1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:21:38.46 :X6sYJxkc0

伊織「と言うわけで隣座るわよ、響」

響「構わないぞ」

伊織「はぁ、やよいとあっちについてからの話をしようと思ってたのに」

響「仕方ないさー。765プロで取った席ならどこに座ってもいいって言ってたからな」

伊織「…早い者勝ちってことね」

響「……って、千早?」 


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:22:23.95 :X6sYJxkc0

響「シャイニーフェスタへのメンバーに千早含まれてたっけ?」

伊織「私とやよいと響、それに亜美真美……あれ?」

響「その5人がグループ名:ファンキーノートとして参加ってプロデューサーは言ってたぞ?」

伊織「ちょ、ちょっと!用意してる曲のリストあったわよね!?」

響「ちょっと待って……あったぞ」

伊織「…約束も目が逢う瞬間もないわ。やっぱり千早は飛び入り参加?」

響「千早に聞きにいってみるぞ」 


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:24:01.96 :X6sYJxkc0

響「千早、ちょっといいか?」

千早「どうしたの?我那覇さんに水瀬さん。もうすぐ離陸の時間よ」

伊織「千早、何か言わなくちゃならないことはないかしら?」

千早「…あっ、ごめんなさい高槻さん。窓側の席を取っちゃってたわね」

やよい「別に構わないです!景色は見たいですけど離陸の途中で外が見えるのは恐いかなーって」

千早「そういえば高所恐怖症だったわね。じゃあ高度が安定してから席を替わろうかしら?」

やよい「本当ですか!うっうー、嬉しいです!ありがとうございます、千早さん!」

響・伊織「やよいはかわいいなぁ」 


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:26:00.78 :X6sYJxkc0

伊織「じゃなくて!……その、千早は全員曲以外は何を歌うのかしら?」

千早「高槻さんと一緒に歌おうって約束したからキラメキラリとおはよう!!朝ごはんを」

やよい「えへへ~お願いしたら了承してくれました!」

伊織「ちょっと待ちなさいよ!それじゃやよいのソロがなくなるじゃない!」

千早「…私のソロが無いのはいいとして、確かにそれは悪いわね」

やよい「私は別に構いませんよ?」

千早「そういうわけにはいかないわ。キラメキラリは高槻さんにソロで歌ってもらいましょう」

千早「もう一曲は……我那覇さん、『Next Life』を一緒に歌わせてもらっていいかしら?」

響「あ、あぁもちろん構わないぞ!」

響(亜美と真美にはハナからソロがないのは言わない方がいいよね?) 


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:28:12.55 :X6sYJxkc0

伊織「結局千早に何故いるのか聞き出せないまま島に着いちゃったわ」

響「プロデューサーは何か言ってたのか?」

伊織「聞きに言ったけど遠い目をして『仕方ないんだ』って言ってたわ」

響「うがー、それじゃさっぱりわかんないぞ!」

伊織「ただ参加したかったってだけじゃなくて、やっぱり何か理由があるみたいね」

響「…それもプロデューサーが許可を出すような理由か。なんだろ?」

伊織「直接聞きたいけどプロデューサーのあの反応、言い辛い理由なのかも知れないわ」

響「自分たちを信頼して千早から話してくれると嬉しいさー…」 


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:31:02.15 :X6sYJxkc0

―――フェス1日目終了―――

響「流石伊織だな!ソロでの大トリだったのに堂々とした完璧な七彩ボタンだったぞ!」

伊織「にひひっ♪スーパーアイドル伊織ちゃんなんだから当然よねっ!」

伊織「それに響と亜美真美のDo-Daiのおかげで会場の雰囲気も良かったしね」

響「おっ伊織が素直にほめてくれるなんて珍しいな!嬉しいぞ!」

伊織「…私は良いものは良いって素直に言うわよ!ふんっ」

響「あはは、ごめんごめん。……それにしても」

伊織「……1曲目のおはよう!!朝ごはん。…悪くはなかったんだけどね」

響「皆もこの曲で千早が出てくるとは思わなかったんだろうな」

伊織「やよいとのアンバランスさもあって客席はどよめいてたわね」 


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:33:51.89 :X6sYJxkc0

伊織「あと気になったことと言えば……」

響「なんかあったのか?」

伊織「千早が寂しそうな目でこっちを見てることがあったのよね」

響「伊織を?」

伊織「私だけじゃないわよ、響と亜美真美が話してる時も寂しそうな目で見てたわ」

響「自分たちも?気付かなかったぞ」

伊織「特に私と響をよくその目で見てるのよ」 


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:35:56.55 :X6sYJxkc0

響「けど歌自体は千早も楽しそうに歌ってたな」

伊織「千早がいる理由もそれほど重いものではないのかしら?」

響「その理由だけど何か思い当たることはあった?」

伊織「考えたんだけど私達5人に共通点があって、それを千早も満たしてるんじゃないかしら?」

響「共通点?」

伊織「そう、そして私達5人を見たときにパッと思いつくことは?」

響「……小さい?」 


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:37:59.12 :X6sYJxkc0

伊織「そうよ。まずは年齢でいうと美希以外の中学生は全員入ってるわ」

響「16歳以下というくくりならそこに自分と千早が入るさー」

伊織「さらに身長でいえばやよい、響、私と1位から3位がそろってるわね」

響「体重も42kg以下の7人から雪歩を除いた6人が今回のメンバーだぞ」

伊織「……公式プロフィールが正しければね」

響「ぷ、プロフィールに嘘を書いてるアイドルなんてうちにはいないぞ!」 


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:39:50.41 :X6sYJxkc0

伊織「そしてバストサイズ。響を除いた全員、自称ひんそーでひんにゅーの雪歩に負けてるわ」

響「雪歩以下の胸で参加していないのは真だけか」

伊織「そう、つまり私達はどうあがいても小さいというイメージを持たれるのよ」

響「……でもそれなら真や中学生の美希がいないのはおかしくないか?」

伊織「別におかしくないわよ。あの2人が自分から『小さいからメンバーに入れて』とは言わないでしょ」

響「それを言うなら千早も言うとは思えないぞ」

伊織「プロデューサーに断りにくくさせるための建前よ。ホントの理由は別にあると思っているわ」

響「確かに『胸が小さいからメンバーに入れろ』って言われたらプロデューサーも遠い目しそうだけどな」

響「だけど自虐してまで参加する理由があるのか?」

伊織「それは……『やよい』よ!」 


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:41:20.18 :X6sYJxkc0

響「……は?」

伊織「な、なによ!完璧な推理でしょ?その証拠に昨日今日とずっと一緒に居るわ!」

響「どちらかというとやよいが千早に懐いているように見えるぞ」

伊織「……へ?」

響「一緒に歌うお願いをしたの、やよいからって言ってたさー」

伊織「…そういえばそうね。で、でも飛行機の座席は」

響「それも先に千早が座ってたと思うぞ」

伊織「なんでよ?」

響「『窓側の席をとっちゃった』って千早が言ってたからな」

伊織「…確かにやよいが先に座ってたのなら『とっちゃった』というのはおかしいわね」 


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:43:35.25 :X6sYJxkc0

伊織「じゃあ違うのかしら?この推理、結構いい線いってると思ったんだけど」

響「自分は違うと思うぞ」

伊織「それじゃまた最初から考え直しね」

響「千早のことも気になるけど明日の曲について話し合った方がいいんじゃないか?」

伊織「明日ってなんの曲歌うんだっけ?」

響「順にポジティブ、きゅんっ!ヴァンパイアガール、Next Life だぞ」

伊織「亜美真美、私とやよい、千早と響のデュエット曲3つね。じゃあここで話しても仕方ないじゃない」

響「まぁそうなんだけどね」 


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:45:22.90 :X6sYJxkc0

伊織「……曲のこと話し合いたいって言ってさり気なく聞いてきなさいよ」

響「え?自分一人でか?なんかそれズルいぞ!」

伊織「丁度いい機会じゃない。二人掛かりで聞きにいったら問い詰めてるみたいになるし」

響「うーん…わかった。夕食の後聞きにいってくるさー」

伊織「にひひっ♪ありがとっ、響」

響「……憎めないところまで含めてやっぱり伊織はズルいぞ」 


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:48:08.02 :X6sYJxkc0

―――夕食後―――

響「うがー!もう知らないぞ!せっかく自分が…」

伊織「ちょ、ちょっと!何怒ってるのよ!千早と喧嘩でもしたの!?」

響「千早?……あっ、千早と話すの忘れてた」

伊織「……あんたね。まぁいいわ、それで何を怒ってたのよ?」

響「せっかく自分が電話したのに兄貴のやつが酷いんだぞ!」

伊織「ただの兄妹喧嘩だったのね。まぁ私も兄さんとはよく喧嘩するから気持ちは……あっ」

響「どうしたんだ?伊織」

伊織「それよ!千早がここに居る理由、メンバーとの共通点は!」

響「え?」 


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:50:29.50 :X6sYJxkc0

伊織「兄弟や姉妹よ!私と響には兄が、やよいには妹や弟達がいる」

響「亜美には姉の真美が、真美には妹の亜美が」

伊織「そして、千早には」

響「……だとしたら寂しそうに自分たちを見てたのって」

伊織「特に年上の兄弟がいる私達があの子と被って見えたのかもしれないわね」

響「兄弟がいるって共通点だけじゃなくて、千早は自分たちに家族みたいに甘えたかったのかな…」

伊織「…そうかも知れないわね」

響「……う~~~自分、千早の所に行ってくるぞ!」

伊織「ま、待ちなさいよ!私も行くわ!」 


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:53:02.19 :X6sYJxkc0

響「ちはや~~~~」

千早「ど、どうしたの我那覇さん?」

やよい「伊織ちゃんもそんなに急いでどうしたんですか?」

響「辛かったよな、ちはや~~!思う存分甘えていいぞ!今日は一緒に寝よう!」

千早「は?え?」

やよい「伊織ちゃん、何かあったんですか?」

伊織「ちょ、ちょっと息を整えさせて。あ、あんた速すぎるのよ、響」 


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:55:46.27 :X6sYJxkc0

千早「…つまり私がここにいる理由を2人で話し合ってたのね?」

響「そうだぞ!それでその理由に気付いたら居ても立ってもいられなくなったさー」

やよい「あれ?そういえば千早さん、ファンキーノートのメンバーじゃないです」

伊織「最初は『小さい』括りでここに居るのかとも思ったんだけどね」

千早「くっ……プロデューサーには実際そうやって伝えたわ。本当の理由が言えなくて」

響「自分たちは家族みたいなものさー!だからどんな理由でも受け入れるぞ!」

千早「我那覇さん……ありがとう、皆には本当の理由を話すわ」



千早「実は私……小さい女の子が大好きなの」

響・伊織・やよい「……へ?」 


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:57:17.96 :X6sYJxkc0

千早「南の島という開放的な場所で何泊もする。しかも私好みのメンバーで」

千早「これはどんな手段を使おうとついていく必要があると私は思ったわ」

響「ハム蔵に餌をあげてくる」

伊織「シャルル、そろそろ餌の時間よ」

やよい「長介たちに餌をあげてきます!」

ガシッ

千早「もう少し一緒に話しましょう、ね?」 


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 21:59:24.22 :X6sYJxkc0

響「わかったから離してほしいぞ。あと千早、目が怖い」

伊織「私はやよいと明日のステージについて話したいから部屋に帰りたいんだけど…」

千早「それなら別にいいわよ。私の本命は我那覇さ……響だから」

響「やっぱり今すぐここを離れたくなったぞ、如月さん」

伊織「千早が勇気を出して近づいたぶんだけ響が離れたわね」

やよい「知ってます!ほぞんそくって言うやつですよね!」

伊織「やよいはかしこいわね」 


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 22:01:15.85 :X6sYJxkc0

千早「響が思う存分甘えていいといってくれた時は耳を疑ったわ」

響「自分は今も耳を疑い続けてるけど残念なことに正常みたいだぞ」

千早「しかも一緒に寝てくれるなんて…とても嬉しいわ」

響「あれ?自分、既に地雷踏んだ後なのか?助からないのか?」 


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 22:02:33.66 :X6sYJxkc0

千早「ふふっ、水瀬さんに響をとられたと思って悲しくなってたのは杞憂だったのね」

響(!!……この際、伊織とデキてることにしてでもこの場を乗り切るぞ!伊織、口裏を合わせて…)

響「ってあれ?伊織たちは?」

千早「水瀬さんが気を利かせて2人きりにしてくれたわよ」

響「」 


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 22:04:49.75 :X6sYJxkc0

―――次の日、フェス前―――


伊織「わ、悪かったわね。私ではどうしようもなさそうだったから」

響「……仕方ないさー。自分の軽率さが招いたことさー……」

伊織「だ、大丈夫?昨日ナニかあったの?」

響「……中学生の伊織が知るにはまだ早いさー」

伊織「…あんたホントに大丈夫なの?なんなら今からでも曲の変更を」

響「……自分、完璧なアイドルだから大丈夫だぞ……どんなときでも舞台の上では笑顔さー」

伊織「そ、そう……」

響「…………」

伊織「じゃ、じゃあ私はそろそろ準備してくるわね!」

響「……うん」 


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/29(月) 22:07:00.46 :X6sYJxkc0

亜美・真美『悩んでもしかたない』

響「悩んでもしかたないのか」

亜美・真美『迷わずに進めよ、行けばわかるのさ』

響「迷わずに進んで行けばわかるのか」

伊織・やよい『ガッとやって チュッと吸って han』

響「ガッとやられて、チュッと吸われて、はあぁぁあんとしちゃったのか」


千早「響、そろそろ私達の出番よ。行きましょう」

響「……行こっか。自分たち二人の『Next Life』へ」


Happy End 


元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1367238098