2:2012/09/09(日) 21:03:20.04 :uP1/0uHH0

小鳥「正気ですか?」 

P「ええ」 

P「貴音に嫉妬される・・・」 

P「男なら誰もが憧れる夢でしょう」 

小鳥「いきなりなんで私に」 

P「よくぞ聞いてくれました」 

P「女性で、人生経験が豊富で」 

小鳥「一番歳取ってるって言いたいんですね」 

P「それは曲解ですよ」 

P「後、既婚者に毎日嫉妬してそうな嫉妬のプロフェッショナル   
  だと俺が見込んだからです」 

小鳥「喧嘩売ってますよね」 

P「まさか」


3:2012/09/09(日) 21:06:19.81 :uP1/0uHH0

P「というわけで、一緒に貴音に嫉妬される方法を 
  考えてください」 

小鳥「(なんでそういう事を頼みますかねこの人は)」 

小鳥「(でも好きな人の頼みを無下には出来ない・・・)」 

小鳥「(全く、この人は本当にいけずですっ!)」 

小鳥「はぁ・・・わかりましたよ」 

P「・・・さすがですね」 

小鳥「でも、どうして貴音ちゃんなんですか」 

小鳥「(私でもいいじゃないですか)」ピヨピヨ 


5:2012/09/09(日) 21:10:34.56 :uP1/0uHH0

P「ずばり・・・ギャップ萌えです」 

P「貴音といえば「ミステリアス」「神秘的」「妖艶」などの 
  言葉がぴったりでしょう。」 

小鳥「まぁ、そうですね」 

P「で、ラーメンに目がない」 

P「つまり、人との恋愛とか、そういうものとは無縁のような感じじゃないですか」 

小鳥「(・・・え?)」 

P「そんな貴音に嫉妬される・・・そこに生まれる圧倒的ギャップッ!!!」 

P「その事を想像しだしたら、夜も眠れなくなりまして」 

小鳥「早く病院に行ってきてください」 


6:2012/09/09(日) 21:15:22.28 :uP1/0uHH0

小鳥「でもギャップ萌えなら、千早ちゃんはどうなんですか」 

小鳥「歌に一途なあの子が恋をする・・・」 

小鳥「十分ギャップはありますよね」 

P「千早は堅物すぎて72をやっても揺れ無さそうなので」 

小鳥「明日は背中に気を付けてくださいね」 

P「そうします」 


7:2012/09/09(日) 21:18:12.27 :uP1/0uHH0

P「ですが一つ、大きな障害があります」 

小鳥「何でしょう」 

P「先ほども言った通り、貴音は恋愛に興味無いじゃないですか」 

P「つまり、俺に恋愛感情を抱いていないんですよ」 

小鳥「・・・・・・」 

P「だからまずは、貴音に恋愛という物に興味を持ってもらう 
  方法を考えて欲しいんです」 

小鳥「(この人・・・やはり相当の朴念仁・・・)」 

小鳥「(765プロの皆もあんなにアピールしてるのに)」 

小鳥「(もちろん・・・私も)」 

小鳥「(プロデューサーさんに好かれてる貴音ちゃんが羨ましい・・・)」ハァ 

P「どうしたんですか」 

小鳥「何でもありませんよーだ」ツンッ 

P「・・・」


8:2012/09/09(日) 21:22:09.30 :uP1/0uHH0

小鳥「話を戻しますけど、その必要は無いんじゃないですか」 

P「何でですか」 

小鳥「もうプロデューサーさんの事好きみたいですし」 

P「HAHAHA、有り得ませんよ」 

小鳥「」 

P「なぜ貴音がラーメンをたくさん食べれるのかを考えてください」 

小鳥「え?好きだからでしょう、それは」 

P「そうです。好きだからたくさん食べるんです」 

P「体型の事なんて全く気にせずに」 

P「普通、好きな人が出来たら抑えるでしょう。 
  太らないように」 

小鳥「それは貴音ちゃんには当て嵌まらないんじゃ・・・」 

P「実際に太るかどうかの問題じゃないんです。 
  重要なのは気持ちです」 

P「さらに、これを見てください」


9:2012/09/09(日) 21:24:56.06 :uP1/0uHH0

小鳥「これは・・・貴音ちゃんが忘れて行ったラーメン雑誌?」 

P「ちょっと読んでみてください」 

パラ・・・パラ・・・ 
小鳥「!!」 

P「至る所に、付箋が仕込まれているでしょう」 

P「そして味、雰囲気、清潔さ、接客態度・・・全てが事細かに書かれています」 

P「すさまじい情熱です」 

P「ここまでラーメンに夢中になっているというのに、俺なんかに 
  恋愛感情を持っている訳がないでしょう」 

小鳥「何だか論理的に聞こえる!不思議!」 

P「最近はラーメンになる夢をよく見るようになりました」 

P「嫉妬・・・なんでしょうね」 

小鳥「プロデューサーさん、あなた疲れてるのよ・・・」 


10:2012/09/09(日) 21:27:31.93 :uP1/0uHH0

P「後、夢と言えば・・・」 

小鳥「なんですか」 

P「貴音と二人きりで月を見るのも夢です」 

小鳥「(今私と二人きりなんだけどなぁ)」 

P「そこで、俺の思いを一句に込めて伝えるわけですよ」 

小鳥「・・・意外にロマンチストなんですね」 

P「ちょっと作ってみたんで評価してくれますか」 

小鳥「・・・・・・はい」ムスッ 

P「なんで不機嫌そうなんですか」 

小鳥「・・・ョックだからです」 

P「え、今なんて?」 

小鳥「ッ~!!もう!いいですから早く言っちゃってください!」 

P「は、はい」 

小鳥「(気づいてくださいよ・・・本当にこの人は・・・)」 


12:2012/09/09(日) 21:30:08.74 :uP1/0uHH0

P「えー、ごほん」 

P「嗚呼貴音 月夜に輝く その笑顔 不意に現る 至上の一時」 

P「恥ずかしいですね」 

小鳥「まだ恥じらいという感情が残っていた事に驚きです」 

P「酷いですね・・・。で、どうですか」 

小鳥「その前に解説お願いします」 

P「わかりました」 

P「まず、二人で月見をしています」 

P「そして俺が横の貴音を見ます」 

P「すると、月光に照らされ儚げな笑みを湛えているのに不意に気づくんですよ」 

小鳥「・・・頭が痛くなってきました」 

P「なぜですか?」 

小鳥「知りませんっ」 


13:2012/09/09(日) 21:32:27.82 :uP1/0uHH0

P「続けます」 

小鳥「はぁ・・・」 

P「それを眺めている時間の幸福たるや想像も出来ない程だろう・・・ 
  という意味の短歌です」 

P「もちろん至上は四条の掛詞です」 

P「後、最後をあえて字余りにする事で余韻を与えています」 

小鳥「無駄に凝ってる感じ出してますけど全く上手くありませんよ」 

P「ぐはっ!」 

小鳥「不意にの部分無理矢理入れてる感がありますし」 

小鳥「最初の三行は何の捻りもないただの文」 

小鳥「昔の人に土下座してください」 

P「そ、そこまで言われるとは・・・」 

小鳥「反撃です」 

P「何のですか?」 

小鳥「自分で考えてください」フンッ 


14:2012/09/09(日) 21:35:21.76 :uP1/0uHH0

P「どうしたらよくなります?」 

小鳥「いや、普通に諦めてください」 

小鳥「素人かつ才能ないんですからどうしたって無駄です」 

P「ちょっと泣いていいですか」 

小鳥「本当に泣きたいのはこっちの方です」ボソッ 

P「仕方ありません、短歌で思いを伝えるのは諦めます」 

P「これ以上黒歴史を増やしたくないので」 

小鳥「その方が身の為です」 


15:2012/09/09(日) 21:37:57.14 :uP1/0uHH0

P「本題に戻りましょう」 

P「どうしたら興味を持ってもらえますかね」 

小鳥「(もう持っている訳だし適当に答えればいいでしょ)」 

小鳥「(・・・答えたくないけど)」 

小鳥「そうですね、春香ちゃん達に頼んで貴音ちゃんと 
   ガールズトークをしてもらうのはどうですか」 

P「それはまたどうして」 

小鳥「GTの基本は恋愛話ですので(あの面子なら特に)」 

小鳥「その話に混ざり恋愛の良さを知ってもらう、と」 

P「なるほど、素晴らしい案です」 

P「では、これで恋愛に興味を持ったとします」 

小鳥「え?試してから話を進めるんじゃないですか?」 

小鳥「失敗する可能性もあるでしょうし」 


16:2012/09/09(日) 21:40:33.52 :uP1/0uHH0

P「まぁ・・・そうですけれど」 

小鳥「?」 

P「その前に全体的な指針を決める事により」 

P「やりやすくなると思うんです」 

小鳥「一理ありますね」 

P「では、そこから俺に恋愛感情を抱いてもらう方法を」 

小鳥「今更ですけどプロデューサーの言葉とは思えませんね」 

P「細かい事は気にしない方向でお願いします」 

小鳥「(今回も適当で・・・というか殆ど意味無いわねこの会議)」 

小鳥「ラーメンを奢るというのはどうでしょう」 

P「物で貴音を釣るんですかッ!?」 


17:2012/09/09(日) 21:43:47.29 :uP1/0uHH0

小鳥「落ち着いてください」 

小鳥「これは「プロデューサーさんの優しさを見せる」 
   という目的の為の手段の一つです」 

小鳥「こういうものはそういう所からコツコツと 
    積み上げていくものなんですよ」

P「なるほど・・・すみません、感情的になってしまって・・・」 

小鳥「・・・本当に貴音ちゃんの事となると必死ですね」 

P「ありがとうございます」 

小鳥「(うぅ・・・何言ってんだろ私・・・)」 

P「好きになってもらう方法は、やはり王道が一番というわけですね」 

小鳥「まぁ、そういう事です」 


19:2012/09/09(日) 21:54:57.01 :uP1/0uHH0
 
ガタッ! 
P「なんか今玄関の方で音がしませんでした?」 

小鳥「風でしょう」 

P「あ、一つ聞きたいんですけど」 

P「小鳥さんもそういうのに弱いんですか?」 

小鳥「女の人なら基本そうですよ」 

小鳥「エロゲーでもです」 

P「なるほど、参考になります」 

小鳥「・・・ちゃんと突っ込んで欲しいんですが・・・」 


20:2012/09/09(日) 21:58:28.57 :uP1/0uHH0

P「最後に嫉妬してもらう方法ですが・・・」 

小鳥「他のアイドルとイチャついているのを 
   貴音ちゃんに見せつけるだけでしょう」ムスッ 

P「それはプロデューサーとしてどうかと」 

小鳥「ちょっとamazonでメリケンサ」 

P「冗談ですから落ち着いてください」 

小鳥「じゃあ・・・・・・・・・私でも///」 

P「え?」 

小鳥「い、今のは忘れてくださいっ!!!」アセアセッ 


21:2012/09/09(日) 22:01:45.70 :uP1/0uHH0

P「わかりました」 

小鳥「(なんでそんな簡単に引くのよ~)」ガックリ 

小鳥「(私・・・プロデューサーさんから何も思われてなかったのね・・・)」ピヨォ・・・ 

小鳥「(今夜はヤケ酒してやる~~っ!!!)」 

P「とにかく、これで作戦は出来ました」 

P「ありがとうございます」 

小鳥「い、いえいえ」 

小鳥「(複雑な気分)」 


22:2012/09/09(日) 22:04:00.11 :uP1/0uHH0

P「本当に、ありがとうございました」 

P「――――嫉妬している可愛い小鳥さんを見せてくれて」 

小鳥「・・・・・・・・・・・・・・・え?」 

P「この話、本当は小鳥さんを嫉妬させたくて話したんです」 

小鳥「」 

???「」 

P「これで嫉妬しているような様子がなければ、 
  小鳥さんの事は諦めようと思っていたんです」 

P「最初は一緒に考えてくれると言われたので、 
  結構焦りましたけど」 


23:2012/09/09(日) 22:07:38.44 :uP1/0uHH0

P「でも、それから想像以上にわかりやすいリアクションを 
  してくれて・・・」 

P「ちなみに短歌もそのリアクションを引き出す為に作りました」 

小鳥「え、ちょ、え??え???」 

P「今日の小鳥さんは、ずっと秘めていた思いを言う事を 
  決めさせる程可愛かったです」 

P「意地悪して、すみませんでした」 

小鳥「じゃあ・・・」 

P「好きです、小鳥さん」 

小鳥「//////」バタッ 


24:2012/09/09(日) 22:11:07.87 :uP1/0uHH0

――――次の日 

春香「え~っ!?小鳥さんとプロデューサーさん、付き合ってるんですか!?」 

P「ま、まぁな」 

小鳥「ごめんなさ~い」 

伊織「何か腹立つ言い方ね・・・」 

あずさ「運命なんて・・・所詮こんなもの・・・」 

真「あ、あずささんが壊れた・・・」 

雪歩「まだ結婚してる訳じゃないし略奪の可能性は十分ありますよね 
   フフフフフ待っててくださいねプロデューサー」 

真「雪歩が暗黒面にぃいいいいい!!!」 


26:2012/09/09(日) 22:13:15.27 :uP1/0uHH0

やよい「あの、どうしてプロデューサーの頬が 
    腫れてるんですか?」 

春香「あ、ほんとだ」 

P「それは・・・あ、あはは・・・」 

小鳥「大人には色々あるんだよ、やよいちゃん」 

小鳥「(さすがの私も一発叩かなきゃ気が収まらなかったからね~。 
    目的は・・・あれだったとしても///)」 


27:2012/09/09(日) 22:18:43.55 :uP1/0uHH0

ツンツン 
P「ん、どうした貴音?」 

貴音「あなた様は・・・あなた様は・・・」 

貴音「本当にいけずですっ!」ウルウル 

P「え?な、なんでだ?」 

小鳥「・・・・・・おめでとうございます、プロデューサーさん」 


終わり!ピヨちゃん誕生日おめでとう!! 

(ちなみに音と???の正体は、忘れ物を取りに来た誰かです) 


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347192029