■貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」シリーズ
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」①
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」②
貴音「貴女様……」 P「面妖な……デュオ!」①
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」①
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」②
貴音「貴女様……」 P「面妖な……デュオ!」①
1:◆on5CJtpVEE:2012/12/08(土) 03:15:22.20 :3Blg3MNJo
ある朝、プロデューサーが目を覚ますと、自分が女の子になっていることに気付きました。
貴音「大丈夫です、貴女様。それは病気などではございません。多分」
朝起きると、時々女の子なプロデューサーとアイドル達。
そんなお話。
前スレ
幕間を挟みつつ
貴音→あずさ→真→響→亜美真美→亜美→真美→NextStage!
2:◆on5CJtpVEE:2012/12/08(土) 03:17:41.17 :3Blg3MNJo
というわけで、はからずもなんと2スレ目に突入
最初は貴音だけの単発スレだったはずなのにね、おかしいね
NextStage is → ミキミキ☆
Coming Soon...
22:◆on5CJtpVEE :2012/12/10(月) 22:06:10.90 :E0jQS3cVo
美希「ハニー♪」 P「あはっ☆」
はーじまーるよー
25:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:08:20.04 :E0jQS3cVo
~AM10:32~
【駅前】
P「うーむ……美希のヤツめ」
P「この俺を待たせるとは、偉くなったものだな」ビューティーボイス
P「手持無沙汰だ……」
若者「へい、お姉さん! 一人?」
P「はい。人を待ってるんですけど、なかなか来なくて……」ネコカブリ
若者「えーーっ! こんな綺麗な子を待たせるなんて……信じられないな!」
P「私、棄てられちゃったのかな……」ウルウル
若者「そんなヤツほっといてさ、俺と遊ぼうよ!」
P「えっ! いいの?! 嬉しいっ!」メンキョショウ ピラッ
若者「ファッ!?」
若者「お疲れ様でした!!!!!」ダダダダッ
P「全く、最近の若いもんは根性がないな」ヤレヤレ
P「しかし、美希遅いなぁ……」
26:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:13:20.05 :E0jQS3cVo
~回想!~
【事務所】
美希「ハニー!」
P「あー、なんだ?」ピシュゥンピシュゥン
亜美「次ランドマスタるね」ピシュンピシュンッ
美希「あのねあのね!」
P「あ、レーザーもらい」ティロリリンッ
亜美「はいボーム」
P「やべっ」ボゥーン
美希「ねぇ、ハニー」
P「畜生、潰してやるぜ」
亜美「兄ちゃんがどこにいるかは手に取るように分かるZE」
美希「…………」グイッ
(ブツンッ)
P亜美「「あ゙ーーーっ!?」」
美希「ハニー、黙るの」
P「ごめん」
亜美「ミキミキ怖いよ……」
27:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:19:14.30 :E0jQS3cVo
美希「ハニー!」テイク2
P「ん?」
美希「今度ハニーがオフの時に女の子になったら、一緒に遊びに行こ?」
P「構わんけど、どうしてわざわざ姉御の時に?」
美希「だって! みんなばっか楽しそうでズルいもん! こないだだって真美と一緒に……!」
P「あーはいはい。でも俺と美希のオフは当分被らんぞ? お前は学校もあるんだし」
美希「お仕事は仕方ないけど、学校はサボっちゃえばいいって思うな」
P「それは大人として見過ごせないなぁ」
美希「だって、そうでもしないと、ハニーとずっと遊べないんだもん……」
P「え、おい泣くな」
美希「みんなばっかり楽しそうで……どんどん置いてかれて……みんな、ミキが知らないハニーを知ってて……」グスッ
P「はいはいはい分かった分かった! まぁ、一回くらいなら学校サボっても思い出だろ……」
美希「やったぁ!」ケロッ
P「はぁ……まぁ悪いことを教えるのも年上の役目か……」
美希「少しくらいは悪いこともしないと人生つまらないって、お姉ちゃんも言ってたよ?」
P「どういう教育をしてんだ星井家は」
28:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:26:50.83 :E0jQS3cVo
【そして今朝】
(プロデューサーサン! アサデスヨッアサッ! オッキナイトアミマミガイタズラシチャ…コラァフタリトモォ! ウワァリッチャン!)
(カチッ)
P「ふあぁ……久しぶりのオフか……」ビューティーボイス
P「……」
P「あー、今日は肩が凝る日か……」
P「とりあえず朝飯でも……ってそういや、この間美希に言われてたな」
P「危ない危ない、また一日中ソリティアをやり続けて終わるところだった」ポパピプペ
(prrrrrrガチャッ)
美希『もしもし、ハニー……こんな朝にどうしたのぉ……?』
P「俺だ」ビューティーボイス
美希『……へ?』
P「あっそびにいくぞー」ビューティーボイス
美希『……えっ! 行く!! 行くの!!!!』
P「分かってる分かってる、取られたりはしないからゆっくり来い」
美希『はいなの! 今すぐ行くの!』
P「気が早いなぁ……それじゃあ10時に駅ま」ブツッ
(ツーッツーッツーッ)
P「……だから慌てるなと……。場所と時間はメール送っとくか」
29:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:31:29.12 :E0jQS3cVo
~回想終わり!~
P「しかし、30分経っても来ない……」
P「さっきのでナンパも三人目かー……この戦法は破壊力ばつ牛ンだな、やはり免許証は格が違った」
P「んー……お、あの金髪は!」
(タッタッタッ)
美希「ハニィーーっ!!!」ダキッ
P「おわぁっ!?」ガシッ
美希「あはっ☆ ハニーなら抱きとめてくれるって信じてたの!」
P「ココで避けてたらお前大惨事だからな」
30:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:37:13.13 :E0jQS3cVo
P「しかし、せっかくのお出かけなのに美希が遅刻とは珍しい」
美希「ち、違うの!」
P「うん?」
美希「ゆっくり『来い』って言われたから、てっきり、ハニーの家かと思って……」
P「え」
美希「インターホン押しても出ないから、電話しようと思って、初めてメールに気付いて……」
P「ははは、美希はおっちょこちょいだなぁ」
美希「ごめんなさいなの……」シュンッ
P「いいよいいよ、そこまで喜んでもらえるなら俺も嬉しいし」
美希「……えへっ、ハニーだぁいすき!」ギュッ
P「はっはっは、可愛いヤツめ」
美希「てへっ☆」
P「可愛さに免じて何故俺の住所を把握していたのかは不問にしといてやる」
31:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:44:27.08 :E0jQS3cVo
美希「あ、ハニー眼鏡かけてる!」
P「伊達だ伊達。最近軽く変装しないとバレるんだよ……」
美希「この前小鳥さんが教えてくれたけど、ネットでファンクラブ出来てるらしいよ?」
P「身の毛もよだつとはまさにこのことだな」ゾクゥッ
美希「……んー、でも」
P「?」
美希「ミキ的に、その服はないって思うな」
P「そんな事言うと可哀想だぞ。小鳥さんのお古なんだから」
美希「な、なんで小鳥の服を着てるの?! ミキの服ならピッタリなのに!」バッ
P「流石にアイドルの服を着るのはアレかと……確かに、ちょっと小さいけどさ」
美希「うぅ……小鳥、ズルいの……」
P「何がズルいんだよ……」
美希「ハニーに小鳥の匂いが……」
P「お前さーそういう子だったっけー?」
32:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 22:49:11.60 :E0jQS3cVo
美希「……! じゃあ今日は、ミキがハニーをコーディネイトしてあげるの!」
P「え?!」
美希「このままにしておくなんて勿体ないもん! 服装だけじゃなくて、徹底的にやるの!」
P「おい待て、そこまでガッツリと女の子をするつもりは……!」
美希「うーん、まずは髪型からかな? 丁度いいから、ミキもやってもらおっと!」ポパピプペ
P「だから落ち着け、俺はそんなつもりは」
美希「あ、こんにちは、ミキだよ! ねぇねぇ、今から二人って入れる?」
P「おいィ?!」
美希「ありがと☆ じゃあ今から行くね!」ピッ
P「お前……本気かよ……」
美希「大丈夫だよ、この近くだから! じゃあ行こ?」
P「はぁ……分かった、今日は美希の言いなりになるよ……」
美希「あはっ☆」
33:◆on5CJtpVEE :2012/12/10(月) 22:53:51.14 :E0jQS3cVo
~ヘアサロンMolukkirapu~
(カランカランッ)
美容師「いらっしゃいませ」
美希「こんにちは! 今日はよろしく!なの♪」
P「あ、あは……」
美容師「星井様、お待ちしておりました。お二人とも、どうぞこちらへ」
美希「お隣さんだね!」
P「う、うん……」ビクビク
美希「? ハニー、なんでオドオドしてるの?」
P「いや……こういうとこ来るの初めてだから……」
美希「えっ」
P「いつも、千円カットだからね……」
美容師「今日は如何なさいますか?」
美希「今日はこのままお出かけするし、カットだけでいいの!」
美容師「かしこまりました」
美希「ええと、こっちの人はねー。こーしてあーして……」ゴニョゴニョ
P「美希……何を言ってるの……!?」
35:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:00:31.65 :E0jQS3cVo
P「しかし、これが美容室」キョロキョロ
P「いい匂いがする」スンスン
P「……心なしか落ち着くような気が……」ホウッ
美希「アロマを焚いてるから、とっても落ち着くんだよ?」
P「うん……緊張がほぐれて来たかな……」
美容師「これからカットしてすっきりしてもらうのに、緊張されていては勿体ないですから」ニコッ
P「成程……」
美希「そっか、ハニーこういうとこ初めてなんだね。それじゃ、きっとビックリするの!」
P「え、何かまだビックリドッキリな仕掛けでもあるの!?」
美希「そうじゃないの。美容室って、髪を切るだけじゃなくて、身体をリラックスさせるところなんだよ?」
P「え、髪切るだけじゃないの?」
美希「すぐに分かるって思うな。あはっ☆」
36:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:05:40.87 :E0jQS3cVo
美希「あ、髪型とかはミキがリクエストしておいたから、ハニーは座ってるだけで大丈夫だよ?」
P「そ、そう……よろしくお願いします」
美容師「ふふ、大丈夫ですよ。じゃあ髪の毛を洗いますので、こちらへ……」
P「早速立つんじゃない!」ガタァッ
美容師「ご、ごめんなさい!」
P「え、いや、あなたにじゃなくて……」
美希「ふあぁ……ハニー、人を怖がらせるのは良くないって思うな」
P「あなたに言ったのあなたに」
37:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:08:49.41 :E0jQS3cVo
美容師「はい、じゃあ後ろにもたれ掛ってくださいねー」
P「は、はい……!」ゴクリ
美容師「お湯出しますよー」シャワワワワワ
P「あ……ホカホカする……」シャワワワワワ
美容師「じゃあ洗いますねー」モミモミワシャワシャ
P「わ、まずい……きもちい……」モミモミッ
美容師「痒いところありますかー?」モミモミワシャワシャ
P「ふぁ……ぜんぶ……」ワシャワシャ
美容師「くすくす、はい、じゃあ全体強めにやりますよー」モミワシャモミワシャ
P「ぁ……あっ……!」ゾクゾクッ
美容師「じゃあついでに首回りとかマッサージしますねー」グイグイ
P「ぁっ! んっ……!」ググィッ
美容師「うわ、随分凝ってますね……デスクワークされてます?」グニグニ
P「デスクワークも……営業も……んぁっ!」ビクンッ
美希「隣から変な声が聞こえてくるの……」シャワワワワワ
38:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:14:28.48 :E0jQS3cVo
美容師「はい、ではあちらに戻っていただいて……」
P「はい……」
美容師「少し乾かしますよー」ブオォッ
P「やば、これ、あったか――」ブオオオッ
美容師「はい、じゃあそろそろカットを」
P「…………」
美容師「……お客様?」
P「…………」ジュルッ
美希「ハニー、寝てるの……」ブオオォッ
39:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:20:16.20 :E0jQS3cVo
美希「ハニー、起きてー」
P「……はっ! 気持ちの良さのあまり、うたた寝を……」ジュルッ
美容師「だいぶお疲れみたいですね」ザジョンッザジョンッ
P「ってもう切られ始めてる!」ジョザッジョザッ
美容師「あまり動かないでくださいねー」ジョリンジョリンッ
P「あ、はい。結構思い切って切るんだねぇ」ザンッザジョッ
美希「ハニーの髪の毛は長すぎるの」シジョッシジョッ
P「ねぇ美希、あなたの髪を切る音、変じゃない?」ピヨッピヨッ
P「……あれ?」ショキンッショキンッ
美希「ハニー、きっと疲れてるの」ジョキッジョキッ
P「え、でも今確かに……んん……?」シャキッシャキッ
40:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:26:44.16 :E0jQS3cVo
P「うわー、結構バッサリ短くなってる」
美希「イメチェンなの!」
P「美希は……軽く切って整えるくらいね」
美希「だって急に髪型変わったら、お仕事とか大変でしょ?」
P「……美希……!」ジワァッ
美希「は、ハニーどうしたの?!」オロオロ
P「美希がこんなに仕事意識に溢れた発言をするなんて……! 嬉しくて嬉しくて!」
美希「あはっ、ミキ、誉められた?」
P「うん、いい子……とってもいい子……!!」
美希「貴音やあずさには負けていられないの!」
P「へ?」
美容師「髪の毛飛ばしますよー」ブオオオオッ
美希「何でもないの」ブオオオオッ
41:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:31:52.14 :E0jQS3cVo
<アリガトウゴザイマシター
P「はぁ……天国のようなひと時だった……」
美希「ハニーもこれからは美容室使った方がいいと思うよ?」
P「検討しておこう……心なしか肩も軽い」
美希「うん、長いのも似合ってたけど、短い髪も似合ってるの!」
P「これなら前よりバレにくいかな?」
美希「念のために眼鏡はしてた方がいいって思うな」
P「はいはい」クイッ
美希「でも、やっぱりハニーは美人さんだね! みんなハニーを見てるの!」
P「……うーん」チラッ
42:◆on5CJtpVEE :2012/12/10(月) 23:39:19.74 :E0jQS3cVo
(ざわ……ざわ……)
P「うん、美希さんや」
美希「なぁに?」
P「この人たち、どう見ても君のことを見てると思うんだよね」
美希「えっ」
<アレ、ホシイミキ?!
ミキチャンダー!!!>
<ミキチャーン! ミ、ミーッ、ミアフゥーッ!! アフゥーッ!!
アンテナ! アンテナ!>
P「どう見ても君の熱烈なファンですねぇ」マガオ
美希「うっ……」
43:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:44:37.75 :E0jQS3cVo
(アフゥーーーーッ!!!!)
美希「ににに逃げるのぉ!!」ダダッ
P「よし来た」ダダダッ
美希「あれ、ハニーこんなに速かったっけ?」タッタッタッ
P「響とダンスやってるからな」タタタッ
美希「むーっ! またミキの知らないとこでみんなと楽しそうにしてる!」タタタタッ
P「まぁまぁ拗ねるのは後にして、とりあえず逃げよう」タッタッタッタッ
美希「まだついてくるの……!」ダッ!
P「あーもう、折角髪の毛セットしてもらったのに」ダダッ
美希「ひと段落したら、ミキがやってあげるの」タタタッ
P「ホント? じゃあお願いしようかな」タッタッタッ
(アフゥーーーーーッ!!!!!!)
44:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:51:07.39 :E0jQS3cVo
美希「っはぁっはぁっ……」
P「ふぃー、撒いたか……」ゼーッゼーッ
美希「ハニーがまさかここまでとは思ってなかったの」
P「最近は振りつけも覚えてるからな」
美希「さっすがハニー!」
P「痛みを知らぬ者に、痛みを理解することは出来ないからな……」キリッ
美希「……そのセリフに関しては、やっぱり真クンの方がカッコイイの」
P「もういい美希なんて嫌いだボク帰る」クルッ
美希「う、うそうそぉ! ハニーカッコいいの! ハニー大好き!」
P「うぅ……いじけてやる……」イジイジ
美希(なんだかんだで拗ねてるハニーも可愛いの)
45:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:54:37.09 :E0jQS3cVo
美希「はい、じゃあハニー、そこのベンチ座って? 直してあげるから」
P「はいはい」ストン
美希「じゃあ髪セットするね」
P「任せた」
美希「ここをこうして……」サワサワ
P「ん……」
美希「少し盛って……」スゥッ
P「ぅ……」ピクンッ
美希「もう少しふわっと……」モフモフッ
P「あっ!」ビクッ
美希「え、痛かった?! ご、ごめんなさい……」
P「いや……貴音にそう躾けられ――」
美希「えっ」
P「ナンデモナイデスヨ?」
46:◆on5CJtpVEE:2012/12/10(月) 23:58:43.37 :E0jQS3cVo
美希「……むぅ」ギュウッ
P「あすなろっ?!」
美希「ハニー、さっきから他の子の名前出し過ぎだよ?」
P「す、すまん」
美希「でも、名前を出そうと出すまいと、ミキが知らないこと、みんなとしてるんだよね」
P「……まぁ」
美希「じゃあ、今日一日かけて――」
(ギュウウウッ)
P「み、美希!?」
美希「ハニーにミキと一緒にいた証拠、いっぱい残すんだもん」キュッ
P「美希……」
(カプッ)
P「うひゃぁっ!?」
美希「あはっ☆ 耳たぶちょっと噛んだだけなのに、大げさなの♪」
P「路上でなぁ……!」
美希「ほら、次行こ? 次!」
P「はいはい……」
47:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:03:28.07 :SW4QzKCRo
P「次は……」
美希「服を買うの!」キランッ
P「だと思ったよ……」
美希「そのためにわざわざ、先に髪の毛をカットしたの!」
P「でも服の前に昼飯でも良くないか?」
美希「うーん、確かに……」
P「ほら、あそこにおにぎり屋があるぞ」ユビサシ
美希「!! おにぎり食べるの!!!」タタタッ
P「このまま服のことも忘れてくれないかなぁ」
48:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:09:15.25 :SW4QzKCRo
店員「いらっしゃい」
美希「ええと、とりあえずおにぎり全種類一個ずつください!」
P「そんなに食えるのかお前」
美希「ミキの胃袋は、おにぎりの小宇宙なの!」
P「でも20個くらいあるぞ」
美希「わあぁぁぁ……美味しそう……」キラキラ
P「ダメだもう聞こえてないな」
店員「お買い上げは3600円になります」
P「おにぎりに3600円とか初めて見る世界だ……」
美希「ありがとうございます!なの!」
店員「またのお越しをお待ちしております」
50:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:18:55.95 :SW4QzKCRo
美希「ハニー、あそこのベンチで食べよっ!」
P「それより、あっちの芝生の方が良くないか? ピクニックみたいで」
美希「! それは名案なの! さっすがハニーだね♪」タタタッ
P「気温は低いけど、風がなくて日当たりがいいな」
美希「芝生の上で、ハニーと二人でおにぎりパーティなの!」ガサァッ
P「うわっ、改めて見ると20個って結構あるな……」
美希「じゃあ……まずはこれ!」ガサッ
P「王道、たらこおにぎりだな」
美希「はい、ハニー」スッ
P「え? 食べていいのか?」
美希「え、ハニー何言ってるの? そんなワケないの」
P「なんだお前……」
美希「じゃあ、ミキに食べさせて!」アーン
P「なんだと」
52:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:21:15.21 :SW4QzKCRo
P「うーん」
P(今は女の子だから、『激写! 星井美希に男の影!』とかいう心配はないが)
美希「あーん♪」
P(その代わりに、『星井美希、認められぬ苦悩の愛!』とかありえそうだよなぁ)
美希「……むー」
P(ただでさえスキャンダルが似合うランキング入りかねない勢いの美希だからな……)
美希「ハニー!」
P「ひゃいっ!」ビクゥッ!
美希「今日は言いなりになってくれるんじゃなかったの……?」
P「そ、そんなことを言ったような気も」
美希「約束を守らない大人って、ダメだって思うな」
P「そうですね……」
P(観念するか……)
54:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:25:55.53 :SW4QzKCRo
P(ま、食べさせ合いっこくらい大丈夫でしょ)
P「ほれ、美希。口開けてー」
美希「あーんっ♪」
P「ほい」
美希「あむっ!」モグモグ
P「おっとっと、中のたらこを零さないようにな」
美希「ん!」ムグムグ
P「残りの半分もーらいっ」パクッ
P「……」ムグムグ
美希「やっぱり手作りの味は全然違うの!」
P「うんうん、良き哉良き哉。コンビニおにぎりのあの冷たくまとまった感じも嫌いじゃないんだけど」
美希「どっちかと言われたら、やっぱり手作りの暖かさなの!」
P「冬場だしなぁ」アムッ
美希「あ、おかかは一個しかないのにー!」
55:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:30:08.46 :SW4QzKCRo
P「あ、ごめ、勢い余って丸々一個……」モグモグ
美希「……ハニー」ガシィッ
P「ん!?」モグモグ
(ガバッ)
P「?!」モグモグ
美希「そう、全部食べてしまったなら……!」ズォッ!
P(まさかコイツ?!)モグモグ
美希「口の中から直接奪うの!!!!」
P(アカン)モグモグ
57:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:33:46.55 :SW4QzKCRo
美希「ハニィ……大人しくミキにその唇を明け渡すの!」
P「っ!」モグモグ
P「そういうのは雰囲気とか流れとかが重要なのであって!」モグモグ
美希「過程や…! 方法なぞ…! ど う で も よ い の ォ ー ー ー ッ!!」
P「……!」ゴクンッ
P「ほ、ほら美希! もう呑み込んだから手遅r――」
美希「んむっ」
P「んっ!?」
美希「んー……」チュルッ
P「んーっ! んーっ!」バンバンバンッ
美希「れろ……あむ……ちゅ……」
P「んっ……んん……」ビクンッ
美希「……っぷはぁ! 歯の裏にちょっと残ってた!」
P「っはぁっはぁっはぁっ……」ゾクゾクッ
美希「……あれ?」
P「……」ビクッビクッ
美希「冷静に考えたら、これがハニーとのファーストキスなの……」
P「初めてのキスは……たらこ味でした……」
60:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:36:41.33 :SW4QzKCRo
美希「も、もっと雰囲気とか流れとか気にすれば良かった……」
P「だから言ったのに……」ヤレヤレ
美希「風情も何もあったもんじゃないの!」プンプン
P「自分のせいだろ」
美希「じゃあ後で、ちゃんとした雰囲気や流れのあとでキスしよ!」
P「断る」
美希「うぐぐ……!」
P「まぁ美希、運がなかったんだ、運が」
美希「悔しいの……!」
63:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:40:15.79 :SW4QzKCRo
美希「それにしてもおかかを独り占めなんて、ハニーったら食い意地が張ってるの!」
P「口に舌突っ込んでまで回収したお前に言われたくないよ」
美希「あ、ハニー、ご飯粒付いてるよ?」ヒョイッ
P「ごめんごめん、ありがとう」
美希「ご飯粒回収ー。あむっ」
P「ホントに食い意地張ってんなぁ。でも、真みたいに舐め取ったりはしないんだな」
美希「え……?」
P「あ」
美希「どういうこと……?」
P「いやー俺ってよく地雷踏むなぁ」
68:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:45:20.52 :SW4QzKCRo
美希「ハニー、もう一回ほっぺたにご飯粒付けて」
P「何が悲しくて自分からご飯粒付けるかなぁ」ヤレヤレ
美希「えい」ピトッ
P「おうご飯粒」ヒョイパク
美希「あーーーーっ!!!!??」
P「身嗜みには気を付けないと」キリッ
美希「えいっ!」ピトッ
P「あらあらご飯粒」ヒョイパク
美希「あーーーーーーーーーっ!?!?!!?!?」
P「取るために付けるとか本末転倒にもほどがあるだろ」
美希「取るために付けるんじゃなくて、舐めるために付けるの!」ピトッ
P「変わんねぇよ」ヒョイパク
美希「あーーーーーーーーーーーーっ!?!??!!?!?!?」
P「なんだよこの無限ループ」
美希「ハニーが大人しく舐められればいいの」
P「流石にそう何度も中学生に主導権握られてたまるか」
70:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:50:57.50 :SW4QzKCRo
美希「ハニーったらいけずなの……」ショボン
P「既に相当ディープなのかましただろ……歯茎しっかり舐めたり……」
美希「おかかに必死で良く覚えてないの……」
P「残念だったな」
美希「むーー!」
P「美希、ほっぺたにご飯粒付いてるぞ」
美希「え、どこ?」
(ペロッ)
P「はい、取れた」
美希「!?!?!?!?」
P「仕返しだよ、仕返し」
美希「ず、ずるいのーー!!!」
72:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 00:57:24.45 :SW4QzKCRo
ケッキョクタベキッテ
P「ふぅ、ご馳走様」
美希「ご馳走様でした!」
P「結構量あるんだな……おにぎり……」
美希「ミキはまだ食べられるよ?」
P「小宇宙は伊達じゃないな……でもコレ全部炭水化物だぞチクショウ」
美希「ハニー、折角可愛くなったんだから、チクショウとか使っちゃダメだよ」
P「白昼堂々同性にディープかますような痴女に言われたくないよ」
美希「ち、痴女じゃないもん……おかかが、食べたかったから……」グスッ
P「あぁはいはい! 追加でおかか買ってやるから! 泣くな!」
美希「うん……」グスッ
P「さっきのおにぎり屋にもっかい行くか……」
73:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 01:03:18.27 :SW4QzKCRo
<アリガトーゴザイマシター
美希「おっかかおかかっ♪」ムグムグ
P「炭水化物何kg食べたのかなぁ」
美希「これ食べたら……しょっぴんぐ?」モグモグ
P「それでもいいぞ? あの一帯店多いし」
美希「あ、おにぎりに夢中で忘れてた」ゴクン
P「ん?」
美希「ハニーの服を選ぶの!」
P「あーくっそぅ墓穴掘ったなぁ」
83:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 02:15:31.10 :SW4QzKCRo
~ファッション街~
美希「マツ○トキヨシでお買い物~♪」
P「行かないぞ」
美希「知ってるよ? 行くわけないって思うな」
P「このゆとりガキ……」
美希「ねぇねぇ、それよりあそこのお店! 可愛いから入ってみよ!」
P「……美希さん」
美希「なぁに?」
P「このショッピングの趣旨は?」
美希「ハニーの私服選び」
P「」ダッ
(ガシィッ)
P「いやだぁーーーっ!! そのラインは越えたくないいいいい!!!!」ジタバタ
美希「もう小鳥の私服を着てるし、下着も付けてるの。今更だって思うな」
P「」グサッ
美希「あ、ハニー気絶しちゃった。まぁいっか、このまま引き摺ってっちゃお」
P「」
(ズルズル)
86:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 02:26:51.94 :SW4QzKCRo
P「……ハッ!?」
美希「あ、やっと起きたの」
P「うぅん……ここは……どこだ」
美希「お店だよ?」
P「いやな、お店なのはなんとなく分かる。店の匂いがする」
美希「ちょっと危ないセリフなの」
P「それでな、俺は聞きたい」
美希「ミキに答えられることなら!」
【試着室】
P「この狭い空間はなんだ」
美希「お店の試着室だよ?」
P「お前さ、気絶した美少女を試着室に連れ込んで、誰にも突っ込まれなかった?」
美希「むしろ店員さんは手伝ってくれたの」
P「ちくしょう、世の中そんなヤツばっかりかよ」
87:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 02:36:26.05 :SW4QzKCRo
美希「それよりハニー! 鏡見てみて!」
P「ん?」チラッ
P「…………」
美希「やっぱりハニー、スカートも似合ってるの!」
P「あばばばばばばば」バタン
美希「ハニー?!」
P「」ビクンビクンッ
美希「また気絶しちゃったの……」
美希「この間にまた色々着せ替えちゃお♪」
88:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 02:46:24.34 :SW4QzKCRo
美希「ええと、こっちのコートに合わせるなら……」ゴソゴソ
P「」
美希「あ、でもこっちのキャミ……は寒いかな……」ゴソゴソ
P「」
美希「じゃあこっちのカーディガンとか……」ゴソゴソ
P「」
美希「うーん、でも……やっぱりこっちの……」ゴソゴソ
P「」
美希「うー、やっぱりミキとはタイプが少し違うから、難しいの……」ゴソゴソ
P「」
美希「ん……こんな感じかな?」ゴソゴソ
P「」
美希「……やっぱり似合うの!」パァァァッ
P「……う、うぐ……」
89:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 02:58:22.67 :SW4QzKCRo
P「また気絶してたのか……」
美希「ハニー、もう少し身体を労わった方がいいよ?」
P「誰のせいだ誰の」
美希「でねでね!」
P「聞けよ」
美希「ハニーが寝ちゃってる間に色々試してみたんだけど、やっぱりハニーは何着ても似合うの!」
P「……なんだこの服の山?!」
美希「こんなのとか、こーんなのとか、こういうのも、こういうカンジのも!」
P「お、おう……」
91:◆on5CJtpVEE :2012/12/11(火) 03:07:41.34 :SW4QzKCRo
美希「とりあえず、ハニーは何を着ても似合うことが分かったの」
P「精神的にはズタボロなんですけどね」
美希「その内慣れるから大丈夫なの! 店員さん、これ全部お願いします!」ゴソッ
P「え、おいお前!」
美希「これはね、いつもミキ達のために頑張ってくれてるハニーへの、ささやかなお礼なの♪」
P(どうせならもっと俺が嬉しいお礼がいいなーちくしょう)
美希「あはっ☆ ハニーへのお礼はこれだけじゃないから、まだまだ期待しててね!」
P「マジかよ……」
美希「折角だから、コレ着てこ♪」
P「早くも大荷物だな……」
92:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:14:18.75 :SW4QzKCRo
P「はぁ……とうとう完全に女の子装備だよ……」
美希「でも、これでおさがりじゃなくて、ちゃんとハニーの服、だよ?」
P「複雑すぎる事この上ないわ」
美希「んーっとね、ミキ達、この後はどーするの?」
P「そーだなぁ。お茶でもして少しぶらついたら飯食って帰るか。明日は朝から仕事だしな」
美希「はいなの!」
P「しかし、この荷物持ち歩くのはめんどいなぁ……」
美希「あ、じゃあこの服、近くのコインロッカーに預けてくるね!」
P「この近くにあったっけ?」
美希「時々使ってる場所があるの! ミキが入れてくるから、ハニーはここで待っててね!」タタタッ
P「あっ、おいっ!」
P「……はぁ、相変わらず思い立ったら行動が早いなぁ」
P「さて、しばらく待つか……」
93:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:23:27.84 :SW4QzKCRo
P「……でも」
(ジーッ)
P「……確かにこうして見てみると」
(ジーッ)
P「……自分に似合ってる服って、着てて気分は悪くないな……」
P「あ。あそこのガラスに映ってる」
P「やっぱり私ったら美人じゃない♪」
P「……」
P「死のう」
P「割と本気で思ってしまった辺り死のう」
P「教えて美希……未来は何色…………」
(トントン)
「ねえ、君!」
P「へ?」クルッ
94:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:30:05.70 :SW4QzKCRo
赤羽根「き、君、アイドルに興味はないか!?」バァ~ンッ!
P(またお前か)
赤羽根「あ、いきなりごめん……! 俺、ある芸能事務所でプロデューサーをやってる者なんだけど……」
P「あぁ知っt」
赤羽根「こっ、コレ、俺の名刺……うわぁっ!?」バサァッ
P「ああぁもう名刺ばら撒いちゃって……」
(スッヒョイヒョイ)
赤羽根「あ、あぁっ!? ご、ごめん! だ、大丈夫だからさ!」ゴソゴソ
P(進歩ないなーこいつも)
P「はい、どうぞ」
赤羽根「あ、ありがとう……それで、どうかな、アイドルに興味は……」
P「あーえっと」
赤羽根「君を見た瞬間、ティンッと来たんだ! 絶対に才能はある!」
P「そのー」
96:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:38:06.27 :SW4QzKCRo
P(俺だって気付いてないのか……イメチェンのせいかな))
赤羽根「歌うのは好きかい?」
P「え、えぇ、まぁ」
赤羽根「何か、歌ってみてもらえないかな?!」
P「あおいいいいとりひいいいいい♪」
赤羽根「上手いじゃないか!!!」
P「いえ、それほどでも……あはは」
赤羽根「ダンスはやったことある?」
P「ねーぇ消ーえーてーしまぁっても探しーてくーれーますーかー♪」ダンサブルッ!!
赤羽根「なんて軽やかなステップだ!」
P「響とダンスやってるからね」キリッ
P(って何やってんだ俺)
赤羽根「友達も?! そうか、響っていうのk……ひび、き……?」
97:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:45:23.82 :SW4QzKCRo
P「えっとつまり……」
(タタタッ)
美希「はにぃーっ! お待たせなの!」
P「うわぁっ! み、美希?!」
赤羽根「えっ、美希って……星井美希?!」
美希「あれ? このヒト誰なの? ハニーの知り合い?」
P「あー、えっと……知り合いというか……」
赤羽根「……えっと、その声、まさか……」
P「えへ、どうも改めまして、765プロでプロデューサーをしているP子と言います!」
赤羽根「」
P「あ、前回は自分の名刺がなかったので……どうぞ」スッ
赤羽根「あ、ありがとうございます……」
美希「何かあったの?」
P「いや、不幸な事故だったのよ……」
赤羽根「」マッシロ
98:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:49:37.31 :SW4QzKCRo
赤羽根「い、一度ならず二度までも、ご迷惑をおかけしました……」トボトボ
P「頑張れ、青年! 君の未来はまだこれからだ!」
美希「でもあの人、このままだとそのまま沈んじゃいそうなの」
P「なんだよなぁ……あれ以来一度も業界で会ってないし……」
美希「……上手く行くといいね」
P「ああ、上手く行くといいな……」
99:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:53:10.46 :SW4QzKCRo
美希「じゃあ気を取り直して、お茶しに行くの!」
P「どこか行きたいとこある?」
美希「えっとね、こないだ真美と行ってt」
P「却下」
美希「えーっ! 今日はミキの言いなりになるって約束したのに!」プンプン
P「無理、ホントあそこだけは無理。許して。死ぬ」ガクガクブルブル
美希「うーん、じゃあ仕方ないの……スイーツビュッフェでも行く?」
P「あー、普通のとこなら……」
美希「じゃあ決まりなの! ハニー、早く行こっ!」グイグイッ
P「分かった分かった! 行くからそんなに慌てないで!」
美希「時間は待ってくれないのーー!!!」
100:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 03:59:02.07 :SW4QzKCRo
~スイーツビュッフェ~
P「でも、こういう店に来たのは初めてだけど……」
美希「来たことないの?」
P「こういうのとは縁のない人生だったからねぇ。あはは……」
美希「じゃあこれからは、ミキがどこでもいっしょに付き合ってあげるの!」
P「……美希はやさしいなぁ」ナデナデ
美希「あはっ、もっと誉めてもいいんだよ?」
P「あんまり誉め過ぎると、本当に誉めてあげたい時に価値が薄れちゃうからここまで」サッ
美希「むー、ハニーのいじわる」
P「そう言わないの」
美希「仕方ないから我慢してあげる」
P「ありがと」
101:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:04:56.01 :SW4QzKCRo
P「……ん?」
美希「どうしたの? 早く食べよ?」
P「いや、ここはスイーツビュッフェなのに……」
美希「うん」
(コトコトコト)
P「なんでスパゲッティとかその他色々あるのかな、と」
美希「別にいいと思うな」
P「まぁパスタは認めましょう。イメージにもあってるし」
美希「うん」
P「でもね、ざるうどんとかカレーとかはどうかと思うのね、私」
美希「みんなが美味しく食べられるなら、それでいいって思うな」
P「いやまぁそうなんだけど」
美希「それより、早く食べよ?」
102:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:09:53.07 :SW4QzKCRo
(パクパク)
美希「おいしー!」モグモグ
P「う」
美希「? どうしたの?」モグモグ
P「これが……噂の……」
P「女子の、『甘味は別腹』現象ね……!」ゴゴゴゴゴゴ
美希「ハニー、随分一杯食べてるの」
P「甘味が、甘味を食べる手が、止まらない」パクパク
美希「いちごババロアはやっぱり美味しいの……」ウットリ
P「……」ピクッ
P「!!!」ガタァッ
美希「ハニー?」
P「……呼んでいる」スゥッ
美希「え? ……な、何が……!?」
P「うどんが、うどんが呼んでいる」
P「カレーをかけろと雄叫び上げる!」
美希「いってらっしゃいなの」
103:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:13:29.44 :SW4QzKCRo
P「カレーうどん……甘味の間に食べると格別ね……」
美希「ミキはスパゲッティ貰ってきたよ!」
P「あんまり食べ過ぎると、あとで夕飯入らなくなるよ?」
美希「だ、大丈夫なの」
P「ま、それならいいんだけど」ゴクッ
美希「それ、アイスコーヒー?」
P「ふふふ、ただのアイスコーヒーじゃない。これは……水出しコーヒー!」
美希「なにそれ?!」
P「じっくりと8時間かけて水で淹れるコーヒー……雑味がなくて美味しいの」
美希「み、ミキにはキャラメルマキアートがあるから、悔しくないもん!」
P「一口もーらいっ」チュウッ
美希「あーっ?!」
P「おいしー♪」
美希「ハニーズルいのー!」
P「どうせビュッフェなんだから」
美希「むーっ!」
104:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:18:51.28 :SW4QzKCRo
<マタノオコシヲー
P「……結局、かなり食べたね……」
美希「うー、食べ過ぎ、なの……」
P「少しベンチで休む?」
美希「うん、そうするの……」
(ストッ)
美希「あふぅ……お腹いっぱいで、なんだか眠くなってきちゃった……」
P「でも……」
(ヒュウウウウッ!)
美希「さぶいっ!」
P「風が吹くと、ウトウトもしてられないなぁ」
美希「うぅ……北風さんはイジワルなの……」
P「今の南風だけどね」
美希「……そういうこと言うハニーは、や!」プイッ
P「あーあ、嫌われちゃったぁ」
美希「あ! 違うの! 嘘なの、嘘なの!」アタフタ
P「分かってるよ」
美希「……むーっ!」プンプン
106:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:25:24.28 :SW4QzKCRo
(ヒュゥゥゥゥゥウウッ!)
美希「う……やっぱり、寒いの……」ブルルッ
P「ほら、美希。もっとこっちにおいで」
(グイッ)
美希「あ……」
P「私のコート暖かいから。これで抱き寄せてあげたら、少しは暖かくなるかな?」
美希「……うん、暖かいの。それに、とっても……」
P「とっても?」
美希「……あふぅ。眠くなってきちゃった」
P「寝たら死ぬぞ」
美希「それはやなの」キリッ
107:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:28:11.68 :SW4QzKCRo
P「そういやさ、美希」
美希「なにー?」
P「なんで美希はわざわざ、私の時に遊びたいって言い出したの?」
美希「最初にも言ったよ? ミキだけ知らないのが、や!って」
P「でも、服とかなんとかまで買う必要はなかったんじゃないかなぁ」
美希「大好きな人にお礼をしたいって、変?」
P「いや、お礼だったらいつもの"俺"の時にでもすればよかったんじゃないのかなーって」
美希「ハニー、いつもこっちの時の私服困ってたみたいだから、こっちの方がいいって思っただけだよ?」
P「困っては……ちょっといたかも」
美希「ミキ、ハニーに似合ってる服買ってあげれて、とっても嬉しいの!」
P「……やっぱり美希はいい子だなぁ」ナデナデ
美希「あはっ……♪」
P「女じゃなくて、男の時になでなでしてやりたかったとこだけどねー」
美希「むー……それはちょっと違うの」
P「え?」
109:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:33:22.72 :SW4QzKCRo
美希「ミキはね、かっこいいハニーも、かわいいハニーも、どっちも大好きなの」
(ポスッ)
P「あ、美希……」
美希「みんな最初、女の子なハニーを見てびっくりして残念そうにしたりしてたけど、ミキはなんとも思わなかったの」
美希「ミキが好きなのは、ハニーであって、男とか女とか、そんなのは関係ないんだよ?」
P「……」
美希「多分、ハニーが最初から女だったとしても、ミキはハニーが大好きになってたって思うな!」
美希「もしハニーが一生今のままになっちゃっても、ミキは大好きだよ?」
P「……本当にいい子だね、美希は」ナデナデ
美希「あふぅ……もっと、もっと撫でて欲しいの……」
P「こらこら、そんな姿勢だと本当に寝ちゃうよ?」
美希「だって、こんな風にハニーに甘えられるの、本当に久しぶりなんだもん」
P「……そんなに久しぶりだっけ」
美希「だから、今日はギリギリまで、ずっとずっと甘えてたいってカンジ」
P「そうだねぇ……じゃ、もうしばらくこうしてようか」ナデナデ
美希「……うんっ」
110:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:39:41.80 :SW4QzKCRo
P「……」ナデナデ
美希「……あふぅ」
P「……」
美希「……だいすきはーにぃー」
美希「さくらんぼーみたーい」
P「淋しがりやは美希でしょ?」
美希「むー……違うって言えないのがちょっと悔しいな」
P「じゃあそんな淋しがりやさんには、もう少し一緒に居てあげる」
美希「ずっとずっと一緒に居て欲しいの」
P「それは無理かなー、まだ美希は中学生だし」
美希「むー、じゃあ高校生になったらハニーの家に住むの!」
P「えっそれは(困惑)」
美希「他の女が住んでたりしたら許さないの」
P「美希ってそっちの気質あったっけ……」
111:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:46:56.53 :SW4QzKCRo
P「んー、のんびりしてたら結構いい時間だね」
美希「えー」
P「そろそろご飯食べる場所決めないと」
美希「ミキはハニーといっしょならなんでもいいの」
P「ううむ……どこで食べるかなぁ。まさかうちってわけにもいかないし」
美希「!! それなの!!!!」
P「んん?!」
美希「ハニーの家でご飯食べるの!」
P「ほ、本気なの美希?」
美希「そしたらもっとハニーとイチャイチャできるの!」
P「仕方ないなぁ……ま、たまにはいいか」
美希「やったぁ!」
112:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:48:14.36 :SW4QzKCRo
~スーパー~
P「さて、材料を買わないと……」
美希「今日は寒いから、暖かいものがいいの」
P「簡単なのは鍋かな……ふむ」チラッ
P「よし、今日はきりたんぽにしましょう」
美希「きりたんぽ?」
P「お米で作ったちくわみたいなのよ」
美希「! お米?!」
P「よーし、そうと決まれば材料を買うよー!」
美希「はいなの!」
113:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:51:12.55 :SW4QzKCRo
P「えーと、鶏がらスープに」
美希「はいっ」
P「鶏肉」
美希「はいなの」
P「きりたんぽと」
美希「ちくわみたいなの」
P「ごぼう、せり、ネギ」
美希「んっしょっと」
P「あと舞茸としらたきだな」
美希「舞茸はこれで、しらたきは……」
(ツンッ)
やよい「あっ」
美希「あ!」
P「あ、やよいじゃない」
やよい「うっうー! プロデューサーさん、美希さん、こんばんはっ!」
114:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:54:01.84 :SW4QzKCRo
P「やよいは夕ご飯のお買い物?」
やよい「はいっ! さっきお仕事が終わって、そのまま材料買いに来ました!」
P「そうか、もやしのコーナーはしらたきの隣ね……」
美希「結構沢山あるの」
やよい「今月はちょっと年末に向けて節約してるから、ピンチなんだけど……」
P「……よし、これも何かの縁でしょう。今日の分のお金は私が出してあげる」
やよい「えぇっ?! そ、そんなの悪いです!」
美希「……」
P「いいのいいの。私も貧乏な頃は色んな人に奢ってもらったし。こういうのは巡り巡って、って感じだから」
やよい「うっうー……じゃ、じゃあ、お願いします……」
P「その代わり、年末年始はみんなで楽しく過ごしてね?」
やよい「……! はいっ!」
美希「…………」
115:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:57:01.34 :SW4QzKCRo
やよい「ありがとうございました~!」ブンブンッ
P「また事務所でねー」
美希「ばいばーい」
(テクテクテク)
美希「……ハニーのばか」
P「えっ?!」
美希「ふんだ」
P「み、美希……?」
美希「…………」
P(な、何をしちゃったのかな……)
118:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 04:59:41.34 :SW4QzKCRo
~自宅~
(ガチャッ)
P「ただいまー」
美希「……おじゃましますなの」
P「どうしたの、そんなにぶすっとして」
美希「……ハニーはひどいの」
P「えっ」
美希「ハニーは、今日は美希のモノなのに……」
P「あー」
美希「やよいに優しくして……」
P「つまり妬いてるんだ?」
美希「……!」
美希「そ、そうだよ……妬いちゃダメなの!?」
P「はいどーどーどー」
美希「ばかばかばか、ハニーのばか!」ポカポカ
P「ふむ……」パシパシッ
119:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:02:33.67 :SW4QzKCRo
(ギュッ)
美希「えっ!?」
P「よーし!」タタタッ
美希「えっ?! ミキを抱えたままどうするの?!」
P「ていっ」
(ポーイッ)
美希「ひゃわんっ!?」ドサッ
美希「べ、ベッドの上にだって、いきなり投げるなんてひどいの!」
P「よいしょっと」トサッ
美希「? ミキの隣に寝っ転がってどうしたの?」
P「とうっ!」ギュウウウッ
美希「ふわっ!?」
121:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:06:25.10 :SW4QzKCRo
美希「は、ハニー?」
P「よしよし」ギューナデナデ
美希「あ、あふ……」
P「美希」
美希「……?」
P「私も、美希のことは大好きだよ」
美希「……!」
P「勿論、私はみんなのプロデューサーだから、順位を付けることはできないけど」
美希「……うん」
P「それでも美希のことも間違いなく、大好きだよ」ナデナデ
美希「ばか……ハニーのばか……」
P「部屋でこんなことしてあげたの、今の所美希以外にいないんだから」
美希「……貴音は?」
P「え」
美希「貴音とも何もなかったの?」
P「」
美希「ハニー、顔が真っ青なの」
122:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:10:45.07 :SW4QzKCRo
P「そ、それは、誰から?」ダラダラ
美希「誰にも聞いてないよ? でも」
P「……でも?」
美希「このベッドから、貴音の匂いがするの」スンスン
P「」サァァァァァァ
美希「……さっき言ってたこと、嘘ついてないの?」
P「う、嘘はついてないよ。私"から"こんなことしてあげたのは、美希だけだから」
美希「ふぅん……」ジーッ
P「」ゾクゥッ
美希「……あはっ、じゃあ信じるの♪」ギュウッ
P「み、美希?」
美希「ねぇハニー……抱き締めて?」
P「……うん」ギュウッ
123:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:11:42.12 :SW4QzKCRo
美希「……ごめんね、イジワルして」
P「え?」
美希「ミキね、貴音のことは怒ってないよ。ハニーは人気者だから、仕方ないもん」
P「ええと……あはは」
美希「脅迫してまでハニーを独り占めしたくはないもん……」ギュウゥッ
P「美希……」ナデナデ
美希「ハニーが大好きって言ってくれて、うれしかった」
美希「今は、それだけで十分、なの……♪」キュッ
P「……いい子いい子」ナデナデ
美希「えへへ……暖かい……」
124:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:14:18.72 :SW4QzKCRo
美希「でも、それと悔しいのとは別問題なの」
P「えっ!?」
(ガバッ)
P「み、美希!?」
美希「大丈夫だよ? そんなすごいことをするつもりはないから……」
P「え、ちょ、何をするつもりなの!?」
美希「んーと……」カリッ
P「っつぁっ……! 首……?!」ビクンッ
美希「んっ……」チゥッ
P「あ……っ!」
美希「っぷぁ……あはっ、キスマーク付けちゃったの」
P「み、美希ぃ……?!」
美希「でね、これで終わりじゃないよ?」
P「えっ」
美希「さっきは風情も流れもなかったけど」
美希「今度はばっちりだよね?」
P「ちょ――んっ……」
125:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:17:15.84 :SW4QzKCRo
美希「……ぷは。えへ、ハニーの唇奪っちゃった」
P「ななななな……」
美希「……でも、なんだか美希以外の子の味もしたの」
P「」
美希「気のせい、かな?」ニコッ
P「黙秘権を行使します」キリッ
美希「そっか。じゃあもっともっと上書きしないと」
P「え」
美希「あ、そうそう。今日ね、家には泊まってくるかもしれないって言ってあるの!」
P「」
美希「きりたんぽは……すぐできるし、気が向いたら食べればいいよね?」
P(アカン)
美希「じゃあ、ハニーをいただきまーす――!」
P「うわああああああああああ!!!!」
126:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:20:31.34 :SW4QzKCRo
美希「……もちろん、冗談だよ?」
P「」
美希「ハニーったら二回も引っかかっちゃってるの。大人なのに情けないなーってカンジ」
P「」
美希「……って、気絶しちゃってるの……」
P「」
美希「仕方ないから、鍋の準備ができたら起こしてあげるの」
美希「……でも最後に一回だけ。……んっ」
P「」
美希「あはっ☆ ハニーのばーか♪」
美希「じゃあ、きりたんぽきりたんぽ~♪」
P「」
127:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:24:49.56 :SW4QzKCRo
~翌日!~
P「良かった……一線を越えずに済んで本当に良かった……」ボソボソ
真「どうしたんだろう、プロデューサー?」
律子「恒例の懺悔タイムよ」
真「あぁ……」
(ガチャッ)
美希「おはようございますなの!」
P「おぉ……おはよう……」
美希「ハニー、昨日はありがと! ハニーのきりたんぽ、美味しかったの!」
P「ああ、そうか……それは何よりだ……」ゲッソリ
律子「……」
P「ん?」
律子「……プロデューサーのきりたんぽって」
P「ああ、昨日うちに来たんだよ」
美希「白くて美味しかったの!」
律子「…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
真「律子の周りに黒いオーラが?!」
128:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:31:51.41 :SW4QzKCRo
~数分後~
律子「もう、きりたんぽ鍋のことならそうだと言ってください! 紛らわしいです!」
P「言ってたよね? 最初からきりたんぽって言ってたよね?」
律子「も、もういいじゃないですか!」
美希「ふぁ……律子は怒りっぽいと身体に悪いの」
律子「……」
美希「……さん」
律子「遅い」ビシィッ
美希「やんっ?!」
律子「全く……」
美希「うぅ……」
律子「本当に何事もなかったんでしょうね?!」
P「日付が変わる前に家に送ったし、何より女同士で何があるってんだよ」
(ガチャッ)
貴音「おはようございます」
P「……」ダラダラ
律子「……」ジトーッ
貴音「……はて?」
129:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:36:15.24 :SW4QzKCRo
美希「んー、ミキお仕事まで時間あるし、眠いから隣でお昼寝してくるね」
P「あーはいはい。昼過ぎには起きろよ」
美希「はぁいなの……」
貴音「おはようございます、美希」
美希「……おはようなの貴音。そうそう」
貴音「?」
美希「貴音には、ぜーったいに負けないの!」
貴音「はて?」
美希「宣戦布告は、ハニーの首筋にあるよ?」
貴音「……?!」
美希「あふぅ。おやすみなさいなの」ガチャッ
(バタン)
130:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:36:52.54 :SW4QzKCRo
貴音「……あなた様。少々失礼」ガシッ
P「えっ、ちょ!」
貴音「……これは……!」
真「き、キスマーク!?」
律子「……プロデューサー殿……?」
P「いやっ、これは不可抗力で――!」
貴音「……P」
P「ッ?!」ゾクッ
貴音律子「「弁明、していただきましょうか」」
真「ぷ、プロデューサー、ファイト!」
P「骨拾いは任せたぞ、真……」
131:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:37:38.84 :SW4QzKCRo
<ウワァァァァアア!!!!
プロデューサァーーッ!!>
<イイナサイ! ショウジキニ!
<スナオニハクノデス!!
美希「んー……みんなうるさいの……あふぅ」
美希編おわわ
To Be Continued...
132:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:39:05.07 :SW4QzKCRo
おかしいなぁ、別にちゅっちゅSS目指してたわけじゃないんだけど
亜美か、亜美でキスしてからだな
書いてるうちに乱馬思い出した
134:◆on5CJtpVEE:2012/12/11(火) 05:45:37.81 :SW4QzKCRo
レスの順番的に次は千早か……な?
次はもうちょっと最初の方のノリに戻してみよう
とりあえずおやすみ、乙
178:◆on5CJtpVEE :2012/12/13(木) 02:54:12.99 :9w8cYUQEo
ちょびっと幕間 『らぁめんと貴女様』
はーじまーるよー
179:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 02:54:54.91 :9w8cYUQEo
小鳥「じゃあお先に失礼しますねー」ガチャッ
P「おーつかれさまでぃーす」ビューティーボイス
(バタン)
P「ふー、私もてきとーに済ませたら帰らないとなぁ」カタカタ
P「夕飯何にしようかなぁ……もういい時間だし……」
(ガチャッ)
P「ん?」
貴音「貴女様、まだいらっしゃったのですか」
P「お疲れ。貴音こそ、今日は直帰じゃ?」
貴音「いえ、忘れ物を思い出しまして」
P「ああ、この手鏡? 失くさないようにね」スッ
貴音「ええ、これです。ありがとうございます」
180:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:00:22.66 :9w8cYUQEo
貴音「貴女様はまだ帰られないのですか?」
P「んー、そろそろ帰ろうかな」
貴音「でしたら、駅までご一緒いたします」
P「どうしよう、夕飯食べて帰ろうと思ってるんだよね」
貴音「……!」ティンッ
P「ん?」
貴音「でしたら貴女様! ここはらぁめんを食べるほかに選択肢は!」
P「え、たるき亭でいいかなと思ってたんだけど」
貴音「いいえ、らぁめんを食べに参りましょう! わたくしもお供いたします故!」ガシィッ
P「え、あ、ちょ」
貴音「さぁ! いざ! いざ!」グイグイ
P「わわわ分かった! 分かったからまずデータの保存とシャットダウンを!」
181:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:05:55.04 :9w8cYUQEo
P「本当に貴音は強引なんだから」ガチャガチャ
貴音「も、申し訳ありません。気分が昂ってしまって……」
P「よし、鍵かけたっと。じゃあ行きましょうか」
貴音「はい!」
P「で、どこのお店に?」
貴音「にじゅ」
P「却下」
貴音「なんと?!」
P「今日は疲れてるし胃袋小さいから……静かで普通の量の店がいい……」
貴音「そうですか……では、こちらのお店へご案内いたしましょう」
P「じゃ、行きましょうか」
182:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:10:29.71 :9w8cYUQEo
<ラッシャイ
貴音「白とんこつを」
P「私は香醤ラーメンで」
<アイヨー
貴音「ふふふ、貴女様と並び、らぁめんを啜る……これ以上なき至福です」
P「言い過ぎだってば。あ、生と焼き餃子もお願いします。貴音は何かソフトドリンクを飲む?」
貴音「いえ、水のみで問題ありません。店主、こちらにも焼き餃子を」
<アイヨー
P「どうだった、今日の仕事は」
貴音「問題ありませんでした。本日訪れた店もまた、美味なるらぁめんにございました」
P「そういえば、今日はらぁめん探訪の収録だったっけ……良く食べられるなぁ……」
貴音「あちらの席をご覧ください、貴女様」
P「うん、小鳥さんが一人でラーメン食べてるね。なんか自棄酒みたいだから声はかけないけど」
貴音「あの一本一本の麺……あのように細い麺であれば、隙間を縫うようにいくらでも収まる。そう思いませんか?」
P「いや、ラーメン一杯だけでもまとめたら結構な塊だし。思わない」
貴音「やはり、貴女様はいけずです……」
183:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:14:29.29 :9w8cYUQEo
<ナマトヤキギョウザオマチィ!
P「あ、来た来た」
貴音「この店はらぁめんのみならず、一品物も味わい深いものばかりですよ」
P「あれ、醤油がない」
貴音「……」スッ
P「……塩?」
貴音「店主に言えば醤油もいただけますが、わたくしはこの、特製塩をお勧めいたします」
P「へー、塩で焼き餃子かぁ。どれどれ?」ハムッ
P「……!」モグモグ
貴音「如何でしょう?」
P「……」ゴクン
P「じわりと染み渡る肉汁……白菜で量増ししてない純然たる肉の味……もっちりとしつつも香ばしさを同居させた皮……」
P「そして、それらの味の隙間に入り込み、強固に連結させるかのような塩の働き……適度なしょっぱさ……」
P「……うまい!」
貴音「貴女様、うまいなどという言葉遣いは」
P「美味しい!」モグモグ
184:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:18:46.78 :9w8cYUQEo
P「そして……」ングッングッングッ
P「……っぷはぁ! このビールがたまらないっ!」
貴音「つまみと共にびぃるを呑んで打ち震える姿は、実に幸せそうですね……わたくしも、一刻も早く成人しとうございます」
P「貴音はもうすぐでしょ、頑張って」
貴音「……餃子もやはり、まこと美味ですね」モシャモシャ
P「うーん、人の言葉遣いを注意しておいて、そのモンスターのような口の開きっぷりはどうかと思うの」
185:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:22:07.29 :9w8cYUQEo
<ヘイ、ラーメンオマチィ!
貴音「! 来ました!」
P「らぁめんは逃げないからゆっくりね」
貴音「はい……はい!」
P「では、いただきます」
貴音「……!」ズルルルルルッ
P「落ち着きなさい」
貴音「……落ち着きたいのはやまやまなのですが」モグモグ
P「うん」ズルズル
貴音「……麺がもうなくなってしまったのです」
P「すみません、こっちの方に替え玉を」
186:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:26:07.30 :9w8cYUQEo
貴音「はぁ……何故らぁめんとは、かくも幸せな食べ物なのでしょう……」ズルズル
P「多分外食としては日本で最も多いんじゃないかなぁ。家では滅多に食べないのにね」ズルズル
貴音「美味なるらぁめんを自宅で作るのは至難の業……安く作れるというのも、量を作るのが前提故……」ズルズル
P「まぁでも、家で作るのが難しいからこそ」ズルズル
貴音「?」ズズズズズズッ
P「こうして、カウンターで席を並べて語らう、貴重な機会が手に入りやすくなるのよね」ズズッ
貴音「……ふふ、このひと時も、らぁめんを作る困難さ故、ということでございますね」ゴチソウサマデス
P「そうそう。らぁめんには感謝しないと」
貴音「らぁめん神様……わたくしは死が分かつまで、崇拝いたしますことをお誓い申し上げます……!」
P「うーん、そこはアイドル神を優先してほしいかなー、いるかは分からないけど」
187:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:28:44.99 :9w8cYUQEo
貴音「……貴女様」
P「ん?」
貴音「そのらぁめん、一口だけ分けていただけませんか?」
P「いいよいいよ、横からどうぞ」ズルズル
貴音「では」ズルズル
P(う、横着して横からどうぞとか言ったはいいけど、顔近いなぁ……)
貴音「……」ズルズル
P「……」ズルズル
貴音「……?」ズルズル
P(あれ? 今啜ってる麺、もしかして貴音の麺と繋がってる?)ズルズル
貴音「……」ズル…
貴音「!」ズルルルルルルルルルッ!!!!
P「!?」ズルッ
P(あ、もう麺が終わ――)
(チュッ)
P「?!」
貴音「……ぽっきぃげぇむならぬ、らぁめんげぇむ、でございますね?」ニコッ
P「あ、あうぅ……」
188:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:31:06.04 :9w8cYUQEo
<アザーッシター
P「たらこ味のキスに続き、今度はとんこつ味か……」
貴音「……たらこ?」
P「い、いえ、何でもございませんっ」
貴音「……」
P「け、結局小鳥さんは最後まで呑み続けてたね……」
貴音「きっと、忘れたいこともあるのでしょう」
P「うー、でも完全に冬だなぁ……折角らぁめんで暖まったのに」ブルッ
貴音「……寒いのですか?」
P「ちょっとね……女物って寒い」ブルルッ
貴音「……仕方ないですね」フワッ
189:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:33:29.38 :9w8cYUQEo
P「あ、そんなにコートを広げたら貴音が……」
貴音「わたくしは寒さなど平気です」
貴音「……それに、Pが寒そうにしていては、お姉様としては、見過ごせません」ボソッ
P「ひぅっ!」ゾクゾクッ
貴音「……遠慮はしなくていいのです。もう少し、こちらに寄りなさい」
P「は、はい……お姉様……」ギュッ
貴音「ふふ、いい子ですね」
190:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:36:11.10 :9w8cYUQEo
貴音「……ですが、少しお仕置きもしなければなりません」
P「え」
(カリッ)
P「お姉様ぁっ!?」
貴音「ん……」チゥッ
P「ひぁっ……?!」
貴音「っはぁ……」
P「ぅ……あ……」ゾクゾクゾクッ
貴音「……星井美希の挑戦を、見過ごすわけにも参りません故」
P「い、いきなりこんな、道端で、やらなくて、もぉ……」ハァッハァッ
貴音「!」ティンッ
P「え?」
191:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:38:49.82 :9w8cYUQEo
貴音「道端でやらなくても、とは、つまり」
P「え、え!?」
貴音「参りましょう、P宅へ」
P「ちょっと待って?! 私明日も仕事だから!」
貴音「いいえ、駄目ですよ、P」アムッ
P「み、みみたっ……!」
貴音「貴女こそ、もう、我慢できないのでしょう……?」クスクス
P「そ、そんなこと、ぉ……」ビクッ
貴音「ふふ、ふふふ、ふふふふふふふ…………」グイグイ
P「え、ちょ、ダメ、本当にダメだから!!」
貴音「ふふふふふふふふふ…………」グイグイ
P「翌日がオフの時だけって約そっ」
貴音「……んむ」カプッ
P「―――ッ!?」ビクビクッ
貴音「ふふ、今夜も可愛がって差し上げましょう……」
P「……はい、お姉様ぁ……」トローン
192:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:41:47.36 :9w8cYUQEo
~なんやかんやで翌日!~
律子「…………」
P「…………」
響「ど、どうしたんだ、あの二人……」
春香「今まさに、裁判長の鉄槌が下されようとしてるんだよ……!」
響「ま、またなんかしちゃったのか?」
律子「被告人、プロデューサー殿」
P「はい」
律子「被告は今朝、首回りに複数のキスマークを付けた状態で出社した。間違いはありませんね?」
P「はい」
律子「その主についての供述を」
P「黙秘権を行使します」
律子「……そうですか」
194:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:46:08.47 :9w8cYUQEo
律子「証人を、こちらへ」パチンッ
小鳥「……」
律子「では、お話しいただけますか? 昨夜、あなたが目にしたことを」
小鳥「はい。私は帰宅の際に近くのラーメン屋へ寄り、自棄酒と共にラーメンを食べていました」
小鳥「ふと顔を上げて横を見ると、少し離れた席に、被告人と一人の女性が座っていました」
小鳥「自棄酒の酔いで見た幻かと思い、私は一層酒を煽り、ラーメンを口にしたのです」
律子「それは、見間違いなどでは?」
小鳥「私も最初、そう思ったんです。酒を飲み干して横を見ると、二人はもういませんでした」
小鳥「やはり見間違いだったと思い、お勘定を払って、外へ出たんです」
小鳥「すると……」
小鳥「少し離れたところで、仲睦まじくいちゃつき合う、二人の姿があったのです!!」ガタァン!!!
律子「それも見間違いでは?」
小鳥「いいえ、外気にも当たり、私の酔いは醒めていました。見間違いではありません」
律子「……とのことですが、被告人。反論は?」
195:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:51:33.89 :9w8cYUQEo
P「……」
律子「異論は無し、と認めます」
律子「証人。その際に、その女性が誰かは、確認できましたか?」
小鳥「ええ。見紛うことはありません……」
小鳥「あの身長、髪、僅かに記憶に残っている声、喋り方……」
小鳥「間違いなく、当事務所所属の、四条貴音のものでした!!!!!」
P「異議あり!」
律子「却下。被告人の異議は認めません」
P「えっ」
律子「証人。……辛い中での証言、ありがとうございました」
小鳥「わ、私だって……男の一人や二人と……ぐすっ……」
P「俺昨日は女だったんだけどなぁ」
律子「では、被告人に判決を言い渡します」
P「弁明の余地なしかぁ」
197:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 03:56:07.97 :9w8cYUQEo
律子「被告人を、双子責めの刑に処します」
P「!? そ、そんな殺生な!」
律子「亜美、真美、縛りなさい」
亜美「んっふっふ~、覚悟しなよ、兄(c)!」
真美「ご、ごめんね……でも、容赦しないかんね☆」
P「や、やめろォ!」ジタバタ
律子「じゃあ亜美、真美、仕事に支障が出ない程度に好きにしていいわよ。あと今日はプロデューサー殿、外には出ないから」
亜美「どうしよっか? 顔面前衛芸術?」
真美「そういうのもいいけど、縛ったまんまくすぐり続けるのとかもいいっしょ→」
亜美真美「「まぁ両方やればいいんだけどNE☆」」
P「やめろォ!!!」
198:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 04:00:45.70 :9w8cYUQEo
<ウ、ウワァーーッ!!!
ホクトト>
ミーナーミー>
メタリウムコチョコチョ!!!>>
<ギャーーー!!!
響「プロデューサー……ニライカナイから見守っててね……」
春香「別にご先祖様でもなんでもないけどね……」
響「で、当の貴音はどうしたんだ?」
春香「すっっっっごくツヤツヤした表情でさっき出てったよ」
響「……そっか」
春香「……羨ましいね」
貴音「ふふ、ふふふ、ふふふふふふふふ…………♪」
おわり
199:◆on5CJtpVEE:2012/12/13(木) 04:01:50.27 :9w8cYUQEo
短い幕間でした
貴音は好きなんだけどネタがネタなだけに広げづらい
ではオヤスミ
255:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 06:45:08.29 :cpUck5geo
ちょびっと幕間 『王子様とお姫様』
はーじまーるよー
256:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 06:46:35.71 :cpUck5geo
P「もう夜ねー」
真「ぷろでゅーさぁ」ユサユサ
P「んー?」ビューティーボイス
真「いつになったらデート連れてってくれるんですかぁ」ユサユサ
P「だって、予定が合わないんだもん」カタカタ
真「うむむ……みんなばっかりずるいですよぉ!」
P「でも実は男の時にデート行ったやつは一人もいないのよ」カタカタ
真「え、そうなんですか?」
P「約束するとことごとくメタモルフォーゼを」カタカタ
真「そこまで来ると、何かの呪いみたいですね」
P「本当に呪いだったりして……」カタッ…
真「えっ、ちょ、やめてくださいよ、あはは……」
257:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 06:48:46.75 :cpUck5geo
P「……」
真「プロデューサー……?」
P「……」
真「な、何かしゃべってくださいよ……?」
(フッ)
真「で、電気が消えたぁ?!」
(ガタァッ)
真「え、え?! なんですか、なんですか?!」
真「プロデューサー! こ、怖いで」スカッ
真「……プロデューサーどこですかぁ!?」
(ウロウロ)
真「プロデューサー……?」
P「わっ!!!!」
真「うわああああああああああああ!!!!!!!」ドンガラガッシャン!
258:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 06:52:40.63 :cpUck5geo
P「あはは、多分電球が切れたんでしょ」
真「びびびびっくりさせないでくださいよぉ!」
P「ごめんごめん、びくびくしてる真が面白かったから」
真「酷いですよぉ……」
P「電球さっと取り替えちゃうから、ちょっと待っててね」
真「は、はい……お願いします」
P「椅子を置いて……よっと」
(ガチャガチャ)
(クルクル)
P「あ、取れた取れた」
真「気を付けてくださいねー?」
P「分かってるよ。はい、古い電球パース」
真「あ、はい」
P「じゃあそこにある新しい電球を……」
真「これですか?」スッ
P「そうそう、ありがと」
259:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 06:57:04.76 :cpUck5geo
(キュキュッ)
P「よし、はまった」
真「じゃあ電気点けてみますね」
(パチッ)
(パァッ)
真「あ、点きました!」
P「うおっ、眩しっ!」
(グラッ)
P「わわっ!?」
真「あ、危ない!」ダッ
P「やああああああ!?」
真「プロデューサー!」
(ガッタァン!)
260:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 06:59:56.62 :cpUck5geo
P「ひっ! ……って、落ちて、ない? び、びっくりしたぁ……」ハァッハァッ
真「あ、危なかった……!」ハァッハァッ
P(お、お姫様抱っこ……!)
真「きゅ、急に点けちゃってすみません! 大丈夫ですか?」
P「あ、う、うん……」カァッ
P(えっ、な、なんで私、真の顔を見て……)ドキドキ
真「っ……?!」カァッ
真(え、なんでボク、プロデューサーの顔を見て……)ドキドキ
P「も、もう、大丈夫だから!」
真「は、はい!」スッ
P「……」ドキドキ
真「……」ドキドキ
P真((そういえば、デートの時もこんなことが……))
261:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:01:40.50 :cpUck5geo
P「……」チラッ
真「……」チラッ
P真「「?!」」サッ
P(めめめめ目が逢ったあああああ)
真(ななななんだかドキドキするよおおおおおお)
P真((……))ピタッ
P真((……待てよ))
P真((…………))ダラダラ
P真((これって、まさか……))
P真((恋!?))
262:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:04:58.66 :cpUck5geo
P(まずい、まずいよそれは!)ドキドキ
真(プロデューサー、今は女なのに!)ドキドキ
P(思ってない! 真がカッコイイなんて、思って……!)ドキドキ
真(違う! ボクは別に女の子を好きになんて……!)ドキドキ
P真((……))
P真((これはアカン))
P真((そ、そうだ、分析を、分析をしないと!))
P真((第三者の客観的視点から……!))
((カチカチカチカチカチ…))
263:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:07:37.03 :cpUck5geo
~某所のお部屋~
雪歩「んー、こっちの言葉は、こうした方が雰囲気が……」
(ヴイーッヴイーッ)
雪歩「メール? 誰だろ……2件?」
(パカッ)
雪歩「真ちゃんと……プロデューサー?」
雪歩「何だろう、お仕事のことかなぁ……」カチカチ
雪歩「……」
雪歩「ひえぇぇぇぇえっ!?」
264:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:10:19.32 :cpUck5geo
from:プロデューサー
sub:無題
本文:どうしよう、今は女なのに真に恋しちゃったかもしれない
from:真ちゃん
sub:無題
本文:どうしよう、女の子なプロデューサーに恋しちゃったかもしれない
雪歩「あ、あわわわわ……何が起きてるの!?」
雪歩「おおおおおちついて私! すーっはーっすーっはー……」
雪歩「こ、このままじゃまずいよぉ……女の子同士なのに……!」
雪歩「じょ、状況を聞かないと……!」
(カチカチカチカチ…)
265:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:12:43.31 :cpUck5geo
(ヴヴヴッ)
P「!」
(ヴィーッヴィーッ)
真「!」
P真((メール!))パカッ
from:雪歩
sub:落ち着いてください
本文:どんな状況だったんですか?
P真((……))カァッ
P真((……))カチカチッ
266:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:13:15.43 :cpUck5geo
(ヴイーッヴイーッ)
雪歩「う、うぅ……怖いよぉ……」パカッ
from:プロデューサー
sub:Re:落ち着いてください
本文:真にお姫様抱っこされてた
from:真ちゃん
sub:Re:落ち着いてください
本文:プロデューサーをお姫様抱っこしてた
雪歩「ひえええええええええっ!?」
<ユキホ! シズカニシナサイ!
雪歩「ごごごごめんなさぁい!」
雪歩「どどどどうしよう……恋云々以前に思ってたよりも進んじゃってるよぉ……」
雪歩「わ、私だって、真ちゃんにお姫様抱っこなんて……ほとんど……」
雪歩「えっとえっと、どうしよう……!」
雪歩「も、もう少し詳しく聞かないと分からないよね……」
267:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:13:48.45 :cpUck5geo
(ヴヴヴッ)
P(来た!)
(ヴィーッヴィーッ)
真(返信!)
(パカッ)
from:雪歩
sub:Re:Re:落ち着いてください
本文:もう少し、どうしてお姫様抱っこになったのかも詳しく
P(ま、まぁ……恥ずかしいことではないよね……)カチカチッ
真(あ、あったことをそのまま送るだけだから、うん……)カチカチッ
268:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:14:34.80 :cpUck5geo
雪歩「て、テレビでも見て落ち着こうかな……」ピッ
亜美『私だ』
真美『お前だったのか』
雪歩「あ、コレ、前にやったのの再放送だ」
雪歩「……くすくす、二人とも可愛いなぁ」
(ヴイーッヴイーッ)
雪歩「! め、メール……!」
雪歩「勇気を出して、雪歩……!」パカッ
from:プロデューサー
sub:Re:Re:Re:落ち着いてください
本文:電球取り替えてたらバランス崩しちゃって
from:真ちゃん
sub:Re:Re:Re:落ち着いてください
本文:プロデューサーが椅子の上から落ちそうになったから咄嗟に
雪歩「よ、良かった……変な理由じゃなくて……」
雪歩「……で、でも、お姫様抱っこされて、ドキドキしたって……」
雪歩「ももももしかして、本当にそういう……!?」カアァァァァァッボンッ!
雪歩「……きゅう」バタン
貴音『面妖な……』
269:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:15:05.49 :cpUck5geo
P(ゆ、雪歩から……)
真(返事が……)
P真((来ない……!))
P(ど、どうしよう)チラッ
真(こ、このままじゃ)チラッ
P真「「!!!」」メトメガアウー
P「え、えっと」アセアセ
真「あ、あのっ」アセアセ
P真「「あ、お先にどうぞ」」
P真「「じゃなくて!!!」」
P(どうしよう……私テンパってる……!)
真(うわぁ……絶対に気付かれてるよ……!)
270:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:15:58.51 :cpUck5geo
P(こ、こうなったら……強硬手段!)
P「ま、真……」
真「な、なんですか?」
(ギュッ)
真「えっ!?」
P「…………」
真「ぷぷぷぷぷろでゅーさぁ!?」
P(これが恋なら、これで満たされるはず……!)
真「あわわわわわ! ななななにしてるんですかぁ!」カァァァッ
P(……心境的に、目立った変化はないね……)
真(えっ、ボク、プロデューサーに抱き着かれて照れてる……?)
P(良かった、恋じゃないみたいだ……)ホッ
真(ってことは、これはやっぱり……!)
271:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:17:49.01 :cpUck5geo
P「ご、ごめんね、いきなり抱き着いたりして」パッ
P「あはは、冗談よ! じょうだ――」
(ギュッ)
P「えっ!?」
真「…………」
P「まままままままことぉ!?」
真(プロデューサー……ぷろでゅーさぁ!)
P「な、なに?! え、どうしたの!?」
真(……あれ? ボク、抱き着いてもいつも通りだ……?)
P(どうして……なんで、真に抱き着かれてドキドキするの……?!)
真(ど、どういうことなんだろう……やっぱりコレ、恋じゃないの……?!)
P(や、やっぱり恋なの?! ど、どうなのこれは……!?)
272:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:19:50.81 :cpUck5geo
真「あっ、す、すみません! 抱き着いたりして……」
P「う、ううん! ごめんね、こっちこそ急に……」
P真「「…………」」カァッ
P真((振り出しに戻るうううううう!!!!!))
P「……」
真「……」
(コロコロ)
P(あ)
真(ボールペンが)
((スッ))
P真「「っ!?」」
P「ご、ごめんね!」サッ
真「す、すみません!」サッ
P真((……なんだろう、この初々しい距離感))
273:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:20:24.16 :cpUck5geo
P(でも……)チラッ
真「……」
P(真、カッコイイよね……女の子のファンの気持ちはよく分かる)
P(女の子な分、男の子よりも色気があるというか……)
P(男みたいだからカッコいいわけじゃない。男の代用品じゃなくて)
真「……」
P(女の子としてカッコイイ、というか、真が女の子だからこそ、好きになってしまうような魅力)
P(整った顔立ち……華奢なのに、空手で鍛えられてしっかりしてる身体……)
P(そして、同性だからこそ感じる、この、裏切られないと断言できる信頼感……)
P(って、私は元々男だってば!)
真「……」
274:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:21:19.32 :cpUck5geo
真(プロデューサー……)チラッ
P「……」
真(やっぱり、綺麗で可愛いなぁ……女のボクの目から見ても……)
真(仮にもアイドルであるボクらに混ざっていても遜色のない外見)
真(時々垣間見える、男としての芯の強さ。けれども、やっぱり今の根本は、女性で……)
P「……」
真(決して、『女性の姿をした男性』じゃないんだ。『女性の姿をした男性風の女性』とでもいうべきか)
真(男ぶってるのに、どうしても女性の部分が見えてしまう……この僅かなギャップにドキッと)
真(って、ボクだって女の子なのに!)
P「……」
275:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:21:54.91 :cpUck5geo
P真((……なんで、大真面目にこんな分析をしてるんだろう……))
P(き、気を紛らわせないと)
P「え、えっと、テレビのリモコンどこだっけ!」ガタッ
真「あ、は、はい、その辺りに!」ビクッ
P「え、えっと……あったあった……」ゴソゴソ
(ピッ)
春香『それでは、今日の恋愛のコーナーは!』
P真「「ぶふぅっ!?!?!?」」
276:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:26:27.53 :cpUck5geo
P(よよよよりによって)
真(こんな時にぃ!)
春香『今日は、吊り橋効果について説明しちゃいますよ!』
P真「「……吊り橋効果?」」
春香『吊り橋効果という名前は、実験に由来しているんですけど』
P真「「ふむふむ」」
春香『驚いたり怖かったりでドキドキしてる時、それを恋と勘違いしてしまうことがあるんです』
P真「「!!」」
277:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:27:38.30 :cpUck5geo
春香『だから、告白をする時は、ちょっぴりドキドキしちゃうような場所でするといいらしいですよ!』
雪歩「きゅう……」
春香『お化け屋敷とかに行くと隣の異性を気にしちゃうのも、そういうことなんですね!』
雪歩「真ちゃぁん……」
春香『私ですか? べ、別にあなたとお化け屋敷になんて……えへへっ♪』
雪歩「えへへ……」
278:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:28:52.71 :cpUck5geo
(ブツッ)
P「……」
真「……」
P(確かデートの時も、転んで慌てた時……)
真(今回も、椅子から落ちて慌てた時……)
P真「「……なぁんだ、そういうことね」」
P真「「え?」」
P「……くすっ、真も同じことで悩んでたんだ?」
真「あはは、プロデューサーこそ」
P「……ほっとした……」
真「もう、人間の心理って紛らわしいですね!」
P「全くよ。あービックリした」
真「それはボクの台詞ですよ! いきなり抱き着いて来たりして!」
P「あ、あはは、あれは、その……ね……」カァッ
真「まぁ……悪い気はしませんでしたけど……」カァッ
P真「「……ンン?」」
279:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:29:54.30 :cpUck5geo
P「深く考えるのはやめましょう」キッパリ
真「そうですね、どツボにはまっちゃいそうですしね」キッパリ
P「ふぅ、これにてひと段落」
真「あ、何か飲みます?」
P「じゃあ麦茶をくださいな」
真「はいはい」
真(……でも、プロデューサーはともかく、ボクはどうなんだろう……)
真(プロデューサーのことを、ボクはきっと……)
真(いつものプロデューサーと、今のプロデューサーは別人……?)
真(……ダメだぁ、頭がぐちゃぐちゃになってきた……)
P「真! 零れてる!」
(ビチャビチャ)
真「って、うわぁっ!?」
280:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:30:34.33 :cpUck5geo
(フキフキ)
P「仕方ないなぁ」フキフキ
真「す、すみません」フキフキ
P「書類や機械にかからなくて良かったよ」
真「気を付けます……」
P「ふふっ、意外とおっちょこちょいだね」ニコッ
真「……っ!?」ドキッ
真(え、今のって……)
P「さて、片付けたし、そろそろ帰ろうか」
真「は、はい!」
P「せっかくだし、ご飯でも奢ってあげようかな」
真「ホントですか!? やーりぃ♪」
P「じゃあ今日は、たるき亭でガッツリ食べましょうか!」
真「了解です!!」
281:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:31:13.00 :cpUck5geo
P(……あれ?)
真(何か忘れてる気がするけど……)
P真「「まぁいっか」」
(ガチャッ)
(バタン)
響『今週の響チャレンジはー!』
雪歩「ふにゃあ……」
おわり
282:◆on5CJtpVEE:2012/12/15(土) 07:32:47.85 :cpUck5geo
というわけでまこちん幕間、朝っぱらから何やってんだって話だNE
どうでもいいですが風呂上りの乾いてない髪の毛が綾波の髪型になって困る
最近毎日何かしら投下してるなぁ、おやすみ
元スレ
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