1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:23:55.14 :3f12a9if0

ミーン ミーン ミーン ミーン

美希「あついなぁ……」

美希「むしむしして気持ち悪いの……ハニー、まだかなぁ」

P「おーい、美希!」

美希「! ハニー、遅いよー」

P「すまんすまん。って、外で『ハニー』はホント勘弁してくれ……」

美希「ぶー、遅刻した人には何も言う権利は無いの!」

P「うぐ……と、とりあえず帰るか」 


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:25:51.58 :3f12a9if0

…………

美希「車の中涼しいのー♪天国なの♪」

P「はい、飲み物。レッスン終わってのど渇いてるだろ?」

美希「わーい! さすが女心をわかってるの!」

P「女心ってそういうものじゃないと思うが」

美希「細かいことはいーの。いただきます」プシュッ

P「今日のレッスンはどうだった? 変わりないか?」

美希「んー、カモナクフカモナク……って感じだったの」

P「……絶対意味わからず使ってるだろその言葉」

美希「そんなことないの。ちゃんと律子から教えてもらったもん」

P「その割には発音が完全に呪文だったぞ」 


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:28:21.94 :3f12a9if0

美希「んくっ……んくっ……」

美希「……ぷはぁ」

美希「今の、どうだった?」

P「…………ん、何が?」

美希「ええぇ……ちゃんと見てなきゃダメなの……炭酸ゴクゴク飲むの大変なんだから」

P「運転中だ。というか、何を見ればいいのかわからん」

美希「男の人って、女の子が飲み物飲むときののどのラインが好きなんでしょ? 汗かいてると特に」

P「どこ情報なんだそれは……」

美希「雑誌に書いてあったの」

P「すぐそういうのに影響される……別に良いが、俺で試すのは止してくれ」

美希「……試してるわけじゃないの」

美希(一応実践なんだけどなぁ……) 


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:30:00.48 :WJlfq5py0
ほう 


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:30:39.28 :3f12a9if0

美希「逆に女の子は男の人が車を運転してるときの横顔が好きなんだって」

美希「確かに運転してるときのハニー、3割増しくらいでかっこいいの」

P「そうなのか? 嬉しいが、見られてると思うと緊張するな」

美希「あーあ、これがプライベートだったらなぁ」チラッ

P「……マイカーがあればな」

美希「じゃあ買おう!」

P「スナック菓子買うんじゃないんだぞ? 一サラリーマンにとっては一世一代の買い物なんだから」

美希「じゃあ美希がトップアイドルになって買ってあげるの!」

P「あはは。気持ちはありがたいけど、その情熱は自分のために燃やした方がいいと思うぞ」

美希「もー、つれないなぁ……」 


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:33:10.13 :3f12a9if0

パラパラ

P「雨、降ってきたな」

美希「朝から曇ってたもんね」

P「少しは涼しくなってくれるといいんだが……」グビッ

P「ん? 何かこの缶コーヒー桃の味が……」

美希「……間接キスだね、あはっ」

P「お前なぁ……」

美希「疲れてるからお小言は無しにして欲しいの」

P「そう思うならお小言を言われるような行動を控えてくれ」 


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:36:03.07 :3f12a9if0

ヴーン ヴーン

P「ん、携帯が……なんだ、メールか」

美希「あれ? ハニー携帯変えた?」

P「いや? 仕事用とプライベート用、二台持ってるだけだよ。こっちはプライベート用 」

美希「ええぇぇ!?」

P「な、なんだどうした?」

美希「美希に教えてくれたの、お仕事用だったの?」

P「ああ、そうだけど……」

美希「ヤなのー! たった今ハニーとの距離が開いた気がするのー!」ジタバタ 


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:39:26.16 :3f12a9if0

P「いや、美希だけじゃないからな? 事務所のみんなにも仕事用しか教えてない」

美希「……」グビッ

P「おい、また俺のコーヒー……」

美希「この味は……嘘をついてる味なの」

P「何に影響されてるんだお前は……」

美希「……ハニーにとって、飲み会はお仕事?」

P「」ギクッ!

美希「そんなわけないよね? しっかりしたハニーのことだから、飲み会の話はプライベート用でするはずだよね?」

美希「あずさと小鳥には教えてるんでしょ?」ニコニコ

P「……わかった、俺の負けだ」 


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:42:42.17 :3f12a9if0

美希「ハニーの携帯は赤い糸がついてるのかなー?」

P「赤外線のことだろ? ああ、ついてるぞ」

美希「やーりぃ♪ ハニーの番号、ゲットだぜ!」

P「あのな、俺は美希にプライベートを大切にして欲しいからあえて教えずに……」

美希「ちょっと何言ってるかわからないの」

P「ああ、美希の将来が心配だ……」

美希「それとも、ハニーのプライベートに美希は邪魔? 」ウルウル

P「……そんなわけないだろ」

美希「へへー♪」 


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:46:17.54 :3f12a9if0

美希「じゃあこれで遠慮なくハニーに電話できるね」

P「今までもちょくちょく電話してたろ?」

美希「今まで以上に!」

P「……まあ、節度は守ってくれ」

美希「はーいなの」


その夜ーー

美希『ーーでね、そしたらお姉ちゃんがーー』

P「待て。その話は明日にしよう、な? もう夜も遅いし」

美希『あれ、もうこんな時間かぁ。うーん、わかったの』

P「じゃあ、おやすみ美希」

美希『おやすみ、ハニー』

ピッ

P「はぁ……甘いなぁ、俺……」 


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:48:56.37 :3f12a9if0

ーーーーー

美希「~♪」

伊織「? なんか楽しそうね。良いことでもあった?」

伊織(どうせプロデューサー絡みでしょうけど)

美希「ハニーにメールなの」

伊織(ま、そうよね)

伊織「はぁ……あんた最近プロデューサーにいれこみすぎじゃない? どんどん悪化してる気がするわ」

美希「そうかなぁ? セツドは守ってるよ?」

伊織「驚いた……美希から節度なんて言葉が出ると思わなかったわ」

美希(まあ、意味はよくわからないけど……)

伊織(意味わからず使ってそうだけど……) 


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:52:22.20 :3f12a9if0

伊織「前から訊きたかったんだけど、あいつのどこがそんなに良いわけ? 容姿?」

美希「確かにハニーはかっこいいの」テレテレ

伊織「…… 男を見た目で決めると痛い目見るわよ?」

美希「待って欲しいの。見た目で好きになったわけじゃないの。でこちゃんだって、ハニーが良い人だって知ってるでしょ?」

伊織「ま、まあそりゃあ……」

美希「でこちゃんはハニーのこと、嫌い?」

伊織「……嫌いだったら一緒に仕事してないわよ」 


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:54:39.77 :3f12a9if0

伊織「ま、別に心配するほどややこしいことにはならないかもね。あんた意外に強かだし」

美希「シタタカ?」

伊織「……精々がんばりなさい。スキャンダルにならない程度にね」

美希「がんばるの!」

伊織「脳天気ねぇ……」

伊織「……ま、もしそんなことになりそうだったら私が助けてあげる」 

美希「? 何か言った?」

伊織「なんでもないわよ。じゃあね」 


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:57:08.27 :3f12a9if0

…………

 ーーいつも同じ夢を見る。
 どこか、キラキラした世界で私と彼は笑っている。

 そこは事務所でもスタジオでもなくてーーいつだってあの人と二人だけでーー
 そこは、そう、私がずっと望んでいた場所だ。具体的にはわからないけど、そこがずっと夢見た場所なのだと、私にはわかる。

 幸せな夢。そのはずなのに、私の心は満たされない。
 夢だとわかっているからだろうか。

 違う。
 私が、彼との距離を感じているからだ。

 夢の終わり、私と彼はいつも隣り合わせに腰掛ける。
 すぐ側に置かれた彼の左手に、私は汗ばんだ右手を恐る恐る伸ばす。
 触れようとするーーだけだ。いつだってそこでおしまい。
 後一歩なのに。「この手を握って」と言うだけでもいいのに。

 彼の顔は見えない。見れない。
 膝の上に戻した右手の上に、涙がこぼれた。 


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:59:06.34 :3f12a9if0

「…き……みき……」

美希「むにゃ……あふぅ……」

「美希、起きて美希」

美希「んん……ハニー……?」

菜緒「? ハチミツが何? どんな夢見てたのか知らないけど、もう朝だよ」

美希「なんだ……お姉ちゃんかぁ」ゴロン

菜緒「こら、二度寝しないの。今日もお仕事あるんでしょ?」

美希「今日はお仕事する気分じゃないのー」

菜緒「三日に一回は同じ事言ってるよ?」 


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:02:14.02 :3f12a9if0

菜緒「はぁ……早くしないとプロデューサーさん来る時間になっちゃうよ?」

美希「」ガバッ

菜緒「お、起きた」

美希「そ、そっか! 今日家に直接迎えに来てくれるんだっけ!」

菜緒「昨日自分で言ってたじゃない」

美希「わーいなの♪ なんか今日は調子がいいの」

菜緒「どっちなのよ……」 


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:05:05.70 :3f12a9if0

…………

美希「ふわ……あふぅ」

P「悪いな、こんな朝早くの仕事取っちゃって。現場までけっこう時間かかるから、寝ててもいいぞ」

美希「昨日たっぷり寝たから大丈夫なの。あ、コンビニ寄ってもいいかな?」

P「ん、ああ、そうだな。俺もコーヒー買いたいし」

美希「……あはっ」

P「間接キスはもう禁止だからな」

美希「心を読まないで欲しいの……」 


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:08:48.21 :3f12a9if0

イラッシャセー

美希「~♪」

美希(飲み物と……雑誌でも買っておこうかな)

美希「ファッション誌……『夏!恋人たちを大胆に』かぁ……」

美希「ふーん…………」ペラリ

美希「……ま、たまにはこういうベタなのもありなの」

…………

美希「お待たせ、ハニー」

P「おう、じゃあ行くか。……ん? 何の雑誌買ったんだ?」

美希「ヒ・ミ・ツ」

P「?」

美希「んふふ~」 


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:11:58.64 :3f12a9if0

…………

美希「ハニー、水瓶座だよね?」ペラリ

P「ああ」

美希「水瓶座……あちゃー、今週の運勢最悪なの」

P「金運は?」

美希「お金のことばっかり気にしてると出世できないよ?」

P「よ、余計なお世話だ」

美希「でも恋愛運はそこそこだよ? ……あ、見て見てハニー!」

P「ん、どうした?」

美希「水瓶座と相性の良い星座! 何座だと思う?」

P「射手座か?」

美希「ピンポーン」 


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:14:03.99 :3f12a9if0

美希「今週は美希と一緒にいれば災難から守ってあげられるよ?」

P「己の苦難は己で振り払う」

美希「うわぁ……なんかあんまりかっこよくないの」

P「…………」

P「そうだ、占いといえばこの前春香がおみくじ入りのクッキーを作ってきたんだよ」

美希「ええー、良いなぁ。美希も食べたかったの」

P「今度頼んでみたらどうだ? おみくじは大吉しか入ってないけどな」

美希「あはは、春香らしいの」 


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:17:16.55 :3f12a9if0

P「まあ、味は相変わらず流石って感じだったな」

美希「お菓子作りかぁ……」

美希「ねえ、やっぱり女の子は料理とかお菓子作りとかできた方がいいのかな?」

P「え? うーん、まあ……男としては嬉しいんじゃないかな。実際、春香は良いお嫁さんになりそうだし」

美希「へ、へぇ~」ピクリ

P「まあ、それも春香のキャラ込みなのかもしれないし、人によって似合う似合わないはあるんじゃないかな? ははは」

美希(ぐぬぬ……暗に『お前には似合わない』って言われた気がするの……) 


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:18:58.68 :3f12a9if0

…………

美希「……」ポチポチ

伊織「おはよ、美希」

美希「おはよー、でこちゃん」

伊織「でこちゃん言うなって……」

美希「むむむ……」

伊織「何よ。今日はこの前と違って神妙な顔してるわね」

美希「今メールボックス整理中なの」

伊織「?」

美希「ハニーからのメール、全部保護するには多すぎるなーって……」

伊織「……いよいよもってストーカーじみてきたわね、あんた」 


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:21:56.91 :3f12a9if0

美希「ストーカーとは心外なの。美希はただ、落ち込んじゃったときにメールを見返して元気出したりするだけなの」

伊織「一途と盲目的は紙一重なのよ。例えばあんた、春香とプロデューサーがベタベタイチャイチャしてたらどうする?」

美希「んー? 別にどうもしないの」

伊織「いやいや、そんなわけないでしょ……」

美希「ホントだよ? だってーー」

美希「だって…………」

美希「…………」

伊織「? どしたの、美希?」

美希「……なんでもないの。美希、今日はもう帰るね……ごめんなの」

伊織「え、あ、ちょっと……」

ガチャリ パタン

伊織(わ、私なんか悪いこと言っちゃったかしら……) 


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:25:30.21 :3f12a9if0

…………

美希「花火大会?」

P「ああ、ちょうど美希がオフの日なんだが……どうかな?」

美希「……うん、いいよ。他には誰が来るの?」

P「それが、みんなスケジュールが合わなそうでな……美希だけになるかもしれない」

美希「ふーん……美希は別にいいけど、ハニーはいいの? みんなに怒られちゃうんじゃない?」

P「……美希、最近元気ないだろ? みんな心配してるんだ」

美希「……ハニーは?」

P「?」

美希「ハニーも心配してくれてたの?」

P「何言ってるんだ。当たり前だろ」

美希「そっか、そうだよね……」

美希「うん。行こう、花火大会。久しぶりだから楽しみなの。えへへ」

P(美希……) 


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:29:57.93 :3f12a9if0

…………

美希「うわぁー! すごいね! 屋台がいっぱいなの!」

P「そりゃこのあたりで随一の大花火大会だからな」

美希「ええと……やきそばとたこやきとわたがしとりんごあめとかき氷と……」

P「……それ、食べるものをラインナップしてるわけじゃないよな?」

美希「二人で分ければ食べきれるの。あ、もうこの際だから端から屋台回っていこうか?」

P「貴音かお前は。勘弁してくれ……俺を財布ごと消し飛ばす気か」

美希「今週は水瓶座の金運良かったよ?」

P「その占いは当てにならないって、たった今証明されたな」 


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:32:35.55 :3f12a9if0

美希「お腹いっぱいなのー♪」

P(結局全部一口ずつ食べて俺に押しつけてきた……)

美希「ねえ、そろそろ花火あがるんじゃないかな?」

P「あ……マズいな、もう座る場所がないかもしれん」

美希「んー、どうする?」

P「ちょっと離れるけど向こうの方に展望台があったから、そっちに行くか」

美希「はーいなの」 


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:34:49.05 :3f12a9if0

…………

美希「よく見えそうだし人いないし、絶好のロケーションだね」

P「意外に穴場みたいだな。やっぱり離れてるからか?」

美希「とりあえず座ろ、ハニー」

P「ああ」

ドーン パラパラ

美希「わあ、ナイスタイミングなの」

P「ちゃんと見えるみたいだな。良かった」 


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:37:50.44 :3f12a9if0

美希「ね、もうちょっと寄っていい?」

P「……ああ、いいぞ」

美希「……意外なの。あんまりくっつくなー、とか言われるかと思ったのに」

P「今だけプロデューサーとアイドルはお休みだ。……っていうのは言い訳になるか」

ドーン パラパラ

美希「……ねえ、ハニー。良い機会だから聞いて欲しいの」

P「何だ?」 


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:42:25.98 :3f12a9if0

美希「美希はハニーのこと、大好きなの」

P「……ありがとう」

美希「でももしハニーが美希の気持ちに答えてくれちゃったら、美希、たぶん困っちゃうの」

P「……」

美希「美希は、アイドルも捨てたくないから」


 ーー春香とプロデューサーがベタベタイチャイチャしてたらどうする?

 ーーんー? 別にどうもしないの。


美希「美希ね、知ってるんだ」


 ーーいやいや、そんなわけないでしょ……

 ーーホントだよ? だってーー


美希「アイドルやってる限りハニーが振り向いてくれないこと、知ってるんだ」


 ーーだって、そんなことありえないもん。 


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:46:56.95 :3f12a9if0

美希「知ってても好きなの。今までずっと、ハニーが困るってわかっててやってたの……」

美希「でも、ハニーに振り向いてもらうためにはアイドルやめなくちゃいけなくて……アイドルやめたらキラキラできなくなっちゃって……ハニーに嫌われちゃうんじゃないかって、怖いの」

美希「だったら、いっそこのままの方がいいの……夢、見続けてたいの。側にいられなくなるのはもっと辛いから……」  

美希「……ごめんね? めんどくさいよね? こんなこと言われても、困っちゃうよね?」

美希「おかしいの……ハニーを困らせないために話してるのに……」ポロポロ

美希「おかしいの……泣くつもりなんてなかったのに……」 


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:50:43.35 :3f12a9if0

ギュッ

美希「……ハニー……?」グスッ

P「ごめんな。そこまで追いつめちゃってたんだな」

美希「謝らないで欲しいの……全部、美希のせいなの」

P「美希は悪くない。俺は正直、美希は恋に恋してるだけなんだと思ってた。勝手に思いこんでた……最低だ、俺は」

美希「ハニー……」 


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:54:10.00 :3f12a9if0

P「なあ、美希。キラキラしてようが、アイドルじゃなかろうが、美希は美希だ。俺の大好きな星井美希だ」

P「だから、俺は美希の側にいる。ずっとだ。それでもし美希が大人になって、そのとき隣にいる俺をまだ好きでいてくれたなら……そのときにまた……」

美希「……わかったの。約束なの」

P「ああ、約束だ」

美希「でも今は……もう少しだけ、手を握ってて欲しいの。ずっと、夢見てたの……」

P「……頑張ろうな、美希」ギュッ

美希「うん……これからもよろしくね、ハニー」 


55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:57:57.23 :3f12a9if0

…………

伊織「砂吐きそうなくらい甘い話ね。まあアイツらしいっちゃアイツらしいけど」

美希「でこちゃんにも心配かけてごめんね? なんか心配しすぎて泣いちゃったって聞いたけど」

伊織「な、泣いてないわよ! っていうか誰よバラしたの!」

美希「なんにせよ、これで美希とハニーは将来を誓い合った仲なの……」キラキラ

伊織「…………ま、いつもの調子に戻ったみたいで安心したわ」 


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 02:59:54.17 :HhSFBAtN0
終わりそうな雰囲気
まだ続くと信じて寝る 


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 03:00:02.69 :3f12a9if0

ガチャリ

P「美希ー、伊織ー。そろそろ車出すから準備しといてくれー」

美希伊織「りょうかーい」

伊織「美希、この雑誌どうするの?」

美希「……捨てちゃっていいの」

伊織「ん、わかったわ」

バサッ

美希「……約束だから、待っててね。ハニー♪」

『夏!恋人たちを大胆に』


終われよ 


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 03:01:24.92 :3f12a9if0

>>56
残念終わりなんだ
解散していただいて結構です

まあとある歌の歌詞になぞって書いたんだけど、歌詞に沿ってって死ぬほど難しいね 


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 03:02:19.35 :vtWkps6P0
乙なの! 


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 03:02:38.27 :XdxkDCk70
なんの歌詞? 


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 03:07:35.81 :3f12a9if0

夏恋/シド
よかったら聴いてみてね!