本SSは、 
の、続編です 

前作を先に読まないとわからないところがあるので、できればお読みになってからどうぞ 


2:2012/07/05(木) 16:57:23.20 :Q3MQjUf50

響「貴音!!」 

貴音「答えは用意しましたか、響!?ここは終に世界の果て―――」 

貴音「道化の詭弁と悪魔の仮面が、響の影を踏んでいます!!」 

響「!!」 

貴音「勝者のみ・・・」 

貴音「唯一人の勝者のみが、涯に立つでしょう」 

貴音「その者をこそ上(カミ)と呼びましょう。人に許されざるを自ら許す、超越の権能者と―――」 

響「・・・・・・・・・」 

響「貴音」 

貴音「ええ」 

響「貴音・・・・・・なのか?」 

貴音「何ですか、その禅問答は」 

貴音「いえ、分からないでも無いですね、色々ありましたゆえ。心配をかけてしまいましたか?」 

響「・・・・・・」 

貴音「案ずることはありません、結局何だったのかよくわかりませんが、わたくしはわたくしです。他の何者でもありません」 

響「そう、だな」


3:2012/07/05(木) 16:58:36.81 :Q3MQjUf50

響「神だったか」 

貴音「ええ」 

響「貴音は神になりたかったのか?」 

貴音「神になりたい・・・ですか。それは、まこと、考えたこともありませんでした」 

貴音「ですが、ならなくてはなりません。そうでないと、わたくしの望みが叶いません」 

響「だけど!貴音はもう神同然だぞ!」 

貴音「・・・・・・ふむ?」 

響「貴音、神の力はさっき砕け散ったが、力はまだ貴音の中にあるぞ!」 

貴音「・・・・・・はて?」 

銀鳥号《御堂ちゃん、これのことじゃないかしら?》 

貴音「ああ、これでしたか」 

銀鳥号《ええ、これは大したものよ》 

貴音「胃袋が十個くらい増えた感じです」 

響「・・・それで、もう十分じゃないか貴音!貴音はもう神と名乗れるほどの力を持ってるぞ!」 

響「それでも、まだ何かを望むのか!?」


4:2012/07/05(木) 17:00:20.60 :Q3MQjUf50

貴音「響は分かりきったことを訊くのですね、そこが不思議なところです」 

貴音「わたくしは、如何に大きな食力を持とうとも、成果を世に顕すまでは決して僭称しません」 

貴音「そして、過ちの轍も踏みません」 

貴音「かつての覇王は皆、中途でぎぶあっぷした。世界人類悉くにその食を見せつける前に満足し、金に溺れ、不完全な神となりました」 

貴音「ゆえに打倒された」 

貴音「わたくしは、そうはなりません。らぁめんの底までを踏破します」 

貴音「四条貴音は六〇億人類全てと勝負し屈服させ、その事実をもって神座へと至りましょう!」 

響「貴音は、どうして、その飽くなき食への執念を捨てられないんだ!?」 

貴音「捨てられません、如何にも執念、いかにも愚念、ですがこの一念がわたくしの命脈!」 

貴音「まずは舞台を整えましょう。今、わたくしに宿る戯けた食力・・・天下万民と分かち合うにも十分です!」 

響「――――何をするんだ!?」 

貴音「わたくしは一身の願いから全人類の満腹による敗死を求みます。ならば諸人はわたくしの意志に抗い拒絶するための食力を持たなくてはなりません―――でなくては不公平というものです!」 

貴音「ゆえに授けましょう、食の一法 飲物食物の力と心を!」 

貴音「天下布食!!!今ここに、四条貴音が発令いたしました!」


5:2012/07/05(木) 17:01:57.01 :Q3MQjUf50

響「貴音の周りに何か渦巻いてるぞ!?村織、あれはなんだ!?」 

村織《食欲波の塊よ・・・!とてつもない濃度の・・・・・・》 

村織《あんなの浴びたらきっと、甲鉄でも防げないわ!》 

村織《それだけじゃない・・・・・・!?》 

貴音「そうです、村織、これは食の嵐です」 

貴音「銀青の雨風を地上に注いで回り・・・人々に食の力と魂を与え、このわたくしと同等の食人に仕立て上げます」 

響「なん・・・だって!?」 

貴音「これで人類は心身共に完全食装です!この中で勝ち抜いてこそ、神たる食人」 

響「食の嵐が世界へと散りばめられたぞ・・・!村織!」 

村織《・・・・・・なに?》 

響「あれが全世界を汚染するのにかかる時間は!?」 

村織《一時間もかからないでしょうね、きっと》 

貴音「おおよそ、四十五分です」 

響「止める方法は・・・」 

村織「元を断つしかないわ。あの嵐は独立してない。発生源と繋がったままよ」 

響「何を望むんだ・・・貴音!!!」 

響「そこまでの事を為し、何を!!!」


6:2012/07/05(木) 17:03:59.90 :Q3MQjUf50

貴音「良いでしょう、何度でも答えます。響が問を重ねるというのなら、わたくしも同じだけ変わらない決意を叫びましょう」 

貴音「らぁめんを!!」 

響「っ・・・!」 

貴音「わたくしの望みは唯一つ!わたくしのらぁめんを返しなさい!」 

貴音「わたくしをこの食の世界に生み落とした根源を―――らぁめんの味を確かめたい!」 

貴音「そのためにわたくしはぷろでゅーさーを滅ぼし、世界を滅ぼす。らぁめんを奪い束縛する全てを滅ぼす。」 

貴音「そのためにわたくしは神となります。人倫(ひとのみち)にゆるされぬらぁめんの奪回を神権によって成し遂げましょう!」 

貴音「何故、と問いますか? 何故、かくも求めるのかと」 

貴音「それが奪われているからです!」 

"このらぁめんは食べてはいけない" 

"このらぁめんはあなたのではない" 

"このらぁめんを味わってはいけない" 

貴音「わたくしは確かに覚えています。ぷろでゅーさーがわたくしに告げた残虐な言葉を、その瞬間を、魂に懸けて記憶しています」 

貴音「だから取り戻さずにはいられないのです!!」 






貴音「ら ぁ め ん を !!!!!」


7:2012/07/05(木) 17:05:54.58 :Q3MQjUf50

シーン 

P「・・・装甲悪鬼麺達、これが今度響が主演の映画のプロモーションだ」 

伊織「その主演の響は、ほんの僅かだったわね」 

響「違うぞ!ここはほんの一例だぞ!」 

貴音「ふふ、らぁめんへの飽くなき戦いです。まこと、胸を打つものがありました」 

響「それを言ったら、伊織だって声だけじゃないか!」 

伊織「確かにそうね・・・無尽合体キサラギのロボットみたいな気分だったわ」 

P「ところで、貴音の正体は夢だったが、今はなんなんだ?」 

貴音「実のところ、それはわたくしにも分からないのです」 

伊織「どうして?」 

貴音「ふと気がついたら、いつもの通勤路を歩いていたものですから」 


8:2012/07/05(木) 17:07:33.30 :Q3MQjUf50

響「また不思議な事があるもんなんだな」 

P「これはまた俺たちが出動するしかないか?」 

デコリン「正直、もうお断りしたいのだけど?」 

GNHくん「この名前はちょっと・・・(困惑)」 

PさんLOVE「文句言うんじゃない!」 

貴音「まこと、不思議です」 

伊織「ところで、このユニットの名前とリーダーはどうするのかしら?」 

P「んー、それを今考えてるんだよね」 

伊織「ふふん、リーダーは私しかいないわよね?だって、竜宮小町のリーダーだったのよ?」 

響「それなら自分がやりたいぞ!だって自分、完璧だからな!」 

貴音「貴方様?」 

P「うーん・・・・・・」


9:2012/07/05(木) 17:10:31.14 :Q3MQjUf50

P「まず、貴音がリーダーは無いんだ」 

貴音「はぅ!?」 

P「貴音は、ユニットにした場合、前で歌わせるより、後ろでサポートした方が輝くからな」 

P「そうなると、響か伊織なんだけど、伊織だと、ひびたかを上手く使えるかどうか怪しい」 

P「それに竜宮小町のリーダーっていうのも引っかかる」 

伊織「どういうこと?」 

P「伊織がリーダーだと、メンバーは変わっても竜宮小町の延長だって見られる可能性があるからな」 

P「あくまで新ユニット、そういう路線で行きたいんだよ」 

伊織「アンタがそう思うならそうなんでしょうね、ああは言ったけど、私はどっちでも構わないわよ」 

P「それじゃ、響で行くか!」 

響「わかったぞ!」 

P「ユニット名は、そうだなぁ・・・それは、また考えるわ」 

P「っと、その前に、これからはトリオレッスンだ」 

P「響と伊織は問題はないが、貴音は、さっきの映画には響の紹介で出演出来たけど、世間ではデビューしていないことになっているからな」 

P「それに数年というブランクはヤバイ」


10:2012/07/05(木) 17:11:36.28 :Q3MQjUf50

P「以前の貴音は夢で割りと超人的だったから、ハードスケジュールもいけたんだが、今は人間・・・いや、人間かどうかもわからんけど・・・」 

P「もしかしたら、今までのようには行かないかもしれないからな。」 

P「詰まるところ、貴音の天井と底が知りたい」 

貴音「諒解です、貴方様」 

響「映画のキャラが抜けきってないぞ」 

伊織「少し不安だわ、しかも、そっちのキャラは響の方でしょうが」 


11:2012/07/05(木) 17:13:26.39 :Q3MQjUf50

レッスン場 

P「ワン、ツー、スリー、ほら!伊織!遅れてるぞ!響は少し速い!」 

響「うがー!」 

伊織「ひぃひぃ」 

貴音「ふっ、はっ」 

P(貴音は完璧だな・・・・・・ブランクなんてなかったんだな) 

貴音(わたくしは言ったはずですよ?必ず覚えていると) 

P(そうだな・・・・・・脳内に直接!?) 

P「それじゃ、ちょい休憩だ!」 

響「ユニットって難しいぞ・・・自分、クインテットとかでサポートはやったことあるけど、リーダーは全く経験が・・・」 

伊織「はぁ・・・ひぃ・・・んぐっ、わ、わたしがすこしはおしえてあげるわよ・・・ぐぇぇ」 

貴音「思いの外、動くものですね」 

伊織「な、なんで、息切れてないのよ・・・凄いハードだったのに・・・・・・」 

響「確かに、ちょっとキツかったな~」 

貴音「いつの間にか、だんす型になっていたのでしょうか?」 

伊織「し、知らないわよ・・・」


12:2012/07/05(木) 17:15:04.63 :Q3MQjUf50

P「これは、ユニットとしては前途多難だなぁ」 

P「Sランクに準Sランクで一方はランク外だ、先ずは、文字通り足並みを揃えることから始めて行こう」 

P「ということで、これ」プラーン 

響「なんだ?これ」 

P「これからは三人四脚で行くぞ!」ギュッ 

響「え」 

伊織「え」 

貴音「面妖な」 

P(ということで、ライブの並び順、伊織、響、貴音の順で並んでもらった) 

響「よ、よし、先ずは右足から行くぞ・・・せーっの!」 

伊織「ちょちょちょ!!」 

貴音「響、しっかり確認を・・・!」 

ドンガラバターン 


13:2012/07/05(木) 17:16:59.37 :Q3MQjUf50

響「うごごご・・・・・・」 

貴音「お、思わず先ほどのれっすんと同じ感じで足を出してしまいました」 

伊織「ワンツー方法は危険ね」 



P(何度か繰り返すうちに転ばないようになり、その内にはよろけることもなく) 

P(気がついてみたら、無意識のうちに足並み合わせて歩いていたという) 

響「なかなか揃ってきたな!」 

伊織「この私にかかればこんなのお茶の子さいさいよ!」 

貴音「伊織、おでこが少し腫れていますよ」 

伊織「こんなのなんともないわ!」 

P「よし、足並みは完全に揃ったな、それじゃ、踊ってみようか」パサッ 

響「よーし!今なら行ける気がするぞ!」 

伊織「楽勝、ね!」 

貴音「ぴぴんあっとまぁく板橋さんですか?」 

冬馬「全然ちげぇ!!」 

千早「くっ」


14:2012/07/05(木) 17:17:53.98 :Q3MQjUf50

P「やはり、この3人は未知数だな・・・」 

響「久しぶりに楽しいダンスだったぞ!」 

伊織「ぜぇぜぇ・・・上手く行ったわね・・・!」 

貴音「よきにはからえ」 

P「キャラ変わりすぎ」 

P「それじゃ、今日はこの辺で終わろう!あ、直帰で構わないぞ」 

ひびいおたか「はい!」ゾロゾロ 

P(それにしても、息の切れない貴音・・・これはまた何かありそうだな・・・)


15:2012/07/05(木) 17:23:52.72 :Q3MQjUf50

1週目の前夜の路地裏 

男「へへへ、今日も上々だなぁ」 

男「頭の悪いやつがこういうのを買っていくんだよなぁ」 

男「こんな錠剤1つで痩せられるわけねぇってこった!ひゃははは!うめぇ!」 

??「」 

男「ああ?なんだてめぇ」 

??「」ニヤリ 

男「ひっ!な、なんだよ、この金は俺のもんだ!」 

男「悔しかったら、お前も稼いでみやがれ!」 

??「」ハァ 

男「な、なんだよ」 

??「いただきまぁす」 

男「あ?」 

男「!?」 

男「や、やめろ!お、俺なんか食っても美味くねぇぞ!!!やめろ!!」 

男「に、逃げるしか・・・!」ダダダダ


16:2012/07/05(木) 17:29:15.22 :Q3MQjUf50

??「まてー」サッ 

男「なっ、こいつ速い!!」 

??「今度こそ、いただきまぁす」ガッチリ 

男「は、離せぇ!話せば分かる!!」 

??「離すと話すをかけてるんですか?面白く無いですねぇ」 

??「あ、でも、ちょっとくすっと来るかもしれませんね」 

??「話せぇ!離せばわかる!!とかどうです?」 

男「う、うるせぇ!!」 

??「むぅ、あなたがそう言ったんですよ?」 

男「文面でしか分からない返しはやめろ!」 

??「ふふ、的確ですね。それじゃ、今度の今度こそいただきまぁす」 

男「あ・・・・あああ・・・・・・・!」 

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ」


17:2012/07/05(木) 17:42:17.31 :Q3MQjUf50

1週目 

響「えーっと、吉野御流合戦麺法「湯斬」が崩し!電磁湯切「禍」!」 

伊織「おはよう、何いきなり訳の分からない呪文を言ってるわけ?」 

響「今度の映画の主人公の必殺技だぞ」 

伊織「へぇ、やっぱりラーメンが関連してるのね」 

響「他のもあるらしいぞ、自分はまだ知らないけど・・・」 

伊織「ふーん」 

響「あっと、おはようだぞ、伊織!」 

伊織「ええ、おはよう」 

響「というか、自分と伊織がこうやって歩くのも久しぶりだな!」 

伊織「そうねぇ、この映画を撮る前は何かと忙しくて擦れ違うばかりだったものね」 

響「昨日は気が付かなかったんだけど、伊織、ポニーテールにしたんだな」 

伊織「ええ、最近暑いもの。だらーっとロングにしてると熱が篭っちゃうもの」 

響「かわいいぞ!伊織」 

伊織「・・・ええ、ありがとう///」


18:2012/07/05(木) 17:48:04.97 :Q3MQjUf50

響「なぁ、伊織はなんで同じ映画に出てるのに知らないんだ?」 

伊織「さぁ?書いてる人のミスじゃない?」 

響「?まぁ、いいや・・・・・・ん?」 

伊織「どうしたの?響、765プロはもうすぐそこだけど」 

響「人がいるぞ」タタタタ 

伊織「あっ、ちょっと!」 

路地裏 

響「おーい!そんなところで寝てると風邪引くぞ!」 

響「なぁなぁ、聞いてるのかー?」 

男「」ズズズズ 

響「た、倒れるぞ!」 

男「」バタリ 

響「――――!!!」 

伊織「はぁ、はぁ、な、何いきなり走りだして・・・」 

響「――――」パクパクパク 

伊織「何?この人が・・・――――!!!」 





「いやあああああああああああああああああああああああああ」 

「だぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


19:2012/07/05(木) 17:55:11.22 :Q3MQjUf50

ペーポーペーポー 

事務所内 

P「大丈夫か?二人共」 

響「な、なんくるないさぁ・・・・・・」 

伊織「」ガチガチガチガチ 

貴音「なんと・・・」 

P「まさか、765プロ付近で殺人事件が起きるなんてな・・・」 

貴音「まこと、衝撃を隠せません・・・」 

P「そして、その死体を見たのがこの二人というのが最悪だ・・・・・・」 

貴音「ですね・・・この状態では仕事がまるで手に付かないかもしれません」 

P「これから、事情聴取なんかもあるからな、今日はとりあえずオフだな」 

P「貴音は二人についてやってくれ、俺は仕事先に断りを入れてくる」ガチャッ 

貴音「承知いたしました、響、伊織、大丈夫ですか?」


22:2012/07/05(木) 20:34:56.27 :Q3MQjUf50

2週目 

P「今週もオフかねぇ、事務所に来てみたはものの」 

貴音「どうでしょうか・・・・・・」 

P「貴音も何か活動させればいいって?いや、今週はオーディションが入ってるんだよね」 

貴音「なんと」 

P「そこで貴音のお披露目って思ったんだけど、まぁ、事情が事情だし、向こうも分かってくれるかなぁ」 

貴音「信じて待ちましょう、貴方様」 

ガチャッ 

響「はいたーい!」 

伊織「歯痛いの?大丈夫?おはよう」 

P「響!?」 

貴音「伊織!?」 

響「違うぞ・・・はいたいははいさいの女性が言う方だぞ」 

伊織「へぇ、知らなかったわ・・・・・・」 

P「ちょちょちょ・・・スルーしないで下さい」 

響「自分たち、腐ってもSランクアイドルだからな!」 

伊織「ええ、あんなのでへこたれるメンタルじゃないわ。私は準Sだけど」 

P「そうか・・・本当に大丈夫なんだな?」 

響「大丈夫だぞ!なんたって貴音のなでなでは凄いからなー」 

伊織「ええ、あれは凄かったわね」 

貴音「ふ、二人共!それは秘密ということに・・・!///」 

P「うらやまけしからん!」


23:2012/07/05(木) 20:44:11.36 :Q3MQjUf50

P「ということで、今週はオーディションなんだけど、大丈夫?」 

響「自分は大丈夫だぞ!ただ、練習量がちょっと不安だぞ・・・」 

伊織「そうねぇ、私達一人一人はいいけど、ユニットとなると、話が違うわね・・・」 

貴音「わたくしたちが信じるわたくしたちを信じるほかないと思います」 

伊織「そう・・・ね、あれこれ考えても仕方がないわ、当たって砕いて行きましょうか」 

P「それじゃ、いっちょあれやっとくか!」 

響「ああ、あれだな?」 

伊織「あれね、いいわ」 

貴音「あれですね、わかりました」 

P「4!」 

貴音「三!」 

伊織「2♪」 

響「1!」 

P「ターッチ!」 

貴音「えい、えい、おー!」 

伊織「ファイト、オー!」 

響「トップアイドル!」 

P「・・・」 

貴音「・・・」 

伊織「・・・」 

響「・・・」


24:2012/07/05(木) 20:49:54.95 :Q3MQjUf50

テレビ局控え室 

伊織「で、結局、ユニット名は何にしたのかしら?」 

P「あれ?見なかったのか?ユニット名」 

響「え、どこに書いてあったんだ?」 

P「ほら、控え室のドアの前に貼ってあるじゃないか」 

貴音「これ・・・ですか」 

P「ああ、>>+2だ」 

伊織「安価なの?」 

響「安価かぁ」 

貴音「あんか?」


25:2012/07/05(木) 22:05:57.93 :Q3MQjUf50

伊織「誰も来ないじゃないのよ!」 

P「あっれー、おかしいな・・・」 

貴音「貴方様、こちらの紙では?」 

P「ああ、そうだ、こっちだこっち」 

響「それで、ユニット名は?」 

P「色々、考えたんだよなぁ、シルバームーンとかゴールドスマイルとかラブリーピンクとか」 

響「えぇ、なんかセンスないぞ・・・」 

伊織「なんで色なの?」 

P「いや、深い意味は無いんだけどね、うーん」 

貴音「ならば、れいんぼぅなど如何ですか?」 

響「あ、それいいな!レインボードリームとか!」 

伊織「虹色の夢、んー、いいんじゃないかしら」 

P「それじゃ、それで行くか!」 

伊織「前途多難だわね・・・・・・」 

響「ホントだぞ」


26:2012/07/05(木) 22:17:05.78 :Q3MQjUf50

P「そして、時は吹き飛ぶ!キングクリリン!」 

オーディション後 

伊織「ふふん、楽勝だったわね!」 

響「だぞ!国内オーデション最高峰って聞いてたけど、そうでもなかったさー」 

貴音「えくしりあでしたか?しかし、良い経験でした」 

P「それじゃ、そろそろ帰るぞー、車にのりこめー^^」 

ひびいおたか「わぁい^^」 

ボロロロロロロ 

事務所 

ひびいおたかP「ただいまー!」 

社長「おかえり、今日のオーディション素晴らしかったよ!音無君達と一緒に見ていたよ」 

社長「おっと、そろそろどっとっぷTVの時間だ」 

P「レインボードリームは・・・20位か、ふむ、なかなかイイ線だな!」 

響「全然ダメだぞ!」 

伊織「そうね、もうちょっと上じゃないと」 

貴音「そうですね、この二人がいるのに二十位というのはいささか・・・」 

P「ユニットだからな、まだ厳し目の評価なんだよ、これからだ、これから!」 

P「それじゃ、今日はこのへんで終わりだ、みんな、お疲れ様!」 

響「お疲れ様だぞ!」 

伊織「お疲れ様♪」 

貴音「お疲れ様でした」 

ガチャッバタン 


27:2012/07/05(木) 22:26:15.27 :Q3MQjUf50

3週目夜P帰路 

P「ふぅ、今日も疲れた」 

P「しかし、なかなか今回のユニットはよさそうだ」 

P「どっとっぷTVでは、5位だったからな」 

ガサガサ 

P「ん?なんかいるのか?」 

ガサ・・・ 

P「どうせ、クマだろ、気にすることはないな」 

P「・・・クマはダメだろう」 

??「こんばんは」 

P「うお!!!」 

??「月が綺麗ですね」 

P「突然月並みなセリフ吐かれても」 

??「本当、月が綺麗。だから・・・」ドンッ 

P「うわっ!いきなり押し倒してきた!これが今流行の肉食系女子か!」 

??「いただきまぁす」 

P「ちょちょちょ、待ってくれってばよ!」 


28:2012/07/05(木) 22:30:54.03 :Q3MQjUf50

??「この痴れ者!この様な往来で何をしているのです!!」 

P「た、貴音!」 

??「!!」バッ 

貴音「ぷ、ぷろでゅーさー!?お怪我はありませんか?」 

P「あ、ああ、すまない、助かった」 

??「四条貴音・・・」ボソッ 

??「今は、まだ」サッ 

貴音「お待ちなさい!!・・・行ってしまいましたか」 

P「あ、あいつはなんだ?」 

貴音「わたくしにもわかりません・・・ですが、なにかわたくしを知っているような素振りをしていました」 

P「765プロ周辺で起きた事件といい、最近物騒だな・・・・・・」 

貴音「ええ・・・・・・」


31:2012/07/06(金) 00:53:55.12 :3V4BHyJM0

4週目 

貴音「お、おはようございます・・・・・・」 

P「おはよう、って、どうした貴音?凄い顔色が悪いぞ?」 

貴音「今朝からフラフラするのです・・・」 

P「大丈夫か・・・?ラーメンでも食べるか?」 

貴音「・・・貴方様、わたくしが不調なのにらぁめんを勧めるなどと・・・いただきます」 

P「おう、ちょっと待っててくれな」 

3分後 

貴音「いただきます・・・」ズルズル 

貴音「・・・・・・」 

P「どうした?なんか顔が青いんだけど・・・」 

貴音「申し訳ありません・・・体調が非常に優れないようです」 

P「あ、あの貴音がらぁめんを残すだなんて・・・!!」 

P「これは本格的に事件だな・・・!」 

貴音「すみません、あの二人が来るまで横にならせていただきます・・・」 

P「本当に大丈夫か?ほら毛布だ」ファサ 

貴音「ありがとうございます、貴方様」 

響「はいさいー」ボソッ 

伊織「なんで声が小さいのかしら?おはよう」 

響「大声で入っちゃいけない気がしたんだぞ」


34:2012/07/06(金) 22:37:17.31 :3V4BHyJM0

P「おはよう、二人共」 

響「今日のスケジュールは・・・って、貴音!?」 

伊織「ちょっと貴音!?大丈夫なの!?」 

P「まてまて、貴音は体調が悪いみたいなんだ」 

響「そ、そうなのか?それなら病院にいった方が・・・」 

P「俺もそう思ったんだが、寝言がな」 

貴音「・・・いけません・・・注射・・・などは・・・!」 

伊織「注射が怖いなんて・・・」 

響「い、伊織も嫌いなんじゃないかー?」 

伊織「べ、別に怖くなんてないわよ」 

P「このユニットは全員注射が怖いんだな・・・・・・」 

P「ということで、今日は貴音を元気づけてやろうと思うんだ」 

響「名案さー!自分、ハブ酒持ってきてあげるぞ!」 

伊織「お酒は駄目に決まってるでしょうが!そうねぇ、腕利きのコックでも連れてこようかしら」 

伊織(・・・18歳から3年経ってるからいいのかしら・・・?私も18歳だもの) 

P「いや、それは駄目だと思う。なんせ、あの貴音がラーメンを残したくらいだからな」 

響「それはもう手の打ちようが無いと思うぞ・・・」 

P「うーん、そうだ、私にいい考えがある」


35:2012/07/06(金) 22:51:52.45 :3V4BHyJM0

沖縄県那覇市水瀬グループ創設スパ 

響「沖縄にこんなのできてたんだな・・・知らなかったぞ」 

伊織「つい最近出来たのよ。今回はレビューも兼ねて貸切よ!」 

P「すげぇなぁ、こんなところ貸し切るとか流石水瀬パワーを手中に納めてるお嬢様」 

伊織「にひひっ、もっと褒めてもいいのよ?」 

響「貴音、今日はここでゆっくりするさー!」 

貴音「わたくしの為にこのようなことを・・・・・・ありがとうございます」 

伊織「ま、まぁ、無視されても騒がないもんね、私だって成長したんだから・・・」 

伊織「でも、その貴音の境遇だけは許せそうにないわ・・・」 

響「貴音はいいなぁ、プロデューサーにおんぶしてもらって!羨ましいぞ!」 

貴音「わ、わたくしはこの様な事しなくてもいいと言ったのですが///」 

P「いいんだ、今日は貴音の為に来てるんだからさ。まぁ、水瀬パワーだけど」 

伊織「とかなんとか言って、実は貴音の胸が当たって嬉しいんでしょ!」 

P「ふっ、俺は決してやましい気持ちを持っておんぶしている訳ではないのでな」キリッ 

P「寧ろ、伊織の方がやましいんじゃあないかぁ?」ニヤッ 

伊織「やましくて結構よ、こうなったら私も引っ付いてあげるわ!」ピトッ 

P「フゥ!」 

響「あっ、ずるいぞ!自分も自分も!」ピトッ 

P「イェア!」 

P「80!86!93!」 


36:2012/07/06(金) 23:02:54.05 :3V4BHyJM0

スパ内 

ドドドドド 

P「すげぇなぁ、あの滝とか何に使うんだよ、修行でも出来そうだな」 

P「こう、薙刀もってきてさ」 

響「お~い!プロデューサー!」プルルン 

P「おお、ようやく来たか・・・・・・!!」ブッ 

伊織「走るんじゃないわよ!こけても知らないんだからね!」ムニュ 

貴音「ふぅ、水着に着替えるのも少々骨が折れました・・・」ドニュン 

P「Veautiful」 

響「どうだ?プロデューサー、自分達、似合ってるかー!?」 

P「ああ、素晴らしいな!」 

響「ホントか!嬉しいぞ!」 

伊織「褒められるのは悪い気はしないわね」 

貴音「まこと、勿体無きお言葉です」 

P「ああ、ホントウに・・・」


37:2012/07/06(金) 23:40:52.05 :3V4BHyJM0

伊織「にひひっ、それじゃ貴音諸共全員でスパフルコースで行くわよ!」 

P「えっ、それは俺も行くんですか?」 

響「当然だぞ!みんなで回って楽しくするのが一番さー!」 

伊織「それで、早速ここでエステをするわ」 

貴音「わたくし、えすてというのは初めてでして・・・」 

伊織「大丈夫よ怖くないわ、寧ろ病み付きになるかもしれないわよ?にひっ!」 

響「楽しみさ~!」 

P(大丈夫かな・・・・・・テント的な意味で) 

従業員(なんでこの人の顔面にPって書いてあるのかしら・・・)


40:2012/07/07(土) 18:16:23.70 :vSSm/c6+0

エステ後 

P「生まれ変わった私」 

伊織「貴音を元気にするはずが、プロデューサーが元気になったわね」 

響「プロデューサーの肌がもちもちさー!」 

貴音「えすて、とは、面妖なものですね・・・」 

伊織「さぁ、次はサウナよ!」 

貴音「さうな、とは?」 

響「あっつい部屋だぞ!」 

貴音「わたくし、体調が思わしくないのですが・・・」 

伊織「にひひっ、それは入ってからのお楽しみよ!」 

P「ハジマル」 

伊織「プロデューサー、大丈夫かしら?」 

響「千早と雪歩が来そうだぞ」 

伊織「あ、そうそう、このドリンクも一緒に持って行ってちょうだい」 

響「お、スペシャルドリンクってやつか?おいしそうさー!」 

貴音「これは、さうなで飲めばよいのでしょうか?」 

伊織「ええ、サウナで失った水分の補給も兼ねてるもの」 

響「でも、温くなりそうさー・・・」 

伊織「にひひっ、それも行ってみてからのお楽しみよ!」 


41:2012/07/07(土) 18:32:41.87 :vSSm/c6+0

スパ内サウナ室 

響「・・・・・・自分、本当にサウナにいるのか?」 

貴音「響、さうなとは熱い部屋ではなかったのですか?」 

響「お、おかしいぞ!自分もそう思ってたさー・・・」 

伊織「にひひっ、ここのサウナは技術力を結集したサウナなの!」 

伊織「正直なところ私も良くわからないんだけど、常温くらいなのに、ほら」 

響「す、凄いぞ、暑いなんて全く思わないのに汗が・・・」 

貴音「面妖な・・・」 

P「今程、貴音の面妖な、が適用されるのもないな」 

貴音「なるほど、これで飲み物が温くなるという事が起きないのですね」 

響「凄いさー・・・寧ろ飲み物が冷たくなってるぞ・・・」 

P「この飲み物、何か体にわるいのでも入ってるんじゃないか・・・?」 

伊織「それはないわ、私が試飲済みよ。さ、飲んでみてちょうだい」 

ひびたかP「ごくり」 

響「お・・・おおお?す、凄いぞ!なんか湿布貼った時みたいにひんやりするぞ!」 

貴音「まこと面妖です・・・」 

P「リアルクーラードリンクかよ、これ」 

伊織「そのドリンクは、体を整える成分が幾多に含まれてるわ」 

貴音「確かに、心なしか体が軽いですね」 

P「明日からガン・バレル気がする」


42:2012/07/07(土) 18:41:04.77 :vSSm/c6+0

伊織「そうして、私たちは色々な施設を回り」 

響「貴音の疲れを癒そうと獅子奮迅したぞ」 

P「だけど、貴音の疲れは俺達の思う以上だったみたいだ」 

都内事務所 

貴音「帰って参りましたね」 

P「ああ、なんか俺ってばもう頗る元気になっちゃってもう」 

響「だけど、貴音はまだちょっと顔色が悪いぞ・・・大丈夫かー?」 

伊織「・・・・・・」 

P「伊織、今日はありがとうな」 

響「伊織、本当に助かったぞ!」 

貴音「伊織、まこと感謝申し上げます」 

伊織「・・・うん」 

P「どうした?元気がないぞ?」 

伊織「・・・だめね、もっと改良の余地有りだわ!貴音の疲れも癒せないようじゃ、水瀬の名折れよ!新堂!!」 

P「いやぁ、伊織は元気だねぇ」 

P「それじゃ、今日はこの辺で終わりだ!また来週から元気に来てくれよ!」 

響「勿論さー!それじゃ、またねー!」 

伊織「―――!―――――!」 

貴音「お疲れ様でした。」 

伊織「あ、貴音はうちので送っていくから少し待ってなさい」 

貴音「至れり尽くせりとはこの事でしょうか・・・ありがとうございます」


43:2012/07/07(土) 18:59:20.23 :vSSm/c6+0

5週目の通勤日の朝方2時頃 

貴音「すぅ・・・・・・すぅ・・・」 

??「よく眠ってる・・・でも、そろそろ限界だと思うのよね」 

??「だから、これをあげる。これで、味を覚えるといいわ」ポタポタ 

貴音「う、ううん・・・」ゴクリ 

??「さぁ、次はいつまで耐えられるかしら?楽しみだわ」 

5週目 

響「はいさーい!朝が来たー、希望の朝さ~!」 

伊織「なんでラジオ体操なのよ・・・おはよう」 

P「ああ、おはよう、二人共」 

貴音「おはようございます、響、伊織」 

響「貴音!?もう大丈夫なのか!?」 

貴音「ええ、ご心配をお掛けしました。わたくし、これから通常営業です」 

伊織「何を営業するのか分からないけど、良かったわ」 

P(と言ったものの、なんでこんなに元気なんだろうか・・・まぁ、なんとかなるだろうさ) 

P「ところで、なんで二人はいつも同伴出勤なんだ?」 

伊織「!?」 

響「自分、いお 

伊織「た、たまたまよ!たまたまなの!絶対たまたまなんだから!」 

貴音「伊織、そのようなこと連呼するものではありませんよ」 

伊織「変態!ド変態!変態大人!」 

P「なんで俺なんじゃ!?」


46:2012/07/07(土) 22:46:05.11 :vSSm/c6+0

6週目のその夜 

P「た、ただいまぁ・・・・・・」フラフラ 

響「も、もう限界だぞ・・・」フラフラ 

伊織「ちょ、ちょっとはスケジュール考えなさいよ・・・」フラフラ 

貴音「皆、大丈夫ですか?」 

伊織「ひぃ・・・ふぅ・・・みぃ・・・・」 

響「い、いくら自分たちが引っ張りだこだって言っても、これはいけないさー・・・」ハァハァ 

P「そ、そうだな、ちょっとねじ込み過ぎた・・・・・・」 

貴音「確か、午前中限定のライブを行った後、お昼を使い取材を受け、午後には急遽募集されたオーディションに行き合格」 

貴音「その収録する合間に挨拶回りをし、収録、そして終わりにはまた取材と。そして、わたくしたちが返って来た時間が・・・」 

P「午前2時だ・・・」 

P「も、もうダメ、ちょっと寝ていくわ・・・」 

響「あっ、ソファーずるいぞ!」 

P「仮眠室あるから、そっち使え・・・」 

伊織「わ、わかったわ・・・行きましょう、響」 

貴音「貴方様?」 

P「すぴー・・・すぴー・・・」 

貴音「もう、寝てしまわれたのですか・・・ふふっ、可愛らしい寝顔です」 

貴音「・・・・・・・・・」


47:2012/07/07(土) 22:56:38.13 :vSSm/c6+0

貴音「貴方様・・・」ドキドキ 

貴音「お隣、よろしいですかー・・・?」 

貴音「なんて、些か卑怯でしょうか」ギュム 

貴音「ふふっ、ふふふっ」 

貴音「貴方様、夕餉にいたしますか?それとも、湯浴みになさいますか?それともわたくしですか?///」 

貴音「なんて、ふふっ、ふふふっ、まこと愉悦です♪」 

貴音「貴音を食べちゃうぞ!なんて、ふふっ」 

貴音「寧ろ、わたくしが貴方様を食べてしまいますよ?」 

貴音「食べて・・・・・・」 

貴音「食べ・・・・・・あなた、さまの、くびすじ・・・」 

貴音「まこと、美味しそうです・・・」ハァハァ 

貴音「・・・・・・ちゅっ」 

貴音「嗚呼、甘美です・・・貴方様」


48:2012/07/07(土) 23:07:41.30 :vSSm/c6+0

P() 

P(んん・・・なんか気持ちいいな) 

P(特に首のあたり・・・?) 

貴音「んっ、ちゅる、ちゅっ、じゅるる・・・」 

貴音「はぁっ、あなた、さまぁ、はぁ、じゅるる!」 

貴音「ぺろ、れろれろ、んぅ、はむ・・・んむんむ」 

P(な、なんばしょっとですかー!?) 

P「余韻に浸っている場合ではない!貴音!目を覚ませ!」グイッ 

貴音「ふぁ!あなたさま・・・あなたさま・・・!」ググググ 

P「なにこれ!?凄い力・・・!」 

貴音「血を・・・!血を・・・!!」 

P「!!なんだあの鋭い牙は!?」 

P「ちょ、マジでsyレならんしょ・・・!」 

P「おいィ!?マジで誰か助けて欲しいですわ!?お?!」 

貴音「カァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙」 

P「うぎゃー!この世のものとは思えない声が!が!」 

伊織「ふぁ・・・んむんむ、といれ・・・」 

P「い、いいところに来た!伊織!ちょっマジ助けれ!」 

伊織「んー?・・・んー?んー!?」 

P「素晴らしい三度見!」 


49:2012/07/07(土) 23:15:02.85 :vSSm/c6+0

伊織「ちょ、ちょっと貴音!何してんのよ!!」グイッ 

伊織「な、ビクともしない・・・・・・響!!!」 

響「なんだぞー・・・?ぞー?・・・ぞー、さー!?」 

P「二人共似てんな!」 

響「ちょ、貴音!いい加減離れるさー!?」グイッ 

響「凄い力・・・」 

P「いいか、3人で同時に力を入れるぞ!」 

伊織「わかったわ」 

響「よし、せーのっ!」 





貴音「申し訳ありませんでした。まこと、穴を掘って埋まり地の底より謝罪いたします」ドゲザ 

P「い、いや、気にするなって、未遂だったんだしさ」 

貴音「し、しかし・・・・・・」 

P「そんなことより、現状だよ」 

響「そうだぞ、貴音の正体は、夢から吸血鬼になったな」 

伊織「吸血鬼なんて本だけの世界だと思ってたわ」


50:2012/07/07(土) 23:30:08.22 :vSSm/c6+0

貴音「なるほど、わたくしの疲れがないのもそのせいだったのですね・・・」 

響「じゃあ、前の不調はなんだったんだ?」 

伊織「そうねぇ・・・」 

P「ゲームで悪いんだけどさ、こういう展開あったな」 

伊織「ゲーム?それは当てにならなさそうねぇ」 

P「こういう症状って大体血を吸ってないことが原因らしい?」 

P「あくまで、ゲームだけど、現代社会に溶け込んでる吸血鬼って輸血パックとか飲んでるとかなんとか」 

響「自分、トマトジュースだと思ってたぞ・・・」 

P「とりあえずは、血を飲んでるから大丈夫みたいなんだけど、貴音は見るところ、自分が吸血鬼だって知らなかったっぽいからな」 

伊織「なるほど、いわゆる私達でいう空腹みたいな状態になったのね」 

貴音「では、お聞きしますが、わたくしが吸血鬼だと仮定して、前の不調が治ったのは何故でしょうか?」 

P「・・・・・・なぜだろうか」 

響「流石にそこまではわからないぞ・・・」 

伊織「・・・・・・」 

P「伊織?」 

伊織「そうね、あまり信じたくないけど、吸血鬼が他にもいるんじゃないかしら?」 

貴音「!?」 

P「確かに・・・貴音は前は夢という存在だったが、そこからどうやって吸血鬼にしたかっていう話だよな」 

伊織「ええ、貴音はそいつとどこかで接触していた。と、仮定する方がよさそうね」 

貴音「ですが、わたくしはそのような輩とは接触した記憶が・・・」 

響「見えるものが全てじゃないぞ、相手は超常現象だぞ、もしかしたら寝てる隙にとか考えられるぞ」 

貴音「・・・・・・」


51:2012/07/07(土) 23:41:08.34 :vSSm/c6+0

P「よし、あれこれ話合ったけど、話を総括するぞ」 

P「貴音の正体は吸血鬼だった」 

伊織「ええ」 

P「貴音は何者かによって夢という存在から吸血鬼に変えられた」 

響「だぞ」 

P「不調の原因は、血の不摂生」 

貴音「そうですね」 

P「その後の何も無かったように元気になったのは、何者かによる血液の摂取」 

P「で、いいよな?」 

貴音「ええ、起きた時に口の中が不思議な味になっていたのを覚えています」 

伊織「ということで、緊急ではあるけど、輸血パックを取り寄せたわ」 

響「凄いぞ、全部の血液型制覇してる」 

貴音「・・・・・・」 

P「貴音?」 

貴音「・・・いえ、なにも」


55:2012/07/08(日) 23:09:45.60 :OgmvlMJ1o

P「しかし、夢から吸血鬼に変えるって相当強そうな吸血鬼なんかねぇ」 

響「普通だったら無理だぞ、自分、夢見ても朝起きたら忘れてること多いし」 

伊織「人間は必ず夢を見てるとは言うけどね」 

P「・・・・・・」 

響「・・・・・・」 

伊織「・・・・・・」 

貴音「・・・・・・」 

P「とりあえず、来週、俺は色々なところに行ってみるよ」 

P「図書館とか、そういう伝記?っていうの?そういうのを見てみるとするよ」 

響「了解だぞ!それじゃ、来週からは自分たちで営業に行くさー」 

伊織「わかったわ、まぁ、私もいるから大丈夫よ」 

貴音「まこと、押し付ける形になってしまって、申し訳ありません」 

P「いいんだ、だって、仲間のピンチは自分たちのピンチって言うだろ?」ナデナデ 

響「そうだぞ!困ったときはお互い様さー!」 

伊織「そうね、私も時間を見てそういうのを知ってそうな人たちに打診してみるわ」 

貴音「まこと・・・ありがとうございます・・・」ポロポロ 

P「お、おいおい、泣くなよ」 

響「貴音ー、自分たちがついてるぞ・・・」ギュ 

伊織「そうよ、何も心配することはないわ。このスーパーアイドル伊織ちゃんに任せなさい!」 

P「それ、久しぶりに聞いたな!」 

伊織「ちょっと恥ずかしいわ・・・///」


56:2012/07/08(日) 23:24:17.16 :OgmvlMJ1o

7週目 

P「ということで、やってきました図書館」 

P「本なんて幾年ぶりに読むのやら・・・しかし、今回は貴音の為だ。頑張らないとな」 



P「そして、あれこれ借りてきた」 

P「どれ・・・」 

P「吸血鬼とは、ファンタジー小説やら、ゲームとかでは良くある設定。その中でよくあるのが、十字架やにんにく、水が駄目、日にあたってはいけないなどなど」 

P「絶命に至らしめるには、銀で出来た杭を心臓に打ち込むとか、素っ裸にして外に放り出すとか多種多様に在る」 

P「しかし、これらは人間で言う得手不得手に値しており、全部が全部聞くとは限らない」 

P「中にはこれらの弱点が全くないという吸血鬼もおり、その吸血鬼は通常よりも生きながらえたという」 

P「吸血鬼は、その名の通り、血を吸う西洋妖怪だ、ヴァンパイアなどとも言う。吸うというのに並べばサキュバスにインキュバスも同類である」 

P「血はどこから補給してくるのかというと、当然、その辺の通りを歩いているような一般人からだ」 

P「だが、そういう吸血鬼に限って、誰かに正体を見破られたりし、その長い鬼生に終止符を打っている」 

P「詳しい方法は分からないが、眷属というのもいるらしい。」 

P「・・・・・・ふむ」バタム 

P「なんか、真新しい情報は無かったな・・・・・・」 

P「い、いやいや、夜は長いぞ、もっと読み進めるとしよう」


57:2012/07/08(日) 23:42:31.32 :OgmvlMJ1o

翌日 

P「・・・おはよう」 

響「あっ、プロデューサー!おはようだぞ!」 

伊織「ちょっと遅いじゃないのよ!」 

貴音「貴方様、目の下に隈ができておられますが・・・?」 

P「昨日あれから図書館に行って、色々調べてきたのよ」 

貴音「成果はありましたか?」 

P「いんやー、ないねぇ、弱点があるっちゃあるっていうのと、眷属?だかなんだかがあるっていうことぐらい」 

貴音「眷属・・・ですか」 

伊織「実は私の方も、ソレらしい方に明るい人物に聞いてみたけど、その様子だと真新しい情報は無かったわ・・・」 

響「自分は、沖縄に言い伝えられてる妖怪とか調べてみたぞ!そしたら、吸血鬼はコウモリが妖怪になるとそういう風になるって書いてあったぞ」 

P「なるほど、コウモリか」 

伊織「羽があったりしそうね、貴音はそういうの出せないのかしら?」 

貴音「やってみましょう・・・むむむ」 

P「どうだ?」 

貴音「駄目のようです・・・」 

響「あっ、でも、目が凄い赤いぞ」 

伊織「ホントねぇ、牙もなにか鋭い気がするわね」 

P「ちょ、ちょっとトラウマかな」 

貴音「も、申し訳ありません!」スゥ 

P「とりあえず、今日は俺は帰ってもいいかな?」 

響「駄目だぞ」 

伊織「駄目ね」 

貴音「ふふっ♪」


58:2012/07/09(月) 00:04:34.99 :il8LDh1Go

帰路 

P「はぁ、これは疲れたな・・・」 

P「しかし、もし、貴音をあんなことにした奴がいるんなら、そろそろアクションがあってもいいんじゃないか?」 

P「貴音は自分が吸血鬼であることを自覚したみたいだし・・・」 

P「そういうのには敏感そうだけども・・・まぁ、なにもないならそれが一番だけどもさ・・・」 

??「ちょいとそこの若いの」 

P「はい?」 

爺「この老僕めの話を聞いていかんかの」 

P「え、なにそれは(困惑)」 

爺「なに戯言じゃよ」 

P「そうですか、戯言なら失礼しますね」 

爺「またんかい!」 

P「!!」 

P(動けないんですけど!) 

爺「昔の事なんじゃが、それは大層力のある妖怪がおったそうな」 

爺「しかし、あまりある力のせいか、常に孤独じゃった」 

爺「その妖怪は考えたんじゃ、どうすれば友が出来るか」 

爺「その考えに至るまで数百年かかったそうじゃがな」 

爺「そして、思いついた答えが、自分と同じ者を作り上げれば良い。と」 

P「そ、れで?」 

爺「それだけじゃ」 

P「」 

爺「それと、この言葉も送っておこうかの」 

P「?」 

爺「喜怒哀楽を包む雫は全てを赦す」 

P「??」 

爺「ワシにもわからんぞい、じゃが、きっと何かの役に立つじゃろうよ、じゃあの」 

P「な、なんだったんだ・・・・・・」


59:2012/07/09(月) 00:15:45.33 :il8LDh1Go

同日夜 

貴音「まこと、本日も多忙の極みでした」 

貴音「ですが、あの方が取ってぃて下さった仕事だと思うと、より一層励めるというものです」 

貴音「ふふっ、貴方様♪」 

??「ごきげんね」 

貴音「な、何奴!?(気配が全くしませんでした)」 

??「そろそろいい具合かと思ってね、ちょっと顔出ししに来たの」 

貴音「顔出しという割には、覆面をしていてわからないのですが?」 

??「うふふ、まだ見せられないのよね」 

貴音「!」ジリ 

??「大丈夫よ、まだ何もしないわ。まだ、ね」 

貴音「・・・何が目的なのですか?」 

??「んー、あ、やっぱり気が変わったわ」ヒョイ 

貴音「んん!?いったい何を・・・!!!?」ドクン 

貴音(何事です・・・!?思考が塗りつぶされていきます・・・!) 

貴音(こ、これは・・・血血血・・・なんという・・・血血血・・・コタエますね・・・チチチ!) 

貴音(くっ・・・血血血血血血血血血血血血) 

貴音(コレガ吸血衝動トイウものデスカ?ダメでス・・・アラガえません・・・) 

貴音「カァ゙ァ゙ァ゙ァ゙」 

??「さぁて、親鳥は教えてあげるの。餌の捕り方をね!」 


60:2012/07/09(月) 00:23:23.59 :il8LDh1Go

貴音() 

貴音「はっ・・・!」 

貴音「わたくしは何を・・・・・・」ニチャ 

貴音「・・・!!!!」 

??「お目覚め?」 

貴音「わ、わたくしに何を・・・したのですか?」 

??「ちょっと本能のままに動いてもらっただけよ?」 

貴音「わ、わたくしは・・・・・・!」 

??「そう、あなたは食事をしたのよ?」 

??「誰だって、食事はするでしょう?あなたはそれをしたの。何も悪いことじゃないわ」 

貴音「そ、そんな・・・」バタッ 

??「あらら、倒れちゃった。ちょっと記憶イジっとこうかしら」 

??「私に会ったのは消して、血を吸ったのは残しておくと」 

??「うふふ、貴音ちゃん。もうすぐ完成よ」 


63:2012/07/09(月) 16:06:22.90 :il8LDh1Go

8週目 

ひびいお「おはようだぞ!」 

P「ああ、お早う。・・・だぞ?」 

伊織「///」 

響「あれ?貴音はまだ来てないのか?」 

P「実はそうなんだよ、貸出携帯に電話してみても出ないし、なにやってんだろうなぁ」 

P「貴音・・・・・・」 

ひびいお「行ってくるといいさ!」 

P「二人共・・・・・・何かあったのか?」 

伊織「べ、別に何もないわよ!」 

P「ふぅん?」 

P「それじゃ、ちょっと探しに行ってくるな」ガチャ 

響「いってらっしゃいだぞー!」 

伊織「・・・いってらっしゃい」 

響「伊織ー?どうしたさー?」 

伊織「なんでもないわ!///」 

伊織(私が響を意識し始めたっていう話はまた別の話よ!別なんだからね!)


64:2012/07/09(月) 16:17:18.54 :il8LDh1Go

夜 

P「ハァハァ・・・どこにもいないぞ・・・マジなにやってんだ・・・」キョロキョロ 

P「そういや、貴音と一番最初に会ったのは、桜吹雪が舞うところだったな・・・」 

P「ちょっと行ってみるか・・・」タタタタ 



貴音「わたくしはこの様なところで何をしているのでしょうか・・・」 

貴音「・・・・・・1日暇をしてしまいました」 

貴音「本来であれば、ゆにっとの皆と仕事に行っている頃だというのに・・・」 

貴音「貴方様・・・・・・」グッ 

P「ふぅ・・・やっと見つけたぞ、貴音」 

貴音「・・・・・・」 

P「貴音?どうしたんだ?」 

貴音「貴方様はわたくしが怖くはないのですか?」 

P「吸血鬼だってことか?」 

貴音「ええ、貴方様に限らず、響や伊織もですが」 

貴音「どうして怖くはないのですか?」


65:2012/07/09(月) 16:25:19.01 :il8LDh1Go

P「理由なんてないけどなぁ」 

貴音「どうしてですか?わたくしは寝ている貴方様を組み伏せあまつさえ血を吸い取ろうとしたのですよ!?」 

貴音「前夜に至っては、わたくし自身の吸血衝動打ち勝てなかった・・・・・・」 

P「他の人の血を吸ったのか・・・?」 

貴音「ええ・・・」 

P「そうか・・・・・・」 

P「それが出そうならもうちょっと早く言って欲しかったな」 

貴音「?」 

P「俺なら、いいぞ、吸っても。我慢することはないぞ?」 

貴音「あ、あなたさま・・・・・・」フラフラ 

貴音「はっ!」 

貴音「またっ・・・・・・!」 

P「貴音?」 

貴音「わたくしは、以前は夢という存在でした。しかし、わたくしは奇縁あってかこうして再び貴方様に巡り会えました・・・」 

貴音「こうしてまた再び貴方様と触れ合えることをどれほど喜んだか・・・・・・ですが」 

貴音「こうして、他人の犠牲の上に立ってまで再び生を刻む・・・わたくしにはそれが耐えられません」 

P「おい、貴音・・・?」 

貴音「知っていますか?昔、桜の木の下には人の死体が埋まっているという与太話が円満したそうですよ」 

貴音「わたくしが埋まったら、何色の桜が咲き誇るでしょうか・・・?」 

P「おい!貴音―――」 


66:2012/07/09(月) 16:36:42.09 :il8LDh1Go

??「それは、困るわ、貴音ちゃん」 

P貴音「誰だ(何奴)!?」 

??「折角、夢だった存在の貴音ちゃんを集めて、体を作ってあげたのに・・・」 

P「お、音無さん・・・!?」 

貴音「小鳥嬢・・・!」 

小鳥「この辺には吸血鬼一族はいなくて、ひとりぼっちだったから、折角家族になってあげようと思って作ったのに」 

貴音「・・・小鳥嬢がわたくしを吸血鬼にしたのですか?」 

小鳥「ええ、そうよ。だって、貴音ちゃんまたプロデューサーさんと会いたかったんでしょう?」 

小鳥「そして、プロデューサーさんも貴音ちゃんとの再開を望んでいたわよね?」 

小鳥「それなら、この音無小鳥が人肌脱いであげようと思ったのよ?」 

小鳥「それなのに、生きたくないだなんて・・・」 

小鳥「贅沢が過ぎるわよ?」サッ 

P「!!貴音!!!!」ザシュ 

貴音「貴方様!?」 

小鳥「脇腹・・・なんで邪魔するんですか?プロデューサーさん」 

P「いってぇ・・・へへ、当たり前の事を聞くんですね、音無さんは」 

小鳥「?」 

P「俺が貴音のプロデューサーだからに決まってますよ」ガクッ 

小鳥「なるほど、単純明快ですね。でしたら、これは如何ですか!?」サッ 

P「消えた!?」 

小鳥「後ろですよ、プロデューサーさん」 

P「!!」 

小鳥「それでは、いただきまぁす」アーン


67:2012/07/09(月) 16:51:04.58 :il8LDh1Go

貴音「貴方様!!」グーパンチ 

小鳥「へぶっ!」ドシャッ 

小鳥「痛いわ、貴音ちゃん」 

貴音「いくら小鳥嬢とは言え、それは承服いたしかねます」 

小鳥「よいしょっと」パンパン 

小鳥「でも、予想外だったわ」 

貴音「?」 

小鳥「血の味を初めて覚えた吸血鬼はところ構わず血を吸い尽くすと思っていたんだけどね」 

貴音「・・・わたくしを嘲笑しているのですか?」 

小鳥「いいえ、寧ろ感嘆だわ、その自分の制御法が私も知りたくなっちゃったわ」 

貴音「教えて差し上げましょう」 

小鳥「ホント!?」 

貴音「ですが、その前にまたあの時のように765ぷろには戻れはしないのでしょうか・・・」 

小鳥「それは無理ねぇ」 

小鳥「正体明かしちゃったしね、プロデューサーさんも怪我させちゃったし」 

貴音「で、ですが、ぷろでゅーさーはわたくしの事を・・・だから、小鳥嬢も・・・!」 

小鳥「無理・・・・・・なのよっ!」 

貴音「あう!」ドサッ 

小鳥「あーあ、失敗作かぁ、私の話も聞いてくれないし、もういいかな」 

小鳥「同じ吸血鬼に傷を付けられると、再生できないって聞いたわ、だから、心臓を、ね?」


68:2012/07/09(月) 17:03:28.90 :il8LDh1Go

P「くっ、間に合え・・・!」ガバッ 

貴音「貴方様!!」 

小鳥「あら」ザクッ 

P「かはっ」 

貴音「あぐっ」 

P「ごめ・・・ん・・・な?とめ、られなか・・・った」ポロポロ 

貴音「あ、あなた・・・さま・・・!」ゴフッ 

貴音「まこと・・・・・・おしたい・・・もうして、おりまし・・・た」 

貴音「この・・・ように・・・・・・なみだまで・・・つらかった・・・でしょう?」 

貴音「ですが、もうすぐ・・・ときはなたれます・・・と、ともに・・・・・・まいりましょう・・・」 

P「あぁ・・・・・・」ポタポタ 

小鳥「なにこの二人、ちょっとムカツクわねぇ」グチャ 

P貴音「」 

小鳥「はぁ、次は誰にしようかしら?響ちゃんなんていいかもしれないわね」 

小鳥「なんだか私に懐いてくれそうよ」


70:2012/07/09(月) 17:12:59.69 :il8LDh1Go
 
パァァァァァ 

小鳥「な、なに!?あの二人のところが光ってるんだけど!?」 

爺「ふぉっふぉ!どうやら奇跡とやらが起きたようじゃなあ!まだまだこの世の中も捨てたもんじゃないわい!」 

小鳥「だ、だれ!?」 

爺「なぁに、通りすがりの老僕じゃよ」 

小鳥「見られたっ![ピーーー]しかないわね・・・」 

爺「たわけが!!この小童め!!」 

小鳥「!!」 

爺「ここ最近界隈を騒がせて追ったのはお主か・・・これは少し灸を据えねばなるまいて」 

小鳥「え、えっ」


71:2012/07/09(月) 17:17:27.52 :il8LDh1Go

アッー これだもんなぁ 

殺るしかない ね 









P() 

P(あれ、俺生きてる?あれ?) 

P「あれ?事務所?あれ?」 

貴音「あ、貴方様!?」 

P「おお、貴音!?大丈夫か?」 

貴音「え、ええ、大丈夫です」 

P「何がいったいどうなって・・・」 

貴音「わたくしもまるで理解ができません・・・」 

小鳥「おはようございまーす!あなたの街の宣伝部長、音無小鳥ですよ!」 

P貴音「音無さん(小鳥嬢)!?」 

小鳥「はぇ^~どうしたんスか?二人共」 

小鳥「ああ、そういえばそういえば、いやぁ、すみません、今日の今日まで鳥インフルエンザが治らなくてですねぇ~」 

P貴音「!?」 

小鳥「ここ1週間くらい記憶がないんですよねぇ。私、よく生きてたなぁ、あ、それじゃ溜まってる事務やってきますね!」テクテク 

P貴音「どういうこと?」

 
72:2012/07/09(月) 17:19:15.52 :il8LDh1Go

貴音「ぷろでゅーさー」 

P「貴音?」 

貴音「わたくし、吸血鬼ではなくなったようです」 

P「なんだと!?」 

貴音「吸血衝動がまるでありませんし、何より、体が重いです」 

P「そ、そうか・・・」 

P「俺の方もいつもの体っぽいな、うん」 

P「いったい何が・・・・・・」 

響「はいさーい!自分、我那覇響だぞ!」ガチャッ 

伊織「なんで突然自己紹介したのかしら、おはよう」 

P「お、おはよう」 

貴音「おは、おはようございます」 

響「どうしたさー?プロデューサーに貴音」 

P「いや、俺にもよく分からなくてだな・・・」 

伊織「分からないなら、考えても仕方がないんじゃない?」 

貴音「・・・そうですね、今は生きているのです。こうして」ツネル 

P「痛い痛い!夢じゃない!」ツネル 

貴音「痛いです、貴方様、夢ではありませんね」 

響「プロデューサー!今日のスケジュールを教えて欲しいぞ!」 

伊織「早くしなさいよ」 

貴音「貴方様」 

P「よし、それじゃ今日のスケジュールは―――!」 



END


73:2012/07/09(月) 17:22:22.80 :il8LDh1Go

ということで、終わりでございます 

ムーンレイス説だとなんだかどこかのガンダムみたいになりそうなので、吸血鬼説を引っさげてみました 

ひびいおはどうしたんだって? 
それは、まだ何も書いてないし決まってもいないんだ、済まない 

それでは、短いですが読んでくださりありがとうございました


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1341474921