぎる朝ご飯を親友や仲間と食べて、良い話を聞いて、仲間は良い奴らだと再認識して…素晴らしい朝だわ」

千早「ふふ、ありがとう、水瀬さん」

伊織「此方こそ。良いエピソードが聞けて良かったわ」

春香「お茶淹れたよ」

ちはいお「ありがとう、春香」

春香「どーいたしましてー」

やよい「春香さん、洗い物は終わりましたよ」

春香「はいはーい、早いねぇ」

やよい「だって、殆ど洗い物無かったですし」

春香「食器は水切りカゴに入れて、そのままでいいからね」

やよい「はぁい」

伊織「ところで、アンタらの今日のスケジュールは?」

千早「私も春香も、そろそろ支度するわ」

春香「そだね。シャワー浴びて…2人で入っちゃおうか?」

千早「そうね」

やよい「あ、それなら私はお布団干してから帰ります」

伊織「鍵は千早の鍵で外から閉めて、ポストに入れておけばいい?」

千早「何で私のなの?」


412 :>>1 :2013/02/15(金) 19:09:52.36 :YQVf84TAO

伊織「昔なら絶対春香のを選択してたわよ」

千早「だから何で…」

伊織「生活能力の乏しい旦那より、コケるけど家事の出来るしっかりした主婦を選択するわ」

千早「なっ…私は忘れ物は春香より少ないわ、まだ!」

伊織「さて、ここで春香とやよいに問題です」

はるやよ「?」

伊織「昨日、大切な人からプレゼントされた、18万6千円という高額の現金と各種カード類、保険証などの入った、これまた大切な人から誕生日にプレゼントされて皆に自慢しまくっていた蒼い鳥のストラップ付きの財布を事務所に忘れた人は誰でしょう?」

千早「」

春香「やめたげて…」

やよい「えーっと…」

伊織「ヒント。その財布自体も皆に自慢しまくり、貰った日はその財布と一緒に寝たらしいわ」

千早「ごめんなさい!謝るから許して!私の鍵を渡すから!」

伊織「分かれば良し」

春香「伊織、あんまり千早ちゃんをいじめないで…」

伊織「春香は甘やかし過ぎなのよ」

やよい「伊織ちゃんも…人のお財布の中身は見たらダメだよぅ」

伊織「あれだけ自慢してたし分かりきってはいたけど、一応誰のものかを確認する為と、もし必要そうならすぐに届けないといけないわ」


413 :>>1 :2013/02/15(金) 19:10:55.26 :YQVf84TAO

やよい「それはそうだけd」

伊織「と、あずさと小鳥が言ったのよ。因みにあの変態は正座し過ぎて足が痺れて悶絶してたから、私が足をリズム良く叩いてやってたから関わってないわね」

やよい「あぅ~…」

千早「うぅ…あんなに何時も何時も大切にしていたのに…2日に1度は綺麗に拭いたりしてたのに…」

伊織「それはやり過ぎな気がするけど、アンタってミスは基本的に殆どしないけど、一回のミスがデカいのよ」

千早「返す言葉もないわ…」

伊織「因みに、春香は細かいミスが多いけど、致命的にはなりにくいわね」

春香「うぐ…」

伊織「流石に、6段位の微妙な階段で足を滑らせて、たまたま下にいたジュピターの…何だっけ?ドミニカ梅按?にフライングニールキックした時はどうかと思ったけど」

やよい「伊織ちゃん、多分それは天ヶ瀬冬馬さんじゃないかなーって」

千早「ど、ドミニカ梅按…ぷくく…もう、雰囲気がギリギリ引っかかってるくらいじゃない…」

春香「あれはあの後でお手製お菓子持って、いまジュピターの皆が所属してる事務所まで謝りに行きました…」

伊織「ええ、そうね。何故か近くにいたってだけで私も巻き込まれたから知ってるわ」


414 :>>1 :2013/02/15(金) 19:11:34.09 :YQVf84TAO

春香「御迷惑おかけしました…」

伊織「はぁ…兎に角、千早は鍵貸して。春香はシャワーの準備。私達はお布団干したり朝ご飯の片付けしたら帰るから、さっさとシャワー浴びて仕事に行きなさい!」

はるちは「はぁい」トボドボ…

伊織「急ぐ!」

はるちは「」ドタバタ

伊織「…ったく、年上のくせに何時までも何時までも世話の焼ける…」

やよい「伊織ちゃん」

伊織「何かしら?」

やよい「伊織ちゃんって、やっぱり優しいね」

伊織「なっ!?」カァァ…

やよい「それに、皆が大好きだから、心配なんだよね♪」ニコニコ

伊織「うぐぐ…」マッカッカ

やよい「えへへ」

伊織「…ふん!(かなわないわね、やよいには…)」



~はるちは、出動~

やよい「春香さん、千早さん。ハンカチ持ちましたか?」

はるちは「持った!」

やよい「携帯は?」

はるちは「電池も大丈夫!」

やよい「お財布は?」

はるちは「持った!」

やよい「春香さんはお家の鍵は?」

春香「ばっちり!」

やよい「じゃあ行ってらっしゃ~い!」

はるちは「行ってきま~す!」

(バタン)

やよい「ふぅ」

伊織「…あのアホリボン!スケジュール帳忘れてるじゃない!」


415 :>>1 :2013/02/15(金) 19:12:12.96 :YQVf84TAO

やよい「えぇっ!?」

伊織「届けてくるわっ!」ドタバタ

(バタン)

やよい「…春香さんは、やっぱりちょっとそそっかしいかなーって…あはは」

やよい「さ、お布団干しちゃいましょー!」



~1時間後~

やよい「…ふぅ、おしまい!」

伊織「…無駄に疲れたわ…」

やよい「あはは…それじゃ、私達は帰りましょー!」

伊織「そうね…」

(ガチャ…パタン)

やよい「鍵を閉めて…と」

伊織「後はそのポストに放り込んで、帰りましょう」

やよい「はぁい」カタン



~やよい達が帰ってから数分後~

美希「ふんふんふーん♪」ルンルン

美希「ひっさしっぶりーの千早さんっのおっうちーなのー♪」ルンタッタ

美希「春香と千早さんとたっくさん♪おっ話すっるのー♪」クルリンクルリン

美希「とーちゃく!」テテーン

美希「ていっ」ガチャ

美希「…あれ?」ガチャガチャ

美希「あれれ?」ガチャガチャ

美希「あれれー?おかしいぞー?ドアが鍵かかってるぞなのー?」

美希「なんて、某少年探偵の真似しても仕方ないの…」ガサゴソ

美希「あいかぎー♪(ゼルダの伝説のごまだれーなアレ)」

美希「ふんふんふーん♪アナタの心の鍵も、開けられたらいいのにー♪」


416 :>>1 :2013/02/15(金) 19:12:47.90 :YQVf84TAO

美希「なんちて…えいっ」ガチャン

美希「たっだいまーなのー♪」

(しーん…)

美希「…あれ?」

美希「まだ寝てるのかな?」

美希「お寝坊さんなの!ミキも一緒に寝るの!春香と千早さんに挟まれて、ヘヴンな気持ちになるの!」

美希「ふふふー♪」ガチャッ

(し~~ん…)

美希「…」ジワッ

美希「…いないの…」グスッ

美希「」ゴシゴシ

美希「うぅ…久しぶりに、久しぶりに来たのに…千早さんも春香も留守なの…」グスグス

美希「寂しいよぅ…」エグエグ

美希「うぅ…律子はお仕事で忙しいし、響は響チャレンジだし、貴音は実家に行ってるし…」

美希「ふぇぇぇん…」

(ガチャ)

<こんにちはー♪

雪歩「あれ?開いてるのに誰もいな…美希ちゃん?」

美希「」クルッ←涙と鼻水でぐしゃぐしゃなコタツの主

雪歩「」ビクッ

美希「ゆぎぽ~!」ビエーン

(ガバッ!)

雪歩「はわわわ!?み、美希ちゃん!?どど、どうしたの!?」

美希「ミキ、久しぶりに来たの!律子は忙しいし、千早さんと春香に会えなくて、ここにも暫く来たらダメってお姉ちゃんに怒られて…それでやっと来れたのに…千早さんも春香もいないの!」

雪歩「2人共、お仕事なのかな?」


417 :>>1 :2013/02/15(金) 19:13:30.88 :YQVf84TAO

美希「響は響チャレンジで忙しいし、貴音は実家に行ってるし、美希、お仕事でも1人のお仕事ばっかりだったの!」

雪歩「あれ?ラジオは?」

美希「ラジオは一緒だったけど…収録終わったら1人になっちゃって…カモ先生もいなくなっちゃったし…お家に帰っても1人だったし…」

雪歩「プロデューサーは迎えに来てくれなかったの?」ナデナデ

美希「んにゅ…だって…ハn…プロデューサーは、あずさのモノなの…今はまだ、あんまり会いたくないの…」

雪歩「そっか…」

雪歩「(美希ちゃんは、プロデューサーの事があんなに好きだったんだもんね…失恋したばっかりなんだもん、今は1人になると寂しいよね…)」

美希「う~…雪歩ぉ…」ギュー

雪歩「大丈夫、今日は春香ちゃんも千早ちゃんもお仕事だから仕方ないけど、私は…お休みだから一緒にいるよ?」

美希「うん…」

雪歩「(可愛いなぁ…美希ちゃん)」ナデナデ

雪歩「さ、コタツに入ろう?今暖かいお茶を入れてあげるから」

美希「ありがとうなの、雪歩」

雪歩「どういたしまして♪…あ、コタツのスイッチ、入ってr」

美希「冷たいのー!?こ、コタツが冷たいのー!こ、コタツまでミキに牙を剥いたの!」ヒーン


418 :>>1 :2013/02/15(金) 19:14:11.12 :YQVf84TAO

雪歩「…」

美希「…雪歩?」

雪歩「なぁに?」

美希「鼻血出てるの」

雪歩「へ?…あ、本当だ…ティッシュ、ティッシュ…」

美希「どうして765プロは唐突に鼻血を出す人が多いんだろう…皆、鼻のネンマク?が弱いのかな?」

雪歩「(だって、美希ちゃんが可愛いんだもん…)」ギュッ←鼻に詰めた



~少し経って~

ゆきみき「」ズズズ…

ゆきみき「ほぅ…」

美希「やっぱり雪歩のお茶は美味しいの…おにぎりに合うし、ランキング上位は伊達じゃないの…」ホンワカ

雪歩「ランキング?」

美希「ミキのミキによるミキの為のランキングなの。ミキの中で決まってるの」

雪歩「ほぇ~…私のお茶もランクインしてるんだ♪」

美希「飲み物部門では基本的にベスト3入りなの。入れ替わりの激しい飲み物部門では、凄い事なの!」

雪歩「そうなんだ、嬉しいな♪」

美希「なの♪」

雪歩「因みに、他にはどんなランキングがあるの?」

美希「えーっとね…おにぎりランキングとか、美味しいおやつランキングとか、可愛い服ランキングとか…あ、好きな歌ランキングもあるの!」

雪歩「そうなんだぁ、沢山あるんだねぇ…好きな歌、今はどんな曲が好きなの?」


419 :>>1 :2013/02/15(金) 19:15:15.76 :YQVf84TAO

美希「結構変動が激しいんだけど…やっぱりREADYとかCHANGEとかはランキング上位なの!」

雪歩「あ、私もそうかも!やっぱり、思い出が沢山ある曲だよね!765プロ全体でライブをすると、絶対に歌うし」

美希「でも、一番はやっぱり…約束かな」

雪歩「…そうだね。あの歌は…」

美希「うん…皆で考えて、皆で千早さんに送って、皆が千早さんから貰った…いろんな思いがあるから、一番なの」

雪歩「美希ちゃん自身の曲はランキングだとどれ位の順位?」

美希「ミキの歌かぁ…ミキの歌って、失恋の歌で、しかも好きな人を諦めきれない…みたいな曲だったり、するよね?」

雪歩「(あ、地雷踏み抜いちゃいましたぁ…)」

美希「でね?プロデューサーに聞いたの、「どうしてミキの曲はそういう曲ばっかりなの?」って」

雪歩「うん」

美希「そしたらね、「美希はアップテンポで、失恋しても負けない位強い女の子の歌が似合うよね」みたいに、誤魔化しよったの」

雪歩「あー、これは近い内にどこか山奥にプロデューサーを埋設しないといけなくなりそうだね、うん」

美希「流石にミキもカッチーンと来たけど、もういいの…歌みたいに、二番目とか、辛いから」


420 :>>1 :2013/02/15(金) 19:16:03.55 :YQVf84TAO

雪歩「プロデューサーは私に埋められた後で、大地に還りながら自分の胸に罪の重さを聞けばいいんですぅ」

美希「ダメだよ雪歩、アイドル活動しにくくなっちゃうの」

雪歩「そっか…そだね、うん」



~事務所~

P「へぇぇくしょぉぅらぁ!」ブバッシュ!

小鳥「ぴよぉ!?」

律子「ちょ!?きったな!?」

P「おおう…」ズビー!

小鳥「風邪ですか?」

P「いえいえ、俺は健康だけが取り柄ですから、風邪なんざ引きませんよ。アイドルを送り迎えした時に移したらいけませんし、気を付けてますよ」

律子「それに馬鹿ですからね。引く訳がない」

伊織「引くタイプの新種の馬鹿の可能性もあるわよ」←事務所に来てた

亜美「あー、兄(C)は変態とマーカートラップもこじらせてるから」

伊織「ワーカホリックの事?」

亜美「それそれ」

小鳥「あ、あはは…ちょっと言い過ぎな気もしないでもないかな?」

P「アイドル達が俺を傷付けよる…あずささんの癒やしが欲しい…」

小鳥「…職場で…我の前で惚気るな…!うぬのその首…跳ねるぞ…!」ゴゴゴゴゴ…

伊織「ひぃ!?」

亜美「ぴ、ピヨちゃんの背後にデッカイ馬に乗った世紀末覇王が見える…」


421 :>>1 :2013/02/15(金) 19:17:01.05 :YQVf84TAO

律子「…ぶ、ブチ切れ…」

P「」

亜美「兄(C)!早く、早く謝って!」

伊織「土下座しなさい、土下座」

亜美「早くしないとGO!SHOW!はぁ~ん!で、グッと溜めて、バッと突き出し、ズギャァァア!っと事務所の壁にデッカイ穴が開けられちゃうYO!」

P「あ、え、えっと」

小鳥「」ギロッ

P「ほんますんませんっしたぁぁぁ!」ビターン!

伊織「土下寝!?」

律子「しかも直立したまま顔面からいったわね…」

亜美「ありゃー鼻血は免れないね」

小鳥「…次からは気を付けて下さいね」

P「はい、心に刻みますであります」



あずさ「(仕事から帰ってきたら、事務所の空気が最悪です…は、入りにくいわぁ…)」



~その頃、ちはやけのコタツ~

美希「あふぅ」ウニューン

雪歩「…」ズズズ…

美希「ふにゅ…」ウトウト

雪歩「ほぅ…」ホワン

美希「ねぇ雪歩」

雪歩「ん?なぁに?」

美希「雪歩は今、舞台はやってないの?」

雪歩「そうだねぇ…何時もお世話になってる脚本家さんがスランプなのと、舞台監督さんが具合悪くて、今は舞台はないかなぁ」

美希「そっかぁ…ドラマは?」

雪歩「2本やってるけど、今日はお休みなんだぁ」


430 :>>1 :2013/02/28(木) 17:10:02.65 :YQVf84TAO

美希「そっかぁ~」

雪歩「どうして?」

美希「うん、ミキってあんまりお芝居のお仕事ってした事無いし、ちょっと苦手だから」

雪歩「そうなんだぁ…そういえば、私も美希ちゃんがしてるモデルとかのお仕事って、あんまりしてないなぁ…」

美希「そだね。ミキと雪歩って、してるお仕事の方向性が随分違うの」

雪歩「うん、一緒なのは歌とダンスだけ…かな?多分」

美希「765プロって、タシュタヨーなの!」

雪歩「そうだねぇ、皆が皆、得意な分野で活躍してて…隙無くやれてるかも」

美希「千早さんみたいに歌でキラキラしてたり、雪歩みたいに演技でキラキラしてたり…皆、沢山キラキラしてるの」

雪歩「美希ちゃんだって、モデルさんでキラキラしてたり、フェアリーのリーダーとしてキラキラしてるよ。ライブとか、凄くキラキラしてるもん」

美希「本当?」

雪歩「うん」

美希「えへへ、嬉しいの♪」

雪歩「うふふ♪」

(いっぱいいっぱい♪)

美希「ん?メールが来たの…」ガサゴソ

雪歩「あれ?今の着うたって…」

美希「ん?律子の曲なの!」

雪歩「だよね」

雪歩「(…りつみき…はっ!いけない!思考が事務員さんになってる!)」アワワ


431 :>>1 :2013/02/28(木) 17:10:29.62 :YQVf84TAO

~事務所~

小鳥「ぴへぇっ!」

P「」

律子「」

小鳥「なんれふか?」ズビー

P「今の…くしゃみですか?」

小鳥「そーですよ?くしゃみ以外の何だって言うんですか」

律子「くしゃみ以外の何かにしか聞こえませんでしたが」

P「主に断末魔の鳴き声」

小鳥「何ですか、それは…」

P「何ですか、はこっちの台詞ですよ…」

律子「確かに」

小鳥「うー…」



~コタツ~

美希「ねぇ雪歩」

雪歩「なぁに?」

美希「最近、真クンとはどう?」

雪歩「ふぇ!?」

美希「何かねー、春香と千早さんを見てると、そういう愛の形もあるんじゃないかと思うの」

雪歩「だ、だからって、なんで私と、ま、まこ、真ちゃんが!?そ、そりゃ、確かに真ちゃんは格好良いとは思うけど」

美希「そっかー、やっぱりそうだよねー」

雪歩「真ちゃんは、あくまでも…理想…かなぁ…格好良くて、爽やかで、強くて、怖くなくて…でも、そういう感情とは別に…私なんかとずっと仲良くしてくれてる、親友だから」

美希「真クンってさ、正直理想の男の子が全部集約した女の子だったりするもんねー」

雪歩「うん…しかも、アレで完全に素だからね」


432 :>>1 :2013/02/28(木) 17:10:59.31 :YQVf84TAO

美希「うーん、ミキの感覚がちょっとズレてきてたのかな?」

雪歩「ん?」

美希「春香と千早さん。女の子同士だけど、あの2人はお互いを本気で好きみたいなの。親友とかのライクじゃなくて、ラブの方なの」

雪歩「うーん…私も普通に受け入れちゃってるけど、やっぱり世間一般では異常…になるのかなぁ…でも、それは何だか嫌だね」

美希「2人は異常じゃないの、絶対に」

雪歩「ごめんね、上手く例えられる言葉が出なくて、酷い言い方しちゃった」

美希「ううん…ミキね、事務所でも2人がすっごく仲良しなのは知ってたし、千早さんを春香が、春香を千早さんが絶望から引っ張り上げたのも知ってるの」

雪歩「私達は2人を良く知ってるから、きっと自然に受け入れられたのかもね」

美希「そうかもなの」

雪歩「2人のファンの人達なら、きっと分かってくれると思うな」

美希「なの。やっぱり765プロは皆、良い人ばかりなの!」

雪歩「えへへ♪」

美希「実はね、同じ質問を響と貴音、律子にもしてみたの」

雪歩「へぇ~、で、何て?」

美希「殆ど同じ答えだったの。律子はそれにプラスして、「世間が敵になっても、この秋月律子が2人を守るわよ」って」


433 :>>1 :2013/02/28(木) 17:11:50.36 :YQVf84TAO

雪歩「わぁ!律子さん…格好良いですぅ!」

美希「うん!流石、ミキのもう1人のお姉ちゃんなの!」

雪歩「ふぇ?お姉ちゃん?」

美希「そうなの!最近、気になった事とか困った事は律子に聞くようにしてるの!」

雪歩「そうなんだ」

美希「うん!律子は頭が良いから、何でも知ってるの!学校の勉強とかも教えて貰ったりしてるの!」

雪歩「へぇ~…そうか、美希ちゃんは大学行くんだね」

美希「ううん。だけど…」

雪歩「だけど?」

美希「そ、卒業が出来なくなりそうだったの…分かり易く例えるなら、真っ赤だったの…」

雪歩「…例えてないよ?そのまんまだよ?」

美希「へぅ」アホ毛ヘニョン

雪歩「でも、もう流石に大丈夫なんでしょ?」

美希「うん!今までの補修は終わったし、テストはクリア出来るの!これでもう、残るは卒業式だけなの」

雪歩「卒業式か~…」

美希「雪歩は大学行かなかったんだね」

雪歩「うん。だから卒業式はもう体験出来ないんだぁ」

美希「どうして大学に行かなかったの?」

雪歩「私は、演劇をこれからも活動のメインで考えてるのね。大学で研究とかしても良かったけど、やっぱり現場で学ぶのが一番かなぁって」


434 :>>1 :2013/02/28(木) 17:12:17.77 :YQVf84TAO

美希「なるほどなの」

雪歩「本来、学校に通う時間を現場での練習や本番に使って…少しでも多く舞台に立ちたいの」

美希「…昔の雪歩じゃ、考えられない発言が聞けたの」

雪歩「ふぇ?」

美希「昔の雪歩なら、少しでも多く舞台に立ちたいなんて、言わなかったの。きっと、今の雪歩は舞台が大好きなんだね!」

雪歩「そう言われれば…そうかも。舞台は…うーん、確かに好きかな。練習は大変だし、見ている人に伝わるかはいつも不安だけど…、それ以上に凄く楽しい」

美希「…」

雪歩「美希ちゃん?」

美希「今の雪歩、すっごくキラキラしてたの!楽しそうに話してて、何だか素敵だったの!」

雪歩「え?あ、え?そ、そうかな?」ワタワタ

美希「うん!素敵だったの!何か、雪歩の話を聞いてたら…美希もまた舞台とかドラマとか、してみたくなってきたの」

雪歩「私がお世話になったドラマのプロデューサーさんとかに話してみようか?美希ちゃんがドラマに興味あるみたいですよーって」

美希「本当?ちょっとやってみようかな…」

雪歩「うん!演劇って、楽しいよ!」

美希「上手く演じるコツとか、あるの?」

雪歩「えっ?うーん…えーっとねぇ…」


435 :>>1 :2013/02/28(木) 17:12:46.39 :YQVf84TAO

雪歩「あのね、凄く感覚的で、上手く伝えられないんだけど…私の場合はね…」

雪歩「まず…原作があるなら原作を読むの。そこでまず自分なりのイメージで世界を作って、それから台本を読むの」

美希「(よ、予想を遥かに超えそうな気配がするの…)」

雪歩「そこでもう1つの…台本の世界を作って…2つの世界を重ねていって…その違いとかを混ぜ合わせて、埋めていって…2つが違和感なく混ざった世界を、自分の中で作るの」

美希「(雪歩が天地創造×2をしてしまったの)」

雪歩「そこから、自分が演じる役の事を少しずつ少しずつ理解していって…」

美希「(役作りに入る前に世界を統廃合なさるとは思わなかったの)」

雪歩「性格とか、その物語での役割とか」

美希「(まだ普通なの…でも、油断は出来ないの…)」

雪歩「家族がいるなら、その家族との関係とか、周りの人との接し方、自分で自分をどう思ってるのか…」

美希「(やっぱりきたの。ほれ見た事かなの)」

雪歩「どんな人生を歩んできたのか…」

美希「(それは、役によっては作者さんにもきっと分からないの)」

雪歩「そこまでで、気が付いたら結構時間が経っちゃうんだけどね…それから台本覚えて…」


436 :>>1 :2013/02/28(木) 17:13:18.94 :YQVf84TAO

美希「(やっと台本に入ったの)」

雪歩「1つの台詞を言う時にも、どう動いて、どういう表情をして、どういう考えで…って、細かい事を少しずつ考えながら、舞台練習に入っていくの」

美希「(みき のこころはおれかけている! なの)」

雪歩「舞台練習に入ったら、次は周りを見ながら、自分の考えを他の出演者さん、監督さん、脚本家さんと話しながら皆の考えを纏めて、自分の譲れない箇所も伝えながら…少しずつ完成させていくの」

美希「(雪歩のやる舞台の練習が地獄のようにハードとか、他の俳優さんや女優さんが雪歩を絶賛したり、監督や脚本家の人が「あの子は演劇の鬼だよ」って言ってた意味が分かったの)」

雪歩「私はそんな感じかな?気が付いた事とか、照明さんのタイミングとか、自分が1つの台詞にかけられる時間とか、兎に角細かいポイントを台本に沢山書き込むから、いっつも台本は見えにくくなっちゃうんだよね…一冊全部暗記しちゃうからいいんだけど」

美希「雪歩、ミキね、分かったの」

雪歩「?」

美希「ミキ、舞台とかドラマはもう少し考えてみるの」

雪歩「そ、そう?じゃあまた今度、美希ちゃんがやりたくなったら教えてね」

美希「分かったの」


437 :>>1 :2013/02/28(木) 17:14:19.65 :YQVf84TAO

雪歩「モデルさんはどんな感じの仕事なの?」

美希「モデル?」

雪歩「うん。私は殆どやった事無いから、どんな感じなのかなぁって思って」

美希「んーと…服を渡されて、着て、写真取って貰うの」

雪歩「それだけ?」

美希「あ、たまに変な組み合わせとかあるから、こうした方がいいよーって言うかな?」

雪歩「カメラマンさんとかに?」

美希「ううん、何かね、偉そうな人達」

雪歩「?」

美希「たまに、有名なブランドのモデルをやる事があるんだけど、その時にはブランドと同じ名前の人だったかな?」

雪歩「」

美希「あとねー、たまにテレビに出てて、街中を歩いてる人の服装に文句言ってる派手なおじさんとか」

雪歩「(ドン・小西さんかな?まさか…)」

美希「デザイナーさんとかともお話するよ?この服のここはこうしようよ!みたいに」

雪歩「(さ、流石ファッションリーダー…)」

美希「たまに「一緒に新しいブランドを立ち上げよう」みたいに言われたりするけど…ミキ、それはお断りするの」

雪歩「ど、どうして?自分の好きな服が作れるんだよ?」

美希「何か面倒くさそーなの。オシャレは好きだけど、作る側に行くのは違うの」


438 :>>1 :2013/02/28(木) 17:14:51.08 :YQVf84TAO

雪歩「そんなものかなぁ…?」

美希「そんなもんなのー」

雪歩「そんなものかぁ…」

美希「なの」

ゆきみき「…」

雪歩「」ズズ…

美希「」ズズ…

雪歩「ふぅ」

美希「雪歩ー…お茶のおかわり欲しいのー」グデー

雪歩「はぁい」

ゆきみき「(やっぱり自分のやりたい仕事が一番かな、聞いたけど難しそう(なの))」



~家主の戻らないちはやけ~

美希「…千早さん達、遅いねー」

雪歩「そうだねぇ…もう夕方…お仕事、忙しいのかな?」

美希「デートしてたりして」

雪歩「ふぇ!?で、デート!?」

美希「うん。ほら、春香も千早さんも、そんなに自由な時間は取れないだろうし、あんまり人がいる時間に外を歩けないし…」

雪歩「そっかぁ…じゃあ、2人にはゆっくりしてきてもらいたいね」

美希「うん!」



~その頃のはるちは~

(ズドドドド…)

春香「…撒いた?」

千早「えぇ、多分」

春香「…千早ちゃん」

千早「…ごめんなさい…テンション上がっちゃって」

春香「CDショップで試聴しだした時点で何となく予感はしてたけどさ…」

千早「鼻歌のつもりだったのよ…」

春香「確かに鼻歌だった、最初はね…」


439 :>>1 :2013/02/28(木) 17:15:40.66 :YQVf84TAO

千早「うぐ…」

春香「でも、まさかそのままテンション上がって歌い出すとは思わなかったよ…」

千早「ミニライブ状態だったわね…」

春香「何か知らないけど人だかりが出来てるなーって思って見てみたら、千早ちゃんの歌声に聞き入る人達だし」

千早「音程が取りにくい曲だったから、目を瞑りながら歌ってしまっていたのよね…」

春香「…CDショップの店員さんが止めたのは千早ちゃんじゃなくて有線放送だったり、最初は何事かと思ったよ…」

千早「…3曲目は全力で歌ってしまっていたわね…蒼い鳥を…」

春香「もうね、ビックリした。あれは確かに千早ちゃんのシングルベストだけどさ…持ち歌を全力って…完全にバレる気満々だったとしか…」

千早「違うの!違うのよ…あぅぅ…」

春香「ただ、CDは凄い売れたみたいだよ?平積み分は瞬殺だったみたいだし…」

千早「…聞いて貰えるなら、良かったわ」

春香「そりゃ…今や世界でも通じる歌姫が、自分のCDを売ってるコーナーで突然生歌を歌って…そりゃ買うよ、皆」

千早「新人時代に手売りしてた時の事を思い出すわね」

春香「CDショップの前に間借りしてね。私もやったなぁ…殆ど売れなかったけど」


440 :>>1 :2013/02/28(木) 17:16:45.88 :YQVf84TAO

千早「今やったらどうなるかしら」

春香「ちょっとやってみようかな?」

千早「やめなさい…大惨事になるわ」

春香「そ、そこまでには…」

千早「あのね。ソロ野外ライブで入場者記録を塗り替えただけじゃなく、その枚数のチケットが僅か4分で完売になって、結局もう2日分追加でやるって決めて、それすら10分保たなかったのよ?」

春香「あれ、嬉しかったなぁ…あんなに沢山の人が私の歌を聞いてくれて…」

千早「ギネス記録保持者なんだから、貴方は」

春香「え?」

千早「あの野外ライブ、ギネス記録よ。規模と、動員数と、チケット完売速度」

春香「…知らなかった…」

千早「春香は自分の事を知らな過ぎるわ」

春香「楽しくやれたら良いのです…たはは」

千早「…春香らしいというか…に、しても…私達は何時までビルとビルの間に隠れてるのかしら…」

春香「何か、こういう場所に隠れるのって久しぶり…もう少し、ここでお話しよう?」

千早「…私は、春香がいればどこでもいいわ」

春香「えへへ…あ、そうだ…」ゴソゴソ

千早「?」

春香「はい!走って疲れただろうから…疲れた時は、甘い物ですよ!…なんちて」

千早「キャラメル…」


441 :>>1 :2013/02/28(木) 17:17:35.85 :YQVf84TAO

千早「ふふ…ありがとう、頂くわ」

春香「どーぞ♪」



~ちはやけのコタツ~

美希「…ふにゃ!?」ガバッ

美希「」キョロキョロ

美希「…夢だったの…良かったの…」

美希「まさかミキのお山からおにぎりが無限に生まれて、止められなくなって地球がおにぎりで滅ぶとは…流石に斜め上過ぎなの…」

美希「…雪歩?」

雪歩「」スヤスヤ

美希「寝てるの…今、何時?」

時計『19:41なのー、晩御飯タイムは微妙に過ぎてるのー』

美希「…お腹ぺこりんなの」グー

美希「うにゅー…」モゾモゾ

美希「寒いけど、お腹空いたの…お腹空いたけど、コタツから出るのは寒いの…」

雪歩「はぅ…」ブルッ

美希「はっ!雪歩が風邪引いちゃうの!」←そういう時は躊躇いなくコタツから出るコタツの主

美希「毛布、毛布と…枕なのー」

美希「ほい、ほいっなのー」

(ふぁさっ、すぽっ)

雪歩「んん…」←毛布をかけられ、枕を頭の下にセットされた

美希「流石はミキなの、起こさずに枕を差し込むプロなの」

美希「…お仕事にはならない…か…残念なの」

美希「…さて、コタツから出たついでに、何か食べられそうな物かおにぎりの具を探すのー♪」オー


442 :>>1 :2013/02/28(木) 17:18:06.70 :YQVf84TAO

美希「冷蔵庫~♪」カパ

美希「…ふむふむ…何故か焼き鮭がいるの…これはおにぎりの具なの」

美希「…ご、こはんですよ!がいたんですよなの!」

美希「おにぎりの具…としては微妙だけど、普通に食べて美味しいからアリなの」

美希「…納豆…うーん、アリだけど、おにぎりにはしにくいの」

美希「…おりょ?何だろうこれ…」ゴソゴソ

美希「こ、これは…べったら漬けなの!」

美希「んむ」パクッ

美希「おいひいの♪」ポリポリ

美希「おにぎりのお供のお漬け物も見つけたし…」ポリポリ

美希「探索を再開するのー♪」

美希「…むぅ…タラコとか梅干しとかがいないの…むむむ…」

美希「よぉし…一旦全部を戻して…」

美希「スーパーにGo!なの!」

美希「えーっと、書き置きをして…上着を着て…」

美希「カギおっけー、ケータイおっけー、お財布おっけー」

美希「じゃ、いってきますなのー♪」



~15分後~

雪歩「ほわ茶ー!?」

雪歩「…」キョロキョロ

雪歩「ゆ、夢かぁ…良かったぁ…」

雪歩「『飲めば貴方もブルース・リー、ほわ茶(ダージリン)』…何であんな物を開発する夢を見たんだろう…しかも大ヒットとか…ダジャレだし…」


443 :>>1 :2013/02/28(木) 17:18:32.90 :YQVf84TAO

雪歩「…美希ちゃんがいない…」

雪歩「ん?メモ…」ヒョイ

『冷蔵庫にミキにこう、ティン!とくるカンジのおにぎりの具が無かったの。だから、スーパーに買い物に行ってくるの!ミキがいなくて寂しくても、泣かないでね  ミキ』

雪歩「ふふ…美希ちゃん、買い物に行ったんだ…でも、何でおにぎりなんだろ?」

雪歩「…そういえば、ご飯は炊いてあるのかな?」パカリコ

炊飯器『中に…何もありませんよ?』

雪歩「oh」

雪歩「…た、炊かないと…」

(ガサゴソ)

雪歩「あった♪…千早ちゃんと春香ちゃんはあきたこまちなんだ…うちは…確かコシヒカリだったなぁ…」

雪歩「炊き方は多分同じで…おにぎり作るなら、水は普通かな?私は何時も、少し水多めで、柔らかいのが好きだけど」

雪歩「無洗米って、楽だなぁ…うちも無洗米にすればいいのに。お母さん、こだわりでもあるのかな?」

(ピッ)

雪歩「よし、セット完了♪あとは…お味噌汁でも作ろっかなぁ」

(パカッ)

雪歩「…お豆腐に…ワカメ…オーソドックスに行こう…」

雪歩「さて、美希ちゃんが帰ってくる前に作れるかな?」



~スーパー~

美希「ふんふんふふーん♪」

(ザワザワザワ…)


444 :>>1 :2013/02/28(木) 17:19:04.23 :YQVf84TAO

美希「スーパーの中がやたら騒がしいの…何なのなの?」

美希「ま、いっか♪おにぎりの具~♪」

美希「およ?タイムセールなの…やよいの大好きな…いたりして」

美希「まさかねー」←フラグ

<お一人様一つですかー…残念ですー

美希「…いたの」←フラグ回収完了
※実績『タイムセールとやよい』の項目が解除されました!

美希「やよい!」

やよい「あっ、美希さん!こんばんはですーっ!」ガルーン

美希「こんばんはなのー!」

やよい「美希さん、お買い物ですか?」

美希「そうなの!おにぎりの具をね、買いに来たの♪」

やよい「そうなんですかー。ところで…」

美希「?」

やよい「変装しないで大丈夫なんですか?私も一応変装してるのに…」

美希「…ヤバいの、忘れてたの…」

やよい「」

美希「おにぎりの具、その一点のみを心に刻み、寒さの中を突き進んで来たミキは…変装なんていう別の要因を忘れていたの」

やよい「(な、なんだか美希さんが小難しい言い回しをしている…)」

美希「まぁ、所謂「あちゃーやっちまったー」なの」

やよい「ああ、やっちまったーなんですね!」

美希「そーなの!」

やよみき「HAHAHAHAHA!」


445 :>>1 :2013/02/28(木) 17:19:39.47 :YQVf84TAO

やよい「いや、笑いごっちゃ無いですー!」

美希「笑っていれば辛い事も忘れられるの…」

やよい「い、意味が分かりませんよ!?」

美希「律子からのお仕置きとか…」

やよい「お仕置きは確定なんですか…」

美希「多分投げっぱなしジャーマンされるの」

やよい「そ、そこまでヒドい事は…」

美希「律子は事務所内ブレーンバスターとかアルゼンチンバックブリーカーの前科があるの…」

やよい「…(律子さんって、恐ろしい人だったんだなーって…)」



~事務所~

律子「…くちゅん!」

P「」

小鳥「」

竜宮小町「」

律子「…何よ?」

小鳥「聞いた!?今の聞いた!?」

伊織「聞いたわ!」

亜美「聞き逃す訳が無いじゃん!」

あずさ「うふふ、可愛いくしゃみでしたね、律子さん」

律子「んなっ!?」

P「いや、似合わない位に可愛いくしゃみだっt」

(スパァァン!)

P「…何で俺だけハリセン…」

律子「うるっさい!」

あずさ「あらあら、大丈夫ですか?Pさん…」

P「あずさ…俺なら大丈夫だよ」

小鳥「…うぬら…また我の前で…」ゴゴゴ…

あずさ「あらぁ?心配したらいけなかったかしら…?」ズゴゴゴゴ…


446 :>>1 :2013/02/28(木) 17:20:25.01 :YQVf84TAO

小鳥「ぴよぉ!?」ビックーン!

亜美「…あ、あわわ」

伊織「や、ヤバい!あれは本当にヤバい!閣下モード春香並みにヤバい!」

P「oh…」

亜美「ちょ、ちょっと律っちゃん!止め」

(こつぜん)

亜美「IneeeeeeeYO!?」

(はらり)

伊織「…ん?」

『車の準備をしてきます 律子』

伊織「おぉい竜宮小町のプロデューサぁぁぁあ!?」

あずさ「あらあらうふふ…」

小鳥「」

あずさ「」クルーリ

あずさ「あらあらうふふ…」

あみいお「ひぃ!?」

P「あ、あずさ!俺なら大丈夫だから落ち着け!な?落ち着くんだ!」

あずさ「あらあら、そうなんですか?」プシュー

亜美「あ、あずさ姉ちゃんのアホ毛が、またヘニョった…」

伊織「怒りを鎮めたのね…良かったわ」

小鳥「ぴよぉ…もう惚気られても怒れない…」

(がちゃっ)

律子「さぁ、車の準備が出来たから、仕事行くわよ皆!」

伊織「律子、逃げた事は忘れないわよ?私は」

律子「…だって…半端じゃなく怖かったから」

亜美「大人ってズルい…」

律子「ごめんなさい」



~スーパー~

美希「…さっきからスーパーの中が妙にザワザワしてたのは、美希のせいだったの…」


447 :>>1 :2013/02/28(木) 17:20:53.52 :YQVf84TAO

やよい「ど、どうしましょう…今更変装しても…」アワワ

美希「…よし」

やよい「美希さん?何か思い付いたんですk」

美希「諦めて、ちゃっちゃと買い物するの」

やよい「あぅー…」

美希「あ、そういえばやよい、タイムセール品はいいの?」

やよい「お一人様1つまでのを、もう1つゲットしました!」

美希「ミキもお手伝いしようか?」

やよい「え?でも…」

美希「大丈夫大丈夫!何か1つ買う位…」

やよい「…アレ、ですよ?」ユビサシ

美希「ん?」クルーリ

~アレ~

学生C(ツインテ)「そちらの御二人、渡していただけませんこと?そのタイムセールの牛乳」

学生A(ツンツン)「冗談…こちとら既に家賃がピンチなんだ…貴重な牛乳、渡せるかよ…!」

学生B(短パン)「アンタら、大人しくそれを渡しなさいよ?今なら蹴りだけで済ませたげるわよー?」

学生D(グラサン)「悪いな、こっちもそう簡単に渡せねー事情があるんだにゃー」

学生E(ホスト?)「いいからサッサと渡せや。死にてぇか?」

学生F(真っ白)「ケッ!ザコがいきがってンじゃねェよ…今すぐソレ置いてけェ…愉オブになりてェかァ?」

(ゴゴゴゴゴ…)

美希「」


448 :>>1 :2013/02/28(木) 17:21:43.87 :YQVf84TAO

やよい「ね?」

美希「ね、じゃないの!何なのなの!?タイムセールって、あんな殺伐とした殺意全開なとある世界なの!?やよいはあの空間を突破してきたっていうの!?あんな学生さん達、危険極まりないの!逮捕が必要なの!何なら牛乳くらいミキが買い与えるから、いち早く警察のお世話になって欲しいの!それと、多分牛乳が必要なのは、あのツンツン頭の人だけだって思うな!なんとなく!」

※映画化繋がりらしいです。好評みたいですね

美希「もういいの、やよいには普通に牛乳買ってあげるの」

やよい「あ、大丈夫ですよ?」

美希「え?」

やよい「えーっと…タイムセールに手を出しちゃうのは、癖みたいなものでして…今はお仕事も沢山ありますし、普通に買おうと思えば買えるんです」

美希「違う」

やよい「え?」

美希「そんなの、やよいじゃないの」

やよい「えー…」

美希「やよいはタイムセールを狙ってたり、節約に節約を重ねてこそのやよいなの」

やよい「美希さん、私の事が嫌いですか?」

美希「そんな訳ないの、ミキが事務所で嫌いな人なんていないの」

やよい「そ、そうなんですか」

美希「そーなの。じゃあミキはおにぎりの具を買いに行くの。またねー」


449 :>>1 :2013/02/28(木) 17:22:30.45 :YQVf84TAO

やよい「はーい」



~レジ~

おばちゃん「9852円になりま~す」

美希「」

おばちゃん「あれ?どうかしました?」

美希「あ、いえ、一万円でお願いしますなの」

おばちゃん「はい、一万円お預かりします」


<アリガトウゴサイマシター


美希「…か、買い過ぎたにも程があるの…」

美希「自分の稼いだお金を使えるとは言っても、…正確には、月に五万円使えない位」

美希「後は将来の為に貯金しなさいって言われてるから、実際は今日みたいな無茶する事は危険極まりなし…」

美希「何でミキはウニなんか…何でミキはステーキ肉を四人分なんか…何でミキはいちごババロアをダース買い…」

美希「袋に詰めよう…それで、春香に超美味しく料理してもらうの」

美希「…くすん」ガサゴソガサゴソ



~帰りのタクシー代で、更にダメージを負った美希さん(と、その財布の中身)、帰還~

(がちゃ)

雪歩「あ、美希ちゃんかな?」

美希「タダイマナノー」

雪歩「」びくっ

美希「オニギリノグナノー」

雪歩「美希ちゃん…なんでそんなにやつれてるの…?」

美希「カイスギタノー」

雪歩「…どれどれ」ガサゴソ

雪歩「ウニ…ステーキ肉…中トロに…いちごババロア」


450 :>>1 :2013/02/28(木) 17:23:09.52 :YQVf84TAO

雪歩「美希ちゃん…おにぎりの具…だよね?」

美希「…何かね?スーパーで色々見てる内に、これも食べたい、あれも食べたいって…」フルフル

雪歩「美希ちゃん、確かまだお小遣い制だよね?」

美希「…なの…」フルフル

雪歩「…よし!」

美希「?」

雪歩「美希ちゃん、私、お肉好きだから…このお肉、買うよ!」

美希「へ?」

雪歩「美希ちゃんからこのお肉を買います!」

美希「ゆ、雪歩…」

雪歩「…もう無駄遣いしたらダメだよ?」

美希「…うん…分かったの…」クスン

雪歩「うふふ…泣かないで…次は気を付けよう?お買い物は、考えて…ね?」ナデナデ

美希「うん…」



~気を取り直して~

美希「おにぎり作るのー!」

雪歩「あっ、そうそう…ご飯無かったから炊いておいたよ」

美希「重ね重ね、誠にありがとうございますなの」ペコー

雪歩「そ、そんな!いいよ、気にしないでも…第一、それは千早ちゃんのお家のお米だし」

美希「そう言われれば、そうだったの」

雪歩「お味噌汁も作りました。千早ちゃんのお家にあるもので…」

美希「結構酷いの」

雪歩「慣れって、怖いね…」

美希「普通に雪歩が晩御飯作ったりしてるからね…」


451 :>>1 :2013/02/28(木) 17:24:35.48 :YQVf84TAO

雪歩「えーっと…取り敢えず、おにぎりを作ろー」

美希「おーなのー」



~暫くして…~

(がちゃっ)

春香「ふー…」

千早「やっと帰ってこれたわね」

春香「んん?誰か来て…ああ、いつもの2人かな」

千早「あら、規制は解除されたのかしら?」

春香「そうみたいだねー、ただいまー」

<オカエリナサーイ(ナノー)

千早「本当にあの2人だったわね」

春香「靴の感じで何となく」



~コタツ~

はるちは「」

美希「お帰りなさいなの♪」

雪歩「お疲れ様、春香ちゃん、千早ちゃん」

千早「え、えぇ…」

春香「す、凄い量のおにぎりが…コタツの上を埋め尽くしてる…」

美希「頑張ったの!」

雪歩「美希ちゃん、本当に頑張ったんだよ。お米、炊き直した位だもん♪」

みきゆき「ねー♪」

千早「…で、食べ切れるのかしら?」

みきゆき「あ」

春香「考えてはいなかったのね…多分、美希が具を買い過ぎて、雪歩がフォロー入れて、2人で作ってる内に何故か「買ってきた具を全て使い切る!」みたいな、妙なルールを自分達に課せて」

千早「炊き出しか客の多いコンビニの搬入時並の量のおにぎりになった…と」

みきゆき「…うぅ…」


452 :>>1 :2013/02/28(木) 17:25:25.98 :YQVf84TAO

雪歩「うぅ…こ、こんな分量も分からないドジでダメでひんそーでちんちくりんな私は…穴掘って埋まってますぅう!」シャキィン!←四次元ゆきポケットから現れるスコップ

春香「しまった!「ひんちく」が出た!?」

美希「ミキもなのぉぉお!」

千早「まさかの2倍!?」

雪歩「ふぇぇん!」

春香「待っ、ちょ、落ち着いて雪歩ぉぉ!」ガッシィィ!

美希「うわぁぁん!」

千早「美希!落ち着きなさい!貴方は穴掘りが得意な方じゃないでしょ!?」

春香「得意な方なのは雪歩だけでしょ!?そのツッコミは何か違うよ、千早ちゃん!」

雪歩「うわぁぁぁん!あ、穴掘りしか特技の無い私なんてぇぇぇ!」

春香「にょわぁぁぁあ!?」

千早「春香ぁぁぁぁあ!?」

美希「ミキも掘るの!掘って埋まって、春に出て来るのぉぉぉ!」

千早「それは単なる冬眠でしょうがぁぁ!」



~結局、10分程続いてました~

4人「」ゼェゼェ

春香「不毛だ…不毛過ぎる…」

千早「私、こんなに全力で人を羽交い締めにしたのは初めてだわ…」

雪歩「あぅう…」

美希「ご、ごめんなさいなの」

春香「ううん…せっかく作ってくれたのに、文句言っちゃった私達も悪いし…」


453 :>>1 :2013/02/28(木) 17:26:07.90 :YQVf84TAO

千早「そうね…美希も萩原さんも、きっと私達がお腹が空いてるだろうと思って、作ってくれたんだもの…」

雪歩「千早ちゃん…」

美希「千早さん…」

春香「よぉし、これ以上冷めちゃう前に、皆で食べよー!」

千早「ええ、そうね」

美希「正直、もうお腹ペコペコなの」

雪歩「じ、実は私も…作ってる内にどんどんお腹空いてきちゃって…」

春香「わざわざ待っててくれたんだねぇ…ありがとう、2人共」ニコッ

美希「」キュン

雪歩「」キュン

千早「」ブッ

春香「千早ちゃん、鼻血」

千早「ええ」ギュッ

雪歩「千早ちゃん…真顔で、さも当たり前のようにティッシュを鼻に詰めるね…」

美希「手慣れてるの…職人技なの」

春香「そんな職人の技なんか、滅びれろ」

千早「自分の鼻の穴にぴったりフィットするサイズを見付けるのは苦労したわ。いい感じにティッシュを加工しないといけないし」

雪歩「そ、そう…」

美希「せ、せやな、なの…」

春香「アルティメット役に立たない知識だね…加工って、折ってるだけだし…」

千早「…私には必要なのよ、私には」

春香「小鳥さんとかにも必要だね」

美希「最近はデコちゃんにも必要な気がするの…」


454 :>>1 :2013/02/28(木) 17:26:50.80 :YQVf84TAO

千早「水瀬さんは仕方ないのよ、わかるわ」

春香「それ、気に入ったの?」

美希「そういえば、さっき雪歩も…」

雪歩「わ、私はそこまで鼻血出さないもん!」

千早「いいのよ萩原さん、わかるわ」

雪歩「うぅ~!」

春香「千早ちゃん、それ少しイラッとする」

千早「控えるわ」

美希「相変わらず、春香には素直なの」



~濃厚な\磯臭せぇー!/タイム~~

4人「」モグモグ

春香「おっ、焼き鱈子だー」

千早「私のは焼き鮭だったわ」

美希「ミキはおかかなのー」

雪歩「私のは野沢菜ですぅ」

4人「おいひい♪」

春香「お味噌汁も美味しいなぁ♪」

千早「結構沢山の種類の具があるのね」

美希「ふっふっふーなの。おにぎりの具になりそうなものを見付けるのは得意なの!」イェイ

雪歩「んむんむ…あ、これはイクラだぁ♪」

春香「お、納豆!」

千早「この、海苔が巻いてないのは?」

美希「シンプルに塩むすびなの。塩むすびは原点にして頂点なの。おにぎり愛好家として、ラインナップに塩むすびを加えないのはダメダメなの、分かってないの」

千早「そ、そう…(この子、おにぎりに対する情熱は、本当に凄まじいわね)」


455 :>>1 :2013/02/28(木) 17:27:47.22 :YQVf84TAO

春香「…ん?これ…」

雪歩「あ、牛肉だね」

春香「これ、結構いいお肉じゃない?」

美希「それは、ミキの買い物中のテンションが最高潮になってて、何故か買ってたステーキ用牛肉なの」

雪歩「それを私が調理して、おにぎりの具にしてみたんだけど…」

春香「美味しい!焼き加減も味付けも完璧だよ!流石はお肉マスターだねー」

雪歩「えへへ…」

美希「お肉の調理だけはミキが一切関わってないの。肉を焼く雪歩を邪魔したら、スコップでやられるの」

雪歩「そ、そんな事しないよぅ!」

春香「雪歩と焼き肉に行くと凄いよ」

千早「食の鬼こと四条さんや律子、水瀬さんまで、一切口を出せないからね。ただ、焼き具合は皆を納得させる位に完璧だけど」

美希「前に事務所の皆で行った時に、雪歩達の席だけがやたら緊張感があったのは、そのせいだったんだね」

春香「誰も知らなかったんだよね。焼肉に関しては貴音さんですら黙らせる上、完璧に焼けるまで食べさせないという…雪歩の強烈な個性を」

美希「貴音が食べる事に対してあんなに大人しく誰かに従ってたのは、初めて見たの」

春香「律子さんが雪歩に対して初めて敬語になる程の迫力だったらしいね」


456 :>>1 :2013/02/28(木) 17:28:35.29 :YQVf84TAO

千早「…」←その席にいた内の1人

雪歩「はぅ…」

春香「伊織、律子さん、貴音さん、千早ちゃん、雪歩…物凄く珍しい面子だよね」

美希「そこで一番静かそうな雪歩が一番元気で仕切ってたの。あれは異様な光景だったの…」

千早「…お肉は美味しかったわ」

雪歩「千早ちゃん…」

春香「いいなぁ…私もあそこまで完璧に焼き加減が分かるようになりたい」

雪歩「まだ料理の腕を上げたいの?」

千早「上がる余地があるの?もう上がりきってる感じがするけど」

春香「まだまだ!世界には沢山料理があるからね!」

美希「春香は何を目指してるの?世界中の料理を作れるマルチ料理人?それとも料理人界の支配者?」

千早「ある日突然、聞いたことのない部族の一般的な料理です、とか言われて出されても困るわよ?」

雪歩「困るし、悩むよね。どこからその知識を仕入れたの?とか」

春香「こちらが、コ・タッツ人の皆様の一般的な家庭料理です。日本のおにぎりに良く似ていますね」

美希「ミキは日本人だし、これは正真正銘おにぎりなの」

春香「さ、冷めたツッコミ…美希はもう、春母さんの事がキライなのね…」

千早「ぶふぅ!?」

雪歩「にゃあ!?」


457 :>>1 :2013/02/28(木) 17:29:39.71 :YQVf84TAO

千早「げほっ!ごほっ!ごほっ!」

美希「ち、千早さん!?大丈夫!?」サスリサスリ

千早「はぁ~…はぁ~…春母さん…語感も良いわね…」

雪歩「…」←米粒塗れ

春香「あ~…今拭く物持ってくる」

雪歩「えぅ~…」

千早「ご、ごめんなさい…丁度口に入れた所で吹き出してしまって…」

美希「今のは春香が悪いの」

春香「うぐ…ごめんなさい…はい、拭く物」

雪歩「ありがとう…」フキフキ

春香「あー…ご飯粒がこんな所にも…」ヒョイ

千早「もう…変なタイミングで変な事を言わないでよ…」モグモグ

美希「本当、春香は少し自重が必要なの、愛に飢えてるし」モグモグ

春香「飢えてない!全く…」

雪歩「はぅ…タオルありがとう、春香ちゃん」

春香「いえいえ」

千早「やれやれだわ、全く…あ、梅干し…美味しいわ」モグモグ

春香「むぅ…」

美希「梅干しは酸っぱ過ぎるのはイヤなの」

春香「しかし、この大量のおにぎり…」

千早「?」モゴモゴ←梅干しの種と格闘中

春香「お米の錬金術師の素質が!」

千早「っ!?」ブプッ←梅干し種砲発射

雪歩「ほぁ!?」サッ!カキーン←とっさに出したシャベルでガード

春香「にゃ!?」パコーン←跳ね返った種の被害者


458 :>>1 :2013/02/28(木) 17:30:51.66 :YQVf84TAO

千早「」

雪歩「」

春香「ふぉお…」

美希「自業自得なの」

千早「…くふっ…く…は、春香…貴方…私を笑い死にさせる…つもり…なの?」

雪歩「あわわ…は、春香ちゃん、大丈夫?」

春香「おふぅ…ふ、ふざけ過ぎた…罰ですよ、罰ぅ~…」コテン

雪歩「春香ちゃぁぁん!」アワワワワ

千早「ひ…く…はふ…かはっかはっ…」ピクピク

美希「何なのなの…楽しいおにぎりパーティーが、梅干しの種1つで無駄に地獄絵図なの…何なのなの…」



~落ち着きました~

春香「おふぅ…おでこ痛い…」

千早「春香、おでこの絆創膏は暫く剥がしたらダメよ?」

雪歩「梅干しの種が凄い勢いで当たったからね…少し血は出てたけど、跡は残らなそうで良かったね…」

美希「梅干しの種で流血騒ぎが起きるのは、この家位なもんなの…」

千早「私、暫く梅干し食べられないわ。笑いすぎて辛いし」

美希「更なる被害を増やさない為にも、千早さんは梅干し禁止なの」

千早「そうね…さて、落ち着いてきた事だし、またおにぎりを頂くわね…」モグモグ

千早「っ!?」

春香「な、何?千早ちゃん?どうしたの?」

美希「まさか…そんな馬鹿ななの…フラグだったの…?」


459 :>>1 :2013/02/28(木) 17:31:41.65 :YQVf84TAO

雪歩「ち、千早ちゃん!ダメ!まさかの引きに面白くなっちゃっただろうけど、笑ったらダメ!耐えて!」

千早「」プルプル

美希「普通に食べて、普通に種だけ吐き出すの!大丈夫、千早さんなら出来るの!」

千早「」コクン

春香「千早ちゃん!落ち着いて!大丈夫、千早ちゃんなら出来るよ!」

千早「」モゴモゴ

雪歩「そう、その調子!ゆっくり…ゆっくりと…大丈夫!梅干しは面白い食べ物じゃないよ、普通の食べ物だから」

千早「」モゴモゴ…

千早「」ピタッ

はるみきゆき「?」

千早「…ふぁ」

はるみきゆき「…ふぁ?」

千早「…くちゅん!」ブパッ←またも放たれる梅干しの種

美希「ヤ!」カキン!←皿ガード

雪歩「ひゃあ!?」カキン!←シャベルガードでテーブルにスマッシュ

(コン!)

春香「て、テーブルでバウンドしt」

(パカーン!)

春香「んぶふぅ!?」

千早「」

雪歩「」

美希「あ、アッパーカットなの…春香の顎を…梅干しの種がアッパーカットで打ち抜いたの…」

春香「きゅう…」パタン

雪歩「は、春香ちゃぁぁん!?」

千早「春香!?大丈夫!?顎に刺さったりしてない!?」

美希「刺さる訳ないの!落ち着くの、千早さん!」


460 :>>1 :2013/02/28(木) 17:32:45.17 :YQVf84TAO

~落ち着きました(2回目)~

春香「」クスン

千早「な、泣かないで春香…」オロオロ

美希「今回は千早さんが悪いの」

雪歩「もうお互い様なんじゃ…ないかな」

千早「ほら春香、美希の作ってくれたおにぎり、食べましょう?ほら」

春香「」アーン

千早「はい」

春香「あむっ」

春香「」モグモグ

春香「おいひい」ニパ

千早「そう」ニコリ

美希「また見せ付けられてるの」

雪歩「ま、まぁまぁ…今回はいいんじゃないかなぁ…あはは」

美希「そだね、何か疲れちゃったの。おにぎり食ーべよ!これなの!」ヒョイパク

美希「しゅ、しゅっぱいの!」ヒーン

雪歩「美希ちゃん、可愛い(種攻撃だけはやめてね?)」

春香「雪歩、心の声が漏れてる」

雪歩「はぅあ!?」

美希「うむぅ~…あの店員さん、あんまり酸っぱくないって言ってたのにぃ…」

千早「その店員さん基準だから、店員さんにはそうじゃなくても、美希には酸っぱい可能性もあり得るわ…確かに、私もかなり酸っぱく感じたけれど…」

美希「う~…納得出来ないけど仕方ないの…」

春香「なら、蜂蜜付けとかならどうかな?」

雪歩「おやつにはいいかもだけど、おにぎりにはちょっと合わないかも…」


461 :>>1 :2013/02/28(木) 17:33:44.62 :YQVf84TAO

春香「うーん…美希が食べられる梅干し…」

千早「長考入りましたー」

美希「暫く放っておくのー」

雪歩「え?え?」

千早「食べ物に関しては、最近の春香は四条さんとは逆の位置で全力なのよ」

美希「貴音は食べる方、春香は作る方なの。食べ歩きを常にしながら、自分に合うラーメン屋さんを探す貴音みたいに、一度気になった料理に関しては妥協無し、兎に角相手に心から美味しいって言わせるまで納得しないの」

雪歩「…アイドルだよね?春香ちゃん」

千早「私のトップアイドルよ、私の(強調)」

美希「春香がナンバーワンなの。コタツから躊躇無く出れるし」

雪歩「そ、そうなんだ…あと、千早ちゃん本気過ぎるから…取らないから…その威嚇するような視線はやめて」

千早「フシャー!」

雪歩「本当に威嚇してきた!?」

美希「猫なの…冬毛でもないのに」

雪歩「冬毛…ああ、765プロのファンですって方が描いてくれてる漫画の…ちっちゃい千早ちゃんだっけ?」

美希「ミキ、あれ大好きなの!…でも、ミキってあんなに物忘れ激しくないの」

雪歩「そこはほら…漫画的な?」

美希「んむむ…」

千早「それのぬいぐるみがウチにあるわよ」


462 :>>1 :2013/02/28(木) 17:34:34.98 :YQVf84TAO

みきゆき「本当!?」

千早「ええ、ファンの方が作って、送って下さったの。ちょっと待っててね…」スタスタ

美希「ミキ、最近思うんだけど…ファンの人達って凄いの」

雪歩「そうだねぇ…私、今までで一番びっくりしたのは、鍛冶屋さんですって人が作った、世界に一本しかないシャベルかなぁ」

美希「…どういうことなの…」

雪歩「凄かったよ…日本刀を作る職人さんが、使う素材を選別する所から作ってくれたらしくて、形もわざわざ掘り易いようにどこかの大学の教授さんがデザインしたのを、日本刀と同じ作り方で作ったらしいんだぁ」

美希「…もう努力があずさなの…日本刀と同じ作り方って?」

雪歩「えっとね、私もその方が作る工程を動画に撮ったので初めて知ったんだけど…まず玉鋼っていうのを作って、それを二枚の鉄の板で挟むようにしてくっつけるんだって」

美希「なんか面倒くさそうなの」

雪歩「あはは…そうする事で強度も強くしたり、曲がっても多少なら鞘に戻しておくだけで直るんだって」

美希「どうして直るの?」

雪歩「外側の二枚の鉄が引っ張り合うからとか何とか…私も詳しくは知らないんだけど…シャベルなのに、専用の鞘まで付いてたなぁ…」


463 :>>1 :2013/02/28(木) 17:35:25.96 :YQVf84TAO

美希「もう意味が分からないの…」

雪歩「何時もなら新しいシャベルは試し掘りするんだけど…それは勿体なくて使わずに、私の部屋に飾ってあるの」

美希「部屋に飾るシャベルって、どんなのなの…」

雪歩「ん~…」ポチポチ

雪歩「こんなの」

美希「どれどれ………ああ、これは飾るの。仕方ないの」

雪歩「でしょう?持ち手が刀の柄みたいに装飾されてるし、鞘も綺麗だし…何よりこのシャベルの先端ね、上から紙を落とすと…乗っからずに、そのまま真っ二つに切れる位の切れ味でね…」

美希「」

雪歩「危なくて、使えないんだ…」

美希「何なのなの…」

雪歩「この…木の部分もね、樫の木を綺麗に切ったり削ったりして、持ち手から先端の繋がってる部分まで、一本なの。しかも、表面にグラスファイバーがコーティングされてて…持ち手の部分も、柔らかいゴム素材が巻いてあるの…」

美希「…エクスコップなの。エクスカリバーならぬ、エクスコップなの…雪歩は、世界を救う為に魔王を倒しに行くつもりなの?物理的に」

雪歩「ち、違うよぉ!…でも、やろうと思えばいくらでも凄いものが出来るんだね…日本って、凄い」

美希「ファンの人達が凄過ぎるの…」


464 :>>1 :2013/02/28(木) 17:36:14.41 :YQVf84TAO

雪歩「美希ちゃんは、何かビックリしたプレゼントとか頂いた事、ある?」

美希「…パティシエコンクールで世界一になった人が作った、いちごババロア…」

雪歩「」

美希「もう…この世のものとは思えないレベルの美味しさだったの…流石の春香も、あれにはまだ勝てないと思うの…」

雪歩「す、凄いね…」

美希「最初、何も見ないで一口食べてね、あまりの美味しさに同封されてた手紙を読んで…そこからは、ちょっとずつ味わいながら食べたの」

雪歩「…ファンの人達の人脈とか、技術力とか、総合的に意味が分からないですぅ…」

千早「お待たせ…どうしたの?」

美希「ふぁぁ…」キラキラ

雪歩「かぁいいですぅ…」キラキラ

ちひゃぐるみ「」テテーン

千早「凄いのよ、これ…こう、お腹のスイッチを押すと…」

ちひゃぐるみ「くっ」

美希「鳴いたの!」

雪歩「ふぁ…ふぁぁ…かぁいいなぁ…」

千早「冬毛バージョンもいるわ」

美希「いいなぁ…」

雪歩「羨ましいですぅ…」

千早「?2人もファンの人がくれたりしてないの?プレゼント」

美希「世界一いちごババロアとか」

雪歩「聖掘エクスコップとかなら貰いましたけど…」

千早「…はい?」


465 :>>1 :2013/02/28(木) 17:37:09.23 :YQVf84TAO

雪歩「いいなぁ…可愛いなぁ…千早ちゃん、抱っこさせてもらっていい?」

千早「ええ」

雪歩「ほぁあ…かぁいい…」ナデナデ

ちひゃーぐるみ「くっ、くっ」

雪歩「ひゃあ!?」

千早「忘れてたわ。お腹のスイッチを押すと、撫でた場合も鳴くわ」

美希「いいなぁ…美希もあふぅが欲しいの…」

雪歩「私もゆきぽが欲しいなぁ」ナデナデ

千早「因みに、はるかさんもいるわよ」

美希「水かけたら増える?」

千早「流石にそんな機能は付いてないわよ…」

美希「そっかぁ…」

雪歩「ところでこの音声、どうやって録音したのかな?」

千早「詳しく知らないけど、私のCDから歌をコピーして切り取ったらしいわ」

美希「やっぱり技術力があずさなの」

春香「美希」

美希「?」

春香「やっぱり、蜂蜜漬けが一番いいと思う」

美希「あー、うん」

春香「雑!興味無し!?」



~おにぎりパーティー、終了~

4人「」マンプク

春香「結局、半分位は残っちゃったか~…」

千早「明日の朝ご飯にしましょう」

美希「それでも余るなら、明日のお弁当なの」

雪歩「固くなっちゃわないかな?」

春香「うーん…行く時にレンジで暖めて…とか」


466 :>>1 :2013/02/28(木) 17:38:06.52 :YQVf84TAO

美希「水分が抜けちゃうの」

春香「うーん…取り敢えず冷蔵庫に入れておこうかな…食べる時にレンジで暖めて食べる…という事で」

千早「そうね…ところで美希」

美希「なぁに?」

千早「いつまではるかさんぐるみを抱っこしてるの」

美希「だって可愛いんだもん」

はるかさんぐるみ「かっかー」

春香「雪歩も…いつまでちひゃーぐるみを抱っこしてるの」

雪歩「だってぇ…可愛いんだもん…」

ちひゃーぐるみ「くっ、くっ」

はるちは「(自分を模したぷちどるのぬいぐるみを抱き締められてるのは、何か変な感じがする…)」

みきゆき「いいなー、可愛いなー」カッカー、クッ

千早「流石に、此方から要求するのもね」

美希「あ、雪歩。ちょっとちひゃーぐるみを貸して欲しいの」

雪歩「?」

美希「で、写真撮ってほしいの」

雪歩「???」パシャリ

美希「ありがと~なの~」

春香「どうするの?その写真」

美希「ブログに載せるの!千早さんのファンが作った、鳴くぷちどるのぬいぐるみー、って」

春香「なるほどねー、ブログにかー」

雪歩「ブログかぁ…」

千早「春香も萩原さんも、ブログやってたわよね?確か…デビューの時位から」


467 :>>1 :2013/02/28(木) 17:38:54.77 :YQVf84TAO

雪歩「私、ここ1年半位は、舞台の事しか書いてないですぅ…しかも一週間に一回、更新出来ればいい位…」

春香「私は最近更新してるよー。内容は料理とかがメインだけど…」

雪歩「春香ちゃんのブログのコメントに、「何か主婦のブログみたい」とか「料理研究家のブログみたい」とか、書かれてたね」

春香「まぁ、半ば主婦だけど…千早ちゃんの家でルームシェアしてるって事になってるし」

千早「えっ?」

春香「えっ?」

千早「ブログに書いたとか、聞いてないわ」

春香「言ってなかったっけ?」

千早「だから最近、私のブログに春香のファンが来たりもしてるのね」

美希「ミキは千早さんがブログをやってる事に驚愕したの」

雪歩「携帯すらままならない千早ちゃんがブログ…沢山勉強したんだねぇ…」

千早「…設定は全て小鳥さんが、画像載せる時は春香か律子に頼んでるけどね」

春香「いずれは1人で出来るようになるといいね」

千早「いずれ…ね」

美希「暫くはやりもしない気がするの」

千早「…まさか…」

雪歩「何故目を逸らすの、千早ちゃん」

春香「焦らなくていいから、ね?まず、ブログよりは自宅の家電製品から覚えていこう?」


468 :>>1 :2013/02/28(木) 17:39:30.97 :YQVf84TAO

千早「…道は険しいわね…」

美希「千早さん…出来る事がスイッチのオンとオフだけって…流石に問題があると思うの」

千早「エアコンの温度調節とか、テレビの音量調節とかチャンネル変更も出来るわ!」

雪歩「DVDの使い方は?」

千早「私はもう…過去に縛られたりしない…」

美希「再生位はディスク入れたら出来るの。スキップとか倍速は?」

千早「急ぐ事も必要だけれど、急ぎ過ぎた時に見逃してしまう事もあるわ」

雪歩「巻き戻しとか、頭出しとか」

千早「過去には戻らないのよ、萩原さん。だから、今を後悔しないように…」

春香「…録画とか」

千早「本当に大切な記憶は、心の中にいるものなのよ、春香。私も、貴方との沢山の思い出が心の中に…」

美希「千早さん、DVDデッキ位は使いこなせるようにしよう?」

千早「…び、ビデオなら…再生とか早送りとか…」

雪歩「千早ちゃん…今、ビデオデッキが殆ど無いよ?」

千早「…くっ」

春香「録画予約とかは私がしてるからいいけど、千早ちゃんが1人の時に映画とか見たいってなったら…」

千早「1人では見ないわ。貴方と一緒じゃないと、つまらないもの」

春香「なら仕方ないかー」


469 :>>1 :2013/02/28(木) 17:40:17.87 :YQVf84TAO

美希「春香はまたそうやって甘やかす~…」

雪歩「チョロ海チョロ香ちゃんですぅ」

春香「酷い言われ方してる!なんかチロルチョコみたいだし!」

千早「お手頃に美味しく頂けるわね」

春香「千早ちゃんまで乗っかった!酷い!」

千早「え?あ、今のはチロルチョコの話であって…」

春香「むー…どうせ私はチョロ甘さんですよーだ!」

千早「確かに甘いわね…春香は、お菓子みたいに甘くて、大好きよ」

春香「千早ちゃん…」

美希「何なのなの、もう何なのなの、超何なのなの、アルティメット何なのなの」

雪歩「隙あらばイチャイチャをねじ込んできやがりますぅ」

美希「もう、ふれんちゅーでもしてればいいと思うの」

(むちゅー)

美希「本当にしやがったの!もう何なのなの!」ムキー

雪歩「相変わらず凄いなぁ…み、美希ちゃん」

美希「待つの!雪歩、落ち着くの!その場の空気に流されたらダメなの!ふれんちゅーは好きな人同士が…」

雪歩「私は美希ちゃんの事、好きだよ?」

美希「ちょ」

~その頃、菊地家~

真「何だろう、いま理不尽に浮気されそうだったり、寝取られそうだったり…そんな電波を受信した気がした」

真「…寝よう」


470 :>>1 :2013/02/28(木) 17:41:09.19 :YQVf84TAO

~ちはやけ~

美希「危なかったの。助かったの、はるかさん♪」ナデナデ

はるかさんぐるみ「かっかー」

雪歩「美希ちゃんに拒まれた…」

美希「雪歩はどうしちゃったの?」

雪歩「…うん、自分でも良く分からないけど、空気に乗せられて」

美希「ノリでちゅーされちゃ、たまんないの」

雪歩「ごめんね、美希ちゃん」

春香「ちゅーはやっぱり好きな人同士ですべきだよ!」

美希「どの口が言いやがりよるの」←ふれんちゅーされかけた人

雪歩「自分の行いを省みてよ」←同じく、されかけた人

春香「あれー?」

千早「春香は、キス上手いわよ?」

美希「聞きたくないの!何なのなの、その生々しい情報!不要なの!のーさんきゅーなの!間に合ってますなの!」イヤイヤ

雪歩「というか、そんな情報を私達が聞いた所で、どうしろと…」

千早「されても安心」

雪歩「しないよ?される気もないし」

春香「ま、私も本気でしようとは流石に思わないけど」

雪歩「遊びなら」

春香「不穏な空気になる言い方しないで!」

千早「春香、浮気されたら私…泣くわよ?生放送で、貴方の名前を叫びながら」

春香「大丈夫、絶対しないから安心して」


471 :>>1 :2013/02/28(木) 17:42:00.15 :YQVf84TAO

美希「(面倒くさい歌姫なの)」

雪歩「(ヤンデレで面倒くさい歌姫ですぅ)」

千早「今、面倒くさいとか思った?」

美希「HAHAHA、まさかなの」

雪歩「そんな訳ないですぅ」

春香「(こりゃ、思ったな…私は慣れたけど)」

千早「そう、ならいいのだけれど」

春香「(チョロい千早ちゃんも可愛いなぁ)」



~夜も更けて参りました~

春香「ふはー」ホカホカ

千早「相変わらず、髪を洗うのが上手いわね」ホカホカ

美希「2人共お風呂から出てきたよ、雪歩」

雪歩「お帰りなさい。はい、麦茶」

はるちは「麦茶?」

雪歩「えっとね、私も最近うちの従業員の人に聞いたんだけど、麦茶ってカフェインが無いから、お風呂上がりとかの水分補給にいいんだって」

美希「何でカフェインが無いといいの?」

千早「カフェインは利尿作用があるからよ」

美希「りにょーさよー…」

雪歩「えっと…オシッコをしたくなる作用…ですぅ」

美希「そーなんだ!でも、ミキはアイドルだからトイレには行かないの!」

春香「そんな一昔前みたいな…というか、いっつもライブ前に飛び起きてトイレに行くのはだぁれ?」

美希「たまたま思い付いただけなの~」クスクス


472 :>>1 :2013/02/28(木) 17:42:46.51 :YQVf84TAO

千早「麦茶にはカフェインが入っていなかったのね」

雪歩「逆にミネラルが入ってるから、水分補給にはいいんだよ?流石に脱水症状が良くなったりする程かは分からないけど、予防にはなる…のかも」

春香「流石にポカリ程には脱水症状に効果はなさそうだけどね」

千早「ポカリって、点滴並みの栄養素が入ってるんだっけ?」

春香「点滴程には効果は出ないけどね」

雪歩「OS―1っていうのもあるよね」

美希「ミキ、あれしょっぱくて苦手なの」

千早「それ、何?」

春香「確か、ポカリ出してる会社が出してる…清涼飲料水?」

雪歩「ううん、確か…経口補水液…ってものらしいよ?」

美希「お薬なの?」

雪歩「えっと、脱水症状とかの治療用のものなんだけど…詳しく覚えてないなぁ…」

春香「うぃきぺでぃあ先生に聞いてみよう!」

春香「おー、えす、わん…と…ふむふむ」

千早「分かった?」

春香「すっごい長いから割愛すると、昔からある脱水症状が出る病気の症状緩和の為の方法で、水と電解質、多少のブドウ糖を口から飲んで補給する方法みたい」

雪歩「ほぇ~…」

春香「コレラって病気、知ってるかな?あれの対策の1つにもなったとか…」


473 :>>1 :2013/02/28(木) 17:43:20.96 :YQVf84TAO

千早「コレラ…昔大流行した感染病で、かなりの数の死者を出したらしいわね」

春香「それ。コレラはかなり酷い発熱と下痢、嘔吐の症状が出るのね?で、それら全部が一気にくるから…あっという間に身体の水分が抜けちゃって、多くの人が菌に負けて亡くなっちゃうんだけど…経口補水療法で、当時の病気に対策とるキャンプ地か何かで、死亡率36%を3%くらいにまで下げられたんだって。これが、経口補水療法が世界的に認められた歴史みたい」

美希「な、何か凄いの…」


※何か凄いので、気になった方はググってみましょう


雪歩「夏の舞台の時は、ポカリかOS―1が必ずありますぅ」

千早「私のライブの時はスポーツドリンクがメインね。これからはOS―1が増えるのかしら」

春香「だと思うよ。風邪引いた時とか、かなり楽になるし」

雪歩「実際、風邪の時は変に薬を飲まないで、水分補給しながら熱を上げきった方が良いって場合もあるみたいだね」

千早「私達はそうもいかないけどね。生放送とか、穴を開ける訳にはいかないし…熱を上げる訳にはいかないわ」

美希「…具合悪くなるのはイヤだけど、無理もしたくないの」

雪歩「結局、解熱沈痛剤のお世話に…」


474 :>>1 :2013/02/28(木) 17:44:03.58 :YQVf84TAO

春香「アイドル活動、やっぱり結構しんどいです…」

千早「でも、楽しいんでしょ?」

春香「超楽しいです」

雪歩「だね。楽しいから続けられる」

美希「一度キラキラしたら、止められないの」

千早「そうね。じゃあ、そんなアイドル活動を明日も頑張る為にも、今日はもう寝ましょうか」

春香「明日のスケジュールちぇっく!」

美希「はいなの!朝から収録、お昼過ぎから取材、夕方から新作の服のモデルなの!」

雪歩「朝は舞台監督のお見舞いで、お昼から新曲の打ち合わせ、夕方からはレッスンですぅ」

千早「午前はダンスレッスン、午後からボーカルレッスン、夜は新曲の打ち合わせ」

春香「朝は家事、お昼前に事務所でミニライブの打ち合わせ、お昼からはラジオ、夕方以降はお買い物して夕飯の準備かな」

美希「主婦ドルがいたの」

春香「主婦ドルゆーな!家事は趣味なの!」

千早「本当にありがとう」

雪歩「でも、殆ど主婦ですぅ」

春香「アイドル!春香さんはアイドルですよ、アイドル!」

千早「いつも助かっているわ」

美希「千早さん、お礼はするけど手伝いはしないんだね…」

千早「…出来そうにないわ」

春香「なら仕方ない」


475 :>>1 :2013/02/28(木) 17:44:36.74 :YQVf84TAO

~また春香さんが千早ちゃんを甘やかした所で、就寝タイム~

雪歩「久しぶりの千早ちゃんのお家のお布団ですぅ♪」ポフポフ

春香「雪歩がやたら可愛い」

千早「ええ、やたら可愛いわね」

美希「うん、間違いなくやたら可愛いの」

雪歩「ふぇ!?そ、そんな事無いよぅ…」マッカッカ

はるちはみき「(やたら可愛い)」

雪歩「はぅぅ…」

美希「さて、明日も早いから、もうおやすみなさいなの~」

春香「そだね、明日の元気の為にも、寝よう」

千早「暖房と加湿器のタイマーをセットして…と」

雪歩「お布団の中は、いつも幸せですぅ…」

美希「なの…」スヤスヤ

春香「あ、相変わらず、寝るの早いなぁ…」

雪歩「わ、私も…眠くなってきた…かな」ウトウト

千早「765プロは皆寝付きが良過ぎね…ふぁ~…」

春香「千早ちゃんもね♪…じゃ、部屋の電気を消すよー」

ちはゆき「はぁい」

美希「なの~…」スヤスヤ

(ぱちっ)

春香「(…明日は…また誰か来るのかな…それとも、久しぶりに千早ちゃんと2人きりかな…どちらにしても…楽しい1日だろうなぁ…)」

春香「(明日も…皆で楽しく、皆を楽しく…天海春香…頑張りまふ…おやふみなふぁい…)」


476 :>>1 :2013/02/28(木) 17:45:03.17 :YQVf84TAO

~番外編~

小鳥「ふぅ…」

P「賢者ですか…」

小鳥「ぴよ!?」

律子「ここは事務所でデスクで、貴方は事務員ですよ?なのに賢者ですか…」

小鳥「違いますよ!失礼な!」

P「じゃあどうしたんですか?突然溜め息なんか…」

小鳥「いえ、最近千早ちゃんの家に色んなアイドルが泊まりに来てるらしいんですけどね」

律子「私も泊まりましたよ?美希もいました」

小鳥「みきりつ…だと…」

律子「ひっぱたきますよ?」

小鳥「それはさておき…私、まだ千早ちゃんの家に泊まった事無いです!何で!?嫌われてるの!?」

P「警戒されてる、の間違いでは?」

小鳥「な、何で!?」

律子「家捜しされたり、写真撮られたりするからでは?」

小鳥「何でバレ…しませんよ!」

P「…千早と春香には改めて注意をするように言っておかねば…」

律子「鍵を指紋認証とかにするように言いますか?」

P「別の場所に引っ越してもらうとか」

律子「あ、荷物チェックとかしますか?」

P「当面はそれかな」

小鳥「…負けない!私、負けないわ!本も良い売り上げだし、どるちゃん(あいどるちゃんねるの略)も好評で、アフィ代で鯖代払えてるし…」

律子「そんなんしてるから信用無いんでしょうが…」

小鳥「…ぴよ」


477 :>>1 :2013/02/28(木) 17:51:55.46 :YQVf84TAO

これにて、このSSはおしまいです

あまり出ていないキャラクターもいましたが、今回はごめんなさい、双海姉妹にあずささんにピヨちゃんも…

ではまた、別のSSで


SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介です
【SS速報VIP】千早「私の部屋はいつから集会所に?」春香「本当にね」
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