1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/10(木) 23:57:34.52 :iqeDD4c10
 
春香「私、気になります!! うーん、違うかな……」 

伊織「唐突に何よ?」 

春香「あっ、伊織いたんだ」 

伊織「さっき来たばかりよ。で、何が気になるわけ?」 

春香「あー、気になるというよりも、なんていえば良いんだろ……」 

伊織「?」 

春香「私の個性って何だろ?」 

伊織「へ?」 

春香「個性ですよ、個性!!」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:01:48.23 :bDnSw9mh0

伊織「いや、個性って急に言われても……」 

春香「私って、よく言われるじゃん。普通って」 

伊織「まあそうかしらね。この伊織ちゃんに比べたら普通ね」 

春香「うん、生え際とかとくにね」 

伊織「そこ!?」 

春香「って言うのは冗談だけど、やっぱり私って他の子に比べたら、個性が弱いかなって思って」 

伊織「まぁうちは個性のバーゲンセールではあるけど……」 

春香「でしょ!? その中に普通よ? 逆に浮いちゃうじゃん」 

伊織「バランスがいいと思うわよ?」 

春香「皆が良くても私はよくないよ!」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:04:29.13 :bDnSw9mh0

春香「だってさ、よくよく考えてみてよ」 

伊織「?」 

春香「アイドルマスターの、主人公は誰?」 

伊織「そりゃアイドル13人とプロデューサーじゃないの?」 

春香「じゃあその13人のアイドルの中で、一番最初にクレジットされるのは誰?」 

伊織「……あんたね」 

春香「そう! いわば私はメインヒロイン! なのに……」 

伊織「なのに?」 

春香「美希の方が主役っぽいってどういうこと……」 

伊織「あ、あれはねぇ……」 

春香「私はプロデューサーさんと結ばれないんだよ!? メインヒロインなのに!!」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:07:36.25 :bDnSw9mh0

春香「こんなに恋してるのに……、どうかしているよ!」 

伊織「あのね、春香。良く考えなさいよ。幸せの形は一つじゃないわよ」 

春香「へ?」 

伊織「あのエンディングは賛否両論あるとは思うわよ? でもあれがアイドルとしては正しい形じゃないかしら?」 

春香「そ、そうかな……」 

伊織「むしろ美希みたいなのが異常なのよ。そう考えたら、メインヒロインっぽいでしょ? 誰よりもアイドルの終わり方をしたんだから」 

春香「う、うん。そう考えたら気が楽になったかな?」 

伊織「じゃあ……」 

春香「でも私が無個性なのとそれは関係なくなくなくない?」 

伊織「有るのか無いのかはっきりしなさいよ!」


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:11:27.11 :bDnSw9mh0

春香「私なりに考えたよ? できるだけポジティブに」 

伊織「ポジティブにね。どうなったの?」 

春香「周りを引き立てる、と思えばまだ納得できたんだけど……」 

伊織「納得してなさそうな顔ね」 

春香「私はみんなを引き立てるためにアイドルになったんじゃないよ! 私は影じゃない! 光になりたい! これはバスケじゃなくて芸能界だよ!?」 

伊織「まあアイドルはみんなそう思ってるでしょうね」 

春香「だから私も周りが引き立て役になるぐらい、強烈な個性が欲しいの」 

伊織「強烈、ねえ……」 

春香「それで手始めに今やってるアニメのヒロインの真似をしてみたんだけど」 

伊織「私、気になります! ってやつね」 

春香「特に何も気にならなかったの……」 

伊織「でしょうね」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:16:13.46 :bDnSw9mh0

春香「他にも色々試してみたけど、そうも肌に合わなくて……」 

伊織「個性なんて真似するものじゃないしね」 

春香「どうしたらいいんだろ~、助けてー、イオえもん~」 

伊織「青狸みたいに言うな!!」 

春香「違いますー、ドラちゃんは猫型ロボットです~」 

伊織「それぐらい知ってるわよ!」 

春香「ほらさ、伊織なら何か持ってるんじゃないの? 個性を付加する薬とか」 

伊織「んな都合の良いものがあるか!! 仮に有ったとしても、そしたらあんたの個性は薬中よ?」 

春香「そ、それは勘弁かな……」 

伊織「はぁ、あのね春香。逆にこう考えましょう」


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:20:12.99 :bDnSw9mh0

伊織「個性がないって言うのはまっさらの状態よ」 

春香「マサラタウン状態?」 

伊織「どんな状態よ、それ」 

春香「かがくのちからってすげー! みたいな?」 

伊織「それマサラタウンに限ったことじゃないでしょ!? だから春香は今白色のキャンバスなの!」 

春香「えー。ピンク色が良いなぁ」 

伊織「カービィでも描くの!? ピンク色なのは頭の中だけにしなさいよ! そもそも初期段階ピンクのキャンバスって何よ……。まあ良いわ、白のキャンバスなの」 

春香「白のカンバスね」 

伊織「キャンバスで良いでしょうが」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:24:47.20 :bDnSw9mh0

伊織「白色だから、まだ何にも染まってないわ。いくらでも描けるのよ、理想の自分を」 

春香「伊織なんか熱血教師みたいだね」 

伊織「褒めてるの、それ? 今のあんたが無個性って言うなら、いくらでも描き足したらいいじゃない。どんな自分にもなれる、それも一つの個性だと思うわ」 

春香「どんな私にもなれるの?」 

伊織「なれるんじゃない? 例えば俗に言う春閣下とか」 

春香「私どちらかと言うと征服されたいがわなんだけどな……」 

伊織「あんたの性癖なんか誰も聞いてないわよ! まっ、こんな感じで他のキャラもうまいことマッチするんじゃないかしら?」 

春香「他のキャラか……」 

伊織「そもそもあんた、何もないところでこけるって言うドジっ子属性あるじゃない。十分だと思うけど?」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:27:28.03 :bDnSw9mh0

春香「ああ、あれか……」 

伊織「どうしたのっよ、目線を泳がして」 

春香「いや、実は……。伊織ならいっか」 

伊織「?」 

春香「実はあれ、演技と言うか……」 

伊織「ふぇ?」 

春香「うん、本当は全部計算してこけてるの。パンチラの角度とか、怪我しないように受け身とったりとか」 

伊織「えええ!? け、計算ずつってあんた……」 

春香「だからドジっ子属性もないんです! イエイ!!」 

伊織「今新しいキャラ、あざといが出たわよ……」


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:32:15.16 :bDnSw9mh0

春香「えー。なんかいやだー」 

伊織「別に良いじゃない。腹黒キャラでも」 

春香「それ伊織と被るじゃん。あっ、伊織は猫被ってるんだよね。ドヤ」 

伊織「ドヤって口頭でいうな! なに言ってやったわよみたいな顔してるのよあんた」 

春香「腹黒キャラってなんか嫌だぁ。アイドルらしくないもん」 

伊織「十分アイドルよ。偶像そのままよ」 

春香「もっとさ、アイドル的な個性無いかな? にょわーとか闇に飲まれよ! 的な」 

伊織「また特殊な例を持ってきたわね……。じゃあどこかの星から来た設定はどう? 貴音と若干被るけど」 

春香「コリン星みたいな?」 

伊織「わかりやすく言えばそうね」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:36:18.96 :bDnSw9mh0

春香「ハルルン星のピンクリボン姫……」 

伊織「それっぽくなってるわよ?」 

春香「いつも事務所には電車で二時間……」 

伊織「アウトおおおおお!」 

春香「えー、じゃあUFOで来てますって言うの?」 

伊織「もっとファンタジックな表現無いの?」 

春香「じゃあフランスパン型のUFOで……」 

伊織「縦長!? どこがファンタジックなの!?」 

春香「えー、なんか魔女の宅急便に出てきそうじゃない?」 

伊織「そうですね」


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:40:09.67 :bDnSw9mh0

伊織「魔女の宅急便がファンタジーかどうかは置いといて、続けて」 

春香「うん、お父さんは王宮の」 

伊織「王宮の?」 

春香「トイレ職人」 

伊織「最悪よ!!」 

春香「えー、だってお父さん本当に働いてるし……」 

伊織「変にリアルを持ち込むな!!」 

春香「でお母さんは」 

伊織「お母さんは?」 

春香「お姫様?」 

伊織「なんでトイレ職人と結婚したの!? それによくよく考えたらあんたピンクリボン姫だから、お父さん王様じゃないの!」 

春香「そっか。じゃあトイレ職人は趣味で」 

伊織「日曜大工みたいに言うな!!」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:45:08.56 :bDnSw9mh0

春香「うーん、このキャラは難しいなぁ」 

伊織「わざと難しい方向にもっていってるだけにしか見えないわよ」 

春香「じゃあハルカッカ星のモモリボン姫は無しの方向で」 

伊織「最初と言ってること違う!?」 

春香「私は常に前を見てますから! 過去のことは忘れちゃえ!」 

伊織「はぁ……。あんた的にはどんなのがいいのよ?」 

春香「うーん、アイドルらしく壮大に……」 

伊織「いまいちアイドルと壮大が結びつかないわね」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:48:59.72 :bDnSw9mh0

春香「例えば私がこけるだけで世情が流れるとか」 

伊織「いや壮大だけど! 壮大だけど!! 名曲の無駄遣いよ!!」 

春香「もちろん私が歌います!!」 

伊織「中○みゆきに怒られなさい!」 

春香「TO○IOにも曲提供してるんだし、私にもくれるよ」 

伊織「長○結構うまいわよ!! そんな友達感覚で行ったら痛い目に合うわよ!」 

春香「あっ、伊織も歌いたい? バックコーラスになら入れてあげるよ?」 

伊織「シュプレヒコールの波に飲み込まれなさい!!」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:52:15.58 :bDnSw9mh0

春香「壮大だと思うんだけどな……」 

伊織「壮大だけど、それテレビの編集が必要不可欠じゃない。普段こけても何も起きないわよ」 

春香「そこはほら、ファンのみんなが合唱してくれるよ、きっと」 

伊織「するか!!」 

春香「じゃあ、幸子先輩みたいに凄い服着るとか!! 春香EXみたいに」 

伊織「サークルの先輩みたいな感覚で言うな! 向こうは大御所よ!! それにあれ、お金かかるのよ?」 

春香「そこは伊織が払ってくれるって信じてるよ」 

伊織「私金蔓!?」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 00:56:08.09 :bDnSw9mh0

春香「あれ? 違ったっけ?」 

伊織「よっし、あんた殺されたいようね……」 

春香「じょ、冗談だって!!」 

伊織「はぁ……、帰ろうかしら……」 

春香「と言いつつも、帰らないいおりんであった」 

伊織「キートン○田みたいにナレーション入れるな!!」 

春香「でも何やってもうまくいかないし……」 

伊織「仕方ないわね、最後まで付き合ってあげるわ」 

春香「やっぱりいおりんは最高だぜ!」 

伊織「私中学生よ!!」


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:00:23.48 :bDnSw9mh0

春香「そうだ! 霊感アイドルとかどうかな?」 

伊織「霊感アイドル?」 

春香「そう。夏とか仕事がガッポガッポ入るよ?」 

伊織「まあシーズンでしょうしね。でもあんた、幽霊見えるの?」 

春香「見えないよ?」 

伊織「んなもんで出来るか!!」 

春香「でもさ、私嘘吐くの得意だし。それっぽいこと言ってたらみんな信じるって」 

伊織「例えば?」 

春香「えーとですねぇ……、ぐふっ、ぐふふ……」 

伊織「あっ、これ絶対根本的に間違ってるパターンだわ」 

春香「あなたの後ろ……、行き遅れた事務員の霊が見えますねぇ……、えひゃひゃ!」 

伊織「それ、そのまま返すわ?」 

春香「へ?」 

行き遅れた事務員の霊「はぁぁぁぁぁるぅぅかぁぁぁちゃあああああん!!」 

春香「きゃあああああ!! 出たー!!」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:05:12.86 :bDnSw9mh0

春香「うぅ……、霊感アイドルはやめておくよ……」 

伊織「そうね、それが良いわ」 

春香「じゃあ次は……」 

伊織「いっそイメチェンしてみたらどう?」 

春香「イメチェン?」 

伊織「そうよ。あんたのトレードマークのリボンを外して、別の何かをつけるのよ」 

春香「リ、リボンを取るの!?」 

伊織「そうよ。あんまり言いたくないけど、リボンがなかったらあんたって分からないし」 

春香「ひ、酷いよ!! キャストオフ式の個性なんて……」 

伊織「逆に言えば何でも合うんじゃない? 物は試しよ。色々試してみましょ?」


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:10:04.73 :S/g6jdYV0

伊織「まずはカチューシャ」 

春香「あっ、鈴○園子と同じタイプ」 

伊織「知らないわよ、そんなこと言われても。つけてごらんなさいな」 

春香「はーい……」 

伊織「……リボンを外したら?」 

春香「これ外したら、体が小学生に戻って……」 

伊織「んなわけあるか! ほら、外しなさい!」 

春香「ああ! 個性が! 個性がああああああああ!!! リボ太郎、リボ花子おおおおお!!」 

伊織「名前つけてるの!?」 

春香「伊織のウサギちゃんも名前有るじゃん。なんだっけ? 寿限無寿限無……」 

伊織「そこまで長くない!!シャルル・ドナテルロ18世!」 

春香「17世まではどこにいるの?」 

伊織「そ、それは聞かないで!!」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:13:46.26 :S/g6jdYV0

春香「まぁシャルル・ジ・ブリタニアは置いといて」 

伊織「CV若本!? 嫌よ! うさちゃんは雌なの!!」 

春香(シャルルって男性用の名前じゃないのかな……) 

春香「どうかな……。リボ太郎たちを外して、カチューシャをつけてみたけど……」 

伊織「あら、良いんじゃないかしら?」 

春香「そうかな……。なんか頭を押さえられてる感じで嫌なんだけど」 

伊織「毎日つけてりゃなれるわよ」 

春香「Everydayカチューシャ?」 

伊織「突っ込まないわよ、なにも」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:16:49.20 :S/g6jdYV0

伊織「まぁこれは保留で。次はメガネなんてどうかしら?」 

春香「メガネ? 変装用にかけてるけど」 

伊織(あれはメガネよりも帽子でリボン隠してるから効果があるのよね) 

伊織「メガネつけるだけでも印象は大きく変わるわよ?」 

春香「でもこけたらレンズが目に刺さりそう……」 

伊織「こけなきゃいいでしょ!! あんたさっきあれは演技だって言ったんだから!」 

春香「あっ、そっか」 

伊織「自分でつけた設定忘れっちゃってどうするのよ……」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:21:20.25 :S/g6jdYV0

春香「いやぁ、最初は演技のつもりだったんだけど、最近は割と素でこけそうで……」 

伊織「自業自得よ、それ。まあつけてみなさいな」 

春香「どうかな? 律子さんみたいに賢く見える?」 

伊織「……」 

春香「あれ、どうして黙ってるの?」 

伊織「確かに私はメガネって言ったわ。でもね、そんな食い倒れ人形みたいな眼鏡掛けるアイドルがどこにいるのよ!」 

春香「ここにいるぞ!!」 

伊織「馬岱!? 自慢になってないわよ! ってどこから調達したのよ!?」 

春香「貴音さんのロッカーから……」 

伊織「どっちを突っ込めばいいの私!?」


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:28:15.47 :S/g6jdYV0

春香「ま、まあ! 斬新じゃない? 食い倒れアイドルって」 

伊織「メガネが、って付くわよ」 

春香「うーん、面白いと思ったんだけどなぁ。鼻眼鏡の方が良かったかな……」 

伊織「まじめにやりなさいよ!!」 

春香「なんでだろ……。なんか遺伝子が命じるんだ。ボケろ、ボケろって」 

伊織「難儀な遺伝子ね、あんたのとこは」 

春香「伊織のとこだってそうじゃないの? 突っ込め、突っ込めって遺伝子の指令が無意識に……」 

伊織「なんて迷惑な遺伝子!! うちのアイドルボケ遺伝子の持ち主ばっかじゃない!!」 

春香「うーん、ボケキャラも弱いかな……」 

伊織「十分すぎるぐらいよ……」


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:33:11.23 :S/g6jdYV0

春香「そうだよ伊織! 私たちで漫才したらいいんだよ!」 

伊織「アイドルどこ行ったの!?」 

春香「ボケと突っ込みの織り成すステージ、うん! すっごくアイドル!」 

伊織「あんたのアイドル感がわからないわ……」 

春香「これから私たちはどつきどつかれ生きるのさ!」 

伊織「どつき漫才!?」 

春香「あっ、もちろん私が突っ込みね? いつもボケ扱いだし」 

伊織「そこは私でしょ!!」 

春香「なんでやねん!」 

伊織「あで! 凸をたたくな、凸を!!」 

春香「そんなとこで露出してる方が悪いんや! 凸でかいからや!」 

伊織「関西弁!?」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:36:28.75 :S/g6jdYV0

春香「ほないくでいおりん!」 

伊織「いおりんいうな!!」 

春香「うちらは目指すんや! 両国の、土俵を!!」 

伊織「関取になるの!? もうええわ!」 

はるいお「ありがとうございました!」 





伊織「ってあほかああああああ!!」 

春香「うわぁ!!」


55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:40:29.92 :S/g6jdYV0

伊織「何MANZAIになってるのよ!!」 

春香「い、いや伊織の突込みと、私のボケがあれば天下取れるかなーって」 

伊織「そんな甘い世界じゃないわよ!」 

春香「折角コンビ名も考えたのに」 

伊織「何よ?」 

春香「イオナズン」 

伊織「あんたの要素0じゃない!!」 

春香「私はナズン担当だよ?」 

伊織「ナズンって何!?」


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:45:05.72 :S/g6jdYV0

春香「ナズンは……、ナズンですよ、ナズン!!」 

伊織「投げよった!」 

春香「って漫才じゃないよ! 天海春香改造計画はどうなったの!?」 

伊織「パクリじゃない! っていつも思うけど、あれってあんまり改造してないわよね……」 

春香「まぁ真の希望と世間のニーズは一致してないもんね」 

伊織「極端なだけよ。で、それ以上どうしたらいいのよ? カチューシャ、眼鏡でそれなりにイメージが変わったわよ?」 

春香「うーん、胸とか?」 

伊織「胸?」 

春香「うん、私って中途半端じゃない? あずささん達みたくボイーンって感じじゃないし、千早ちゃんみたいに……」 

伊織「それ以上いけない」


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:49:38.52 :S/g6jdYV0

伊織「でもあんた、うちの事務所じゃ上の方じゃないの?」 

春香「そうだっけ?」 

伊織「5、6番目ぐらいじゃないの?」 

春香「だから中途半端なんだよ~。胸ネタで弄られるほど大きくもないし小さくもないし……」 

伊織「その芸人思考を辞めなさい! 別にそれで良いじゃないの」 

春香「うーん、そんなもんかなぁ」 

伊織「そんなもんよ」 

春香「じゃあ小さくするのやめるね」 

伊織「マイナス方面に行く気だったの!?」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:53:11.11 :S/g6jdYV0

春香「だって千早ちゃん、美味しいポジションにいるのに全く活かせてないんだよ?」 

伊織「千早に芸人思考を求めないであげて!」 

春香「もし私が72だったらもっと色々しちゃうよ?」 

伊織「例えば?」 

春香「タイキック食らうとか」 

伊織「なんであんたアイドルやってるのよ!! 本職でも嫌がるわよ、それ!」 

春香「そこはほら、私たち芸人にしては可愛すぎるって評判になって、向こうも手加減しちゃうよ」 

伊織「私たち?」 

春香「うん。私と伊織」 

伊織「巻き込むな!!」 


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 01:56:38.22 :S/g6jdYV0

春香「えー、私と伊織なら、てっぺんに行けそうなのに」 

伊織「さっきも聞いたわよ、それ」 

春香「ほらっ、私の個性を引き出せるのは伊織だけだし」 

伊織「そんな責任重大なポジションにいるの私!?」 

春香「ほらっ、あの時一緒に歌ったじゃない」 

伊織「何を?」 

春香「青春アミーゴ」 

伊織「地元じゃ負け知らず!? って私あんたと組んだ覚えないわよ! それに私は竜宮のリーダーよ?」 

春香「じゃあ私が竜宮に入れば問題ないんじゃない?」 

伊織「来るな! バランスが崩れる!!」


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:02:50.36 :S/g6jdYV0

春香「とか言いながらも、春香が加入することを心から望むツンデレな伊織であった」 

伊織「心から来ないでほしいわよ!!」 

春香「だって天海だよ? さんずい付いてるじゃん。ほらっ、3人よりも4人だよ?」 

伊織「その4人目が地雷なのよ……」 

春香「あずささん? いくら1人だけ成人してるからって伊織言い過ぎじゃない?」 

伊織「あんた以外にだれがいるのよ!! 何さらっと自分が初期メンバーみたいに言ってるのよ!」 

春香「あれ? 違った?」 

伊織「都合の良い記憶してるわね、あんた、でも竜宮はあれよ? 所謂かませ扱いよ? 不本意だけど」 

春香「じゃあ竜宮いいや」 

伊織「こいつ殺してもいいかしら? いいわよね、リボンを殺しても犯罪にならないものね……」 

春香「私はリボンじゃないよ!!」


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:07:46.35 :S/g6jdYV0

春香「ゴメンって……」 

伊織「はぁ……、なんで春香に付き合ってるんだろ。もう帰っていいかしら?」 

春香「いおりんそれは困るYO!!」 

伊織「亜美真美みたいに言うな! もう帰るわよ! 不毛よ不毛! これ以上なく不毛な時間だったわ!!」 

春香「伊織の額も?」 

伊織「不毛よ! って何言わせんのよ!!! もうあんたは私に話しかけるな!!」 

春香「ちょ、待てよ! って行っちゃった……」 

春香「そうだ! 良いこと思いついた!!」 

春香「待ってて伊織! 今夜は眠らせないぞ!」


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:12:04.77 :S/g6jdYV0

伊織「ただいまー。帰ったわよ……」 

春香「お帰りなさいませ、お嬢様!! お風呂にしますか? ご飯にしますか? それとも、春香?」 

伊織「夕食準備出来てるんじゃ……」 

春香「チャオ☆」 

伊織「ぬわあんであんたがうちの館にいるのよおおおおおお!!」 

春香「鍵開いてたもん」 

伊織「何で!? 誰でもいいからこいつを早くつまみ出してー!!」 

春香「あ、うん、それ無理だと思うよ?」 

伊織「へ?」 

春香「この屋敷、誰もいないよ?」 

伊織「へ?」 

伊織「ええええええええ!?」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:14:59.16 :S/g6jdYV0

伊織「どういうことよ! なんで誰もいないのよ!!」 

春香「それだけどさ、さっき電話したらみんなで旅行に行くってさ」 

伊織「は?」 

春香「私が水瀬さんちのこと全部するから、みなさん旅行に行ってくださーいって言ったら、あっさりと旅行に行ったよ?」 

伊織「全員?」 

春香「かなぁ? ペットの犬もいないけど? でもさ、これで2人っきりじゃん!」 

伊織「で、で、」 

春香「デートしてくれますか?」 

伊織「出てけええええええ!!」 

春香「わっほい!!」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:20:31.40 :S/g6jdYV0

伊織「もしもし、ちょっとお父様!? 私を置いて旅行ってどういう……、はぁ!? 明日の夜まで帰ってこない!?」 

春香「わー、高そうなツボ。こういうのって、中に小さなメダルが入ってるんだよね。割っちゃえ!」 

伊織「割るなあああああ!!」 

春香「ナイスキャッチ伊織!」 

伊織「ふざけんじゃない……、あっ、こっちの話。で、私はこのアホと一晩過ごさないといけないの!?」 

伊織「そうだってお父様、こいつは何しでかすかわか……、って切れちゃった……」 

春香「ニヤニヤ」 

伊織「なんで春香と二人で過ごさなきゃいけないのよ」 

春香「え? ご褒美でしょ?」 

伊織「ファンからしたらそうかもしれないけど、私からしたら地獄以外の何物でもないわよ」


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:23:50.53 :S/g6jdYV0

春香「またまたぁ。ホントは嬉しいくせにぃ」 

伊織「はぁ、あんたの個性見つかったわ」 

春香「ホント!?」 

伊織「どうしようもない、ウザキャラよ……」 

春香「えー、マイナスじゃん」 

伊織「そのノリがうざいのよ……。どうしてこうなったのかしら」 

春香「私に話しかけたからじゃない?」 

伊織「今から水瀬の力でタイムマシンを作らせないと……」 

春香「そんなに私が嫌なの!?」 

伊織「嫌よ! 何しでかすか分からないのよ!?」 

春香「そんな危険人物みたいに言わないでよ」 

伊織「A級危険人物よ!!」 

春香「天海級?」 

伊織「アホ級!!」


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:27:32.52 :S/g6jdYV0

春香「それにしてもお腹すかない?」 

伊織「そりゃ夕飯の時間だしね。っていつもは料理スタッフがいるけど、今日はいないのよね……」 

春香「なんなら私作ろうか?」 

伊織「あんたが作るの?」 

春香「うん。流石にただで泊めて貰うわけにいかないし。私お菓子作り得意だし、料理も出来るよ」 

伊織「まあ家庭的な印象はあるわね。一応私も出来るわよ? やよいとやってるし」 

春香「じゃあ2人で作らない?」 

伊織「あんたと? 砂糖と塩間違えないわよね?」 

春香「大丈夫だよ。そのボケは中学で卒業したし」 

伊織「やっぱり経験済みだったか」


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:31:48.41 :S/g6jdYV0

春香「うわぁ、凄い食材……」 

伊織「そう? うちではこれが普通よ?」 

春香「うちでは贅沢だよ……。やよいが見たら幽体離脱するんじゃない? さて、何作ろうかな」 

伊織「折角だし、あんたに合わせてあげるわ」 

春香「素パスタを……」 

伊織「高級食材スルー!?」 

春香「ってのは冗談で、とりあえず作ってこうよ」 

伊織「ノープランってわけね。付き合ってあげるわ」


78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:36:10.45 :S/g6jdYV0

春香「出来たー!!」 

伊織「ふぅ、1からやるとなると、結構疲れるわよね」 

春香「カレーが!!」 

伊織「高級食材をふんだんに使った、ね」 

春香「うん、野菜やらシーフードやら果物やらふんだんに使った、ね」 

伊織「素材の味を打ち消しあったカレーが、ね」 

春香「オリーブオイルかける感覚でデスソース入れたカレーが、ね」 

伊織「……」 

春香「……」 

異臭警報器『ピー! ぴー!』 

伊織「最初はグー!」 

春香「ジャンケンポン!!」 

春香「勝った!!」 

伊織「ま、負けた……?」


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:41:09.93 :S/g6jdYV0

伊織「ってこういうときほど芸人根性見せるものでしょうが!!」 

春香「えー、今カメラ回ってないし~」 

伊織「ホント都合良いわね!!」 

春香「でもこれを廃棄したら近所迷惑になるよ、きっと」 

伊織「そうね……。名家のお嬢様が一時のテンションに身を任せて、紫色のカレーを作ったなんてバレたら酷いものね……」 

春香「じゃんけんは、絶対」 

伊織「た、食べればいいんでしょ!! 食べれば!」 

春香「そうだよ! それでこそ私の相棒!!」 

伊織「なった覚えない!! こ、高級食材だからきっと……」 

伊織「頂きます!!」 

伊織「んぐ……」 

春香「んぐ?」 

伊織「からああああああああい!!」 

春香「うわぁ! 伊織がヨガファイアしてるよ! 水はどこだろ……」 

伊織「ぐほおおおおお!!」


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:43:52.47 :S/g6jdYV0

伊織「はぁ……、死ぬかと思ったわ」 

春香「そうだね、見てて可哀想だったもん」 

伊織「舌が麻痺して味がわからないわ……」 

春香「素パスタ美味しいよ?」 

伊織「はぁ、あの物体Xどうしましょうか?」 

春香「地面に埋めたら?」 

伊織「土壌汚染につながるわよ!! 本当にどうしましょうか……」 

春香「一日寝かしたらおいしくなるよ、きっと」 

伊織「そん時はあんたが食べなさいよ?」 

春香「のヮの」 

伊織「逃げるな!!」


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:47:04.97 :S/g6jdYV0

春香「マーライオンですよ、マーライオン!」 

伊織「うちの自慢の浴室よ。広いでしょ?」 

春香「プールぐらいあるんじゃ……」 

伊織「昔はここで泳いでたかしら。その度怒られてたけど」 

春香「じゃあ誰もいないし勝負しない?」 

伊織「勝負?」 

春香「向こう端まで泳ぐって感じで」 

伊織「行儀悪いわよ?」 

春香「えー。こんなに広いんだし、泳がないなんかどうかしてるよ?」 

伊織「泳ぐ方がどうかしてるわよ」


84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:51:14.29 :S/g6jdYV0

春香「にしても広いよね。このままローマにタイムスリップしちゃいそう」 

伊織「試してみる?」 

春香「やらないよ! そうだ、折角2人で入ってるんだから、背中流し合いっこしない?」 

伊織「はぁ? 流し合いっこって子供じゃないの」 

春香「良いじゃん位いじゃん! ささっ、お嬢様出てください!」 

伊織「無理やり出すな! 分かったわよ、やればいいんでしょ?」 

春香「ノリの良いいおりんマジ最高!」 

伊織「はいはい、それはどうも」 

春香「んじゃいくよ? ゴシゴシっと」 

伊織「あっ……」 

伊織(ちょっと気持ちいかも)


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:55:36.14 :S/g6jdYV0

春香「ふぅ、こんなもんで。次伊織の番だよ?」 

伊織「って私!? あっ、そうね。順番だもんね」 

春香「結構気持ちよさそうにしてたよね」 

伊織「気のせいよ!! やるから背中向けなさい!」 

春香「ふふっ」 

伊織「笑うな! あんたなんかこうしてやるわ!」 

春香「痛い痛い痛い! 伊織痛いよ!!」 

伊織「汚れ芸人の背中を綺麗にしないとね~」 

春香「ごめんごめん! いたたたた! でもちょっと気持ちい不思議!!」


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 02:59:50.59 :S/g6jdYV0

春香「あぁ……、背中がつるつるしてるよ……」 

伊織「そりゃ気持ちを込めて洗ってあげたもの」 

春香「いおりんの気遣いマジ最高」 

伊織「それやめなさい!」 

春香「さて、そろそろ出ないと逆上せちゃいそうだし、私は出ようかな」 

伊織「それじゃあ私も出るわ」 

春香「ふぅ、いい湯だった! ねえ、ここって牛乳とか売ってないの?」 

伊織「ここ銭湯じゃないわよ?」 

春香「あっ、そっか。広いからてっきり銭湯に来たもんと思ってたや」


88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:03:55.80 :S/g6jdYV0

伊織「牛乳なんか買ってどうするのよ」 

春香「あれ? しない? お風呂上りに牛乳をこう、グイッと! これが気持ちいいんだよ」 

伊織「オヤジ臭いわね、それ」 

春香「伊織には分からないかなぁ」 

伊織「まあ、オレンジジュースで良いなら付き合ってあげるわよ」 

春香「なんだかんだ言いつつも、最終的には付き合ってくれる伊織であった」 

伊織「3度目となると飽きるわね、そのネタも」 

春香「これは手厳しいなぁ」 

伊織「正直な感想よ」


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:07:40.60 :S/g6jdYV0

伊織「あんたはこの来客用の部屋使ってちょうだい。いつも綺麗にしてるから、十分眠れるはずよ」 

春香「うーん、でも枕変わると眠れないし……」 

伊織「知らないわよそんなこと」 

春香「それにこの部屋に一人ってのもさびしいかな?」 

伊織「な、なんで私を見るのよ?」 

春香「伊織も1人で寝るのよね?」 

伊織「へ、部屋に入れないわよ?」 

春香「そこをなんとか! 一緒に寝ようよ、ね?」 

伊織「は、はぁ!?」


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:11:28.05 :S/g6jdYV0

春香「ほら、来客用でこんな大きなベッドなんだし、伊織の部屋のはもっと大きいはず。だから春香さんもお邪魔しようかと思ってるんだけど、だめ?」 

伊織「ダメ! 私の部屋だけはダメなの!!」 

春香「何で?」 

伊織「ダメなものはダメなの! 泊めさせて貰ってる身なんだから、家主の言うことを聞きなさい!」 

春香「うーん、そこまで言うなら仕方ないかな。お休み、伊織」 

伊織「おやすみ、春香」 

伊織(あの部屋を見られるわけにいかないわ! あの部屋だけは……) 

春香(なーんてそう簡単にあきらめる春香さんじゃありませんよー! 伊織ったら何か隠してるみたいだし、こっそり入っちゃえ!)


91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:15:51.56 :S/g6jdYV0

伊織「はぁ……、何でこんなに疲れなきゃなんないのよ……」 

伊織「ホント、春香に話しかけるんじゃなかったかしら? 何でこうお人よしなのかしらね、私は」 

どんがらがっしゃーん! 

伊織「今の音は、春香がこけた音!?」 

シュプレヒコールの波 通り過ぎていく 変わらない夢を 流れに求めて 

伊織「本当に世情が流れた!? しかも音程が残酷なことになってる!!」 

伊織「春香! 大丈夫!?」 

伊織「あれ、春香? いない?」 

伊織「ま、まさか……、やられた!!」


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:22:08.99 :S/g6jdYV0

伊織「春香ああああ!!」 

春香「あっ、伊織。ちーっす」 

伊織「ちーっすじゃないわよ! あんた勝手に入ったわね!!」 

春香「いや、あれだけ前振りされたらね」 

伊織「……見たわね?」 

春香「見ちゃった。テヘペロ!」 

伊織「はぁ……、最悪の一日よ……」 

春香「そう? 別の変じゃないと思うけど?」 

春香「部屋中に765プロのみんなの写真を張りまくることぐらい」 

伊織「は、恥ずかしいでしょ! 口では偉そうなこと言っておいて、部屋はみんなの写真でいっぱいなのよ!?」 

春香「伊織、ちょっとこっち来て」 

伊織「なによ?」 

春香「はい、チーズ!」 

伊織「眩しっ! いきなり何するのよ!」 

春香「おっ、ちゃんと写ってる。凸で反射するかと思ったけど、そんなことなかったかな?」


94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:27:34.09 :S/g6jdYV0

伊織「で、凸言うなー! って何勝手に写真撮ってるのよ!!」 

春香「パジャマの2人ってタイトルつけようかな?」 

伊織「話聞きなさーい!」 

春香「伊織、この写真も部屋に張ってよ」 

伊織「へ?」 

春香「今日ここに来た記念ってことで! プリクラみたいに言葉書こうかな? イオナズンここに結成って感じで!」 

伊織「はぁ、何よそれ。心配した私が馬鹿みたいじゃない」 

春香「私だってやるよ? 部屋いっぱいにプロデューサーさんの写真張ってるもん。おはようからお休みまで、見守ってくれてるよ?」 

伊織「怖いわよ!」 

春香「プロデューサーさん怖くないよ?」 

伊織「あんたの行動に決まってるだろうが!!」


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:32:55.17 :S/g6jdYV0

春香「まあ、伊織が隠してたものも偶然見ちゃったわけだし!」 

伊織「故意的にでしょうが!」 

春香「これで一緒に寝れるよね! とりゃ!」 

伊織「わぁっ! 急に倒さないでしょ!」 

春香「なんか伊織とこうやって過ごすの初めてだったかも」 

伊織「もう金輪際遠慮したいわね……」 

春香「またまた照れちゃって!」 

伊織「照れてない!! くっつき過ぎなのよこの無個性リボン!!」 

春香「む、無個性って言ったね! デコ!」 

伊織「デコ言うなー!!」 

彼女たちの夜は、更けていく――。 

伊織「無理やり良い話で終わらせるな!」 

春香「あべしっ!」 

伊織・春香「どうも、ありがとうございましたー!」


96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/11(金) 03:34:35.06 :S/g6jdYV0

グダグダになりましたが、これで終わります。最終的に個性が関係なくなってしまいましたが、ほのぼのはるいおが書けたんじゃないかなと。 
読んでくださった方、支援くださった方、ありがとうございました。


元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1336661854