1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 17:45:49.90 :sGLxTcUt0

ありすSR 親愛度MAX
「Pさんと一緒の時は……自分に素直になれる気がするんです。
その……だから……これからも私と一緒にいて下さい……!」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 17:49:40.24 :sGLxTcUt0

モバP「ありすが、最近とてもよく懐いてくる」

モバP「それはいいことだ。いいことなんだが……」


ありす「プロデューサー、一緒にゲームしませんか?」

モバP「あー、ありす?」

ありす「なんですか?」

モバP「俺、一応仕事中だからさ」

ありす「あ、そうですよね……でも、プロデューサーと一緒にいたいから……」

ちひろ「プロデューサーさーん? いちゃいちゃするのもいいですが、仕事してくださいよ?」

モバP「は、はい」


モバP「ちょっと、懐きすぎな気がする」 


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 17:55:09.21 :sGLxTcUt0

モバP「以前も、多少は懐いてはいたが……ここまでではなかった」

モバP「それがいつのまにやら……こうだ」

モバP「あぁ、『橘と呼んで下さい』と、少しツンツンしてた頃が懐かしい」

モバP「俺、ありすに一体何してこんなに好かれたんだろう……?」


ありす「どうしたんですか、プロデューサー?」

モバP「あ、いや、なんでもない」

ありす「む~……私のこと無視して考え事ですか?」

モバP「すまん、そういうわけじゃないけど……」 


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:03:09.15 :sGLxTcUt0

ちひろ「全く暇さえあれば、ありすちゃんといちゃいちゃして。これだからロリコンは」

モバP「いや、ちょっと……それは誤解です」

ありす「プロデューサー、お仕事終わるのまだかかりそうですか?」

モバP「そうだな、まだかかる」

ありす「……解りました。じゃあお仕事終わったら呼んでくださいね」

モバP「ああ」

ありす「絶対ですよ? 勝手にどこか行ったりしたら嫌ですからね?」

モバP「解った解った」


ちひろ「せいぜい早苗さんのお世話にならないように、気をつけて下さい」

モバP「だから誤解ですって……はぁ、仕事しよ」 


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:10:44.30 :sGLxTcUt0

ありす「…………」

モバP「…………」カタカタ

ありす「……プロデューサー、まだですか?」

モバP「うん、まだかかるな」

ありす「…………」

ありす「…………プロデューサー、まだですか?」

モバP「結構かかるからさ、一人で遊んでなよ」

ありす「プロデューサーと一緒じゃなきゃ、つまらないです」

モバP「そう言ってくれるのは嬉しいが、仕事を放り出すわけにも……」

ありす「そうですね……ごめんなさい。邪魔にならないようにします」 


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:16:31.31 :sGLxTcUt0

モバP「うし、こんなもんでいいか……」

ありす「終わりましたか?」

モバP「まあ、ひとまず」

ありす「じゃあ、一緒に遊びましょう……!」

モバP「って言ってもありす、もう仕事の時間だぞ」

ありす「あ、本当ですね……」

モバP「時間あるときなら遊んでやるから、ほら準備して」

ありす「はぁい……」

モバP「仕事場までは俺が送るからな」

ありす「よろしくお願いします」 


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:21:18.30 :sGLxTcUt0

~車の中~

ありす「…………」

モバP「…………」

ありす「プロデューサー」

モバP「ん、なんだ?」

ありす「何でもないです……えへへ」

モバP「なんだよ、全く」

ありす「…………」

ありす「プロデューサー」

モバP「ん、今度はなんだ?」

ありす「えへへ……呼んだだけです」

モバP「おいおい……」 


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:28:02.26 :sGLxTcUt0

ありす「だって、プロデューサー何も喋ってくれないから、退屈です」

モバP「あー、すまんすまん」

ありす「運転より優先してほしいとは言いませんが、せめて少しくらいお喋りしたいです」

モバP「そうだったな。とはいえ、俺あんまり話題ふるの得意じゃなくてな」

ありす「あ、それじゃあ、私がこの前読んだミステリー小説のお話、していいですか?」

モバP「ん、いいぞ」

ありす「もし興味が沸きましたら、今度一緒に読みましょうね」

モバP「……小説を一緒に読むのは、無理がないか?」 


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:35:48.18 :sGLxTcUt0

モバP「よし、着いたぞ」

ありす「ありがとうございます、プロデューサー」

モバP「んじゃ、頑張ってこいな」

ありす「え……プロデューサー見ててくれないんですか……?」

モバP「ん、ああ、もうありすならきちんと仕事出来るだろうし、俺がいなくても大丈夫だろ」

モバP「俺にもこの後予定があるし……」

ありす「…………そう……ですか……」

ありす「…………」

モバP(そう目に見えて落ち込まれると、罪悪感が……) 


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:41:52.77 :sGLxTcUt0

モバP「……ったく、仕方ないな。今日は一緒に行って、見ててやるから」

ありす「あっ……本当ですか!」

モバP「そんなに落ち込まれちゃ、仕事の出来に影響しかねない」

ありす「あう……そんなに落ち込んでましたか私?」

モバP「そりゃもう、目に見えて」

ありす「だって、プロデューサーが一緒じゃないと……寂しいです」

モバP「前はちゃんと出来てたじゃないか」

ありす「前は前、今は今です」 


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 18:50:33.67 :sGLxTcUt0

――――――――――――――

モバP(ふむ、ありすの仕事は順調だな)

モバP(時々、こっちを見てるのが気になるが……カメラ回ってない時だからまあいいか)


ありす「プロデューサー……!」

モバP「ん……ありす、休憩か?」

ありす「はい。それで……どうしたか?」

モバP「そうだな……よく頑張ってたよ。偉いなありすは」

ありす「そんな……えへへ……」

モバP「でも、時々こっちをちらちら見てたのはいただけないな」

ありす「あ……だって……プロデューサーが、ちゃんと見てくれてるか心配で……」

モバP「心配しすぎだって」 


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:01:14.82 :sGLxTcUt0

モバP「ほら、そんなに休憩長くないだろ? 行かないと」

ありす「いやです」ギュゥ

ありす「ぎりぎりまでプロデューサーと、一緒にいたいです」

モバP「他の人を待たせるわけにはいかないだろ?」

ありす「でも……」

モバP「ほら、早く行かないと」

ありす「じゃあプロデューサーも、私のことぎゅーってしてください」

ありす「そしたら、このあとも頑張れます」 


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:07:42.96 :sGLxTcUt0

モバP「はぁ……どうしてもしなきゃ駄目か?」

ありす「駄目です。じゃないと離れません」

モバP「まったく……いつからこんなに甘えん坊になったのやら……ほら、これでいいか?」

ありす「私、もっとプロデューサーに甘えていこうって決めましたから……」

ありす「子供っぽいとは思いますが……今はそれでいいんです、えへへ……!」

モバP「……ありす、流石に時間がなくなってきたから、もう終わりな」

ありす「あっ……仕方ないです……じゃあ頑張ってきます」

モバP「ああ」

ありす「ちゃんと見ててくださいね?」

モバP「解ってるって。ほら、行ってこい」 


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:16:00.77 :sGLxTcUt0

ありす「プロデューサー、終わりました」

モバP「ああ、んでこの後だけど……」

モバP「ありすはもう仕事無いから、帰っていいぞ。送っていくから」

ありす「プロデューサーは、この後どうするんですか?」

モバP「俺はこの後は……他の子の収録もそろそろ終わるから、そっちの迎えに……」

ありす「じゃあ、私も着いていきます」

モバP「えっ、別に来なくても……」

ありす「プロデューサーと一緒にいますね。そうと決まれば行きましょう」

モバP「うわっと……解ったから引っ張るなって」 


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:24:29.61 :sGLxTcUt0

――――――――――――――

モバP「……結局ありすを連れてきちまった」

ありす「どうしたんですか、プロデューサー?」

モバP「まあいいか……ありすなら、先方に迷惑かけることもないだろうし」

モバP「で、そろそろ手を離そうなありす」

ありす「えっ……? だって私、迷子になっちゃうかもしれませんし……」

モバP「いや、今までそんなことなかったじゃないか……子供じゃないんだから……」

ありす「子供だもん……だからいいんです……」

モバP「はぁ……しょうがないな」

ありす「えへへ……それじゃあ行きましょうプロデューサー」

モバP(俺、ありすに甘すぎるかもなぁ……) 


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:31:02.46 :sGLxTcUt0

凛「プロデューサー、迎えに来てくれてありがとう」

モバP「おーう、お疲れな凛」

凛「あとさ……」

モバP「ん、どうした?」

凛「この番組の収録は初めてだから、見てくれるって約束したじゃん。なんで来てくれなかったの?」

モバP「あー、その色々あってな……」

凛「色々っって……プロデューサーに引っ付いてるありすちゃんが関係してる?」

ありす「お疲れ様です、凛さん」

凛「あ、うん、ありがとうありすちゃん」

凛(ありすちゃん、最近プロデューサーにべったりだなぁ) 


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:38:03.68 :sGLxTcUt0

凛「ありすちゃん、プロデューサーと仲いいね」

ありす「えへへ……そうですか? そう見えますか……?」

凛「それだけくっついてたら、誰だってそう思うよ」

凛「でもさ、あんまり人がいるところでしてるのは、どうかと思うけど……?」

ありす「もう、凛さんまでそんなこという……」

凛「んー、まあありすちゃんなら、まだ子供だから変な噂にはならないだろうけど……」

凛「前から、そんなふうだったっけ?」

ありす「私は、ちょっと素直になろうって決めただけですから」

凛(それでここまで変わるんだ……ちょっと羨ましい……) 


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:44:48.73 :sGLxTcUt0

凛(試しに、私もちょっとだけ……)

凛「プロデューサー……ほら、いこ」

モバP「おい、凛もか……? 流石にこれは色々と問題に可能性が……」

凛「大丈夫だって、ありすちゃんもしてるんだし。ほら、早く帰ろうよ」

モバP「解ったから引っ張るなって」

ありす「……む~」

モバP「ちょ、ありす、お前まで引っ張るなって……痛いから!」

凛(あ、ヤキモチ焼いてる。……ちょっと可愛い) 


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 19:54:47.08 :sGLxTcUt0

モバP「はぁ、やっと事務所に帰れた。酷い目にあったような気がする」

凛「送ってくれてありがとね、プロデューサー」

モバP「ん、ああ気にするな」

凛「あと一つ忠告しておくけど……」

モバP「ん?」

凛「ありすちゃんに手を出しちゃだめだよ? 犯罪なんだから……」

モバP「出すか!」

凛「そうかなぁ……プロデューサー、変態っぽいし」

モバP「ひでえ。今結構傷ついた」

凛「あはは、ごめんね? 冗談だからさ……じゃあ、またねプロデューサー」 


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:00:55.95 :sGLxTcUt0

モバP「ありすは、もう今日は終わりだな。このまま送っていくぞ」

ありす「あ、はい……」

ありす(今日はこれでプロデューサーと、離れ離れかぁ……)

ありす(それに……)

モバP「どうした?」

ありす「いえ、その……」

ありす「プロデューサー、やっぱり迷惑でしたか?」

モバP「えっ?」

ありす「よく考えたら沢山わがまま言っちゃって……迷惑掛けちゃったかもって思ったら……」 


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:09:03.67 :sGLxTcUt0

モバP「なんだ、気にしてたのか?」

ありす「だ、だって……急に不安になってきたから……」

モバP「ははは、不安になるくらいなら言わなきゃいいのに」

ありす「ずっと一緒にいたかったけど、プロデューサー他の子もプロデュースしてるから……」

モバP「大丈夫だ。本当に迷惑ならちゃんと言うさ」

ありす「本当ですか? 私に気遣ってたり……」

モバP「流石に仕事に支障が出ると困るが、そこまでじゃないなら多少の我が儘は聞くさ」

ありす「プロデューサー……嬉しいです……えへへ」

モバP(あー、やっぱ俺甘いなぁ) 


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:16:32.29 :sGLxTcUt0

~翌日~

ありす「おはようございます」

モバP「あれありす? お前今日オフだったよな?」

ありす「あ、はい……でも、退屈なので来ちゃいました」

モバP「……まあいいが、俺は仕事あるから相手できんぞ?」

ありす「そうですか……解ってます、仕方ないですね」

モバP「ああ、すまんな。その辺で大人しくしといてくれ」

ありす「解りました」 


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:30:03.47 :sGLxTcUt0

モバP「……ん」ガタッ

ありす「プロデューサー、どこに行くんですか?」

モバP「え、ああ……コンビニにでも行こうかなって」

ありす「あ、そうですか。じゃあ私も行きます」

モバP「まあ、いいけど。何か欲しいものでもあるのか?」

ありす「いえ、特には……」

モバP(じゃあなんで着いてくるかは……まあ、聞くまでもないか……)

モバP「ちゃんと上羽織れよ? まだ寒いからな」

ありす「はい、心配してくれてありがとうございます」 


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:30:36.59 :sGLxTcUt0

モバP「んっ、ん~……もう昼か」

ちひろ「プロデューサーさん、休憩取りますか?」

モバP「そうですね。昼飯でも食いに……」

ありす「あ、プロデューサー……私、お弁当作ってきたんです」

モバP「え、俺に?」

ありす「はい……その、一緒に食べませんか?」

モバP「あー……まあ断る理由もないしな。いいよ」

ありす「ありがとうございます……これ……ですけど……その……」

ありす「頑張って作ったんですけど……お料理まだあんまり上手じゃないから……えっと……」

モバP「とりあえず、食べてみないことにはな……食べていいか?」

ありす「あ、はい……! どうぞ」 


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:51:15.80 :sGLxTcUt0

モバP「じゃ、いただきます……あむ」

ありす「えっと、どう……ですか?」

モバP「うん、悪くないじゃないか。練習してたのか?」

ありす「プロデューサーって、いつも外でご飯食べてるじゃないですか……?」

モバP「ああそうだな。一人暮らしだし」

ありす「だから、お昼くらいは……と思って、頑張って練習したんです」

モバP「なるほど……ありがとな」ナデナデ

ありす「そ、そんな……いつもプロデューサーに迷惑かけちゃってるし……」

モバP「俺はそんなふうに思ってないって」 


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 20:57:53.19 :sGLxTcUt0

モバP「あ、そろそろ収録終わる子がいますね」

ちひろ「そうですね。迎えお願い出来ますか?」

モバP「はい……で、ありすは……」

ありす「…………」ギュウ

モバP「……やっぱり着いてくるのか」

ありす「駄目……ですか?」

モバP「はぁ……仕方ないな」

ありす「ありがとうございます……プロデューサーと一緒だと嬉しいです……」 


65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:04:00.51 :sGLxTcUt0

凛「……で、また今日も一緒に来たわけ?」

モバP「まあ、そういうわけだ」

凛「プロデューサーさぁ、ありすちゃんの保護者じゃないんだから……」

ありす「いいんですっ……私が一緒にいたいって言ったから……」

凛「うーん、ありすちゃんがそう言うならいいけど……」


凛「実際、仕事に影響とか出てないわけ?」ヒソヒソ

モバP「それは大丈夫だ。流石にそこまでべったりだと俺も困る」ヒソヒソ

凛「そっか……でも正直、近いうちにそうなりそうな気がするんだけど」

モバP「う~む……凛からもそれとなく言っといてくれると……」

凛「いいけど……効果あるのかなぁ」 


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:11:38.54 :sGLxTcUt0

ありす「あの……目の前でこそこそ内緒話されると、あまりいい気分では……」

モバP「あ、ああ、すまなかったな」

凛「それじゃあ帰ろっか。ほら、ありすちゃんも」

ありす「あ、はい。……行きましょう、プロデューサー」

モバP「ん、解ったから引っ張るなって」


凛(ありすちゃん腕組んでるし……体格差あるのに、必死にしてるのが可愛い)

凛(じゃなくて……やっぱり昨日より酷くなってるよね)

凛(プロデューサーもきちんと言えばいいのになぁ……そこのところは甘いんだから) 


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:18:46.29 :sGLxTcUt0

~車の中~

凛「……ねえありすちゃん」

ありす「はい、なんですか?」

凛「最近、プロデューサーにべったり……もっと言うなら、依存し過ぎじゃないかな?」

ありす「そう……でしょうか?」

凛「一緒にいるな、とは言わないよ? でも、プロデューサーも四六時中一緒にいれるわけじゃないからさ」

凛「前はこんなのじゃなかったよね? 徐々にでいいから、戻していけないのかな?」

ありす「やっぱり……駄目でしょうかこんなのじゃ?」

凛「まあ、私はプロデューサーじゃないから、はっきりどうかは言えないけど……そこのところはどうなのさ?」

モバP「えっ……? ああ、そうだな」 


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:23:14.31 :sGLxTcUt0

モバP「凛の言う通り俺もずっと一緒にいれるわけじゃない」

モバP「ありすの人気がさらに上がると、もっと一緒にいる時間は減るだろうしな……」

ありす「そう……ですよね……」

凛「寂しいのは解るけどさ……それは他の娘も同じだし」

モバP「一緒にいるのが駄目だとか迷惑だとかは言わないが、それは解ってくれ」

ありす「はい……」

モバP「その分、一緒にいれるときは出来るだけありすといるからさ」

ありす「あ……はい、ありがとうございます……!」 


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:30:43.72 :sGLxTcUt0

凛「……ありすちゃんばっかりいいなぁ……私は?」

モバP「え、いや……凛も?」

凛「なんてね、冗談だよ。大体、子供みたいに甘えるような歳でもないしね」

凛「ただ、ありすちゃんばっかり贔屓してたら駄目だよ?」

モバP「ん、まあそれもあるな……ありすもそこは解ってくれ」

ありす「あ、はい……プロデューサーは、他の娘もプロデュースしてますもんね……」

凛「それに私だって、プロデューサーと一緒にいたいなーって思うことはあるよ?」

モバP「……それも冗談か?」

凛「さあ、どうだろうね、ふふっ」

ありす「む~……」 


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:39:16.38 :sGLxTcUt0

~女子寮~

ありす「はぁ……今日は色々注意されちゃった」

ありす「解ってはいるけど……やっぱり一緒にいれないのは寂しいです……」

ありす「あ……メールとか電話くらいならいいかな……」

ありす「送っても迷惑にならないよね……? メールくらいなら……」

ありす「なんで今まで気づかなかったんだろ」

ありす「なんて送ろうかな……『今何してますか?』みたいなのでいいかな……」

ありす「あ、でも返事くれなかったらショックかも……でも……」

ありす「……送っちゃえ」

ありす「……返事くるかな」 


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:47:32.57 :sGLxTcUt0

ありす「…………」

ありす「……まだかな」

ありす「……プロデューサー、忙しかったのかも」

ありす「……送らないほうが良かったのかな」

ありす「……無視とかじゃ……ないよね……?」

~~♪

ありす「あっ……!」

ありす「プロデューサーから……よかった、ちゃんと返事きた……」

ありす「あ、まだお仕事の途中だったんだ……忙しいんだプロデューサー」

ありす「えっと……お疲れ様です……あまり……無理せず……」 


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 21:54:47.13 :sGLxTcUt0

ありす「……あ、もうこんな時間」

ありす「もう流石に、お仕事終わっただろうし……お休みなさいってメールしようかな」

ありす「……送信っと」


ありす「ん、返信きた……」

ありす「『明日も頑張ろうな』だって……えへへ……」

ありす「メールもいいな、もちろん直接話せたら一番だけど……」

ありす「……それじゃあお休みなさいプロデューサー」 


84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:11:02.76 :sGLxTcUt0

~翌朝~

ありす「ふぁ……よく寝た……」

ありす「朝……プロデューサーにメール送っても大丈夫かな?」

ありす「あ、それより電話にしようかな……プロデューサーの声聞きたいし」

ありす「プロデューサー、いつも早くに事務所にいるから、もう起きてると思うし……」

ありす「起きてなかったら、モーニングコールってことにしちゃえ……」

ピッピッピッ プルルルル

ありす「プロデューサー出るかな……ちょっと、どきどきする」

ガチャ

ありす「あっ……!」 


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:22:16.11 :sGLxTcUt0

モバP『もしもし、ありすか? どうしたんだ、こんな朝早く』

ありす「あ、プロデューサー……もう起きてました?」

モバP『ああ、もう起きてたけど……』

ありす「あの、モーニングコールでもしようかなって……」

モバP『モーニングコール? ははっ、なんでまた急にそんな』

ありす「あと……プロデューサーとお喋りしたいな、って思って……」

モバP『事務所でいくらでも喋れるだろ?』

ありす「そうですけど……そういうのとはちょっと違うんです」

モバP『そういうもんか……? よく解らんな』 


96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:30:58.96 :sGLxTcUt0

ありす「それで……少しだけお喋りいいですか?」

モバP『ん、ああ……まあちょっとくらいなら時間あるしいいぞ』

ありす「ありがとうございます。えっと、それじゃあ……」



ありす「それでですね……」

モバP『あ、そろそろ時間がやばいから、終わろうか』

ありす「えっ……そう、ですか……」

モバP『事務所に来たら、また話せるだろ?』

モバP『それじゃあ、また事務所でな』 


99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:38:43.98 :sGLxTcUt0

ありす「あ、あのっ、プロデューサー……!」

モバP『ん?』

ありす「またこうやって、時々電話していいですか?」

モバP『ん、ああ……まあ暇なときならな』

ありす「ありがとうございます……それじゃあまた……」


ありす「ふう……」

ありす「朝からプロデューサーとお話出来て良かったな……えへへ……」

ありす「早く事務所に行って、プロデューサーに会おうっと……」 


101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:44:51.31 :sGLxTcUt0

~数日後~

ヴヴヴ

モバP「ん……ありすからのメールか」

モバP(あいつ今収録に行ってるはずだけど……)

モバP(……ふむ、今から収録開始みたいだな)

モバP(少し不安になってるようだな……励ましておくか)


モバP「……これでよし。ありすなら大丈夫だろう」

モバP「この後の予定は……先に凛のほうの仕事が終わるし、迎えに行っておくか」 


102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:50:38.39 :sGLxTcUt0

――――――――――――――

凛「あ、プロデューサー今日も迎えに来てくれてありがとう」

モバP「気にするな」

凛「でもさ一人でも帰れるし、わざわざ迎えに来なくても……」

モバP「まあ、ボディガードも兼ねてみたいなもんだ。凛は人気アイドルだしな」

凛「ふふっ、プロデューサーのおかげだよ。それはそうと……」

モバP「ん、どうした?」

凛「今日はありすちゃん、一緒じゃないんだ?」

モバP「ああ、仕事が入ってたからな」 


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 22:59:43.81 :sGLxTcUt0

凛「前にそれとなく言ったつもりだったけど……あれからどう?」

モバP「そうだなぁ……前とあんまり変わらないかもしれん」

モバP「ただ聞き分けは良くなった。あまり無理して一緒にいようとはしなくなったかな」

モバP「仕事にもついてきてほしいって言ってたんだが、俺にも仕事があるって言ったら納得してくれたしな」

凛「ふーん、よかった、のかな?」

モバP「ただ……」

ヴヴヴ

凛「ん……? プロデューサーの携帯じゃない?」

モバP「ああ……電話か」 


108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:08:23.11 :sGLxTcUt0

モバP「もしもし」

ありす『あ、プロデューサー今大丈夫ですか?』

モバP「ああ、大丈夫だ」

ありす『今日の収録も上手くいきました』

モバP「そうか、一人で大丈夫だったか?」

ありす『本当はプロデューサーがいなくて、不安でしたけど……私、頑張りました……!』

モバP「よくやったな、ありす」

ありす『えへへ……プロデューサーに褒めてもらえて嬉しいです』

ありす『あ、あのっ、それで……もうすぐ終わりますから、迎えに来てくれますよね……?』

モバP「ああ、大丈夫だ。今から向かうからな」

ありす『ありがとうございます。それじゃあ待ってますね、プロデューサー……』 


111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:17:56.96 :sGLxTcUt0

モバP「ふう……」

凛「ありすちゃんから?」

モバP「ああ……最近一緒にいないときは、メールや電話をよくしてくるようになってな」

凛「……それって、あんまり変わってないどころか、前より駄目になってない?」

凛「ビシッと言ったほうがいいと思うんだけど……」

モバP「とは言ってもなぁ……別に、度を超えた頻度でしてくるわけでもないし……」

モバP「応答も出来るときだけしてくれたらいい、って言うからな」

凛「じゃあ、仕事に影響は出てないわけ?」

モバP「ああ。それに一番困るのは、突っぱねて仕事のモチベーションが下がることだからな」

モバP「ぶっちゃけ、最近ありすが先方からの受けが良くなってきてるのは確かなんだ」

凛「ふぅん……でもやっぱりこのままってどうかと思うけど?」 


114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:24:12.18 :sGLxTcUt0

モバP「まあ……今だけだろう。あんまり今まで甘えてこなかった分の反動が来てるだけさ」

モバP「しばらくすれば、自然と離れていくだろ」

凛「だといいけどね……」

モバP「さてと……じゃあ、ありすを迎えに行かないとな」

モバP「あ、凛はどうする? 先に戻りたいなら、事務所に送ってから……」

凛「いいよ、ありすちゃんも待ってるだろうし、ついでに一緒に行くよ」

モバP「そうか、じゃあ乗ってくれ」 


116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:31:55.99 :sGLxTcUt0

――――――――――――――

ありす「あ、プロデューサー……!」

モバP「待たせたか?」

ありす「いえ、そんなことないです」

モバP「今日の収録も上手くいったんだっけ。流石だな」

ありす「そんな……プロデューサーのおかげです」

モバP「俺の?」

ありす「収録前に送ったメールで、私のこと励ましてくれたじゃないですか」

モバP「そういや、そうだったな」

ありす「だから私、頑張れたんです……」 


121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:42:13.54 :sGLxTcUt0

モバP「偉いなありす」

ありす「そんなこと……あ、でも……その、お願いが……」

モバP「なんだ?」

ありす「頑張ったから……ご褒美、というわけじゃないんですけど……」

ありす「今日、事務所に帰ったらずっと一緒にいてほしい……です」

モバP「ふむ……」

ありす「えっと……だめ……ですか……?」

モバP「まあいいか。最近ありすは仕事頑張ってるしな」

ありす「あ……やったぁ……ありがとうございます、プロデューサー」

モバP「ただ、俺にも仕事があるし、それは解ってくれよ?」

ありす「それじゃあ、早く事務所に帰りましょう……!」

モバP「うおっと……解ってるのかな……ほら、嬉しいのは解ったけど、抱きつくのはやめなさい」

ありす「ほら、早くプロデューサー」 


126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:51:39.71 :sGLxTcUt0

凛(…………べたべたしすぎ)

凛(あのありすちゃんが、自然に離れていくのは想像できないなぁ)

凛(楽観視しすぎじゃないかな、プロデューサーは……)

凛(まあいいか。私が余計なこと言って、仕事に影響出たらプロデューサー困るだろうし……)

凛(プロデューサーなら、なんとか出来そうな気がするのも確かだもん)


モバP「ああ、凛すまんな、放ったらかしにして」

凛「別にいいよ。もう帰るよね?」

モバP「ああ、さっさと事務所に帰るか」 


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/14(木) 23:59:20.81 :sGLxTcUt0

~事務所~

モバP「戻りましたー」

凛「ただいまー」

ありす「ただいま戻りました」

モバP「……ん、あれ?」

ありす「どうしたんですか?」

モバP「いや、今予定確認したら……そういや明日俺、休みなのか。すっかり忘れてた」

ありす「あ、そうなんですか……」

ありす(じゃあ、事務所に来ないんだプロデューサー……)

モバP「俺休んでも大丈夫なのかなぁ……?」

凛「そういやプロデューサーが休んでるのほとんど見たこと無いよ……」

モバP「そうだったかな? まあ、確かにすごい久々の休みだけど」 


132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 00:07:58.47 :+mqfeGvG0

――――――――――――――

モバP「ふー……もうこんな時間か。少し休憩するか」

ありす「あ、プロデューサーお疲れ様です……コーヒー淹れてきましたから、どうぞ」

モバP「お、サンキュー……というか、まだ帰ってなかったのか? もう結構遅い時間だぞ」

モバP「凛もとっくに帰ったし……もうありすと俺くらいしか残ってないぞ?」

ちひろ(私もいるんですけれど……)

ありす「えっと、せっかくだからプロデューサーと一緒に帰りたいな、って……」

モバP「んー、とは言っても……すいません、ちひろさん」

ちひろ「えっ? あ、はい、なんですか?」

ちひろ(忘れられてたわけじゃなかったみたいですね……良かった)

モバP「今日中に済ましたほうがいい仕事、まだあります?」 


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 00:13:50.08 :+mqfeGvG0

ちひろ「そうですね~……いくつか済ましておいたほうがいいのがありますね」

モバP「というわけで、俺はまだかかりそうだからさ」

モバP「もう遅いし、ありすは帰ろうな。送っていくから」

ありす「はい……解りました……」

モバP「ちひろさん、そういうわけでありすを寮まで送っていきます」

ちひろ「解りました。気をつけて下さいね」

モバP「まあ、大して離れてるわけでもないし、心配ないですよ」

モバP「じゃあありす、行くか。帰る準備は出来たか?」

ありす「は、はい……えっと、それじゃあお疲れ様でした」

ちひろ「お疲れ様でした」 


142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 00:23:51.79 :+mqfeGvG0

モバP「よし、それじゃあありす今日もお疲れ」

ありす「はい、送ってくださってありがとうございます」

モバP「気にするな。ありすに何かあったら大変だしな」

ありす「それじゃあプロデューサー、また明日……」

モバP「ああ、また明日な」

モバP「……って言っても俺明日休みだったな、はははっ」

ありす「そう……ですね……」

モバP「じゃ、俺は戻るな」

ありす「あ、プロデューサー……!」

モバP「ん?」

ありす「……えっと、その……お仕事頑張ってください」 


144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 00:29:19.73 :+mqfeGvG0

モバP「ただいま戻りました」

ちひろ「お帰りなさい、プロデューサーさん」

ちひろ「ところで、プロデューサーさんは明日お休みですし、仕事終わったら飲みにでも行きませんか?」

モバP「いいですけど……二人でですか?」

ちひろ「せっかくなので、アイドルたち何人か誘おうかと思ってます」

ちひろ「最近忙しくて、そういうお付き合いもさっぱりありませんでしたからね」

モバP「そうですね、悪くないんじゃないですか」

ちひろ「そうと決まったら、早く仕事終わらせちゃいましょうか」

モバP「さくっとやって、飲みに行きますか」 


148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 00:36:11.97 :+mqfeGvG0

――――――――――――――

ありす「はぁ……明日、プロデューサーお休みなんだ」

ありす「会いたいけど……私もお仕事あるし……仕方ないよね……」

ありす「プロデューサー、今何してるのかな……」

ありす「もう結構遅い時間だけど、まだお仕事してたりするのかな……?」

ありす「メール送ってみよう……」



ありす「…………」

ありす「返信来ないなぁ……」

ありす「まだお仕事忙しいのかな……」 


161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:03:19.72 :+mqfeGvG0

モバP「うぅ……やっと帰ってこれた……」

モバP「やっべえな……飲み過ぎた……」

モバP「明日休みだからって……みんな遠慮無く飲ませすぎだ……」

モバP「こりゃ明日は間違いなく……二日酔いだな……」

モバP「……うっ……やばいな……さっさと寝るか」

モバP「…………お休み」



ヴヴヴヴ

モバP「zzz……」 


166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:11:46.78 :+mqfeGvG0

ありす「…………」

ありす「まだ返信来ない……」

ありす「電話も出てくれない……」

ありす「いつもなら、この時間に返信来ないなんてことないのに……」

ありす「もしかして……無視、されてる……のかな……」

ありす「やっぱり……迷惑……だったのかも……ぐすっ……」

ありす「…………ううん」

ありす「まだ解らないよね……お仕事で何かあったのかもしれないし……」

ありす「プロデューサーが、そんな酷いことするはずないもん……」

ありす「もうちょっと……待ってみよ……」 


170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:22:14.58 :+mqfeGvG0

ありす「…………ん」

ありす「……あ……わたし……少し寝ちゃって……」

ありす「……もうこんな時間」

ありす「メ、メールはっ……?」

ありす「…………まだ返事来てない……電話も……」

ありす「うぅ……そんなぁ……ぐすっ……うぇぇぇん……」

――――――――――――――

ありす「…………」

ありす「よく考えたら、心配しすぎだったかな……」

ありす「きっとプロデューサーは、もう寝ちゃったんだ」

ありす「もうこんな時間だし……プロデューサーだって、返事し忘れることくらいあるよね?」

ありす「そう……きっとそう……」

ありす「もう寝よう……お休みなさいプロデューサー……」 


175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:31:33.62 :+mqfeGvG0


ありす『待って……待ってプロデューサー……』

ありす『いや……行かないで……お願い……行かないで……』

ありす『一緒にいるって……言ったのに……』

ありす『嫌です……もう二度と逢えないなんて……いや……』

ありす『いや……いや……』


ありす「いやぁぁぁぁっっっ!?」ガバッ

ありす「はぁ……はぁ……ゆ、夢……?」

ありす「……夢……夢だよね……?」 


178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:40:56.97 :+mqfeGvG0

ありす「ちょっと不安になってたから、あんな夢見ちゃっただけ……」

ありす「今、何時かな……? あ、もうこんな時間なんだ……」

ありす「プロデューサー、きっと起きてるよね。メールは……」

ありす「……返信来てない」

ありす「大丈夫……きっとまだ起きてないんだプロデューサーは……」

ありす「電話で起こしてあげよう……お休みだからって、こんな時間まで寝てるのは良くないもん……」

ピッピッ プルルルル

ありす「…………」

プルルルル プルルル

ありす「……なんで出てくれないの?」

ありす「いつもなら寝てても……ちゃんと起きて出てくれるのに……」 


180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:48:56.01 :+mqfeGvG0

ありす「もしかして……やだ……怖い……」

ガチャ

ありす「あっ……!」

『留守番電話サービスに接続します。合図が――』

ありす「そ……んな……」

ありす「嘘……さっきのは夢なんかじゃなくて……ほんとに……」

ありす「いや……怖いよ……プロデューサーがいなくなるなんて……」

ありす「そんなの……そんなの……」

ありす「逢わなきゃ……すぐに……今すぐ……」 


185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 01:59:16.88 :+mqfeGvG0

――――――――――――――

ありす「はぁっ、はぁっ…………」

ありす「着いた……プロデューサーのお家……」

ありす「いるよね……? 今日お休みだもん……」

ありす「私を置いて、どこかに行ったりしないもん……」

ピンポーン、ピンポーン

ありす「…………プロデューサー」

ありす「本当にいないんですか……? いなくなっちゃったんですか……?」

ピンポーン、ピンポーン

ありす「…………」

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン……
  

195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:08:04.96 :+mqfeGvG0

モバP「zzz……」

ピンポーン、ピンポーン

モバP「う……ううっ……」

モバP「あたま、いてぇ……こりゃ完全に二日酔いだ……」

モバP「今何時だ……うわっ、こんな時間か……」

ピンポーン、ピンポーン

モバP「ああもう……誰だよこんな時に……」

モバP「変なセールスとかだったら、怒るぞ……」

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

モバP「うるせえ……少しは待ってくれよ……今開けるから……」

ガチャ

モバP「どちら様……って、ありす?」

ありす「あっ……」 


197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:15:33.13 :+mqfeGvG0

モバP「ど、どうしたんだ……? なんで俺の家に……」

ありす「……ぐすっ……ひっく……」

モバP「……ありす?」

ありす「よ……よかっ……よかったぁ……えぐ……」

ありす「ぷろでゅーさぁ……が……いてぇ……うぅ……うわぁぁぁぁぁん……!」

モバP「うわっ……どうした? なんで泣いてるんだ……?」

ありす「だって……だって……ひっく……ひっぐ……わああぁぁぁんっっっ……!」

モバP「と、とにかく家にあがれ……こんなところ見られたら色々とまずい」

ありす「ぐずっ……えっぐ……うん」 


198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:24:23.02 :+mqfeGvG0

ありす「…………」

モバP(泣き止んだけど……さっきから俺に抱きついて離れない)

モバP(ていうか俺、二日酔いなのに……あぁ、つれえ……)

ありす「…………夢を見ました」

モバP「えっ?」

ありす「夢……プロデューサーがどこかに行っちゃう夢……」

ありす「それでもう二度と逢えなくなって……」

ありす「だから私……わたし……ぐすっ……」

モバP「不安になって俺の家まで来た?」

ありす「ものすごく怖くて……ほんとになっちゃうんじゃないかって……」

モバP「まさか、たかが夢だろ?」 


199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:31:32.19 :+mqfeGvG0

ありす「じゃあ、メール……」

モバP「メール?」

ありす「なんで昨日メール返してくれなかったんですか……?」

モバP「あ、昨日メール送ったのか……」

ありす「気づいてなかったんですか……?」

モバP「いや、昨日は仕事終わった後飲みに行って……帰ったらそのまま寝たからな」

ありす「じゃあ朝のは……? 電話もしたのに……」

モバP「寝てたし……携帯もスーツにいれたまま、適当に放ったらかしたから」

モバP「気づかなかったんだと思う。マナーモードのままだったし」

ありす「じゃあ……別に私のことが、嫌いになったわけじゃないんですね……?」

ありす「私を置いて、どこかに行ったりしないですよね……?」 


203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:38:52.52 :+mqfeGvG0

モバP「ああ、大丈夫だ……だから、安心しろ」

ありす「じゃあ、もっとぎゅーってしてください……安心できるように……」

モバP「はいはい」

ありす「…………ふふっ……えへへ……」

モバP「で、ありす……お前今日仕事は?」

ありす「はい……?」

モバP「もうこんな時間だ。仕事もあるはずだし、いつまでも俺の家にいるのは……」

ありす「…………」

モバP「もういいだろ? そろそろ離れて……」

ありす「いやです」 


206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:47:43.67 :+mqfeGvG0

ありす「プロデューサーがいなくなっちゃうかもしれないから」

モバP「おいおい、あれは夢なんだから……」

ありす「……ぐすっ……いや……」

ありす「夢でも……すっごく怖かったんです……独りはいや……一緒じゃなきゃいや……」

モバP(そこまでなのか。よっぽどの夢だったのか、それとも……)

モバP「でも、仕事をサボらせるわけにも……」

モバP「どうするか……うっ……ってぇ……」

ありす「プ、プロデューサー……? どうしたんですか……!?」

モバP「あ、いや……情けない話だが、飲み過ぎて二日酔いなんだ……」 


212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 02:57:10.07 :+mqfeGvG0

ありす「じゃあ私が看病しますね」

モバP「いや、ありすは仕事に……」

ありす「いやです……プロデューサーが一緒じゃなきゃ、絶対に行きません」

モバP(こんな有様じゃ、俺が付いて行っても酷い結果にしかならなそうだ……)

モバP(それに俺だって休みてえよ……二日酔いだし……)

ありす「プロデューサーいいですよね? 一緒にいて……」

モバP「はぁ……仕方ないか。今日だけだぞ?」

ありす「今日だけ……? 今日一日しか、一緒にいてくれないんですか……?」

モバP「あ、いや違う。仕事をドタキャンするのは、だ」

ありす「解ってます……それにプロデューサーが一緒なら、お仕事もちゃんと頑張れますよ?」

モバP「そうか……一緒なら、か……」 


215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:05:23.49 :+mqfeGvG0

ありす「プロデューサー辛いんですよね? ベッドで横になってて下さい」

ありす「今日は、私がお世話しますから」

モバP「いや、別にそこまでしてもらわなくても……」

ありす「いいんです、プロデューサーは気にしないでください」

ありす「あ、さっき起きたばかりですか? なら、朝ごはん作りますね」

モバP「えっ、ああ……助かるよ」

ありす「何がいいでしょうか……? 二日酔いには何がいいか、よく知らないので……」

モバP「軽く食べれるものなら何でもいいよ……あとは水くれないか」

ありす「はいっ……! ちょっと待っててください」

モバP(まあ……正直辛いのは確かだし、ありがたい……) 


216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:11:23.57 :+mqfeGvG0

モバP「ええ……はい……すいません」

モバP「大丈夫です……今日だけだと思いますので、はい……」

モバP「よろしくお願いします……では……」

モバP「……はぁ~」

モバP「ちひろさん、驚いてたな……まあ、そりゃそうか」

モバP「事後処理大変だろうなぁ。今度お詫びに何か奢るか……」

ありす「あのプロデューサー、ご飯できましたよ?」

モバP「ああ、ありがとう。いただくな」 


219:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:24:51.12 :+mqfeGvG0

――――――――――――――

ありす「~~♪」

モバP「……なあ、ありす?」

ありす「なんですか、プロデューサー?」

モバP「そろそろ帰ったほうがいい。もう外もかなり暗くなったし」

ありす「えっ…………?」

モバP「タクシー呼ぶからそれに乗って帰るといい。もちろんお金も渡しておくな」

ありす「やだ……」

モバP「やだって……流石に帰らないとまずいだろ?」

ありす「帰りたくない……離れたくない……独りになるのは……いや……」 


222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:32:11.15 :+mqfeGvG0

モバP「ありす心配しすぎだ……お前が見たのはただの夢なんだから」

ありす「そんなの解らないじゃないですか……!」

モバP「約束するからさ。絶対ありすを独りにしないから」

ありす「ほんとですか……?」

モバP「ああ、本当だ」

ありす「ほんとに……ほんとですか……?」

モバP「本当に本当だ」

ありす「信じてますからね……? 嘘ついたら嫌ですよ……?」

モバP「大丈夫だ。だから帰ろう? なっ?」 


225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:38:35.43 :+mqfeGvG0

――――――――――――――

ありす「すぅ……すぅ……」

モバP「はぁ……結局一緒に寝るって聞かなかったな」

モバP「仕事も休んじゃうし……今日だけならいいんだが」

モバP「今さら離れるように言っても、無理……だよな」

モバP「こんなことになるなんて……俺、甘く考えすぎてたな」

モバP「すまないな、ありす……」

ありす「んん……ぷろ、でゅーさー……すぅ……」 


228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:43:14.02 :+mqfeGvG0

~数日後~

モバP「おはようございまーす」

ありす「おはようございます」

ちひろ「あ、お二人ともおはようございます」

ちひろ「相変わらず仲がいいですねぇ。今日も一緒に出社ですか」

モバP「ははは……からかわないでくださいよ」

モバP「ほらありす、俺仕事しなきゃだから離れて」

ありす「はーい……」 


231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 03:53:11.90 :+mqfeGvG0

凛「おはよ、プロデューサー」

モバP「ああ凛か……おはよう」

凛「今ちょっとお話いい?」

モバP「仕事の邪魔にならない程度なら」

凛「ありすちゃんのことだけど……大丈夫なの? 前、仕事休んだって聞いたよ?」

モバP「あぁ、それな……大丈夫だ、色々あったけどさ」

凛「前にも増して、ありすちゃんがプロデューサーに依存……してるように見えるよ?」

モバP「それは……仕方ないんだよ……俺がありすの気持ちを軽く考えてたせいだからな……」

モバP「ちゃんと解ってれば……もう少しやりようもあったのにな」 


232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 04:01:04.20 :+mqfeGvG0

ありす「プロデューサー、あの……」

モバP「ん、どうしたありす?」

ありす「私この後、すぐお仕事入っているんでした……送ってもらえますか?」

モバP「解った、ちょっと待ってろ」

ありす「お願いします……それで、その……」

モバP「ん?」

ありす「お仕事の間も……一緒にいてくれますよね……?」

モバP「大丈夫だ、心配するな……」


モバP「……というわけだ凛、すまんが俺はちょっと出て行くな」

凛「あ、うん……」 


234:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 04:06:51.67 :+mqfeGvG0

凛「いいの、あのままで……?」

モバP「そうだな、突き放せたら楽なんだけどな……」

凛「必要ならそうしてあげるのも、優しさだと思うけどな」

モバP「でもな怖いんだよ。それをして、ありすがどうなるのか」

モバP「ありすに、ずっと一緒にいてやるって言ったからな……」

モバP「だから……今はこのままでいい」

ありす「……あの、プロデューサー……まだですか……?」

モバP「っと、すまん……それじゃ凛行ってくる」

凛「行ってらっしゃい、二人とも」



凛「……酷いねプロデューサーは」

凛「ずっと一緒にいることは……とても難しいのにね……」


END 


235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/15(金) 04:07:21.60 :+mqfeGvG0

眠いので終わり。支援等ありがとうございました
前回は趣味全開で酷かったので、今回は普通のありすちゃんで

これの続き書いたらほんとに病んじゃう
次はそろそろ他の子書くかも。あと早坂美玲ちゃんが可愛い 


元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1363250749