1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:13:55.26 :eFdxy+Wa0

幼女「キャッキャ」

冬馬(こんな場所でボール遊びとか危ねぇな……ちょっと注意)

ポーン

幼女「あー」タタッ

冬馬「あっ!お、おい!!車が……!」ダダッ

キキーッ ドンッ 


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:18:04.81 :wyPsdjC60
あまとう・・・ 


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:24:58.89 :eFdxy+Wa0

冬馬『……?あれ?俺浮いてる……?』

冬馬『確か俺は車に跳ねられて……それで……』

冬馬『……まさか死んだってやつなのか……!?』



北斗「あははっ、身を呈してエンジェルちゃんを守るだなんて」

翔太「冬馬君らしくないよねー」

北斗「その積極性をもっと活かしておけば彼女が出来たかもしれないのに」

翔太「本当、何やってんだろう」

北斗「チェリーのまま死ぬなんてどんな気分なんだろうな」

翔太「さぁ?」

冬馬『こ、こいつら!!俺が死んだ時に言う台詞がそれかよ!』 
 

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:32:18.39 :eFdxy+Wa0

北斗「明日は冬馬の葬式だな」

翔太「うん、フィギュアでも持っていってあげようか?」

冬馬『おい!!言っとくが参列者がドンビキするようなのはやめろよ!』

北斗「じゃあ俺はあっちで冬馬がモテるようにマニュアル本にしようかな」

冬馬『それじゃ俺がモテなくてフィギュアに走った男みてえになるだろうが!!」

翔太「それじゃあまた明日ねー」

北斗「ああ」

冬馬『……こいつら、大して悲しんでねえな……。そりゃ付き合いはそんなに長くねえけど……』 


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:40:05.17 :eFdxy+Wa0

冬馬『それにしてもマジで俺死んだのか……』

冬馬『あんま実感ねえな……突然すぎて』

冬馬『やりたいことまだまだあったんだけどな……』

冬馬『トップアイドルになるって……結局口だけになっちまった』

冬馬『だっせえ。とんだ笑いもんだぜ』

冬馬『おっさんやあいつら2人に迷惑かけちまうし……』

冬馬『何も考えずに行動するから……散々言われたのによ。何やってんだ俺は……』 


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:50:54.54 :eFdxy+Wa0

冬馬『そういや会場ってどこなんだ。自分の最期の姿ぐらい拝まねえと……』



冬馬『やっと見つけたぜ!』

冬馬『……俺の身体、綺麗に残ってるな。本当に死んだのか?』

冬馬『打ち所が悪かったってやつか……よく分かんねえけど』

冬馬『それにしても結構人いるな。俺なんかでも来てくれるのか』

黒井「フン……」

冬馬『おっさんまでいるのかよ!怒って来ねえかと思った』 


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 11:59:17.96 :eFdxy+Wa0

冬馬『ゲッ、765プロの連中まで……』

P「まさか……こんな急にいなくなるなんてな」

冬馬『俺だって予想外だよ』

P「お前は憎たらしくてアホでバカで間抜けでアホで熱血バカでその上本当にアホで」

冬馬『何回アホと馬鹿って言ったんだ、コラ』

P「その癖敵にすると無駄にアイドルとしての能力は高いし……面倒な奴だった」

冬馬『面倒な奴ってのは俺の台詞だ!あんたといると調子狂うんだよ!』

P「でも……嫌いじゃ無かったぞ、お前のその馬鹿正直でまっすぐなところ」

冬馬『……俺もあんたのこと嫌いじゃなかったぜ』 


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:08:21.98 :eFdxy+Wa0

春香「冬馬君、お疲れ様。これからはゆっくりしてね」

冬馬『まだまだ休む気なんて無かったんだけどなぁ』

春香「最初はちょっと怖いなって思ってたけど」

冬馬『マジかよ。そんな第一印象悪いのか……』

春香「私がライブで倒れた時、わざわざお見舞いに来てくれてありがとう」

冬馬『か、勘違いしてんじゃねーよ!あれは説教しに行っただけだ!』

春香「その時のお返しにクッキー作ったんだ、冬馬君の口に合ったら良いんだけど」

冬馬『ま、マジで!?手作り!?ほおおおおおお!!』

春香「遅くなってごめんね……」グスッ

冬馬『……ありがとよ』 


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:15:58.33 :eFdxy+Wa0

伊織「はぁ、何も考えず突っ走るからこうなるのよ」

冬馬『うるせえ!俺にも分かってんだよ!!』

伊織「すぐに騙されるし、やたら暑苦しいし、うるさいし、短気だし良いとこ無いわね」

冬馬『お前に短気だうるさいだ言われる筋合いはねーよ!』

伊織「それに自分が死んでも誰かを助けるような底抜けの馬鹿……」

冬馬『底抜けの馬鹿……』

伊織「向こうでちゃんと伊織ちゃんの名前宣伝しときなさいよ。絶対なんだから」

冬馬『へいへい、水瀬さん』 


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:25:02.02 :eFdxy+Wa0

あずさ「本当に驚いたわ」

冬馬『何か喪服が様になってんなぁ……』

あずさ「こんなに突然人って遠くにいっちゃうんだもの」

冬馬『すげえ未亡人みたいな雰囲気だな、おい』

あずさ「冬馬君、そっちはどんなところなのかしら……?」

冬馬『まだ俺も分からないんだけど……』

あずさ「いつになるか分からないけど、そっちに私がいった時は……」

あずさ「迷子にならないように道を教えてくださいね」

冬馬『俺もあんただったら喜んで案内するぜ』 


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:34:27.82 :eFdxy+Wa0

千早「……」

冬馬『……』

千早「……」

冬馬『……空気が重い』

千早「……あなたは誰かを守っていってしまったのね」

冬馬『まあ、かっこよく言ったらそうなるな』

千早「私は……私には……何も出来なかった……」

冬馬『そういえば如月って弟が……』

千早「……ごめんなさい、関係の無い事を言って。ただあなたは心から尊敬できる人、そう思える」

冬馬『ただ突っ込んで行っただけなんだけどな……そう言われると嬉しいけどよお前もあんま気負いすぎんなよ』 


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:42:19.02 :eFdxy+Wa0

やよい「……」

冬馬『高槻か、あんま接点無かったな』

やよい「……グスッ……どうして……ぇぇ……」

冬馬『え、な、何だぁ!?』

やよい「ふっ……うぅぅ……」

冬馬『人前じゃ泣かないんじゃ無かったのかよ!?何で他人の俺が死んだぐらいで泣くんだよ!』

やよい「ふぇぇぇ……ヒッグ……どう゛ま゛ざん゛……」

冬馬『な、何だよ……』

やよい「ありがとう……ございましたぁ……グスッ……」

冬馬『良く分かんねーけど、どういたしまして……』 


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:52:05.06 :eFdxy+Wa0

真「冬馬……」

冬馬『菊地かぁ、結構ゴタゴタがあったな』

真「よくもあの時はボクの事少年だとか言ってくれたね」

冬馬『割と反省してる。悪かった』

真「でも、誰かを命がけで助けるって簡単に出来る事じゃ無い。凄いよ」

冬馬『お前もあの場面なら飛びこみそうだけどな。俺と同じで』

真「王子様対決は……ボクの負けだね。勝ち逃げされちゃった」

冬馬『……悪いな』

真「今度はそっちでお姫様対決するんだから。逃げないでよね」

冬馬『全力でお断り!だぜ!』 


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 12:56:50.60 :wyPsdjC60
だぜ! 


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:00:06.24 :eFdxy+Wa0

雪歩「……」

冬馬『萩原かぁ……』

雪歩「……」

冬馬『初対面の時泣かしちまったんだよなぁ……』

雪歩「あの……」

冬馬『はい。今なら苦情でも何でもウェルカム』

雪歩「冬馬君のおかげで……私、少し強くなれました」

冬馬『え?俺なんかしたっけ』

雪歩「あの……その、うまく言えないんですけど……ありがとうございました」

冬馬『どういたしまして……しかしわざわざこいつまで来るとはなぁ……』 


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:12:42.13 :eFdxy+Wa0

律子「今までお疲れさま」

冬馬『秋月……竜宮小町か』

律子「あんたにリベンジしようと思ってたのに……悔しい」

冬馬『まだそんな気力あったのか。俺一人にやられたのに』

律子「散々私達の事馬鹿にして逃げるだなんて……せめて一矢報いたかったわ」

冬馬『おっさんが一番警戒してたのは竜宮小町だから真っ先に叩いたいんだけどな』

律子「ずっとあの時のままだと思わないでね。竜宮小町がどれだけ凄いユニットかちゃんと見てなさいよ」

冬馬『どれだけやれるか……少しは期待してるぜ』 


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:20:24.73 :eFdxy+Wa0

亜美「あまとう……亜美達の事忘れないでね」

冬馬『俺はあまとうじゃねえ!それにお前らが俺にしたこと忘れるわけねーだろ!』

真美「お供え物に毎年ハンバーグのお寿司持ってくね」

冬馬『それは嬉しい』

亜美「何で……」

真美「死んじゃったの……?」

冬馬『……』

真美「あまとうをもういじれないなんて……つまんないじゃん……」グスッ

亜美「どうしてくれるのさ……責任とってよぉ……」グスッ

冬馬『……北斗や翔太それにプロデューサー辺りに相手してもらうんだな』 


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:30:55.78 :eFdxy+Wa0

美希「本当にもういないんだね」

冬馬『ここにいるぞ』

美希「ミキ的には冬馬ってダメダメってカンジ」

冬馬『なんだと』

美希「あれだけミキ達にトップアイドルになるって言っておいて突然サヨナラなんだもん。カッコ悪いの」

冬馬『……おっしゃる通りで』

美希「どんなに理由がカッコよくても……死んじゃったらもうキラキラ出来ないんだよ?」

冬馬『……全く言い返せねえ』

美希「だからミキから約束!あっちでは最高にキラキラすること!ミキ達にも届くぐらいにね」

美希「守らなかったら……んーと、とにかく大変な事になるの」

冬馬『相変わらず自分勝手なやつだな……分かったよ。やってやろうじゃねえか!』 


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:43:21.50 :eFdxy+Wa0

響「……」

冬馬『何か大人しいこいつ見るの新鮮だな』

響「自分、冬馬達がいたから成長できたんだ」

冬馬『お前もかよ!んなこと知らねーよ!俺は何もしてねーだろ!』

響「最初見た時は口の悪いチャラチャラロン毛としか思わなかったけど……」

冬馬『俺の初対面の時の印象悪すぎだろ』

響「でもステージでは本当に凄くて……本当に勝てるのかなって思った」

冬馬『へっ、やっぱり内心ビビってたのか』

響「でも、だから皆で頑張って冬馬に勝とうって思って……それで、えっと……」

冬馬『無理に良い事言おうとすんなよ……』

響「と、とにかく自分がここまで来れたのは冬馬のおかげでもあるんだ。ありがとう」

冬馬『……こう感謝されるのってなんかこそばゆいな』

響「だから冬馬は自分達の仲間だぞ!これからもずっとずっと!」

冬馬『俺が……仲間か。……仲間なんて心底くだらねえと思ってたけど……今なら少し』 


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:51:14.32 :eFdxy+Wa0

黒井「フン、情けない。こんな下らん事で死ぬとはな」

冬馬『面目ねぇ……』

黒井「貴様のお陰で計画の練り直しだ。どうしてくれる」

冬馬『ぐぅ……ごめん、おっさん』

黒井「精々大人しく眠っておけ、ジュピターからいなくなった事を後悔させてやる」

冬馬『既に後悔だらけだぜ……』

黒井「揺らがぬ王者という物を歯軋りしながら見ているんだな。この、愚か者め……!」

冬馬『……ああ』 


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 13:57:50.42 :eFdxy+Wa0

北斗「冬馬、見たかい?」

翔太「黒ちゃん泣いてたよ」

冬馬『しっかり目に焼き付けたぞ。鬼の目にも涙ってか』

北斗「本当、冬馬のおかげで一生見れないかと思った社長の泣き顔まで見れたよ」

翔太「ありがとう、冬馬君」

冬馬『そこかよ!まあこいつららしいっちゃらしいけど』

北斗「俺達……トップアイドルになるからな」

翔太「だから……だから……安心、して……ね……」グスッ

冬馬『……悪いな、後は任せた。お前達ならきっと』 


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 14:07:09.37 :eFdxy+Wa0

冬馬『親類や友達の顔も見れたし……そろそろ……か』

貴音「行くのですか?」

冬馬『……本当にお前一体何者なんだよ……幽霊の俺の方がビビるっての』

貴音「とっぷしーくれっとです」

冬馬『……お前お化けとか嫌いなんだろ?』

貴音「ふふっ、何故でしょう。天ヶ瀬冬馬ならば平気のようです」

冬馬『喜んで良いのかどうか微妙だな』

貴音「では素直に喜びましょう」

冬馬『マジでお前分かんねえな……』 


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/07(日) 14:18:33.15 :eFdxy+Wa0

貴音「何か誰かにお伝えする事はありますか?」

冬馬『いや、大丈夫だ』

貴音「承知しました」

冬馬『……じゃあな、ありがとよ』

貴音「こちらこそ。それでは、おやすみなさい」

冬馬『……おう』スゥー



北斗「やっぱり俺たちに立ち塞がるのは、彼女たちか」

翔太「ここまで来たら誰が相手でも関係無いよ。IA大賞……絶対に負けられないんだ」

北斗「そうだな、今まで通り俺達……3人で勝つぞ」

黒井「行ってこい!そして王者は誰かをあの馬鹿に見せてやれ!」

終わりんこ 


元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1349576035