1:2012/07/08(日) 18:47:25.53 :YODFJ4jD0
 
春香「というわけで、やってきましたファミレスに!」 

伊織「どうして私がこんな庶民的な場所に来なくちゃいけないのよ」 

春香「まあまあ、積もる話もあるわけだしさ」 

伊織「私は無いわ」 


2:2012/07/08(日) 18:48:01.64 :YODFJ4jD0

春香「そう言わずにさ、優しい伊織なら付き合ってくれるよね?」 

伊織「はぁ……まあ、仕方ないわね。いいわ、付き合ってあげる」 

春香「やだ……こんな所で愛の告白だなんて。伊織、時と場合を考えようよ」 

伊織「付き合うってそういう意味じゃないわよ! というか、最初にアンタが言ったんじゃない!」 

春香「あれ? そうだっけ?」のヮの 

伊織「……まったく、自分の発言にくらい責任持ちなさいよ」 

春香「イエス・マイロード」


3:2012/07/08(日) 18:50:55.40 :YODFJ4jD0

伊織「……ところで、雪歩遅いわね。ドリンクバーに行ったきりだけど」 

春香「雪歩ならまだドリンクバーだよ?」 

伊織「迷ってるのかしら?」 

春香「いや、置いてあるお茶っ葉を混ぜて雪歩オリジナルのお茶をブレンドしてるみたい」 

伊織「なにそのこだわり!?」 

春香「ほら、雪歩はお茶が大好きだし」 

伊織「にしても異常でしょ! ファミレスでやることじゃないわよ!」


4:2012/07/08(日) 18:54:45.75 :YODFJ4jD0

春香「雪歩のお茶への想いは凄いしねー。最近自分の茶園を作りたがってるし」 

伊織「その活力をもっと違うところに生かせばいいのに……」 

春香「そこで作るお茶の名前は『わっほ~い お茶』」 

伊織「アウト! しかもアンタのお茶みたいになってるし!」 

春香「うそうそ。本当は『伊織門≪いおもん≫』」 

伊織「私を巻き込むな!」


5:2012/07/08(日) 18:58:30.44 :YODFJ4jD0

雪歩「ふぅ……ただいまぁ」 

春香「あ、おかえりー」 

伊織「満足のいくブレンドはできたかしら――って、真っ黒ね。本当に美味しいの?」 

雪歩「うん! 甘くってシュワシュワってして、映画を見るときなんかにピッタリなんだよ!」 

伊織「コーラじゃない! え、なに!? アンタにとってそれ、お茶なの!?」 

雪歩「太った人にとっては水みたいなものじゃないかな」


6:2012/07/08(日) 19:03:29.13 :YODFJ4jD0

伊織「そういうことじゃなくって! 今までブレンドしてたんじゃなかったの!?」 

雪歩「…………」 

伊織「……雪歩?」 

雪歩「――しけたモンばっか置きやがって」ボソッ 

伊織「ファンが聞いたら卒倒しそうな台詞ね」


7:2012/07/08(日) 19:06:18.66 :YODFJ4jD0

春香「じゃあじゃあじゃあ! 揃ったところで雑談とシャレ込みますか!」 

雪歩「最近ゆっくり話す時間が無かったから、とっても楽しみだなぁ」 

伊織「ところで、何について話すのかしら?」 

春香「日本の行く末とか?」 

伊織「重い! 雑談のレベルを超えてる!」 

雪歩「実は穴掘って埋めたい人がいるんだけど……」 

伊織「だから重い! しかも内容が危ない! もっと軽い話題にしなさいよ!」 


8:2012/07/08(日) 19:13:01.83 :YODFJ4jD0

春香「え、じゃあ、最近調子どーよ?」 

伊織「軽っ! なにそのとりあえずな感じの話題は!」 

春香「もうっ、伊織は我儘なんだから」 

伊織「誰の所為よ、まったく……」 

雪歩「そういえば最近、真美ちゃんの様子が変だよね」 

伊織「漸くまともな話題が……」 


9:2012/07/08(日) 19:19:24.38 :YODFJ4jD0

春香「変ってどんな風に?」 

雪歩「えっとね、なんだか大人しいっていうか……前ほどはしゃぐことが少なくなってる気がするの」 

春香「女の子の日なんじゃ?」 

伊織「サイテーね」 

雪歩「なるほど」 

伊織「アンタも納得しない」 

春香「女の子の日じゃないなら何なの?」 

伊織「もっと他にあるでしょうに……」


11:2012/07/08(日) 19:39:26.56 :YODFJ4jD0

雪歩「厨二病?」 

伊織「どうしてその発想に……違うでしょ」 

春香「血を分け合った我が半身よ、今宵も優美なる旋律を奏でようぞ――とか言ってるのかな?」 

伊織「だから違うって」 

春香「スカイラブハリケーン!」 

伊織「だから違――それ厨二病なの!? 双子繋がりだからって強引じゃない!?」


12:2012/07/08(日) 19:43:33.94 :YODFJ4jD0

春香「じゃあ何なのさ?」 

伊織「大方あれでしょ、思春期というか。真美も大人になりつつあるのよ」 

春香「やっぱり女の子の日なんじゃん」 

伊織「大人ってそういう意味じゃないわよ!」 

雪歩「思春期かぁ……好きな男の子とかができたのかなぁ?」 

春香「んな!? プロデューサーさんは渡さないよ!」 

伊織「アンタだけのプロデューサーじゃないわよ」 

雪歩「そうだよ春香ちゃん。独り占めは良くないよ」 

春香「ぐぬぬ……!」


13:2012/07/08(日) 19:48:40.30 :YODFJ4jD0

伊織「まあでも、真美のアイツへの好意を危険視する必要は無いわね」 

雪歩「へ? どうして?」 

伊織「きっと誰かを好きになるなんて初めてだから、どうすればいいのか戸惑ってるだろうしね」 

雪歩「そうなの?」 

伊織「ええ。この前もアイツの目の前で、弦ちゃんカッケー! って他の男のことを嬉しそうに語ってたし」 

春香「わかんないよー? プロデューサーさんと話すきっかけが欲しかっただけかもしれないし。因みに私は流星君派」 


14:2012/07/08(日) 19:57:57.08 :YODFJ4jD0

伊織「とにかく、真美の危険度は低いわ。プロデューサーも、真美のことはまだ子供扱いだし」 

春香「伊織もでしょ」 

伊織「アンタもよ」 

春香「…………」 

伊織「…………」 

春香「なに? やんの?」ギロッ 

伊織「いいわ。表に出なさい」ニヤッ 

雪歩「二人とも落ち着いて! 不毛過ぎるよぅ!」オドオド


15:2012/07/08(日) 20:12:43.45 :YODFJ4jD0

春香「……まあ、悪いのはプロデューサーさんだよね」 

伊織「……そうね。アイツはそろそろ自分の罪を数えてもいい頃よね」 

雪歩「今更数え切れないと思いますぅ」 

春香「プロデューサーさんへの対応はおいおい考えるとして、二人はプロデューサーさんのどこが好きなの?」 

伊織「べ、別に好きなんかじゃ――」 

雪歩「今更そんなわかりやすいツンデレなんて、古いっての」ボソッ 

伊織「……アンタ、やっぱり父親の血を継いでるわよ」 

雪歩「……?」 

伊織「……なんでもないわ」


16:2012/07/08(日) 20:58:17.43 :YODFJ4jD0

春香「それでそれで? どうなの?」 

雪歩「わ、私はやっぱり優しくて、頼りになるところかな」 

伊織「いつもは頼りないけど、時々見せる真剣な顔は……まあ、いいんじゃない?」 

春香「ほうほう」 

伊織「それに仕事でミスしたときは慰めたり励ましたりしてくれるし、頑張ったときはナデナデしてくれながら褒めてくれるし……」 

春香「んでんで?」 


17:2012/07/08(日) 21:17:41.57 :YODFJ4jD0

伊織「この前なんか落ち込んでる私をぎゅって抱きしめてくれて……温かかったなぁ……」 

雪歩「はぅ! 一度デレたら止まらない伊織ちゃんが眩しすぎますぅ!」 

春香「心なしかデコもいつもより輝いてるしね!」 

伊織「デコ言うな! あと輝いてないわよ!」 

春香「ライオディアス!」ライオン!トラ!チーター! 

伊織「やかましいわ!」ピカー 


18:2012/07/08(日) 21:24:36.24 :YODFJ4jD0

春香「あ、そろそろご飯注文しようか。雪歩は何にする?」 

雪歩「じゃあ日替わり定食にしようかな」 

春香「イオラは?」 

伊織「一応言っておくけど春香、人の名前を中級爆破魔法みたいに間違えないで。私の名前は伊織よ」 

春香「失礼。噛みました」 

伊織「違う、わざとよ」 

春香「かみまみた」 

伊織「わざとじゃなかった!?」 

春香「買いました」 

伊織「私の怒りをね!」


19:2012/07/08(日) 21:40:42.24 :YODFJ4jD0

春香「うん! やっぱり伊織とはいいコンビを組めそうだよ!」 

伊織「私は組みたくないわ……」 

春香「それで注文は?」 

伊織「カルボナーラにしようかしら」 

春香「私はハンバーグセットにしようっと――店員さーん!」 

伊織「ベルがあるのに……」


20:2012/07/08(日) 22:00:57.04 :YODFJ4jD0

春香「えっと、ハンバーグセットと日替わり定食と、ラーメンください」 

伊織「なんで!? どう聞き間違えたらそうなるの!?」 

雪歩「違うよ春香ちゃん。伊織ちゃんは油そばだよ」 

伊織「横文字ですらない!?」 

春香「らぁめん」 

伊織「それは貴音でしょうが!」 

春香「伊織っていつもうさちゃん抱きしめてるけど何で?」 

伊織「とっぷしーくれっとです――ってやかましいわ!」 

雪歩「ノリツッコミですぅ! 伊織ちゃんノリノリだね!」


21:2012/07/08(日) 22:07:55.09 :YODFJ4jD0

伊織「ああもう、ウエイターが困ってるじゃない! 私はカルボナーラよ!」 

春香「我儘だなぁ伊織は――じゃ、それでお願いします」 

雪歩「謙虚になろうよ伊織ちゃん。少しのお金と明日のパンツがあればそれで十分なんだよ?」 

伊織「どうして私が悪いみたいになってるのよ……」 

春香「あ、ジュースなくなっちゃった」 

伊織「あら、私もね」 

春香「じゃあついでに伊織の分も淹れてくるよ」 

伊織「気が利くわね。ありがと」 

春香「私、絶対戻ってくるから……そしたらさ、渡したいものがあるんだ。とっても大事な、渡したいものが」 

伊織「飲み物でしょ。わかりやすい死亡フラグ立てなくていいから行ってきなさい」 

春香「イエス・マイロード!」ダッシュ!


22:2012/07/08(日) 22:19:28.59 :YODFJ4jD0

伊織「……テンション高いわねぇ」 

雪歩「きっと伊織ちゃんと話せるのが楽しいんだよ」 

伊織「できれば静かに話したいのだけれど……」 

雪歩「今日の仕事前にも言ってたよ? 『私と伊織は二人で一人のアイドルだ! さぁ、振り切るぜ!』って」 

伊織「アイツを相棒だと思ったことなんて一度も無いわよ。しかも混ざっちゃってるし」 

雪歩「ふふっ、羨ましいなぁ。そういうの」


23:2012/07/08(日) 22:23:11.42 :YODFJ4jD0

伊織「アンタには真がいるじゃない」 

雪歩「真ちゃんは、私の憧れだから」 

伊織「憧れ、ねぇ」 

雪歩「うん。真ちゃんみたいに強くなって、いつか地球の裏側まで穴を掘れるようになるんだ」 

伊織「それはきっと真どころか地上最強よ。人工衛星がアンタの行動を監視するレベルよ」 

雪歩「でも私はだめだめだから、まだコンクリートまでしか掘れないんだ……」 

伊織「十分人間離れしてるわよ」


24:2012/07/08(日) 22:32:11.03 :YODFJ4jD0

雪歩「あ、お料理運ばれてきたね。ありがとうございますぅ」 

春香「たっだいまー!」 

伊織「おかえり。ちょうど良いタイミングね」 

春香「おお、美味しそう!」 

伊織「ところで私の飲み物は?」 

春香「はい、これ」 

伊織「……妙な色ね。見るからに怪しいけど、何これ?」 

春香「『わっほ~い お茶』だよ」 

伊織「いまさらネタを引っ張ってきた!? こんな怪しいお茶飲めないわよ!」


26:2012/07/08(日) 22:35:34.80 :YODFJ4jD0

春香「えー、せっかく作ったのにー」 

伊織「アンタのリンゴジュースと交換しなさい」ヒョイ 

春香「ああ、酷い! こんな不味そうなの飲めるわけないでしょ!」 

伊織「自業自得よ」ゴクゴク 

雪歩「じゃあ春香ちゃん、私のお茶と交換しようよ」 

伊織「いや、アンタのはコーラでしょ」 

春香「いいの?」 

雪歩「うん、どうぞ」 

春香「わーい! 甘くってシュワシュワってして美味しーい! さすが雪歩茶!」 

伊織「だからコーラでしょ、それ」 


27:2012/07/08(日) 22:38:08.65 :YODFJ4jD0

春香「私のも飲んでみてよ」 

雪歩「うん、いただくね」ゴクゴク 

伊織「ちょ、ちょっと、そんなに一気に飲んで大丈夫なの……?」 

春香「どうどう?」 

雪歩「…………」 

伊織「ゆ、雪歩……?」 

雪歩「――うまいっ!」テーレッテレー 

伊織「うそぉ!?」 

春香「わっほい!」


28:2012/07/08(日) 22:41:28.61 :YODFJ4jD0

雪歩「うんうん、すっごく美味しい」 

伊織「だ、大丈夫? なんともない?」 

雪歩「全然平気だよよよよよよよよ」ガクガク 

伊織「思いっきり震えてるわよ!?」 

雪歩「ここここれはむむ武者震いだよよよよよ」ガタガタ 

伊織「いやいやいやいや、明らかに違うでしょ! 顔色悪いし!」 

春香「マナーモードゆきぽ」 

伊織「やかましいわよすべての原因! 雪歩も、どうして飲んだのよあんなの!」 

雪歩「ははは春香ちゃんがつくってくれたんだもののののちゃんと飲まなきゃしつしつ失礼だしししし」ブルブル 

伊織「良い子すぎる! ――待ってなさい、今からプロデューサー呼ぶから!」


29:2012/07/08(日) 22:44:21.88 :YODFJ4jD0

雪歩「…………」ピタッ 

伊織「ちょ、ちょっと雪歩?」 

雪歩「…………」 

伊織「そんな、嘘でしょ……しっかりしなさいよ!」 

雪歩「………………わ」ビクンッ 

伊織「…………わ?」 

雪歩「――わっほいわっほい」 

伊織「っ!?」


30:2012/07/08(日) 22:47:25.58 :YODFJ4jD0

雪歩「わっほいわっほい」 

伊織「ゆ、雪歩?」 

雪歩「わっほいわっほい」 

伊織「目を覚ましてよぉ!」 

春香「わっほいわっほい」 

伊織「アンタもノるんじゃないわよ!」 


31:2012/07/08(日) 22:50:16.77 :YODFJ4jD0

春香「さあさあ、伊織もいっしょに」 

伊織「誰がそんなこと……!」 

雪歩「わっほいわっほい」 

春香「わっほいわっほい」 

伊織「い、いや……」 

雪歩「わっほいわっほい」ジリジリ 

春香「わっほいわっほい」ジリジリ 

伊織「ち、近づかないで……っ」 

雪歩「わっほいわっほい」 

春香「わっほいわっほい」 

伊織「――いやぁああああああああああああ!!」


32:2012/07/08(日) 22:55:20.96 :YODFJ4jD0

――閑話休題―ー 



春香「うまうま」 

雪歩「おいしいね」 

伊織「ひ、酷い目にあった……」 

春香「あれ伊織? どうしたのゲッソリして」 

伊織「誰の所為よ、誰の」 

春香「私、気になります!」 

伊織「殴る……もう、殴る!」 

春香「あわわ、拳を収めて! ごめんごめん、私が悪かったとばっ!」バキッ 

雪歩「伊織ちゃん、抑えて抑えて」


34:2012/07/08(日) 22:57:50.73 :YODFJ4jD0

春香「アイドルの顔を殴るなんて……」 

伊織「まったく、料理が冷めちゃったじゃない」 

春香「とか言いつつ、美味しそうに食べてるじゃん」 

伊織「ふん。やよいの料理には全然及ばないわね」 

雪歩「伊織ちゃんって、よくやよいちゃんの家に行くの?」 

伊織「そうね。最近は忙しくってあまり顔を出せてないけど」


35:2012/07/08(日) 23:03:39.08 :YODFJ4jD0

春香「この前やよいが言ってたよ? 伊織ちゃんが来ると長介達が喜ぶし、もやし祭りもいつもより楽しいんですー! って」 

伊織「も、もうやよいったら」 

雪歩「百年たってもやよいおりですぅ」 

春香「やよいはかわいいなぁ」 

伊織「まったくね。アンタはあざといけど」 

春香「あざとくないよ! 千早ちゃんの胸は、ちっちゃくないよ!」 

伊織「そんなこと聞いてないし、千早に関しちゃ何のフォローにもなってないわよ」


36:2012/07/08(日) 23:05:24.35 :YODFJ4jD0

春香「胸といえば、美希って凄いよね。十五歳であのスタイルだよ、スタイル」 

雪歩「羨ましいよねぇ。私なんて、ひんそーでひんにゅうでちんちくりんだもん」 

伊織「どうやったらあんなのになるのかしら?」 

雪歩「寝る子は育つって言うけど……」 

春香「千早ちゃんが一日十六時間睡眠を試したらしいけど」 

伊織「無駄みたいね」 

春香「睡眠がというより、千早ちゃんがその手の努力をすることがね」 

雪歩「無駄な努力だね」 


37:2012/07/08(日) 23:07:28.14 :YODFJ4jD0

春香「はーあ、スタイル良かったらもっとお仕事増えるんだろうなー」 

伊織「今でも十分多いでしょ」 

雪歩「恋だったり選挙だったりチョコレートだったりだよね」 

春香「いやあ、私としてはもっとこう、はっちゃけられるものが良いんだけど」 

伊織「そんなだからバラドルなんて言われるのよ」 

春香「それでもいいもん。プロデューサーさんが喜んでくれるなら」 


38:2012/07/08(日) 23:09:53.26 :YODFJ4jD0

雪歩「プロデューサー、最近すごくがんばってますよね」 

伊織「まあそれでも、律子には及ばないけどね」 

春香「オフの日だって、私たちの我儘に付き合ってくれるし」 

雪歩「何か恩返しとかできないかなぁ……」 

P「誰に恩返しするんだ?」 

春香「プロデューサーさん!? どうしてここに!?」


39:2012/07/08(日) 23:12:29.12 :YODFJ4jD0

P「どうしてって……さっきえらく狼狽した伊織から電話かかってきたから急いで来たんだが、いらぬ心配だったらしいな」 

伊織「わ、悪かったわね! わざわざこんなとこまで来させて!」 

P「うん? いや、どうせ家帰ってもすることないしな。いいよ、別に」 

伊織「そ、そう。だったらよかったわ」 

春香「照れてるね」ボソッ 

雪歩「かわいいね」ボソッ 

伊織「うるさいうるさいうるさーーい!」 


40:2012/07/08(日) 23:14:06.74 :YODFJ4jD0

P「お、大体食い終わってるな。三人とも送ってくから外の車で待っててくれ」 

春香「あ、でもお会計が」 

P「俺が払っとくよ」 

雪歩「そ、そんな、だめですよぅ!」 

P「三人とも今日は頑張ってくれたしな。ご褒美だと思ってくれ」ナデナデ 

雪歩「あ、ありがとうございますぅ……」//// 

春香「あ、雪歩だけずるい! 私もナデナデしてください!」 

伊織「と、特別に伊織ちゃんの頭を撫でさせてやってもいいわよ?」 

P「わかったわかった」ナデナデ 

春香「えへへ……」//// 

伊織「にひひっ……」//// 

P「それじゃあ、帰るか。今日もおつかれ!」 



おわれ




57:2012/07/16(月) 15:38:20.08 :vJnRo9mo0

律子「三人とも、今日はお疲れ様。よく頑張ってくれたから、今日は特別に私の奢りよ」 

貴音「なんと。それはまことですか?」 

律子「う……貴音はお手柔らかにね……」 

やよい「うっうー! 律子さん、ありがとうございまーっす!」ガルーン 

千早「高槻さんかわいい」 

律子「千早はせめてこっちを見なさい。そしてできれば礼を言いなさい」 


60:2012/07/16(月) 16:04:38.88 :vJnRo9mo0

千早「律子なんて、高槻さんの魅力の前ではただの眼鏡掛け器に過ぎないわ」 

律子「あ"?」 

やよい「だめですよ、千早さん。お礼はちゃんとしないといけません!」 

千早「ありがとう律子。なんなら靴でも舐めるわ」 

律子「その変わり身の早さは勘に触るけど……まあ、いいわ。入りましょう」 

貴音「頼もうっ!」バーン!


61:2012/07/16(月) 16:10:59.90 :vJnRo9mo0

律子「へえ、ここってバイキングの店なのね。助かったと考えるべきか……――あ、はい、四人です」 

貴音「あの、律子嬢? ばいきんぐとは一体……」 

律子「簡単に言えば、セルフサービスでここにあるものを好きなだけ食べて良いっていうシステムね」 

貴音「なんと!?」 

やよい「こ、ここにあるものぜーんぶ食べちゃっていいんですかーっ!?」


62:2012/07/16(月) 16:19:33.76 :vJnRo9mo0

律子「あ、でも取ってきた分を残すのはマナー違反だからね」 

千早「驚いてる高槻さんかわいい」 

律子「アンタはどこまでもマイペースね」 

貴音「あの……律子嬢、その、そろそろわたくし……」グゥゥゥ 

律子「ああ、はいはい。自由に取ってきなさい」 

貴音「は、はい!」パアァァ


66:2012/07/16(月) 17:53:09.59 :vJnRo9mo0

千早「高槻さん、私たちも行きましょうか。大丈夫。取れないものがあってもお姉さんが取ってあげるから」 

やよい「だいじょうぶですよー。千早さんなんかに頼らなくても、私できますからー」 

律子「今、千早さん"なんか"って言われたわよ」 

千早「背伸びしたい年頃なのよ。微笑ましいわ」 

律子「頭の中にお花畑でもあるのかしら」


67:2012/07/16(月) 18:06:11.65 :vJnRo9mo0

千早「そうね。高槻さんとお花畑で遊ぶのは楽しそうだわ」 

律子「お花畑はお花畑でも咲いてるのはラフレシアみたいね」 

千早「いけないわ、律子。ここは食事処なのよ。ラフレシアなんて、気分を害する人が居るかもしれないじゃない」 

律子「そうね。私の気分が良い感じに害されてるわ」 

千早「そんな律子は高槻さんを眺めて癒されるといいわよ」 

律子「癒されるのはいいけど、アンタみたいになるのはまっぴらごめんだわ」 

千早「その通り。高槻さんに懐かれるのは私だけで十分よ。律子は指を咥えて眺めてるといいわ――高槻さーん! 手伝うわよー!」タッタッタッ 

律子「……千早、最近柔らかくなったと思ったけど……うん、前の方がマシかもしれないわね」 


68:2012/07/16(月) 18:21:47.95 :vJnRo9mo0

数分後... 


やよい「とってきましたー!」 

律子「おかえりなさい。テーブル確保しといたわよ」 

やよい「バイキングってとっても楽しいですねっ!」 

律子「ふふっ、はしゃいじゃって。よっぽど嬉しいのね」 

千早「……あなたに高槻さんの何がわかるっていうのかしら……?」 

やよい「ち、千早さんが今までにないくらいに"すごみ"のある顔になってます」


69:2012/07/16(月) 18:32:59.36 :vJnRo9mo0

千早「高槻さんの気持ちを本当の意味で理解できるのは私だけよ」 

やよい「ち、千早さんが今までにないくらいに"ゆうえつかん"に満ちた顔になってます」 

千早「さて、立ち話もなんだし座ろうかしら」 

律子「そして当たり前のようにやよいの隣に座るのね」 


70:2012/07/16(月) 18:40:23.91 :vJnRo9mo0

?「ただいま戻りました」 

律子「おかえりなさ――誰よアンタ!?」 

?「おかしなことを言いますね、律子嬢は。わたくしですよ」ドーンッ 

やよい「ひ、人の形の食べ物の山が喋ってますーっ!?」ガクガク 

千早「さては高槻さんを襲いに来た化け物ね!」ガタッ 

やよい「私、襲われちゃうんですか!?」 


71:2012/07/16(月) 18:45:01.78 :vJnRo9mo0

千早「ええ、高槻さんはかわいいから。きっと高槻さんを料理の出汁にするつもりなのよ」 

?「き、如月千早は一体何を言っているのですか……」 

千早「高槻さんは渡さない! 高槻さんで出汁を取るのは私よ!」 

やよい「ええええええええ!?」 

?「面妖な……!」 

千早「高槻さんの出汁で、ララララご飯! ララララ食べよう!」 

律子「最低なおはよう!!朝ご飯ね」


72:2012/07/16(月) 18:48:26.12 :vJnRo9mo0

千早「私の欲望を解放する為に、化け物なんかに高槻さんを渡してなるものですか!」クワッ 

貴音「静まりなさい、如月千早! わたくしです! 四条貴音です!」 

やよい「なーんだ、貴音さんだったんですねー!」 

律子「いや、気づきなさいよ。私も最初驚いたけど。それにしても一度にそんなに持ってこなくても……」 

貴音「つい欲張ってしまいまいましたが、無論全て食しますので問題はありません」 


73:2012/07/16(月) 18:50:35.26 :vJnRo9mo0

千早「なんだ、四条さんだったのね」 

貴音「落ち着きましたか、如月千早」 

千早「私としたことが……取り乱した拍子にうっかり本音を口にしてしまったわ」 

やよい「――っ!?」 

千早「あら、どうしたのかしら? 顔が強張ってるわよ、高槻さん」 

やよい「ち、千早さんのお隣に座るのがただただ怖くなってきたかも……!」ガタガタ


74:2012/07/16(月) 18:52:28.96 :vJnRo9mo0

律子「やよい、テーブルの下からこっちに来なさい」 

やよい「は、はい……ありがとうございますー……」 

千早「恥ずかしがりな高槻さんかわいい」 

貴音「で、できることならばわたくしも、今の如月千早の隣には腰を下ろしたくないのですが……」 


75:2012/07/16(月) 18:54:56.05 :vJnRo9mo0

律子「仕方ないでしょう? 立ち食いするわけにも、やよいを汚すわけにもいかないんだし」 

貴音「これがじれんまというものなのですね……」 

千早「なんだか失礼なことを言われている気がするわ」 

律子「安心なさい。その通りだから」 


76:2012/07/16(月) 18:57:14.99 :vJnRo9mo0

貴音「……仕方ありません。やよいの身を守る為に、わたくしは汚らわしき欲望の権化への犠牲となりましょう」 

律子「すまないわね、誰かがこうなる他、ないのよ」 

やよい「ありがとうございます! 貴音さん、大好きですー!」 

千早「高槻さん! 私にも言って!」 

やよい「千早さん、大嫌いですー! できることなら姿をみせないでくださーい!」


82:2012/07/17(火) 14:30:01.11 :jaT7VImt0

律子「思いっきり罵倒されてるけど。この短時間でよくもここまで好感度を下げたわね」 

千早「高槻さんの罵倒――寧ろ御褒美ね!」 

やよい「…………」 

律子「やよいが今までにないくらいに侮蔑を含んだ顔になってるわ――駄目よ。余計に悦ぶだけだから」 

やよい「うー……なんだかむかむかします……」 

千早「大丈夫? さすってあげましょうか?」 

やよい「いや、ちょっと遠慮しておきます」


83:2012/07/17(火) 14:41:30.38 :jaT7VImt0

貴音「あ、あの、そろそろ……」グギュルルル 

律子「そうね。これ以上千早には付き合ってられないわ」 

千早「私も律子と付き合う気はないわ。私には高槻さんしか有り得ない」 

やよい「いっただきまーっす!」 

律子「無視とは良い判断ね」


84:2012/07/17(火) 14:56:35.79 :jaT7VImt0

貴音「こ、これはまこと美味ですね!」ガツガツ 

やよい「おいしいですーっ!」ムシャムシャ 

貴音「ばいきんぐ……侮れませんね!」 

千早「そういえば四条さん、向こうでラーメンが作れましたよ」 

貴音「それはまことですか!?」 

千早「ええ。自分で茹でるだけのものですけど」 

貴音「行って参ります!」ダッシュ! 


85:2012/07/17(火) 15:02:00.30 :jaT7VImt0

千早「…………」 

律子「…………」 

やよい「…………」 

千早「――邪魔者は消えた……!」 

やよい「――っ!?」ビクッ 


86:2012/07/17(火) 21:26:37.47 :jaT7VImt0

千早「さあ、高槻さん、私の隣が空いたわ。こっちに来ていいのよ」 

やよい「……っ!」ブンブンブン 

律子「やよいが今までにないくらいに怯えを含んだ顔になってるわ――小動物みたいできっと逆効果ね」 

やよい「わ、私は律子さんのお隣がいいかなーって……」 

千早「まったく、本当に恥ずかしがり屋さんなのね」 

律子「どこまでポジティブなのよ」 

千早「悩んでもしかたない。ま、そんな時もあるさ、明日は違うさ」 

律子「やかましいわ」


87:2012/07/17(火) 21:29:01.94 :jaT7VImt0

貴音「ただいま戻りました」ドドーン 

律子「おかえり――ってまたえらく持ってきたわねぇ」 

貴音「うふふ、つい夢中になってしまいました」 

律子「ほどほどにしときなさいよ。太ったりなんかしたら、ただじゃおかないからね」 

貴音「心得ております――時にやよいは何故そのように怯えているのですか?」 


88:2012/07/17(火) 21:35:28.69 :jaT7VImt0

やよい「闇を感じます……心の闇を……!」ガタガタ 

貴音「はて? ぐろんぎとでも闘うのですか?」 

千早「高槻さんなら絶対レッドアイになれるわ」 

律子「まっさきにアンタを封印するでしょうね」 

千早「高槻さんに封印されるのなら本望だわ」 

貴音「だ、そうですが」 

律子「やっちゃいなさい」 

やよい「うっうー!」グサッ 

千早「くぅがぁっ!」バタッ


89:2012/07/17(火) 21:37:41.75 :jaT7VImt0

貴音「ふぉーくが如月千早の脳天に……! よく闇を葬り去りましたね。やよい、これを差し上げましょう」 

やよい「わー! わたあめですー!」 

律子「へえ、そんなのもあるのね」 

貴音「律子嬢にはくれぇぷを差し上げましょう」 

律子「ありがと――うん、美味しいわ」 

貴音「そしてわたくしはらぁめんぱふぇを」 

律子「風都のとある屋台で出てきそうね」 


90:2012/07/17(火) 21:41:08.47 :jaT7VImt0

貴音「この新たな新感覚らぁめんで、この街に良い風を吹かせましょう」 

千早「四条さんが死亡フラグを立てた気がするわ」シャキーン 

律子「あ、復活した」 

千早「これで高槻さんを誑かす凡俗が一人消え――」 

やよい「うっうー!」グサグサッ 

千早「あぎぃとっ!」バタッ


91:2012/07/17(火) 21:45:23.09 :jaT7VImt0

律子「やよいがどんどんアグレッシブになってきてるわね」 

貴音「良い傾向でしょう。自身の身を守ることはとても大切です」 

やよい「これからフォークを持ち歩くことにしますー!」 

律子「まあ邪神のは有効でしょうね。千早も例外じゃあないわ」 

貴音「さて、落ち着いたところで食事を楽しむとしましょう」 

律子「はぁ……やっとゆっくりできるわ」


92:2012/07/17(火) 21:49:56.78 :jaT7VImt0

貴音「ときに律子嬢、最近竜宮小町の方はどうなのですか?」 

律子「概ね良好よ。これからそれぞれソロでの仕事も増やそうと考えてるわ」 

貴音「それはそれは、まこと良きことですね。それもこれも三人の結束と、律子嬢の頑張りが会ってこそなのですね」 

律子「わ、私なんてまだまだですよ」 

やよい「でもでも伊織ちゃんが言ってましたよ? 律子のおかげで私たちは輝けたのよ、感謝しないとねって」 

貴音「ほう。あの水瀬伊織がそんなことを


93:2012/07/17(火) 21:54:55.83 :jaT7VImt0

律子「も、もう! この話は終わり! 私のことなんてどうでもいいの!」 

貴音「うふふ。赤面している律子嬢はまこと――」 

やよい「かわいいですー!」 

千早「高槻さんの方がかわい――」 

やよい「うっうー!」グサグサグサッ 

千早「りゅうきっ!」バタッ


95:2012/07/17(火) 21:58:27.30 :jaT7VImt0

貴音「面妖な気配が一瞬で……」 

律子「遂に0フレームで攻撃できるようになったわね」 

やよい「人は日々せいちょーするんです!」 

律子「アイドルとしてはまったく必要のない成長だけどね」 

貴音「――御馳走様でした」 

律子「あら? もう満足したの?」 


96:2012/07/17(火) 22:03:08.85 :jaT7VImt0

貴音「はい、まこと美味でした」 

やよい「私も満足ですー! バイキングって本当に楽しいですね! 今度長介たちと来たいかなーって」 

律子「ふふ。じゃあやよいがいつかトップアイドルになった時に、プロデューサー殿に連れてきてもらったら?」 

やよい「プロデューサーとバイキング……――それってすっごく楽しそうかも!」 

貴音「ではわたくしがとっぷあいどるになった暁には、あの方と共にらぁめんの屋台でも巡るとしましょうか」 

律子「あーあ、プロデューサー殿、すごく忙しくなりそうね。ま、こんな可愛いアイドルに懐かれて悪い気はしないでしょうけど」


97:2012/07/17(火) 22:08:53.24 :jaT7VImt0

やよい「プロデューサー……」 

貴音「貴方様……」 

律子「はいはい、ボーっとしてないで帰るわよ! 明日も仕事なんだからね!」 

やよい「はい!」 

貴音「心得ております」 

律子「それじゃあ今日もお疲れ様! 明日も頑張るわよ!」 







千早「高槻さぁん……えへへぇ」//// 



おわれ


98:2012/07/17(火) 22:12:20.89 :jaT7VImt0

以上、律子、貴音、千早、やよい編でした! 

気づいたら、雑談要素が少なすぎるという…… 

千早好きな方はすいませんでした…… 

今回、ちょっと短かったかな? 

次の美希、亜美、真美、響編はもっと雑談っぽく、ガールズトークっぽく、なれたらいいなぁ(遠い目)




104:2012/07/29(日) 09:33:20.15 :UZJAQhGD0

美希「それじゃあ、おつかれさまなのー!」 

亜美「かんぱーい!」 

響「かんぱーい。今日も疲れたぞ……」 

亜美「でもでも! ひびきんの番組のゲスト、チョー楽しかったよ!」 

美希「うんうん! ミキも、また出たいって思うな」 

響「えへへ……そ、そう? そう言ってもらえると嬉しいぞ」


105:2012/07/29(日) 09:43:09.87 :UZJAQhGD0

亜美「真美もいっしょに出れたらもーっと楽しかったのになぁ……」 

響「仕方ないさー。他に仕事があったんだし」 

亜美「……うん、ちかたないね」 

美希「えっと、じゃあじゃあ、今なら仕事も終わってるだろうし、真美もここに呼ぶのはどう? きっと楽しくなるの!」 

亜美「ミキミキ、それってナイスアイデアだよ!」 


107:2012/07/30(月) 09:34:33.09 :ZIUhnA1T0

美希「でしょでしょ? もっと褒めていいよ?」 

響「よしよし。そんな美希には自分特製のサーターアンダギーを贈呈しよう」 

美希「あはっ☆ おいしーの」 

亜美「じゃあ今からメールするねー」 


108:2012/07/30(月) 09:47:02.14 :ZIUhnA1T0

響「そういえば、二人は今日いろんな動物見てきたけど、何の動物が好きなんだ?」 

亜美「亜美はやっぱライオンだね。カッコいいもん」 

響「確かに恰好いいよね。ガオーッて感じで」 

亜美「あとあと、トラとかチーターとかも好き!」 

美希「なんだか灼熱ってカンジなの」 

亜美「ちなみに真美はタカとかクジャクとかコンドルが好きって言ってたよ」 

響「真美は炎っぽい組み合わせだな」


111:2012/08/11(土) 12:16:40.64 :KGHKrIYx0

亜美「ミキミキは何が好きなの?」 

美希「ミキはね、やっぱりワンちゃん!」 

響「へえ、意外だなぁ。美希のことだから、コアラとかナマケモノだとばかり思ってたぞ」 

美希「むー。ミキはそこまでのんびりしてないよ。最近は」 

響「最近はって……」


112:2012/08/11(土) 12:18:58.27 :KGHKrIYx0

亜美「んじゃー、どうして犬が好きなの?」 

美希「だってー、ワンちゃんとハニーってなんとなーく似てるもん!」 

亜美「犬と兄ちゃんが……?」 

響「うーん……言われてみると、そんな感じが……。いぬ美に比べて随分頼りないけど」 

美希「ふわふわーってしてて、わふわふーってカンジでカワイイの!」 

亜美「それって犬が? それとも兄ちゃん?」 

美希「どっちもカワイイの!」 

響「な、なんだかプロデューサーが犬にしか思えなくなってきたぞ……」


113:2012/08/11(土) 12:24:14.63 :KGHKrIYx0

亜美「じゃあじゃあ! 事務所のみんなを動物に例えたらどうなるかなー?」 

響「春香は……」 

美希「パンダ?」 

響「それって衣装だけだよね……」 

亜美「でもパンダって、白黒じゃなかったら普通のクマと変わんないよね? リボン取ったら特徴無くなるはるるんとピッタリっしょ」 

美希「でしょでしょ? 春香はパンダなの!」


114:2012/08/11(土) 12:31:10.57 :KGHKrIYx0

響「じゃあ次……やよいはどう?」 

亜美「やよいっちはリスだよねー」 

美希「ミキもそう思ったの」 

響「自分もだぞ」 

亜美「やよいっちは小動物みたいであいくるしーかんね」 


115:2012/08/11(土) 12:34:17.46 :KGHKrIYx0

希「デコちゃんはうさちゃんなの」 

響「へ? 伊織はツンツンしてるから、自分はネコとばかり……」 

亜美「ひびきんは甘いですなー。いおりんはすっごく寂しがりやなんだよ?」 

響「な、なるほど! ウサギは寂しいと死ぬっていうから……」 

美希「そういうことなの。デコちゃんってばカワイイ♪」


116:2012/08/11(土) 12:48:29.35 :KGHKrIYx0

亜美「ゆきぴょんは兄ちゃんと同じで犬っぽいよね。苦手みたいだけど」 

美希「真くんはタカかな。カッコいい真くんにぴったりなの!」 

響「じゃあ貴音はオオカミだな。月が似合う動物だしね」 

美希「あずさは……」 

亜美「あずさお姉ちゃんはウシだよねぇ……」 

響「ウシだぞ……」 

美希「どたぷーん、なの」


117:2012/08/11(土) 12:54:52.54 :KGHKrIYx0

亜美「律ちゃんはトラだよねっ。チョー怖いし」 

響「律子が聞いたらきっと怒るぞ……」 

美希「言いつけちゃおっかなー?」 

亜美「うあうあー! そんなヒドイこと言わないでよー!」 

響「千早はカナリアだね。自分はなにかなぁ?」 

美希「響はおさるさんなの」


119:2012/08/11(土) 13:02:31.54 :KGHKrIYx0

亜美「だよねー。うるさいトコとかケッコー似てるよねー」 

響「うぎゃーー! 酷いぞ二人ともーー!」 

亜美「いやいやひびきん、亜美たち褒めてるんだよ? サルみたいなひびきん見てると楽しいし」 

響「全然褒められてる気がしないんだけど……」 

亜美「亜美と真美はイタズラだ~いすきだから、キツネとタヌキだねっ」 


120:2012/08/11(土) 13:03:07.42 :KGHKrIYx0

美希「ミキはミキは?」 

亜美「ミキミキはたれぱんだだね」 

響「たれぱんだって動物なの!? しかも春香と被ってるし!」 

美希「たれぱんだかぁ……。確かにだる~んってカンジがミキっぽいのっ」 

響「なんだか納得いかないけど……まあ、いいか」 


121:2012/08/11(土) 13:05:05.07 :KGHKrIYx0

亜美「あと残ってるのは……ぴよちゃんだね」 

美希「小鳥はハイエナなの」 

響「理由は訊かないからね」 

美希「これで全員だね――あ、そこの人ー! イチゴババロアくださいなのー!」 

亜美「亜美はチョコレートパフェ!」 

響「自分はあんみつをお願いするぞ」 


123:2012/08/12(日) 09:59:16.99 :hP4IuoAM0

亜美「そういえば今日兄ちゃん、お仕事についてきてくれなかったねー……」 

響「仕方ないさー。プロデューサー、自分たちと同じくらい――いや、それ以上に忙しいし」 

美希「その分いーっぱい甘えるの!」 

亜美「んっふっふ~。そういや昨日、ふと真美のケータイ見たらさ、なんと待ち受けが兄ちゃんだったよ~?」 

美希「ーーっ!?」 

響「――っ!?」 


124:2012/08/12(日) 10:08:35.49 :hP4IuoAM0

亜美「これはもしかすると"そういうこと"かもしれませんな~? 真美ってば、黙ってなくてもいいのに」 

響「ま、真美がまさか……」 

美希「で、でもでもっ、ハニーはミキのことがイチバン――」 

亜美「あー、そういえば前に『兄ちゃんと二人で映画観に行ったけど、これってデートだよねっ!』って言ってたよ?」 

美希「はははハニーってば、浮気なの!」 

響「じ、自分も映画なんて二人で行ったことないのに……」


125:2012/08/12(日) 10:36:03.09 :hP4IuoAM0

亜美「おうおう、修羅場っとりますなー」 

美希「真美……要注意なの」 

響「もっと積極的にならなきゃ……」 

亜美「兄ちゃんも大変だねぇ」 

真美「やー、諸君! お招きありがとー!」 

亜美「……あちゃー」 

真美「うん? どったの亜美?」 

亜美「真美もホント、オイシイタイミングでくるよねぇ」 

真美「……?」


126:2012/08/13(月) 07:04:58.49 :CY3sY5UI0

響「真美……ちょっとそこに座って」 

真美「へ? まあ座るけど」 

美希「……訊きたいことがあるの」 

真美「なんか二人とも怖いよ? どったの?」 

美希「……ハニーとデートしたって本当?」 

真美「――ギクッ」 

響「口で言ったぞ!?」 

亜美「はるるん並みのあざとさだね


127:2012/08/13(月) 07:09:54.17 :CY3sY5UI0

真美「い、いいじゃん別に! 兄ちゃんと映画行こうが遊園地行こうがさー!」 

美希「…………」 

真美「み、ミキミキ?」 

美希「……遊園地は聞いてないの」 

亜美「おケツだね」 

響「墓穴だぞ」


128:2012/08/13(月) 07:13:03.50 :CY3sY5UI0

真美「で、でも兄ちゃんとデートしたのって真美だけじゃないっしょ!? ミキミキもひびきんもあるよね!?」 

響「それはっ、その……」 

美希「当たり前なの!」 

真美「やっぱりじゃん! なんで真美のこと責めるのっ!?」 

亜美「二人とも棚の上にいたんだね……知ってたけど」


129:2012/08/13(月) 07:49:28.07 :CY3sY5UI0

美希「ミキはね、オフの日にハニーとショッピングに行ったの」 

亜美「ほほう、ショッピングとな」 

美希「ミキがお洋服試着するとね? ハニーってば、『似合ってるぞ、流石美希だ』って褒められちゃった! あはっ☆」 

響「良いなぁ……自分も言われてみたいぞ」 

亜美「まー兄ちゃんのことだから、訊いたら絶対褒めてくれるっしょ」 

真美「素直に訊けたら苦労しないよ、亜美ぃ……」 

響「ストレートな美希が羨ましいぞ……」


130:2012/08/13(月) 08:32:28.94 :CY3sY5UI0

美希「それからね? ミキが下着選んで欲しいなって言ったらね? ハニーってば真っ赤になって『そ、そういうのは俺が口出しするものじゃない!』ってそっぽ向いちゃったの。すっごくカワイイってカンジ!」 

亜美「兄ちゃんも初心だねぇ」 

真美「し、下着を選んでもらう……」 

響「うぎゃーー! そんなのできないよーー!」 

亜美「真似する必要はないんじゃないかな」 

美希「それでそれでー、その後いっしょにおにぎり食べて、お家まで送ってもらったの」 

亜美「ケッコー充実したオフだったみたいだねい」


131:2012/08/13(月) 08:36:14.91 :CY3sY5UI0

美希「でもハニー、送り狼さんになってくれなかったの」 

響「んなぁ!?」 

真美「――っ!」//// 

亜美「おくりおーかみ? ねーねーミキミキ? 72それ?」 

美希「うーん……ミキもよく知らないの。この前小鳥がハニーに言ってたのを聞いただけだからね。響は知ってる?」 

響「いいいいいや、自分は、そのっ、ししし知らないぞ!? 本当だからね!?」 

亜美「真美は?」 

真美「え、えと……ぴよちゃんに借りたマンガに載ってたけど……」


132:2012/08/13(月) 08:41:27.49 :CY3sY5UI0

美希「ホント? 教えて欲しいの!」 

真美「あぅ……」//// 

亜美「教えてよ真美ぃ~」 

真美「送り狼は、そ、その……」 

響「……ごくり」 

真美「――うあうあー! やっぱり言えないよーーっ!」//// 

亜美「えー、なんでー? 真美のケチンボ」 

美希「いいもーん。今度小鳥に訊くことにするの」


133:2012/08/13(月) 08:48:29.08 :CY3sY5UI0

真美「そ、それが良いとおもうYO! 真美もあんまりわかんないしねっ」 

響「真美……よく頑張ったな」 

真美「ひびきんが逃げたからっしょ……」 

響「あうっ……。そ、その、ごめんだぞ……」 

真美「……んーん。いいよ、べつに」 

亜美「あっ、店員の姉ちゃん! 亜美と真美にアイスココアちょーだい!」 

美希「ミキはキャラメルマキアートがいいな」 

響「自分はロイヤルミルクティーで」 


134:2012/08/13(月) 08:58:02.29 :CY3sY5UI0

亜美「しかし兄ちゃんもスミに置けないね~。事務所のみんな、兄ちゃんのことスキっしょ?」 

美希「好きじゃなくてー、大好きなの!」 

真美「…………」//// 

響「じ、自分はそんなのじゃ……」 

亜美「ひびきん、素直になろうや。もう証拠はあがってんだぜい?」 

響「あ、うう……」//// 

亜美「今さら隠しても意味ないよん?」 

響「うううう……」//// 

亜美「どーなのどーなの?」 

響「……す」 

亜美「す?」 

響「…………すき、だぞ」////


135:2012/08/13(月) 09:02:13.47 :CY3sY5UI0

美希「響カワイイの!」 

響「うぎゃーー! 言わせないでよーーっ!」//// 

亜美「ふぅ……。やっこさん、ようやく素直になりやしたぜ」 

真美「そ、そうだね」 

亜美「真美も素直になったら? 戦わなければ生き残れないよ?」 

真美「……そうだね」//// 

亜美「あっ、もちろん亜美も兄ちゃんのこと好きだかんねー」 

真美「亜美のはなんか……」 

響「違う気がするぞ……」


136:2012/08/13(月) 09:10:04.98 :CY3sY5UI0

亜美「……? よくわかんないけど、ひびきんは兄ちゃんのドコが好きなの?」 

響「じ、自分か? そうだな……えへへ」 

亜美「あらあら、ニヤついちゃってまあ」 

響「……やっぱり、優しいところかな」 

亜美「なるほどなるほど」 

真美「優しいのって、兄ちゃんのいっちばん良いトコだよね」 

美希「ミキがお仕事失敗しそうになっても、怒らないで励ましてくれたよ?」 

亜美「うんうん優しいよね。兄ちゃんの家の電気の紐を輪ゴムに換えても怒んなかったし」


137:2012/08/13(月) 09:13:43.23 :CY3sY5UI0

響「亜美と真美……そんなことしてたのか」 

真美「真美はやってないよ!」 

亜美「びよーんってゴムが伸びて電気がつかずに焦る兄ちゃん、面白かったなぁ」 

美希「ミキ的には、優しいだけじゃなくって、カッコいいって思うな」 

亜美「まーちょっぴり頼りないトコはあるけど」 

真美「……うん、かっこいいよね」 

響「おーい、真美? なんだかボーっとしてるぞー?」 

亜美「んっふっふー、恋する乙女の瞳ってやつですなぁ~」 

真美「ひゃあ!? 急に抱きつかないでよ亜美ぃ!」 


138:2012/08/13(月) 09:44:57.07 :CY3sY5UI0

美希「ミキがアイドル活動にやる気がなくなったとき、ハニーが一生懸命追いかけてくれて、説得してくれて、キラキラさせてくれて……。本当に、嬉しかったの」 

亜美「それがきっかけ?」 

美希「うーん、わかんない。もっと前からイケてるって思ってたし。あずさ風に言えば運命ってカンジかな? あはっ☆」 

響「運命かぁ……。やっぱりあると思う?」 

亜美「どーだろうね? あるって思った方が幸せなのかも」 

美希「ハニーの運命はミキが決めるのっ!」 

真美「自己中キターー!」 

亜美「アイドルから好意を寄せられてる時点で、兄ちゃんの運命は嵐を呼びそうだね」


139:2012/08/13(月) 09:50:14.95 :CY3sY5UI0

響「迷惑じゃ……ないよね?」 

亜美「兄ちゃんのことだから、気づいてないんじゃない?」 

真美「だよねー。だからみんなイーブンってやつだよ」 

響「どうやったらその、気づいてくれるのかな……?」 

美希「それはもちろん、もっとスキスキーってアピールしてー、それからー」 

亜美「それから?」 

美希「トップアイドルになればいいの!」 

響「……だよね」


140:2012/08/13(月) 10:01:13.83 :CY3sY5UI0

真美「真美がもーっとがんばったら、もーっと褒めてくれるかな?」 

亜美「亜美がもーっとがんばったら、もーっと遊んでくれるよね!」 

美希「トップアイドルになったら、きっとハニーはミキのことを好きになってくれるの!」 

響「よーし。自分明日から心機一転して頑張るさー」 

亜美「亜美も!」 

真美「真美も真美も!」 

美希「じゃあ手始めに、明日ハニーに一番誰が好きなのか訊くことにするの! 絶対ミキだけどねっ」 

亜美「亜美にきまってるYO!」 

真美「真美だYO!」 

響「自分だったら……いいな」 



美希「めざせ、トップアイドル! なの!」 




「「「おぉーーっ!」」」 




おわれ


141:2012/08/13(月) 10:05:09.84 :CY3sY5UI0

と、いうわけで美希・響・亜美・真美編でした! 

ちょっとはガールズトークっぽくできた……のかなぁ 

この後あずさ・真・小鳥編を書く予定にしていましたが、別のSSを進行している都合上、終わりにしたいと思います 

本当にすみません……


元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1341740845